sigmarion II シグマリオン II

PHS 位置情報の精度をテストしてみる
連休中、東京に行っている間に、例のモバイルアトラス MX で利用できる「ここ Navi 位置情報サービス」がどの程度使えるものか、ちょっと実験してみました。試してみたのは連休中に立ち寄った秋葉原、新宿、立川の 3 駅です。どれもそれなりに大きい街なので、PHS 基地局の数も多いかな、と思って。

キャプチャ画像中のポインタは青が PHS 位置情報サービスが示した位置、赤が実際にいた位置(画像は加工してあります)です。

秋葉原 秋葉原駅電気街口付近。
ホントは切符売り場付近にいるんですが、何故か位置情報は線路を渡った中央通り付近を指しています。
っていうか、画面外だし(笑)。
新宿 新宿東口。
じゅらくビル(東口から地上に出てすぐ、ヨドバシグッドギア館に入る手前の辺り)にいるはずなのに、マルイヤング館の裏手にいることになっています。
立川 立川駅北口。
ここではターミナルビルの入り口を指してます。ビックカメラ前にいるのに・・・。

どの駅でも誤差は 50〜100m といったところ。さすがに基地局の数もそれなりに多いせいか、100〜200m の誤差があった富山と比べると 1/2〜1/4 の誤差、といった感じですが、それでもドンピシャなわけではないので待ち合わせや歩行ナビに使えるレベルではないですね。通信料以外は無料のサービスだからいいようなものの、シグマリオンのようにバンドルされているマシンでなければ \2,400 でアプリを購入しなければならない(しかも試用不可)なのでお金を払ってまで使う価値はないでしょう。DoCoMo 端末だともう少し事情も違うのかもしれませんが、そもそも DDI より基地局が少ない(と思われる)DoCoMo でどれだけの精度が出るかは疑問です。
この「ここ Navi 位置情報サービス」の仕組みは特に公開されていないので分かりませんが、想像の範囲では
  1. 単純に、最寄りあるいは通信に使用中の基地局の位置をそのまま表示
  2. H" がハンドオーバー(基地局の切り替え)のために捕捉している複数の基地局の位置を割り出し、その中心(あるいは重心)となる点を現在位置と認識する
  3. 2 からさらにそれぞれの基地局が受信している電波の強さから、現在位置を算出する
のいずれかではないかと思います。ビーマップのサービスイメージからするとおそらく最も単純な 1 のイメージっぽいですが。誤差から考えてもそんな感じでしょう。

あとはちょこちょこ位置情報の取得に失敗するのが気になりました。通信自体はできているみたいなので、位置情報サーバへの接続に失敗しているのか、位置情報サーバがうまく位置情報を取得できていないのかまではちょっと分からないんですが、どうもターミナル駅周辺みたいに混雑している(=H" 利用者の多い?)場所で失敗する率が高いような感じ。
モバイルアトラスの地図自体はなかなか詳細で良いので、あとは位置情報の精度さえ高くなってくれればいろいろと使えるアプリになるんですけどね。

結局いきつくところは CFGPS なのか?


その後、DoCoMo PHS ユーザーの人に聞いてみたところ、DoCoMo の PHS ではけっこう正確に位置が取れる模様。結局 DDI Pocket 向けの位置情報サービスって最寄りの基地局の位置を示しているだけに過ぎないらしいのですが、「いまどこサービス」のインフラが使える DoCoMo の PHS ではちゃんと複数の基地局が受信する電波の強弱から判断してかなり正確な位置まで割り出せるそうです。このあたりはさすがに「いまどこサービス」を以前から提供している DoCoMo に一日の長があるということができそうです。ただ、DoCoMo の PHS は電波の安定性にしろ通信料金にしろ DDI とは比べようもないところが問題。結局のところメインは通信であり、位置情報サービスはおまけでしかないわけで、それだけのために DoCoMo に乗り換えるのもなぁ、という感じです。16MB のフラッシュメモリ内蔵で唯一の CF スロットを有効活用できる「P-in memory」なんかはちょっと魅力的なんですけどねぇ。

[Back] [Back to Top Page] Copyright (c) 1999 - 2005 Brown Sugar. All rights reserved.