VAIO Laboratory 505 を携帯 MP3 プレイヤー化する
505 を携帯 MP3 プレイヤー化する
PC で音楽を再生する手段としてデファクト・スタンダードとなった MP3 ですが、このところリモコン付きヘッドホンが付属した Libretto や Telios などのミニノート PC や WinCE マシンもウケています。これらに対抗したわけではないでしょうが、以前 C1 を携帯 MP3 プレイヤーとして利用するという話を聞き、「ちょっと大きいけど 505 でもやってみよう」ということで試してみました。
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MP3 を使う上で最も重要であろうエンコードには、私は「cd2wav」に「午後のこ〜だ」のエンジンを組み合わせたものを利用しています。まあ、MP3 エンコーディングの王道ですね。音質はそこそこで、かなり速いエンコード速度を誇っています。しかしやはり両方ともフリーソフトであるというところが最大の特徴でしょうか。また、「午後のこ〜だ」に「Alternate CDFS」を組み合わせるというのもアリでしょうね。こちらはちょっと違法である可能性があるらしいのであえて名称の紹介にとどめておきますが・・・。
でも、結局私は自作機でエンコードしたファイルを 505 に LAN で転送して聴くことが多いです。
「午後のこ〜だ」はエンコードのみでデコード機能はついていないため、デコーダ(プレイヤー)は別途用意しなくてはならないのですが、ここはやはり定番「Winamp」でしょう。プレイヤー自体の高機能さもさることながら、Customize に紹介したような Skin のカスタマイズも可能です。
しかし、今回重要なのはそれ以上に「マウスのホイールによるボリューム操作」ができることなんです。
「Winamp」はアプリケーションがアクティブな状態でマウスのホイールを動かすことで音量の操作ができます。これを利用して、今回は USB マウスをリモコン代わりに使ってしまおうというわけです。しかし、このままでは再生、停止、早送りなどの操作がリモコンのように行えないため「マウスのプロパティ」から設定します。「VersaPad」などのドライバでは、クリックボタンを押したときに画面上の任意の座標に移動する「スマートムーブ」という機能を利用することができます。これを利用して、右クリック・ホイールクリック(左クリックは実際のクリックに利用します)を Winamp の再生ボタンや早送りボタンに移動するように設定します。こうすることで、慣れれば画面を見なくてもマウスをリモコン代わりに利用できるようになります。
VAIO をポータブルプレイヤーとして利用するには、必然的に画面を閉じている必要性があります。しかし、デフォルトの設定では LCD を閉じると即スタンバイに入ってしまい不便です。そこで、「PowerPanel」を使って LCD クローズ時の動作設定を変更します。
PowerPanel のバーを右クリックして「カスタマイズ」を選択するとプロファイルの設定を行うことができますが、ここで「プロファイルの作成」ボタンをクリックすると新規プロファイルを作成することができます。そして、「LCD クローズ時」の設定を「LCD オフ」にしてやることで液晶を閉じてもマシン自体はサスペンド状態にならず、LCD の電源だけが切れるようになります。その他の設定は好みに応じて決めればよいでしょう。
これで液晶を閉じていても電源が入ったままになる設定が完了したので、今度は電源を入れてすぐに MP3 が再生されるようにします。これには VAIO ノートのウリの一つであるプログラマブルパワーキー(PPK)の機能を利用します(別にスタートアップに入れてもいいんですが、そうすると起動時に常に MP3 の再生が始まってしまいややうっとおしいからです)。
PPK の設定をする前に、再生用のプレイリストを準備しましょう。Winamp を起動して「Playlist」に MP3 ファイルを登録し、M3U ファイルとして保存します。M3U ファイルは Winamp で作成するだけでなく、メモ帳などでおもむろに「1 行に 1 つずつ」MP3 ファイルのパスを記述し、拡張子「m3u」で保存しても作れます。
次に「PPK Setup」を起動し、設定ファイルの「追加」ボタンを押して、左の画面になったら M3U ファイルの保存先を指定します。設定名は適当につけてかまいませんが、ここではわかりやすく「MP3」としています。
そうすると PPK Setup のメイン画面に戻るので、リストの中から設定名「MP3」を選択して下にある「変更」ボタンを押します。そして PPK の割り当てを行うんですが、今回の使い方では本体を閉じたまま使うので一番操作が楽な「PPK に割り当てる」に設定します。
これだけの設定で、PPK に MP3 の自動再生が割り当てられました。これで PPK を押すと自動的に電源が入り、Playlist に登録してある MP3 ファイルが再生されるようになります。ちなみに Winamp をシャッフル再生モードにしておくと、MP3 ファイルが順不同で再生されます。
ちなみに、左の画面でアイコンが「?」になっているのは Windows をクリーンインストールして VAIO のプリインストールアプリを導入しなかったためです(^^;
以上の設定が終わったら、USB マウスとヘッドホンを 505 に挿していざ、出かけましょう。HDD という大容量の記憶メディアが数百曲のオーディオライブラリで楽しませてくれること請け合いです。

・・・と思って試してみたんですが、なんだかんだとマウスによるリモコン機能は誤操作が多く、またバッテリの持ち時間も一般的なポータブルオーディオに比べると圧倒的に短いなどの理由により、数回使った時点で私は限界を感じてしまいました。プログラマブルパワーキーに Winamp を指定したりといろいろやってみたんですが・・・。C1 程度の小さいマシンならば電車の中でもある程度気軽に本体から操作できるかもしれませんが、505 くらいになるとなかなか。やはりポータブルオーディオは専用機に任せるのが吉かもしれません。しかも本体を閉じたままだと Windows を終了することができないため、本体を開いてシャットダウンを行うか、電池切れまで待つか、電源スイッチで強制的に電源を落とすかしかないという致命的な欠陥が(汗)。うーん今回の企画はあまり参考にならなかったかも・・・。でも、アイディアとしてはなかなか面白いとは思うんですけどねえ。

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