My CoCoon Days 「なっとく・購入プラン」を終えて

「なっとく・購入プラン」を終えて
結局 CoCoon は予定通り返却してしまいました。
実は、使用中に何度もこのまま返却しなければ・・・という誘惑に負けそうになったのですが(笑)。
この特集も、本当はリアルタイムに使用レポート・ロードテスト的なやり方で進めようと思っていたのですが、ちょうど忙しい時期や帰省にぶつかってしまい、まともに更新できないままとなってしまいました。とはいえ、総括がないのは寂しいので、「なっとく・購入プラン」返却時にソニスタのアンケートへの回答という形で「CSV-E77」を私なりに総括したものを一部加筆修正して掲載させていただきます。

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”なっとく・購入プラン”のご案内を差し上げる前の、お客様の<コクーン>
チャンネルサーバーに対するご興味についてお聞かせ下さい。
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ソニーさんが昨秋の SDWE で大々的にぶち上げたブランドだったのでかなり気にはなっていたものの、当初は「どうせ HDD レコーダでしょ」くらいにしか思っていませんでした。
しかしソニスタの気合いの入れようを見たり Meet SonyStyle で現物に触れたりして「ちょっと良いかも」に変わり、もうちょっと使ってみたいなと思っていた矢先に「なっとく・購入プラン」がアナウンスされたので、これは乗らない手はない、と思い試させていただきました。
最初から返却するつもりで体験させていただきました・・・ゴメンナサイ。

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体験期間内に、<コクーン>チャンネルサーバーという商品を十分ご理解いただ
けましたか?
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この手の商品の新しいコンセプトは実際に使ってみないと分からないなとは思っていたのですが、案の定使ってみるとその新しいスタイルにかなりカルチャーショックを受けました。しかし、年末の慌ただしいときということもあり、体験する時間がちょっと足りなかったような・・・。
田舎のある身としては、年末年始は帰省しなくてはならないので、その間 CoCoon は放置せざるを得ず・・・残念です。
ちょっと長期間になりますが、ある程度体験料金が高くなっても良いのでドラマの 1 クール分くらいの期間お試しできるプランがあれば良かったと思います。

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<コクーン>チャンネルサーバー CSV-E77 に対する満足度をお聞かせ下さい。
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CoCoon 自体の学習が進んでくると、ほとんど録画予約という操作をしなくても日々自分好みの番組を録っておいてくれるというのは非常に楽ですね。あまり難しいことを考えなくても(例えばカモキャスに頼らなくても)そこそこ快適に使えてしまうのもいいと思います。
何より、今までは新聞のテレビ欄やインターネット TV ガイド等を使って番組情報を見て、録画予約は自分で・・・という感じだったので、それがテレビ自体で番組情報が参照できてそのまま録画予約(ほとんどの場合その操作すらしなくて良い)、というのは劇的に快適でした。むしろなぜ今までテレビで番組情報を参照できなかったのか、とすら思います。
ただ、問題は地上波にそこまで積極的に視聴したいと思える番組があまり多くないということでしょうか・・・。なんとなくの「ながら観」のために十万円以上払うのはちょっと、という気もしますし。

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<コクーン>チャンネルサーバー CSV-E77 に関してのご感想をお聞かせ下さい。
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・デザインやカラー
リビングにマッチするデザインは良いと思います。青い前面インジケータもかっこよくて気に入っています。PLASMA WEGA のコントロールボックスとのマッチングもバッチリですしね。
しかし、単品コンポでホームシアターを組んでいるウチのような環境だと、ゴールドのデッキの中に白い CoCoon はちょっと浮いて見えます。CoCoon のデザインコンセプトなので仕方ないのですが、できればホームシアター向けのデザインも選択できると良いですね。ソニスタオリジナルの換装パネルとか(笑)。

・操作のレスポンス
リモコンのボタンを押してから CoCoon が反応するまでに一呼吸あるのが非常に気になりました。まるでメモリの足りない PC を使っている感じ。番組の選択にもいちいちプレビューが表示されるのを待たなければ次の番組に飛ばせないのはストレスの原因となりますね。
PC ユーザー的観点からすれば分からなくはないのですが、家電として考えたときにはこのレスポンスの悪さは大きなマイナスではないでしょうか。
このあたりはもう少しブラッシュアップしてほしいところだと思います。

・動作音
冷却ファンがうるさいです。PC に比べれば全然静かなレベルなのですが、スタンバイ状態でも常にファンの回転音が聞こえるのはいかがなものかと。
少なくとも PS2 よりは静かじゃないと、と思います。可能ならば完全にファンレスであれば申し分ないのですが。

・おまかせ・まる録 2
とりあえずキーワードに非常に忠実に動作してくれるのは良くも悪くも使う側からすれば分かりやすくて良いかと思います(笑)。
ただ、キーワードが全て同じプライオリティ(?)で並べられるのはどうも使いづらいですね。ある程度キーワードもディレクトリ構成をとれた方が(例えば、音楽→洋楽、邦楽、クラシック→アーティスト名、等)おまかせ録画の精度を上げられるような気がします。今のままだと、「音楽」を指定しただけで「のど自慢」まで拾ってくるくらいですから(笑)。
番組側で持っているキーワードも、番組によって持っている情報量や深さ、有用性が全然違う(ゴールデンタイム以外だと番組名程度しか情報を持っていない、とか)ので、まだまだだな・・・と思います。
まあ、あまり仕組みを複雑にしすぎると却って使いにくくなりますから、今みたいにベタでキーワードを貼り付けてテキストマッチングさせるというのがシンプルで良い(操作はシンプルだけど、時間をかけて育てていくことで精度を上げていく、というアプローチ?)のかもしれませんが、できれば細かくキーワードを指定できるモードとシンプルなモードを選択できるのが理想かもしれません。
いずれにせよ、一ヶ月あまりという体験期間ではまだちょっと CoCoon の育て方が足りないな・・・というのが正直な感想です。
あと、これも CSV-E77 の哲学なのかもしれないのですが、録画した番組が実際にはいつ、どのチャンネルで放送されていたものなのか分からない(日付くらいしか記録が残っていない)ので録画された番組を偶然気に入っても、それがいつ放送されているものなのか追跡できないのは残念です。

・地上波 2 チューナー搭載
チューナ 2 系統搭載は最初は「すごい!」と思いましたが、片方を「おすすめ・まる録 2」に押さえられているので 2 番組同時録画はなかなかうまくできませんね。「おすすめ・まる録 2」をうまく使って裏録をやらせて、もう一方のチューナは表番組を視聴しつつプレイバックもできる、という使い方が中心でした。
CoCoon が成長すればユーザーによる録画操作はほとんど必要ないという考えなのかもしれませ んが、できれば 2 チューナ共にユーザーに開放してくれても良かったように思います。

・おすすめアルゴリズム
このアルゴリズムがどういう仕組みで動いているか分からないのですよ。(職業柄、システムの仕組みが分かっていないと使っていても気持ちが悪いというのがあるのですが)
それはともかく、ユーザーの好みに合っている「と思われる」番組を拾ってきたら前面パネルが青く光り、MYCAST ボタンを押すと「気に入っていただけましたか?」と聞いてくるようすは、なんだか新しい芸を覚えた愛犬みたいな感じでとてもほほえましいです(笑)。

・CoCoon の成長について
長く使ってユーザーの好みを覚えた CoCoon を仮に買い換えたいと思うときは、やはり新しい CoCoon もまた一から育てなくてはならないのでしょうか?せっかく時間をかけて育てても、それだともったいないですよね。全ての機種にシステムの設定情報やアルゴリズムの成長情報を記録しておける CF カードみたいなもの(ソニーだとやはりメモステになるのでしょうか)を備えていて、買い換えの際はそれを差し替える、というように CoCoon のアビリティを新機種にも継承できる仕組みがあれば、このシリーズを長く使っていけると思います。
当然、そのあたりの仕組みに関してはもう考えられているのでしょうが。

・ソフトウェアダウンロード
ソフトウェアダウンロードは初回設定時に使っただけなので何とも言えないのですが、何がどう改良されたかということをそこまで気にするユーザーもあまり多くないのではないか?と思います。
情報家電というカテゴリで考えるならば、むしろ Windows Update のような自動アップデート(ユーザーはダウンロード・アップデートのトリガーさえ操作しなくても良い)並みの自動化はされても良い(もちろん手動アップデートとの選択は可能)と思うのですが、どうでしょうか。
もちろん、ネットに接続される機器なので、セキュリティやプライバシーは万全に保ってほしいですし、何がどう修正されたのかという情報は必要に応じてすぐに参照できるべきであるとは思いますが、やはり家電、専用機、という位置づけを考えるとあまりファームウェアやソフトウェアをユーザーが意識すべきではないと思います。そういう意味では現行の CSV-E77 はある程度以上スキルがあって新しもの好きな PC ユーザーを対象にパイロット的に発売された製品なのかな、と感じました。
最近は AV 機器と PC の境界がかなり曖昧になってきましたが、少なくとも「専用機」といわれる製品はあまり難しいことを考えずにイージーに操作できることが重要だと思います。なのに、PC のリテラシや操作性を前提とする製品が多くなってきている現状は由々しき事態ですね。かなり本題から離れてしまったのでこのあたりでやめておきますが(笑)。

・画質
画質に関しては非常に満足しています。今まで使っていた VHS の比ではないですし、Giga Pocket と比較しても(今の Giga Pocket Engine DX 搭載機種と比べると分かりませんが)高い画質は録画されたソースであることを忘れてしまうほどです。
ややエッジがきつめだったり、色ノリが濃いめだったりするのが少し気になりましたが、その程度ですね。
今後 HD 対応版が出ても「放送画質そのまま」の高画質で観られる CoCoon であることを期待します。

・番組の保存について
使ってみる前までは、自分でも「それほど取っておきたい番組もないだろうから、観たらどんどん捨てていく感じで良いか」と思っていたのですが、やはりたくさん番組が溜まってくると中には保存しておきたい番組が出てくるものです。今までの経験から言って、保存しておいても結局そのまま観ないでビデオラックの肥やしになるのがほとんどなのですが、それでも「保存しない」のと「保存できない」のとでは感情が全然違います。記録型 DVD ならば取っておいてもさほどスペースは取りませんし、やはりここはハイブリッドタイプが欲しいですね。DVD がついていない(割に、価格は決して安くない)という理由で他メーカーのハイブリッドレコーダに流れたユーザーは少なくないのでは?と思います。
ちなみに私は返却の際にいくつかの番組を C1 の Giga Pocket に保存しました(笑)。

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以上のように、CSV-E77、確かにかなり気に入ったのですが、仕組みや使い勝手の面でやはりまだまだ改良でき る余地がたくさん残っているな、と思いました。
ちなみに、今回カモキャスはあまり利用しなかったのですが、それでも十分使えてしまうあたりに CoCoon のポテンシャルの高さを感じました。でもやっぱり本命は DVD±RW つきチャンネルサーバですかね・・・。製品自体が「成長する」CoCoon ではありますが、おそらく「CoCoon」というブランド自体も今まさに「成長して」いる最中だと思います。ちょうど新製品が登場して製品の幅が広がったところですが、今後、まだまだ面白い「CoCoon」がたくさん出てくるのでしょうね。とりあえず、これにて「My CoCoon Days」はいったん終了することになりますが、もしかしたら将来の「CoCoon」製品とともに再開する日が来るかも・・・その日を楽しみに、しばし、この特集ともお別れです。

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