「VAIO 研究所」はさておき(笑)、「ルームリンク」を使った VAIO とホーム AV との連携は今回の VAIO ブース、WEGA ブースを通してかなり力が入っていた展示でしたね。この「ホーム AV ネットワーク」という方向性は今ソニーが最も注力している戦略だけに、自ずと熱も入ろうというもの。Sony Style でも CoCoon とも絡めた「Home Network Style Lab.」というサイトを立ち上げるくらいにがんばっている様子です。まだまだ Ethernet 接続のユニットを使ってオーディオ・ビデオを出力するだけの状態ですが、「Video Audio Integrated Operation」の目指すところには間違いなく近づいていますし、まだまだ開発が続けられていくことでしょう。今シーズン VAIO デスクトップを購入しようと思っている方は、「ルームリンク」も買って「未来の香り」を一足先に味わってみるのも一興ではないでしょうか。
今回の Giga Pocket 用 MPEG-2 エンコーダボード「Giga Pocket Engine」は、VAIO の開発陣ではなく WEGA の開発チームが手がけたものということで、大幅な画質アップが図られています。「MPEG2 R-Engine」を搭載してノートでも Giga Pocket が使えるようになった VAIO ノートや、カノープス・NEC といった単品 MPEG-2 チューナユニットを手がけるメーカーに対するアドバンテージを見せつけようという VAIO デスクトップカンパニーの意地が垣間見えると同時に、「ルームリンク」を使って PLASMA WEGA や GRAND WEGA 等の高品質なモニタに映し出すに十分足る高画質を獲得しています。このあたり、「CoCoon」チャンネルサーバーにも言えることですが、最近ソニーをはじめ AV メーカー各社が提案し、ちょっとしたブームになっている「ホームシアター」にネットワーク/HDD レコーディングの利便性と高画質を訴求していくことにより、マーケティング的な相乗効果を狙っているといえるのではないでしょうか。その割には「ルームリンク」には S 端子と RCA 端子しかないなど、画質的な面でちょっと物足りなさを感じてしまうのも事実です。できれば次期「ルームリンク」には D 端子 1 つだけでもいいのでコンポーネント出力をつけてほしいですね。
→パート 5
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