VAIO Column 特別編 「Do VAIO World 2004」レポート
「Do VAIO World 2004」レポート
デスクトップ VAIO の〆は、開発中のコンセプトモデル「type X」。年末までの発売を目標としている新モデルですが、やはり、噂通りバケモノなようで・・・。
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例によって、巨大モック。ヘタなタンスより大きいモックです。
ブースはメディアージュ 4F の正面奥、type V の展示に取り囲まれるように type X のデモ機とこの巨大モックが展示されていました。なんというか、展示のイメージでいうと VAIO の親玉みたいな感じ。(^^;

「type X」は 7 系統の地上波アナログチューナと合計 1TB の HDD を搭載した録画特化型モンスターマシン。まだまだ開発中の製品ではありますが、テレビ録画 PC としてはまさに究極のスペックを目指したモデルです。

本体はかなり大きめ。デモに使われていた液晶 WEGA(たぶん 28 型ワイド)と比較するとその大きさが判ると思いますが、正面から見てもだいたい 50cm 四方近くあるでしょうか?type R の筐体よりもさらに一回りは大きいです。設置は基本的に写真のような感じで PSX っぽく置くことを想定しているようですが、この筐体をどこに置くんだろうというくらい威圧感があります。筐体の下半分をミラーにしてなるべく存在感を消す工夫はされていますが、これだけデカいとねえ。(^^;なんか上に二人くらい座れそう(ぉ
本体の右上の縁に電源ボタンとスタンバイボタン、オープン/クローズボタンがひっそりとありました。まあほとんどの操作は付属のリモコンから行うことになるでしょうから本体のボタンは一応ついているだけという感じでしょうが、このオープン/クローズボタンを押すと、


写真のように DVD ドライブが開きます。この開き方がまた凝っていて、前面カバーがすーっと下に開きながらドライブのトレイがすーっと横に動いてメディアが出現する感じ。連動して開く動きが近未来的でやたら格好良かったですね。
メモステ/PRO および CF、xD カードスロットもこのカバーをオープンにした状態でアクセスする仕様になっているっぽいです。というか他機種で SD/MMC が標準サポートされたのに type X ではサポート外っぽく見えるのはどうしてなんでしょうか(笑



この開閉式カバーの下部に各種 LED がありました。このミラーから LED の光が見えるようになっているようですが、もしかして LED の光を透過させるだけのためにハーフミラーを使っていたりするのでしょうか?(^^;
「REC」および「HDD」「OPT DISC」のアクセスランプ、リモコン受光部までは分かりますが「INFO」とか「STREAMING」のランプは何なんでしょうね?「STREAMING」が意味するところは type X 自体が VAIO Media サーバのようなストリーミングビデオサーバになるのか、あるいは「Do VAIO」からストリーミング放送サービスにアクセスできるようになるのか。そして「INFO」は・・・完全に家電モードとして動かすための障害告知用なのか、あるいは新着メールを受信したときにこの LED で確認して Do VAIO からメールを読むことができるようになる、とか。非常に謎ですが、少なくとも言えるのは type X はアナログ/デジタル放送を単に溜め込んでいくだけの製品ではなさそうだ、ということです。

type X の GUI。
一見他機種と同じく「Do VAIO」ベースの UI を発展させただけにも見えますが、そこには「タイムマシンから再生」という見慣れない文字が並んでいました。この「タイムマシンから再生」を選択すると、
画面いっぱいに表示される番組表。予約一覧ではなく、全てのチャンネルを全ての時間帯まるごと録画したタイトルのリストです。もはや番組表そのものが録画データという概念なのか。ちなみに、内蔵 1TB の HDD には 7 チャンネル全ての番組を平行録画したとして、約 1 週間弱の番組が録画できるそうです。なお、録画しないチャンネル・時間帯を指定して HDD を節約すれば 1 週間以上の録画にも対応できます。


こちらは参考展示されていた地上波/BS/CS デジタルチューナ。外付けの BOX になるようです。これにもたくさんの LED がついていますが(「ANALOG」「DIGITAL」「BS」「CS」「i.LINK」「TIMER」「ACCESS」「HD」「MAIL」「DATA」「OPEN」)、使い方がちょっと想像しづらいのは「MAIL」の文字くらいでしょうか。やっぱりテレビに接続した状態での Web/メールも想定しているのかな。

全てのチャンネルの全ての時間帯をごっそり録画してしまう。これは、「予約録画」のみならず「おすすめ」という新たなテレビの楽しみ方を提案していた CoCoon チャンネルサーバーの概念すら覆す、全く別次元のテレビ録画のやり方だと思います。全部入ってしまうんだから、わざわざ番組を選んで録画する必要はないでしょ。そんな、誰でも思いつきそうだけどまず誰もやらなかったテレビ録画のやり方を、type X は実現しようとしているようです。
しかし、これだけ膨大な量の番組を録画してしまうと、どうやっても全ての番組を観ることができないのは当然として、観たい番組に辿り着くだけでも相当な労力を必要としそうです。「タイムシフト」というテレビ録画の原点に立ち返るならば、「いつ・どのチャンネルで放送された」という情報は必要なく、「どんな番組が観たい」という欲求をキーに録画タイトルを検索できるビューを使うのが理想的だと思うんですよね。まあ、今回は「全てのチャンネルの全ての番組を全て録画する」という type X の性格をコンセプチュアルに提示するためわざと「タイムマシン」を中心にデモを行っていたのだと思いますが、実際の使用では CoCoon のようにジャンル別やキーワード別に目的の番組を探していくスタイルが標準になるのではないでしょうか。

気になるのは常に録画状態になっているため電源が入りっぱなしになること。ただでさえデスクトップ PC ベースなのに HDD を回転させ続け、エンコーダチップに負荷をかけ続けるということは消費電力は恐ろしいことになりそう・・・と思ったのですが、どうやらテレビ録画実行時は PC 部分の電力供給を切ってチューナ/エンコーダとディスクだけで動作させることも可能なよう開発しているとか。それもすごい。
あとはやはり全ての番組を録画するとなると HDD が 1TB あってもすぐに足りなくなってしまうことでしょうか?特に、デジタル放送に対応して HD 映像をそのままのクオリティで録画できるようになったら、あっという間にディスクがいっぱいになってしまいそうです。これに対する解決策は現在、物理的に HDD をどんどん増設していくか、DVD+R DL を使って積極的にデータを退避させていくしかなさそうですが、どれも根本的な解決になっていないんですよね。やはりこういう使い方をするには 10TB 単位の HDD が当たり前になり、なおかつある程度インテリジェントに録画タイトルを取捨選択(録画時なのか、録画後時間が経ってからなのかは分かりませんが)する仕組みが必要になってくると思います。まあ、発売まではまだ半年近くあると思いますから、それまでにできるだけのことはチャレンジしていってほしいですね。
あと、価格はどう考えても \50 万近くにはなってしまいそうな予感。民放チャンネルの少ない地方の事情なども考えて内蔵チューナを減らしたり HDD を少なめにした廉価なバリエーションモデルが登場する可能性はありますが、それでも DVR 専用機がものすごい勢いで低価格化してきている現状を鑑みると、チャンネル数分スゴ録を買った方がいいよ・・・と言われないよう type X の存在価値を高めていくのはかなり大変そう。動きの速い最近のデジタル家電業界を逆に引っ張っていく製品が作れるかどうか、おそらくあと半年は開発陣は過酷な日々を送るのでしょうね;;
→パート 10 - type U (1)

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