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2005/11/18 (Fri.)
rootkit問題その後
米ソニーBMGがrootkit入りCDを販売していた問題はOSのネットワークを乗っ取るだけではなく、既に具体的なリスクとなっています。
ウイルス以外にもActiveXコントロールを悪用したものもあるとのことで、深刻な状況になっています。
おまけに、rootkitを無理に削除しようとするとOSの挙動がおかしくなるようで、完全かつ確実に削除するには結局クリーンインストールしかないようです。
既にアメリカでは集団訴訟が起こされたのみならず、ソニー製品ボイコットまで起きる状況となっており、一刻も早い対処が必要…なはずですが、どういう訳かソニー本社からの声明や説明は今のところ何もありません。
本業のエレクトロニクス復権を掲げ、新TVブランド「BRAVIA」が好調な滑り出しを見せたのに大きく水を差されかねない状況であるにもかかわらず…
どうするつもりなのでしょうか、このまま黙っていて終わるような問題ではない事だけは明らかですが。
それでもほとぼりが冷めるまで徹底的にダンマリを決め込むつもりでしょうか?
何より一番腹立たしいのは、この問題が発覚後コメントを二転三転させまともな対応を取ることが出来ないソニーBMGですね。
まあ、ここ数年の音楽業界が著作権利者然として著作権保護を口にしつつ、実際のところは露骨なまでに自社の利潤追求しか念頭にないのはソニーBMGに限った話ではないのですが…
CCCD問題もそうでしたが、顧客であるリスナーを大切にせず、むしろ犯罪者扱いし敵視する姿勢で臨んだことによって一体何を得られたのか、ソニーBMGに限らず音楽業界はもう一度よく考えた方が良いでしょうね。
日本国内に限って言えば、iPod・iTunes以前に市場を広げるビジネスチャンスなど幾らでもあったにもかかわらず、すべてのチャンスを過剰な著作権保護によって失ったわけですから、音楽業界の活路は自社の利潤確保を目的とした著作権保護には無いことなど既に分かり切ったことです。
コンテンツは────音楽を聴いてくれる人がいて、映像を見てくれる人がいて、etc…────流通して、それに価値を見いだし支払うべき対価を払ってくれる人がいて、初めてその価値を持てるのではないでしょうか。
顧客となるべき人たちを敵視したツケは随分と高く付いたことを本気になって認識しない限り、この状況は変わらないでしょうね。
で、その活路の一つとしてのオンライン販売ですが、個人的にはiTunesでも不満です。
圧縮音源のオンライン販売には興味が無いし、iPodも持ってないので関係ないのですが、視聴専用ソフトとして使いたいと思ったとき30秒しか視聴できないのは終わってます。
Appleにしてみれば比較的高音質なAAC128kbpsで視聴を可能にしたことが凄いのでしょうが、どんなに高音質でも30秒しか聞けないのでは曲の全体像をつかむのはまず無理というものです。
音質最悪でも良いから、最低限Aメロ+サビくらいまでは流してくれないと。
とにかく聴いてもらうため、知ってもらうための地道な販売努力・営業努力をしないようではこの先どうしようも無いのは確かなことだと思います。
22:11