VAIO Column 特別編 「WPC EXPO 2002」レポート
「WPC EXPO 2002」レポート
続いては国内 PC メーカーの老舗・NEC、富士通ブースです。両社とも、頭打ちになってしまったコンシューマ PC の需要にかなり苦戦しているようですが、その状況に対して需要の掘り起こしを行おうといういわゆる「VAIO W 対抗」の液晶一体型 PC にちょっと注目してみました。
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今シーズン、大幅な戦略転換を行い「ファミリー」、「パーソナル」、「ニュースタイル」という新たなラインナップを打ち出してきた NEC ですが、ブースでのプレゼンテーションにも力が入っていました。この三本柱となるラインナップを紹介すると同時に、これから NEC の PC 事業は新しいスタートを切っていきます、という宣誓のようにも見えました。
ガラッと変わった NEC のラインナップのひとつ、「パーソナル」カテゴリに属する A4 オールインワンノート「LaVie N」。「プチノート」の愛称がついています。
っていうか、iBook・・・。これじゃあまりにもあからさますぎるよなぁ。
新 VALUESTAR。こちらは「パーソナル」カテゴリの「VALUESTAR C」ですが、ほぼ同デザインで白っぽい「ファミリー」向けの「VALUESTAR F」はやっぱり VAIO JX っぽいです。こういうのを見ていると、オリジナリティって・・・と思ってしまいます。
写真は BIGLOBE のブロードバンドサービスをストリーミング放送でデモしているところですが、ここでもバンダイチャンネル。流行っているのかな?
「ニュースタイル」に属するホーム AV サーバ、「AX10」。こちらは PC ではなくネットワーク対応の HDD ビデオレコーダです。HDD 録画に関しては、同社は「SmartVision」シリーズで定評が高いだけに、この製品の出来も期待されます。
「VAIO W 対抗」と言われている、VALUESTAR の液晶一体型デスクトップ。詳細はまだ明らかにされていません。
ワイド液晶を備え、アクリル板で仕上げられた液晶パネルが見るからに VAIO W を意識しています。光学ドライブ(おそらく CD-RW/DVD-ROM コンボドライブ)の挿入スロットや操作ボタンは VAIO W と違って前面にまとめられています。何かのメモリカード(SD っぽい?)が挿せそうなスロットがあるのも気になります。
キーボードは展示されていませんでしたが、どのようなキーボードが附属されるんでしょうね?
本体の左側面。左サイドには USB ポートが 2 つあるだけで、非常にすっきりしています。
見た感じ、液晶ディスプレイは VAIO W と同様に自由に角度を変えられそうですね。
本体右側面には USB 2 ポート、IEEE1394、音声入出力とこちらもあまり入出力端子は多くありません。頻繁に抜き差しするものだけがアクセスしやすい場所にまとめられているようですね。Ethernet など(アンテナ端子も?)、挿しっぱなしにできる端子は背面にまとめられているようです。
こちらは富士通ブースにあった液晶一体型デスクトップ、「DESKPOWER L」。見た目の雰囲気だけなら NEC のものよりも VAIO W っぽいイメージがあります。しかし、ハードウェア MPEG-2 エンコーダ、ワイヤレスブロードバンドルータ機能、DVD-Multi ドライブを内蔵し「ホームサーバー機能内蔵モデル」という位置付けなあたり、VAIO W との直接競合を避けているように見えますね。個人的には拡張性に難のある一体型 PC にサーバ機能を持たせるのはどうかと思うのですが・・・。
本体左側面。このあたりも VAIO W のそれに似た雰囲気があります。
ここに備えている入出力端子は Ethernet(WAN/LAN)、MPEG-2 エンコーダ・チューナ関連の入出力端子、アナログモデム端子、ビデオ出力(S ビデオ)端子となります。これに全部ケーブルを挿すとかなり側面がごちゃっとしてしまいそう。
右側面には、USB 2.0 端子、ヘッドホン/光デジタル出力、IEEE1394、PC カードスロット。このあたりもかなり VAIO W 風。
本体下部に一般的な 5 インチサイズの DVD-Multi ドライブが内蔵されているのが印象的ですね。

NEC、富士通ともに液晶一体型デスクトップを出してきましたが、VAIO W 対抗であることを明言している/していないに関わらず、両社ともかなり VAIO W を意識していることは間違いないと思います。今までは「液晶一体型デスクトップ」といえばちょっと縦長なイメージがありましたが、今回の液晶一体型はワイド液晶を備えた低重心の横長なシルエットになっているのが明らかな証拠。伝統的なデザインの液晶一体型デスクトップや、iMac のようなデザインもあったでしょうが、今は「液晶一体型デスクトップ」といえば VAIO W タイプが売れるという判断なのでしょう。
仕様も価格設定もそれぞれでしょうが、どのメーカーのものが一番売れるんでしょうか?また、各メーカーが何度も挑戦しながらなかなか定着しなかった「液晶一体型デスクトップ」というジャンルを確立できるかが、今年の年末商戦にかかっていると言っても過言ではないでしょうね。
→パート 4

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