Cyber-shot Laboratory QUALIA 016
QUALIA 016
Cyber-shot ではありませんが、Cyber-shot U の流れを汲みながら(というか、このカメラの試作機をコストやデザイン面でコンシューマ製品レベルに落としたのが Cyber-shot U なのですが)ソニーの新高級ブランド「QUALIA」を名乗る「QUALIA 016」を触ってきました(QUALIA Tokyo にて)。というわけで、今回は実際に触ってきたデジタルスチルカメラ「QUALIA 016」のインプレッションをお届けしたいと思います。
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・・・ついに我が目の前に現れた、QUALIA 016。ほんとーーーーーに小さいです。だいたいの大きさはイメージして行ったのですが、実際に目の当たりにするとその小ささには感動すら覚えます。
そして、質感がいい・・・!ブラック塗装のマグネシウム筐体には鈍く輝く青いパール粉末が散りばめられており、今までのどんな「黒い筐体」よりも高級感があります。そして、レンズ部分のアルミ削り出しのリング、ステンレス削り出しのレンズカバー・・・手間暇かけて作ってあるぞ、という雰囲気を体全体で表現しています。

操作系は前面の電源ボタン、天面のシャッターボタンとタッチパネルのみ。「電源投入・切断」と「撮影」以外の機能は全てタッチパネルに集約されています。この細長いパネルの両端と中央にキーポイントがあって、この 3 つのポイントをタップしたり、なぞったり、二つを同時に押したりすることで様々な操作を行います。必ずしも操作性が良いとは言い難いところがありますが、今までになかった操作感は目新しく、一度体験してみる価値があるかもと感じました。



既報のとおり QUALIA 016 には様々なアタッチメントが同梱されていて、それぞれを数珠繋ぎにして機能アップさせることができます。ファインダユニットとフラッシュユニットを取り付けたさまは、さながら人工衛星のようにも見えますね。いろんなユニットを取り付けたら絶対 Cyber-shot U より大きくなるじゃん、というようなことは言わない約束です(笑)。
ファインダは液晶表示の拡大以外にも、屋外での使用時に液晶が見づらくなるのを防ぐ意味もあるそうです。この液晶自体、小さい(0.55 インチ)ながらも明らかに Cyber-shot U の液晶よりも高精細で見やすいんですけど。



Cyber-shot U20(ブラック)との比較。明らかに Q016 の方が一回り以上小さいです。初めて出会うその技術力にはただただ感動するばかり。このサイズで、前面の「QUALIA 016」ロゴや天面の「SONY」ロゴはちゃんと彫ってありますからね(驚)。クオリアを感じます(笑)。
重量も、撮影時重量でジャスト 50g と、118g ある U20 の半分以下。なのですが、手に持った感じは見た目以上にしっかりとした重量があり、「手に残る」だけの重みがあります。コンシェルジュ(スタッフ)の方によると、「この重みを手が記憶したら、買わずにはいられなくなる」そうです(笑)。もしかしたら、この重みは 38 万円の重みなのかもしれませんね(笑)。
カラーリングは一見似たような感じですが、実物は Q016 の方が全然高級感があります。U20 も U10 と比べるとかなり高級感があるんですけどね・・・。



本体と一緒に見せていただいた、レンズ部のリングパーツの削り出し課程の部品。機械による自動加工ではなく、実際に松本の職人さんが手作業で削っているそうです。一個仕上げるのに 2〜3 週間かかるとか・・・。「QUALIA 015」モニタなんて生産のペースが「2 台/日」だそうですからね。高価いわけだ。



Q016 購入時についてくる専用アタッシェ+オプションユニット一式。ビデオ出力ユニット、リモコン受光ユニット、リモコン、バッテリ充電器、ファインダユニット、ワイコン、テレコン、レンズフード(!)、フラッシュユニット、本体、メモリースティック Duo、メモリースティック Duo アダプタ、専用バッテリ×3(フラッシュユニットも本体と同じバッテリを別途 1 個必要とする)が付属しています。気分は『スパイ大作戦』でしょうか・・・このケースを渡されて、私はそのまま持って逃げ出したい衝動を抑えるのに精一杯でした(笑



アタッシェケース自体もめちゃめちゃ凝ってます。金具は全部アルミ(たぶん)だし、ロック部分には「SONY」ロゴが彫り込んであるし、合皮の表面には「016」のロゴがさりげなくあしらわれているし・・・極めつけは、このケース自体がなんと桐製!かなーりびびってしまいました。このケースだけで安くても 3〜5 万円はしてしまうのではないでしょうか???

・・・もう、QUALIA の高級感へのこだわりにはひたすら圧倒されっぱなしでした。最初は QUALIA について熱く語るくらいのつもりで出向いたのですが、逆に人当たりの良さそうなコンシェルジュの方に QUALIA の良さについて熱く語られてしまいました(笑)。ソニーのイベントに行って、何故か負けた気持ちになって帰ってきたのは今回が初めてです(^^;

気になる画質の方も、実写サンプル(プリントアウトしたもの)で確認してきました。
結論から言うと・・・やはり 200 万画素クラスのデジカメですね。感覚的には DSC-U20 の画質とそう違うようには見えませんでした。パッと見はかなりきれいに思えるのですが、最近の 500 万画素クラスの撮影品質に見慣れた目には、細かいディティール(例えばタンポポの綿毛の一本一本だとか、女性の肌のきめ細かさとか)はどうしても潰れてしまいますし、空のグラデーションは滑らかではなく、よーく見ると JPEG 特有のブロックノイズがあちこちに散見する・・・という感じです。確かにある程度デジカメを使っている人が微に入り細に入りチェックしなければそこまで気にならないとも言えますが、少なくとも画質という点においては「感動価値」を提供することはできていないのではないでしょうか。逆にこのサイズでこれだけまともな画質が得られるというところがポイントなのかもしれませんが。


で、「QUALIA Tokyo」にいって手ぶらで帰ってくるわけにもいくまい、ということで、QUALIA 016 を・・・いや、QUALIA 016 のカタログを(笑)買ってきました。無料のパンフレットももらえるのですが、かなり凝ったガイドブックが \1,000 で購入できます。庶民が買える唯一の QUALIA かも(笑



正方形の白い箱に「QUALIA 016」。シンプルな箱です。
これを開けると・・・。



中から QUALIA のガイドブックが出てきます。ちょうど、QUALIA 016 の公式ページの FLASH でダイジェストが見られますが、これと同じものです。
http://www.sony.jp/products/Consumer/QUALIA/jp/guidebook/016_index.html
いわゆる英単語帳のようなものなのですが(笑)これに、QUALIA 016 のディティールを撮影した写真や、QUALIA の哲学、印象的な使用シーン、イメージ写真などが散りばめられています。これ、お金かかってますよー、\1,000 はむしろ安いかも。残念なことに、箱は桐ではありませんでしたが(笑)。
外箱が無駄に大きい気がしますが、今後 QUALIA 全製品についてこのフォーマット(このサイズの外箱)で統一して有料のガイドブックを発売する予定だそうです。全種類コンプリートしたらかなりかさばりそう(笑)。

最後に、このガイドブックを買って帰るときに、とどめを刺されてしまいました。



・・・レシートまでこのこだわりよう。もう、すっかりやられました。

中身はちょっと貧弱な 200 万画素デジカメにすぎない QUALIA 016 ですが、QUALIA ブランドだけあってデザインと質感はさすがに素晴らしい!超高価なオモチャにしかならないと分かっていても、つい欲しくなってしまいます。でも、38 万円・・・(涙)さすがに買えません。しかし、東京と大阪のショールームでは気軽に触れることができるので(といっても、ショールームのちょっと高級そうな雰囲気には気後れしてしまいますが)気になっている方は一度足を運んでみては。

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