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2007/10/05 (Fri.)

CEATEC 2007

author : IceSeed

今年も行ってきました。
年々来場者が増え続けていますが、反比例するかのように見るものが無くなっていくのは気のせいでしょうか。
毎年フルHDと大型化するTVばかり見ていてもあまり代わり映えしないんですよね・・・
SEDは事実上終了してしまったので、今年は有機ELが目玉ですね。
ちなみに今年はソニーブースの場所が変更になり、かなり迷いましたorz

有機ELはさすがに注目を集めていましたね。
コンベンションで見ているのでそう目新しさは無いですが、やはり綺麗ですね。
自発光デバイスならではの発光しない黒というのは素晴らしいです。
11インチと参考出展の27インチの写真です。
あえて暗いシーンを狙って写真を撮っていますが、黒が発光していないのが分かるでしょうか。
肉眼で見ているものがそのまま再生されているような感じです。

VAIOは例年以上にブースが小さくなっていてtype Lの22インチモデルくらいでしょうか。
今年はすでにめぼしいモデルは発表されていますからね。
ちなみに今まで気がつかなかったんですがセルBDを再生するとVistaのAeroはオフになってしまうんですね。
ソフトにもよるのでしょうが、Vistaに乗り換えるメリットがますます無くなった・・・
オーバーレイを中途半端にしかサポートしないなら全部DirectXを使ってAeroで描画できるようにしろと言いたくなりますが。
WDDM2.1とDirectX10.1?対応GPUとかでないと無理なら、オーバーレイを排除してすべてAeroで描画できるようになるには相当時間がかかりそうです。

DoCoMoのブースにはワイヤレスWAN対応TZ91が。
ちなみにTZ91ではBluetoothがBroadcom製に変更されています。
ワンセグ用のアンテナを転用するのかと思ったんですがありませんでした。
完全に内蔵されています。

CELL搭載Qosmio、といっても見た目は普通。

会場は去年以上にBD一色。
というか会場の真ん中だけがHD DVDであとはすべてBDでしたw

フォーマット戦争などと煽られましたが、国内の結果は戦争にすらならないBDの圧倒的優位で一方的に終了したと言って良いでしょう。
海外もそう遠くないうちに同じ結果で終わることが予想されます
BD側ベンダーの関心はすでにベンダー間でのシェア争いであって、HD DVDとの比較など何の意味も持ちません。

まあ、HD DVDの進め方自体にそもそも無理がありすぎたとしか思えないです。
ざっと思いつくだけでも下記くらいはすぐに出てきます。

<BDに既存DVDとの互換性は無いが、HD DVDには互換性がある>
メディアの生産ラインの話であって既存DVDとの再生互換性は全くない。
既存DVDを再生する場合はHD DVDドライブでも赤色レーザーが必要なので詐欺にも等しい主張。
BDドライブでもDVDに対応すれば問題ない。

<HD DVDがコストで有利>
メディアの生産コストの話を恣意的に拡大解釈しすぎ。
そもそも既存DVDの生産ラインをHD DVDに転用しやすいだけで、保護層0.6mmのためにHD DVDドライブが高コストになることは黙殺。
むしろ参加ベンダーの多いBDの方が量産効果でメディアのコストが下がる、というかすでに価格差はない。
実際のところHD DVDメディアがBDメディアと比較して劇的に安かったことは一度もない。

<主記録媒体はHDDなので容量は問題ない>
HD DVDの存在意義を自分で否定。
そもそもメディアに書き出すときの記録時間の問題であって、答えになってない。

<HD DVDはH.264/MPEG-4 AVC High Profileに対応している>
BDも対応している。容量差でBDの方が結局有利。

<HD DVDはBDより画質が優れている>
転送速度の速いBDの方が時間単位のビットレートの上限が高い。
※<追記>
HD DVDが今後多層化によって容量を増やしても帯域の上限が上がるわけではない。
このことはBDと比較してリニアPCMマルチチャネルサラウンドを使用する際の大きな制約になる。
次世代DVD市場立ち上げ時点ですでにフルHD・最高音質に同時対応できないのはかなり問題がある。

<3層51GBメディアを規格化>
BDとの容量差を埋めるために2007年9月に急遽規格化するも、既存HD DVDドライブは2層までしか対応しないので互換性に問題がある。

<保護層0.6mmの優位性>
そもそもメディアの読み取り特性を考えれば保護層無しが理想。
保護層が厚く読み取りが難しくなるため、低容量でドライブ開発コストもかさむ結果に。
保護層0.1mmで8層200GBまでの拡張を想定したBDの方が将来的な拡張性も有利。

BDへの対応とはいえこれまでの経緯を見てもかなり無茶があったといえるのではないでしょうか。
事実上、東芝一社しか支持しない規格であれば必然的に現在の状況に至ることは予想できたはずです。
ともかく、国内はBDが主流という方向で完全に決まりですね。



<追記>
初出のコラムで東芝 藤井氏の発言を皮肉った箇所がありましたが削除しました。
元ネタのリンクだけ貼っておきます。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070612/toshiba2.htm
http://it.nikkei.co.jp/digital/special/disk.aspx?n=MMITea013031032006

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