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VAIO Column 特別編 「Meet SonyStyle 2003 Summer Version」レポート
「Meet SonyStyle 2003 Summer Version」レポート
「デスクノート」として生まれ変わった新生 GR シリーズの二代目、GRT シリーズです。VAIO Z1 の登場でちょっと地味になってしまったフルサイズノートのカテゴリですが、この GRT はなかなか完成度が高いですよ。
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VAIO ノートのフラッグシップ、16 インチ版 GRT。やはり、この巨大な液晶ディスプレイは圧巻です。それにさらに「クリアブラック液晶」が備えられたわけですから、まさに「鬼に金棒」という感じでしょうか?下手なテレビや安物デスクトップよりは明らかに質の高いこの液晶は、一見の価値ありだと思います。
使いやすさ重視の 15 インチ版 GRT。
UXGA、SXGA+ から選べる 16 インチ版と違い、15 インチは XGA しか選択できないのが非常に残念です。価格を考えると 15 インチ SXGA+ ってなかなか使いやすいスペックだと思うんですが・・・。
本体カラーは GRV/GRZ シリーズから比べて青みが強くなりました。ちょっとスポーティになった感じ?個人的にはこの新しいカラーもけっこう好きですね。最近の VAIO はほとんど「VAIO カラー」というものがなくなってしまいましたが、ある一定の範疇の中で「VAIO カラー」というものを守り続けている GR シリーズは貴重な存在です。が、そろそろ筐体デザイン換えても良い頃でないかい・・・。
いわゆる「ツルツル液晶」である「クリアブラック液晶」採用ということで、気になるのは画面への映り込みでしょう。
が、結論から言ってしまうと、今まで出たツルツル液晶の中で最も映り込みに強い液晶だと思います。多少は映り込みますが、通常使用上ほとんど気にしなくても良いレベル。表面のコーティング処理等、同社の WEGA シリーズで採用されている技術を流用してできあがったのが「クリアブラック液晶」だそうです。
GRT シリーズにも [ZOOM] ボタンがつけられました。流行っているのでしょうか?
最初、「U じゃあるまいし、GR に [ZOOM] なんて必要なの?」と思ったのですが、実際に使ってみると便利便利。Web ブラウジングのときなんかは通常 XGA 向けに作られているページを UXGA で見ると画面が左端に寄ってしまって見づらいときがあるのですが、[ZOOM] で XGA に落としてやると実用的なレイアウトで見えるんですよね。なかなか重宝するボタンだと思います。
右端 [Enter] に変更されたキーボード。ユーザーの声をしっかり反映させた結果といえるでしょう。
キーボード自体は、カタログのどこにも謳っていないようですが「ステンレスメカキー」を継承しているようです(※訂正)GRT シリーズのキーボードはステンレスメカキーではないそうです。が、打鍵感の軽さとしっかりした感じには、ステンレスメカキー譲りのものがあります。打鍵してみると、「スコココココ・・・」という心地よいあの打鍵感を味わうことができます。
タッチパッドは段差が少しあるタイプ。パッド周辺の段差は単なるデザインでしょうか?
クリックボタンの手前(ジョグダイヤル跡)には、Giga Pocket 等の操作に使う AV ボタンが用意されています。クロームメッキ調の光沢あるボタンが上品です。
キーボード右下の「VAIO」ロゴもメッキ調。VAIO U の「ルミナスミラーロゴ」の余りパーツでも使っているのかと思いましたが(笑)、どうやら違うようです。ここもまたこだわりを感じてしまう部分。
本体左側面、奥側。ここに「Giga Pocket Engine M」が収められているんですね。
PC カードスロットはいつのまにか 1 基になってしまいました。ま、これだけ何でも内蔵していて、i.LINK と USB 2.0 がつけば PC カードなんて通信用くらいにしか使わないですけどね。
ちょっと許せない部分。15 インチモデルでは、液晶の下部がちょっと盛り上がってしまっているんです。これが、結果的に本体の厚みを押し上げてしまっています。
今回、GRT シリーズの「クリアブラック液晶」では輝度を稼ぐためにバックライトの蛍光管を通常の倍に増やしたらしいので、それで分厚くなってしまったものと思われます(TR は光の透過率を上げて輝度を稼いでいる)。画面の美しさとトレードオフなら少しは納得できますが、なるべく早く技術解決してほしいところ。

これまで、どちらかというと実用一辺倒、スペック一辺倒できていた GR 系シリーズですが、今回は VAIO のフラッグシップ機らしく高級感のあるデザインを志向してきたようです。やはり、今までの「ハイエンドノート」という位置付けから Giga Pocket を軸とした「デスクトップ・リプレースメント」という方向を目指すにあたって、インテリア的なデザインというのは避けては通れなかったのでしょうが、結果的にそれが良い結果を生んでいると思います。その他の部分も初代 GR から改良に改良を加えた結果、かなり高いレベルにまとまっていると思いますし、そういう意味でも今回の GR は「ハイエンド VAIO ノートの集大成」ということができるのではないでしょうか?
→パート 4

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