VAIO Column 特別編 「DSC-U10」インプレッション
「DSC-U10」インプレッション
「VAIO U」に引き続き、コンセプト「U」とでもいうべき「U」シリーズの新製品「Cyber-shot U」が登場。
折りしも、Sony Style のショールーム「sony style」がお台場メディアージュにオープンしたため、その体験も兼ねて Cyber-shot U を見に行ってきました。
※注:今回展示されていた DSC-U10 は発売前のものであり、細かい仕様や画質に関しては製品版では変更あるいは改良されている可能性がありますので、そのあたりを差し引いてお読みください。
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ウワサの「Cyber-shot U」。一目見て「ちっちゃい!」「カワイイ!」と分かるほど、コンパクトな筐体です。
VAIO U のときほどのインパクトはないものの、注目度はかなりのもので、Cyber-shot U の展示カウンターにはひっきりなしに人が訪れていました。
手のひらに載せるとこのくらい。ライターよりは大きいけど、本当にこれがカメラなのかと思うくらいのサイズです。質感もあいまって、女性のコンパクトに近い雰囲気に仕上がってます。ほぼ完全に女性向きかな、という印象ですね。
携帯電話との比較。
SO504i よりも明らかに小さいです。厚みはそれなりにあるものの、最近流行りの折りたたみ式ケータイよりはコンパクト。その気になればポケットに突っ込んで持ち歩けます。
操作系はいたってシンプル。ほとんど設定も何もなく、シャッターボタンを押すだけといった感じ。スタッフの方もしきりに「カメラに詳しくない方でも、簡単に撮っていただけ・・・」という説明をされていました。F707 遣いの目から見ると「ここまで操作系が少なくて大丈夫なんだろうか」と思ってしまうくらい。
液晶表示部。ハッキリ言って液晶の表示品質は良くありません。完全に構図を確認できるだけの、最低限のレベル。スペック的にはフロントライトつき反射型液晶なので、他のデジカメのバックライトつき TFT 液晶の品質とは比べようもありません。雰囲気的にはフロントライトユニットをつけた PCG-C2GPS の液晶とか、明るい光源の下でワンダースワンカラーの液晶を眺めている感じ、と言ったら分かりやすいでしょうか。画像だけでなく、表示される文字やアイコンなんかも携帯ゲーム機っぽいです。
DSC-U10 には電源スイッチもありますが、基本的にレンズ部のシャッターの開閉に連動して電源がオン・オフされるようになっています。逆にシャッターを閉じたまま撮影モードで電源を入れると、液晶に「レンズカバーが閉まっています」の警告が出ます。
本体側面にはお約束のバッテリスロット・メモステスロットが。
こうして見ると、DSC-U10 のサイズのほとんどが電池とメモステスロットで占められているということがよく分かります。
ちなみに、電池は専用のニッケル水素電池のみ対応となっていますが、保証外ながらアルカリ乾電池も使える模様。
[実写画像・DSC-P9]
実写画像を見てみましょう。
こちらは私の DSC-P9 で撮った画像。オートホワイトバランスが効いてけっこう正確な白が出ていますが、レンズが暗いせいか黒がつぶれ気味。リサンプルすると分かりづらくなりますが、暗所はノイズが載りやすくなっています。
[実写画像・DSC-U10]
こちらが全く同じアングルから DSC-U10 で撮った画像。オートホワイトバランスは控えめで、ショールームの暖色系の照明の雰囲気がよく再現されています。単焦点のおかげで結果的にレンズが暗くなりすぎず、あまり黒がつぶれずに良好な色彩・明度再現性ですが、白の飛び方は P9 と同程度でしょうか。
あと、画素数の違いからかディティールの描写に関しては圧倒的に P9 が勝っていますが、U10 もサイズを考えると十分すぎる画質。
[実写画像・DSC-U10]
こちらはマクロ画像。やや後ろピンになってしまったのは、私の腕のせいもあるかもしれませんが、他の Cyber-shot 現行機と違い AF 機能が貧弱なせいもあるのでしょう(確かマルチポイント AF はついていなかったはず)。でも、フォーカススピードは悪くないので、サクッと撮ることはできます。あとは精度だけか・・・。
※ちなみに、実写画像に関してはリサンプルと若干の JPEG 圧縮をかけたのみで、トリミングや画質補正は全く行っていません。

画質に関しては、日用デジカメとしては十分だと思いました。ただ、AF 精度が特にマクロ時に悪くなるような感じなので、このあたりは使い方によっては困ることがあるかもしれません。ホワイトバランスに関しては、基本的に自然さ重視でチューニングしてあるのでしょうか?液晶モニタが画質やフォーカスの確認にはあまり使い物にならず、フレーミングの確認程度にしか使えなさそうなのと、対象ユーザー(自分でレタッチをしない人の方が多そう)を考えるともう少しホワイトバランスがお節介してくれた方がいいような気もします。
起動時間はかなり高速で、レンズシャッターを開けると 1 秒で撮影可能になります。書き込み時間も高速で、全体的な動作は沈胴式レンズの P9 よりも高速に感じましたね。ただ、メモステの認識が容量によってはずいぶん時間がかかり、付属の 8MB のメモステでは起動後 1 秒で認識できていたのが、128MB のメモステを挿すと認識に 4〜5 秒もかかってしまったのが気になりました。記録画像がちょっと高圧縮気味の画質に固定されているため、低容量のメモステでも十分に実用になるのですが、大容量メモステで使い勝手が悪くなってしまうのはちょっと問題かもしれません。これだったら、まだ低容量なものしか存在しないメモステ Duo 専用にしてもっと小型化するとか、違うアプローチもあったような気がします。
全般的にはかなり「遊べるオモチャ」だなーという印象。VAIO U と組み合わせることで、いつでも・どこでも遊べる環境を携帯できるのではないでしょうか?
次は「Handycam U」とかだったりして・・・。

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