VAIO Laboratory Ethernet でつなごう
Ethernet でつなごう
VAIO 505 のような B5 サブノート PC は、すでに 1 台デスクトップなどのメインマシンがある環境で、モバイル用途のサブマシンとして利用される場合が多いと思います。実際、私もそのようにして使っています。そうすると、何らかの手段でマシン間でのデータ交換が必要不可欠になります。
まず考えられるのが、FD を利用したデータの受け渡し。これは、文書ファイルくらいならば特に問題はありませんが、サイズの大きな画像やデータのバックアップといった用途ではあまり現実的ではありません。外付けで大容量のリムーバブルストレージを用意するのも、ややコストが高くなってしまいます。シリアルポートやパラレルポートを利用したケーブル接続もポピュラーですが、データ転送速度はあまり期待できないと言ってよいでしょう。最近の VAIO シリーズでは、i.LINK を利用した「SmartConnect」という接続方法があり、これはこれで便利そうなのですが、505EX/64 以前の世代のものにはそもそも i.LINK コネクタ自体備えていません。
そこで、最も実用的かつ普及している Ethernet による LAN 接続が最善の解決策ということになります。今回は、この LAN について、複数の LAN 環境の切り替えも含めてレポートしていこうと思います。
※各画像をクリックすると大きい画像が表示されます。

Ethernet 機器の定番ブランド、3Com の LAN カード。CardBus 対応、10BASE-T/100BASE-TX 自動認識の優れモノ。最近の 3Com 製 PC カードは、使用時のみ本体からコネクタを引き出せる「XJACK」方式(写真参照)を採用しており、接続ケーブルを別途持ち歩く必要がなく便利です。3Com 製品は良いのですが、やや高いのが玉にキズ。それだけの信頼性があるということなのでしょうが・・・。プラネックスやコレガなど、国内メーカーから安価に発売されているカードもたくさんあるので、それでも良いでしょう。また、100BASE 製品は、CardBus 対応製品の方が転送速度が速いそうです。その分やや高くなってしまいますが。
505 の PC カードスロットに LAN カードを挿してみたところ。「XJACK」という名前通り、LAN ケーブルとカードがつながっている様子がまるでアルファベットの「X」のようになっています。前回でも述べましたが、PC カードスロットがこの位置にあるので、写真の通りどうしてもマウスを使うときの邪魔になってしまいます。写真の LAN ケーブルは、エレコム(Laneed ブランド)から発売されている iMac 風トランスルーセントケーブルです。
PC カードのインストールは、マニュアルに従えば通信プロトコルのインストールまで全てやってくれるので、特に問題ないでしょう。
私が利用しているダイヤルアップルータ、ヤマハの名機「RTA50i」。個人での利用では、このくらいで十分では?
3 ポートまでの Ethernet ハブ機能を備えているほか、パラレル接続をすると TA としても使えます。
左にあるのが、Panasonic の FAX 電話機、「UF-P2CL」。A4 までしか扱えないというちょっと非力な機種(泣)。
私の大学の研究室では PC 端末が不足しているため、私は VAIO を持ち込んで利用しています。そこで必要になってくるのが LAN(TCP/IP)の設定切り替え。
最も効率よく切り替えるには、型番の違う 2 種類の LAN カードを使い分けると良いのですが、LAN カードを 2 枚も買うのはさすがに気が引けます。私は、もっと手軽にこの設定を切り替えられるフリーウェア「KemaNet」を利用しています。図のように設定を記述して、あとは設定を切り替えるだけ。設定反映の際に再起動が必要になりますが、これは OS の仕様上仕方ないですね。
LAN の設定がうまくいくと、接続されている他の PC が「ネットワーク コンピュータ」から見えるようになります。
ここでは、「Allegro」が VAIO、「Maestoso」がデスクトップ(自作機)です。ファイル・プリンタの共有設定をしておくのを忘れずに。

Ethernet による接続は、ホントに便利で、一度使ったらやめられなくなります。
私の場合、デスクトップマシンの LAN カードも 100BASE-TX 対応なのですが、ルータのハブ機能が 10BASE-T にしか対応していないため、100BASE-TX による高速接続をまだ体験していません。いずれ、デュアルスピードハブを導入したいところです。
あと、問題としては、PC カードスロットの位置的にマウス操作の邪魔になるということですね。LAN の速度をあまり重視しないのであれば、最近出揃ってきた USB-Ethernet 変換アダプタなどを利用してみるのも手ではないでしょうか。そうすると、PC カードスロットを空けることができますし。100MB 単位といった大きなデータを頻繁にやりとりするのでなければ、10BASE-T でも十分に高速だと思います。
とりあえず、こんなところです。でも、ホントは PC カードをもう一枚買って、再起動なしで LAN の設定を切り替えたいところです。再起動なしで設定を切り替える機能は、MacOS では実装しているようですが、Windows でも早く実現してほしいですね。

[Back] [Back to Top Page] Copyright (c) 1999 - 2005 Brown Sugar. All rights reserved.