VAIO Column 特別編 「Sony Dream World 2002」レポート
「Sony Dream World 2002」レポート
次はネットワークアクセサリブースと MD 10th Anniversary・ウォークマンブースです。
MD ブースは 10 周年記念ということもあり、かなり力の入った展示となっていました。懐かしい製品の展示もあり、一区切りを迎えた MD というメディアのこれまでとこれからを感じられる展示になっていたと思います。
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この夏にラインナップの一新を行い、様々なサプライ・周辺機器を取り込んだ「ネットワークアクセサリ」ですが、単なるサプライ品のブランド化かと思いきや、実は今回のソニーのネットワーク戦略において重要なミッションを背負っているようです。「PC や AV だけでなく、ケーブルや周辺機器まで隙間なくラインナップすることで、ソニーで全部揃えたいというユーザーのニーズを満たし、安心感を与えたい」というのが狙いだそうです。確かに、マウスやスピーカ等の入出力機器からあらゆる機器を繋ぐケーブルに至るまで、全てソニーで揃えられることは、いろんな「ソニー」を一つに繋げる、という点で非常に重要な意味がある、といえるでしょう。
今回久しぶりにフルモデルチェンジの行われたアクティブスピーカラインナップ。従来と比べて「より小さく、かつ音も良く」という感じで開発されています。最近のソニーのホーム/パーソナルオーディオ機器全般にいえることですが、よりコンパクトで安価な製品に重心がシフトしている感じで、あまりコストパフォーマンスが良くないミドルレンジの製品には思い切ってカットされてしまっているのが残念。このあたりは、最近のソニーの環境問題への取り組みとも関連していて、ソニーが全社的に「このマテリアルは使っても良い」と認めている素材以外は使えなくなってきていることも、高品質・高価格な製品を開発しづらい理由になっているんだとか。
今回ちょっと気になった新しい PC 用アクティブスピーカシステム「SRS-T100PC」。USB 接続のアクティブスピーカで、面白いことに携帯時にはコンパクトに畳んで、使用時には幅広く伸ばして使用できます。ノート PC よりちょっと広めに幅を広げてノート PC の背後に置き、ノート PC のスピーカの出力不足を補うという使い方を想定しているそうです。
デジタルアンプを内蔵し、出力は確か 0.6W+0.6W。このサイズでもそこそこの音圧のある音が出ている感じでした。
引き続いて「MD 10th Anniversary」ブースとウォークマンブースを。
MD ブースはけっこう派手でしたね。写真はカラフルな MD メディアを壁一面に並べて「DISC」の人文字ならぬ MD 文字を描いていた様子。中にはシリアルナンバー入りの最高級 MD メディア「MD2000」も並べられていました。
MD ブースでは記念すべき初代 MD ウォークマン「MZ-1」(写真)から現行の「MZ-N1」に至るまで、歴代の MD ウォークマンがずらっと展示されていました。私は MD ウォークマンは弐号機「MZ-R2」からしか実機を見たことがなかったので、初めて見る本物の MZ-1 にちょっと感動。初号機ってこんなに大きかったのね・・・と時代を感じてしまいました。
そしてこれが最新モデルとなる Net MD ウォークマン「MZ-N10」。
小さいです。薄いです。Net MD 対応録再モデルでありながら、現行の再生専用モデルに迫る薄さを実現。これなら再生専用ウォークマンから買い換えてもいいかも、と思えるサイズです。あとは液晶周辺の出っ張り部さえ何とかなれば。
MZ-N10 にはクレイドルが付属していますが、USB ケーブルを本体に直挿しして PC と接続することも可能です。しかし、USB コネクタは一般的な Mini-B とかではなくて、クレイドルとの接続コネクタ部に専用ケーブルを挿す形になります。ちょうど、クレイドルが携帯電話の充電ホルダ、USB ケーブルが携帯電話の AC アダプタみたいな感じだと思えばいいでしょうか。あまり不便ではないものの、一般的な USB Mini-B ケーブルが使えないのはちょっと残念。
こちらは再生専用モデル「MZ-E10」。遂に厚み 1cm を切った世界最薄モデル。
デザインはかなりいいセンを行っていて、へこ文字ロゴとか表面のヘアライン加工とかにはかなりソソられるんですが、ちょっと表面がつやつやしているのがイメージと違うかな?もう少しマットな金属感を期待していたので、ちょっとあてが外れました。
9.9mm という薄さは数字で見るよりも実物を見た方がインパクトがあります。
この驚嘆モノのコネクタやスイッチ類の小ささを見てくださいよ。しかし、これだけ薄くなると今度は逆に工作精度が気になってきそうです。それに、ちょっと間違ったらすぐにパキッと逝ってしまいそうで怖い(^^;
でも、いいなあ。欲しいなあ。
二代目となる Net MD デスクトップオーディオシステム、SoundGate「LAM-Z10」。今度は MDLP モードでも CD→MD のダビングが 4 倍速。カラーもホワイトとネイビーが選べるようになったし、縦型のスリム筐体になったので置き場所も取らずいい感じです。とはいえデザインは LAM-Z1 の方が好みかな。
でも、MD や CD スロットへのアクセスにはフロントパネルを左右にスライドしなくてはならないので、その分の余裕を見るとすると多少両脇にスペースを取らないといけなくなるので、できればカーステのようにフロントパネルが上なり下なりに跳ね上げ・可倒式になっていた方が良かったかな?という気もします。
ウォークマンブースには未発表の CD ウォークマン「D-EJ2000」が展示されていました。一見「D-EJ1000」とあまり変わらないように見えますが、電池 1 本駆動になったため(従来は電池 2 本で駆動)更に軽くなっています(現在のところ、世界最薄・最小・最軽量)。
マグネシウムボディで高級感もありますし、なかなかよさげ。

ウォークマンや MD は VAIO や Cyber-shot よりも歴史が長く、私達も古くから触れている製品だけに、MD の 10 周年記念ブースは歴史や技術の進歩が感じられてなかなか面白い展示だったと思います。歴代の MD ウォークマンの展示の中には私が以前使っていたモデルや欲しかったモデルなども並び、懐かしさいっぱいでした。
MD 10 周年記念の 3 製品はよさげですねー。私は MZ-N10 と MZ-E10 で悩むところですが、少なくともどちらかには逝ってしまうでしょう(^^;
残念なのはネットワークウォークマンの新製品が結局出なかったこと。ネットワークウォークマンは 1 年、メモステウォークマンに至っては 2 年、実質モデルチェンジが行われていないため、今回は必ず出ると踏んでいたのですが・・・。ネットワークウォークマンというカテゴリが登場した当初は「将来的には MD や CD ウォークマンがネットワークウォークマンに取って代わられるんだろうな」と思っていただけに、最近の失速気味な製品展開には「どうしちゃったの?」という感じです。新製品が出たら買おうかな、と思っていたんだけどなあ。うーん。
→パート 10

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