「VAIO chronicle」の方は昔からのコアユーザーでもなかなか目にすることのできなかった貴重なモックアップを間近で見ることができる、非常に有意義な展示だったといえるでしょう。この秋には Web 版「VAIO chronicle」に大幅加筆した書籍が出版されますが、これに対する期待も大きくなりました(しかし予価約 \8,800 は高い!)。
「未来 VAIO」は微妙ですね。「VAIO Contents Egg」の方はコンセプトも現在の VAIO+「ルームリンク」の延長線上にあるものですし、実現可能性としてもかなり高いものがあるとは思いますが、セキュリティ関係をどの程度までしっかりやってくるか、ということと、それまでにモバイルネットワーク環境がどの程度まで高速化されるのか(これはソニー 1 社で何とかできるものでもない)にかかっていると思います。逆に言えば、その二つが実用に足るものにならない限り、「VAIO Contents Egg」も「画に描いた餅」ならぬ「モックで作った卵」(笑)でしかないわけで。
「VAIO E.Q」はかなり難しいセンだと思います。展示を見てもやっぱりよく分からないというか、やりたいことは分かるんだけどそれってソニーが本質的に目指すところのものなのか?という疑問もちょっとあり。技術的なことも含めて、今回の展示会で公開するにはちょっと時期尚早だったんじゃないかな。他のお客さんもついてこれてない感じでした。
これから VAIO RZ+「ルームリンク」を売ろうという矢先にその進化形ともいえる「Contents Egg」を見せてしまったことといい、ユーザーの頭に疑問符をつけてしまっただけの「E.Q」といい、ちょっと今回の「未来 VAIO」は早まったんじゃないの、というのが個人的な感想です。が、製品化を目標にしている 2004 年には「ああ、やっぱりあのときソニーが言っていたことは間違っていなかったんだね」とユーザーのみんなが納得できるような答えを、ソニーは用意してくれるのでしょうか。
→パート 6
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