VAIO Laboratory PCG-U3/P レビュー
PCG-U3/P レビュー
後半は、U1 との比較や L バッテリ、パーソナライズその他もろもろのお話です。
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初代 U1 との比較(※U1 は私のものではありません)。
色が違うだけでこんなにも印象が違うのか・・・という感じですかね。U1 はやはりどちらかというと女性向き、U3 は男性向きな雰囲気があります。
表面の処理は U1 がやや艶のある仕上げだったのに対し、U3 はマットに仕上げられています。ただ、黒いので手の脂等がついてテカりやすいので、まめに拭いてやらなくてはなりません。
開いたところ。これもまるで同じシリーズとは思えないくらいに印象が異なります。
U3 はオフブラックのみで U1 のカラーが選択できなくなったのはちょっと残念ですね。人によっては白い方が好みという場合もあるでしょうから。ソニスタだけでもいいから、カラー選択ができるようにしてほしかったと思います。可能であれば、CTO 感覚でパーツ単位でカラーを選べると、オリジナリティが出て楽しいと思うのですが・・・PC というよりもデジタル小物として考えると、人前で使うことが多いものである分、他人とは違う個性が出せた方がいいですよね。
ワイドスティックのキャップも変更されています。U1(写真左)ではゴムっぽい素材だったものが、U3(右)では樹脂系の素材になっています(色も若干違いますよね)。U1 では軟らかすぎて操作しにくく、なおかつ使い込むとキャップに穴が空いてしまうことがあったのですが(実際展示機でキャップに穴が空いているものをよく見かける)、U3 のキャップならそんなこともなさそうです。構造の見直しも微妙に行われているのか、U1 と U3 のワイドスティックを比べると明らかに操作感が違います。
U1 のワイドスティックのキャップを外したところ。半年も使うと真鍮製のセンサーが酸化して緑青状になってきます。定期的に磨いてやるようにしていきたいですね。
L バッテリ「PCGA-BP3U」も一緒に購入してみました。これ一本で 12 時間のバッテリ駆動が可能になるという一品です。
通常の三倍のバッテリセルを内蔵しているだけあって大きくなっていますが、チルトせず底上げする形になるためゴム足の形状なんかも大きく変わっています。このバッテリを装着した状態で「モバイルグリップ・スタイル」するため、バッテリの両脇が滑り止めのディンプル状になっていたりもします。
ちなみにバッテリに貼った VAIOethics のロゴシールは、V-CLUB さんにいただいたものです。
BP3U の装着状態。まさに座布団のよう。持つとちょっとした辞書か聖書みたいなズッシリとした厚み・重みを感じます。
テーブルの上に置くと妙にキーボードが高くなって打鍵しにくいですし、「モバイルグリップ・スタイル」でも厚みが増して重心が重心が下がるのでちょっと使いづらくなります。L バッテリはあくまで遠出や長時間のバッテリ駆動が予想されるときのみ使用し、普段は標準バッテリで運用する方がいいかも。しかし、一本で 12 時間の連続稼働が可能というのは多少の使い勝手に目を瞑れるだけの魅力があります。
キャリングポーチにもちょっとこだわりを。
本体とほぼ同時に購入した専用ポーチ「PCGA-CPU1」はグレーで、U3 には微妙に似合わない気がします。そこで目をつけたのがこの GRX/NV 用キャリングポーチ「PCGA-CPE1」。CPU1 のメインポーチのサイズと CPE1 のミニポーチのサイズって全く同じなんですよね(GR/GRS/FX 用の「PCGA-CPD1」のミニポーチも同じ)。
ネイビーブルーの CPE1 はまるで初めから専用に作られていたようにピッタリ似合っています。
VAIO U にちょっとしたおしゃれ。携帯電話用ストラップを VAIO U につけてみます。 バッテリ左側のフック部に引っかけて、そのままバッテリごと本体にセットしています。本体背面の排気用スリットに括りつけていいのですが、ちょっと強度的に不安(万一強く引っ張られたときに、スリットが割れてしまいそう)だったのでバッテリにつけてみました。
ちなみに写真のストラップはお台場メディアージュ「sony style」で購入できる「hhstyle.com」のロゴ入りストラップです。
VAIO U のように「モバイルグリップ・スタイル」で立ったまま使うようなマシンでは、手が滑って落っことすと一大事なので、私はこのストラップに左手の薬指・小指を通す感じで使っています。
VAIO U はサイズやデザイン的にもストラップが似合う PC だと思うので、VAIO U ユーザーの方はぜひお試しあれ。ただ、もともとストラップを通すために作られていないところにストラップをねじ込むことになるので、頻繁にバッテリの付け外しを繰り返すと取り付けひもが擦り切れてしまうかも。次期モデルではストラップホールを標準装備にしません?>ソニーさん
VAIO U、Cyber-shot U の組み合わせで出かけると、荷物もこんなにコンパクトになります(お前は出かけるときに PC とデジカメしか持たないのか、というツッコミはしない方向で)。今まで C1 と P9 という組み合せでもそこそこかさばってしまっていたので、それと比べると U+U というのはずいぶん身軽に感じます。U3 を常にスタンバイにしておけば、いつでもサッと取り出して使えますしね。
そろそろ VAIO U クラスのマシンでベンチマークという時代でもなくなってきたように思いますが、一応 HDBENCH を取ってみました。

  PCG-U3/P PCG-U1 PCG-C1MSX
CPU Crusoe TM5800 933MHz Crusoe TM5600 867MHz Crusoe TM5800 867MHz
サウスブリッジ ALi M5229 ALi M5229 ALi M5229
RAM PC133 SDRAM 512MB PC133 SDRAM 256MB DDR 128MB + PC133 256MB
HDD TOSHIBA MK2003GAH TOSHIBA MK2003GAH TOSHIBA MK4018GAS
ビデオチップ ATI MOBILITY RADEON-M ATI MOBILITY RADEON-M ATI MOBILITY RADEON-M
解像度 1,024x768/32bit 1,024x768/32bit 1,280x600/32bit
OS Windows XP Professional Windows XP Home Edition Windows XP Professional

HDBENCH 3.30
  ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
PCG-U3/P 11151 32506 22506 24931 13965 27937 19
PCG-U1 10638 30492 21533 21500 13051 25796 19
PCG-C1MSX 12879 30120 21256 26000 14897 29063 19

  Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy Drive
PCG-U3/P 9198 1155 2378 111 12013 12638 1058 C:\100MB
PCG-U1 11961 1557 3350 27 13041 10023 1096 C:\100MB
PCG-C1MSX 8572 938 1930 17 17414 18861 801 C:\100MB

PCG-U1 とのベンチマーク上の違いは CPU の演算性能くらいのもの。CPU が 66MHz クロックアップされたことに伴い、ベンチ結果も CPU の項目が約 7% アップしています。しかし、その他のハードウェア仕様がほとんど変わらないので、ベンチマーク的にも違いといえばその程度にすぎません。ただし、U3 の TM5800 では CMS が予約するメインメモリ領域が従来の 16MB から 24 MB へ増量され、モーフ済み x86 コードを記憶しておける領域が増えたため、体感的にはクロック比以上にスピードアップしている印象を受けます。ま、それも比較してみなければ分からない程度で、Mobile Pentium III のスピードからしてみればどんぐりの背比べでしかありません(笑)。
搭載する 1.8 インチ HDD、東芝「MK2003GAH」はやっぱり遅いですね。C1MSX(の私の持っているロット)が搭載している「MK4018GAS」と比較しても 70% 程度しかスピードが出ていません。そのせいで、ALL の結果では C1MSX より遅いということになっています。体感的にもそんな感じで、ただでさえディスクアクセスの遅い(ディスクアクセスまで CMS がソフトウェア処理しているわけですから当然ですが)Crusoe なのに、遅い HDD が更にそれに拍車をかけているような気がします。ただ、ディスクアクセスの入らない単純な CPU 演算処理では瞬間風速で C1MSX より若干軽快に感じることもあり、一長一短といったところでしょうか。モバイルであることを考えると、C1 のように Giga Pocket をどうこうしようというわけでもないのでこのくらいスピードが出れば十分かな、と思います。TM8000 搭載 VAIO U が早く出てくれれば・・・と思うことも確かですが(^^;

VAIO U シリーズは、個人的には初代 PCG-505 が出たとき以来の「ワクワクさせてくれるマシン」だと思っています。C1 とか XR とか、面白いマシン・こだわったマシンはこれまでも数多くありましたが、この凝縮感とかスペックではなくモビリティにあくまでこだわった設計とか、そういうものを久々に感じましたね。C1 あたりはもうだいぶ認知されてきて当たり前になっちゃいましたが、VAIO U はまだまだ人に見せて自慢できるマシンです(^^;
そういうのもあり、何かにつけて持ち出したいマシンなのですが、それだけにファッショングッズやアクセサリのように「他人とは違う」パーソナライズを行いたいマシンでもあると思います。とりあえずストラップとシールくらいしかやっていませんが、何か一目でマイマシンと分かる、それでいて「はじめからそういうモデルだった」みたいに見えるかっこいいカスタマイズをしてみたいですね。そろそろカーボンルックでもないだろうし、何かいいアイディアはないかなあ。

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