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2007/10/15 (Mon.)
ウォークマン戦略「Goes Open」
ソニー吉岡オーディオ事業本部長に聞くウォークマン「OPEN」戦略の真意
ソニーのオーディオ事業本部長である吉岡氏へのインタビューが。
ATRACと全然OpenじゃなかったOpenMGとの組み合わせが受け入れられなかったこと、結果としてAppleに市場を奪われてしまったことについて、かなり踏み込んだ内容になっています。
もしも、という話は全く意味を為さないですし好きではありませんが、あの当時ソニーが本気でMP3というニーズに応えつつ、DRMによる縛りをかけていなければ全く別の結果になっていただろうと思います。
ただ、ソニーがATRACとOpenMGを推し進め始めた1999年頃というのは、かなり著作権および隣接権保持者からの主張が非常に強くなりつつあった時期(ゲームの中古問題とか)であったこと、ソニー自身もコンテンツ会社を抱え身動きが非常に取りづらくなっていたのは想像に難くないことかと。
ATRACの消費電力云々というのも理由の一つでしょうが、初期のネットワークウォークマンはともかく、その後4年もATRACのみをサポートし続けるのはどう考えてもソニーの社内政治的問題だったと思います。
「もしも」が無意味なことは分かっていますが・・・
また、インタビュー内でSonicStageのサポートは日本のみになること、および現行のATRACが普及した状況に関してはきちんとサポートしていくようです。
ワールドワイドではWindows Media Technology(WMT)に移行してしまうので、海外製品との乖離が今後大きくなっていくような気がしますが・・・
OpenMGとWMTの両立は難しいようですが、このあたりの事情やニーズに関しては私はよく分かりませんw
基本的にCDを買ってリッピングで、オンラインは視聴専用で一度も曲を購入したことはありませんので・・・
DRMに関しては「お客さんからは見えない」のが良いそうですが、現実的な問題としてDRM自体が、明確にコピーするという意図をもったユーザーに対してはさして有効に機能しないという永遠の問題があります。
OpenMGガチガチ時代のATRACでさえWindows上で録音してしまえばDRMの効果なんて無いも同然だった訳ですし、かといってB-CASやHDCPのようにガチガチに暗号化してしまっても結局それを破る機器は出てきてしまうわけですし。
正直ユーザーの立場だけで言えば見えようが見えまいが不便なだけなんですよね。
PCベースでの管理に移ってしまった以上、どうしてもファイル管理でDRMは大きな制約になります。
どこかで落としどころは作られると思いますが、まだまだ先になりそうですね。
吉岡氏の立場上さすがにDRMフリーとは公には言えないでしょうし・・・
後はMDとATRACの話も再三出てきますが、MD全盛期にコーデックのことを意識した人がどれだけいたのかはかなり疑問です(今でも)。
むしろ大多数のユーザーから見れば、自分で録音したものを自分で自由に使いたいというのが本音で、コーデックがどうとか小難しい話はどうでもいいんじゃないかと。
個人的にもよく相談を受けたりしますが、結果的にPCでの管理をサポートするのがSonicStageとHi-MDだけなので、過去の資産を移行したければ使うしかないという面はあると思います。
相談に対して、選択肢として上記を挙げると(他にないとはいえ)、あまりいい顔されません><
MDは確かに日本で根付いたけど、そのこととATRACは分けて考えるべきだと思います。
ビジネスの話ではCONNECTなどを整理した上で、遅れに遅れてスタートラインに戻ってきたとのこと。
確かにNW-E500で一度は成功したものの、続くCONNECTの失敗とそのリカバリーにかなりの労力を割かなければならなかったでしょう。
過去の負債を整理してようやくスタートラインに立ったことで今後が気になるところですが・・・
ウォークマンはここのところカード型に注力しているように見えるので、もうすこしS700系のスティックタイプにも力を入れて欲しいですね。
スティックタイプのジョグの操作性は快適ですし、ちゃんとこの特徴を引き継ぐ機種が欲しいところです。
早く寝るつもりがorz
02:13