VAIO Laboratory バッテリあれこれ
バッテリあれこれ
初代 PCG-505 が発売されてからかなり経ったこともあり、505/C1 のバッテリもマイナーチェンジが行われています。私はこれまで 505EX に PCGA-BP51(S バッテリ)と PCGA-BP52(L バッテリ)を使っていたのですが、C1VJ 購入に伴いバッテリも一新したのでちょっと比較してみました。
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とりあえず PCGA-BP51(505EX に付属)と PCGA-BP51A(C1VJ に付属)は外見的に全く同じなので写真を撮るだけ無駄、ということで省略。2 年あまり使用してヘタったバッテリと新品のスタミナ競争なんてやっても意味ないですしね。バッテリセルの高密度化により、容量が 16% 向上(カタログ上は BP51 が 17Wh、BP51A が 20Wh)しているようです。
写真は PCGA-BP52(左)と PCGA-BP52A(右)。こちらは同じ L バッテリですが形状からして随分違いますね。中身は BP51A と同じく容量が 16% アップし、BP52 の 34Wh に対し BP52A は 40Wh に増えています。
BP52 を C1VJ に装着してみたところ。バッテリの折り曲げ部分が VAIO 本体よりも少し幅が広いため、やや横が飛び出る形になっています。実用上問題はありませんが、C1 ジャストサイズのソフトケースやインナーバッグにはこの状態だと入りきらないかもしれません。505 だと本体の幅が C1 より少し広いため、あまり気にならないんですけどね。
この BP52 ですが、折り曲げるヒンジの部分の作りが脆く、長く使っていくうちにこのあたりから壊れてくるケースが多いです。よく聞くのは、ロック部分が壊れてチルトさせた状態で固定できなくなる、というもの。これだとせっかくのチルト聞こうの意味がないばかりか、モデルによっては液晶が開ききらなくなるなどの不都合もあります。
ちなみに私の BP52 はチルト時の本体の重力、および私の手の重さ+タイピング圧に押されてケースの継ぎ目の部分から割れ始めました。使えるといえば使えるんですが、ちょっと気持ち悪いです。
で、これらの不具合を解消すべく設計しなおされた BP52A。ご覧の通り、C1 に装着しても横がはみ出さないような幅に収まっています。C1 はやっぱりこの方が収まりが良いですね。
BP52A を装着してチルトさせてみたところ。ヒンジの作りがノート PC の液晶ヒンジよろしく、圧力に応じて角度が変わり、自由な角度で固定できるという構造になっています(とはいえ、中途半端な角度でチルトすることはできませんが)。また、チルト状態から折りたたむ時にいちいち「UNLOCK」レバーを動かさなくて済むので、折りたたみが楽になったというメリットもあります。
しかし C1 は本体奥行が短いので、チルトさせると角度がちょっとキツいですね。長文をタイプする時などはパームレストが欲しいかも。
でも、このバッテリ、ちょっと不満な点もあります。写真の通り、まっすぐに延ばすことができないんですよ。延ばした状態でも微妙に曲がっていて、なんかスッキリしません。これは何とかならなかったものでしょうか?
BP52A を装着したまま、純正のソフトケース「PCGA-CP1/V」に入れてみました。しかし、「L バッテリには対応していません」と明記してある通り、L バッテリをつけるとかなりギリギリ。無理矢理入れて何とかなる程度ですね。気がつくと鞄の中でベルクロが剥がれていた、ということも少なくありません。505 のソフトケースはLバッテリでも余裕で対応できたのに・・・。
こちらは番外編、ダミーバッテリです。
まあこの写真じゃ中身が入っているかどうかなんて分かりませんが(^^;「Yahoo! オークション」で手に入れたものです。
とにかく中身が入っていないので軽い軽い。C1VJ に付けると、実に総重量 830g!まるで持っていないかのような軽さ(大げさすぎ)。でも、自宅と出先に AC アダプタがあって、AC 駆動しかしないような人には持ち運びが軽くなって良いかもしれないですね。いろいろイタズラにも使えそうです(^^;

というわけで今回はバッテリ特集でした。確かにちゃんと改善はされてきているんですが、そのしわ寄せが他の部分に来てしまったのは残念なところです。何とかまっすぐになるようにしてほしかった。あと、これはケース側の問題ですが、ソフトケースをちゃんと L バッテリ対応にしてほしいですよね。
バッテリの容量増加は、Crusoe とあいまって長時間のバッテリ駆動を可能にしてくれているようで、C1VJ では「普通に使って」BP51A で 3 時間程度、BP52A では 6 時間程度のスタミナを見せてくれています。「普通に使って」というのは、電源管理や Crusoe のクロック管理を C1VJ 付属のユーティリティ(「PowerPanel」と「LongRun ユーティリティ」)任せにしている状態のことなので、電車や飛行機の中でワープロ作業をする程度ならば、スタミナ用のセッティングにすればさらに長時間駆動が期待できますよね。3 時間という駆動時間は 505EX+BP52 で使ったときと大体同じくらいなので、標準の S バッテリでこれだけ持つというのは驚異的ですらあります。ま、Crusoe の前評判から比べると短い時間しか持っていないのですが、PC は CPU だけでなく液晶ディスプレイやチップセット、グラフィックチップ、HDD など電気を喰うデバイスがたくさん詰まっているものですから、CPU だけで(というわけでもなく、実際には PC ベンダーが他のデバイスの省電力化に努めているおかげでもあるのですが)これだけの長時間駆動を実現しているのはさすが、といったところでしょうか。
最大 20 時間もつという(実際は 15 時間程度が限度でしょうが)LLL バッテリ「PCGA-BP54」もちょっと欲しいような気はしますが、何しろ高い(実売 \50,000 程度)のと重くなってしまう(本体とあわせて 1.5kg にもなってしまう)のとで躊躇しています。まあ普通に使っていれば C1VJ なら L バッテリで不足することもあまりないかな。

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