VAIO Column 特別編 | 「Do VAIO World 2004」レポート |
「Do VAIO World 2004」レポート |
続いて type U の機能面を見ていきたいと思います。「キーボードがないこと」がおそらく最大の特徴である VGN-U50/U70P ですが、その「キーボードがないこと」を極力弱点にしないためのハードウェア/ソフトウェア面での配慮が随所に見られます。なかなか考えられたつくりになっていて、見ているとついつい欲しくなってしまうわけですが・・・(^^; ※各画像をクリックすると大きい画像が表示されます。 |
こちら、本体付属のクレイドル。かなり小さいクレイドルですがインタフェースてんこ盛りです。外部ディスプレイ端子(アナログ)、i.LINK、Ethernet に加えて USB 2.0 はなんと 4 コもついてます(1 ポートは右側面に)。もうここにフルサイズキーボードとマウス、液晶ディスプレイ、外付け HDD と光学ドライブを接続しておけばそのままメインマシンとしても使えてしまうんじゃないかな。メモリが最大 512MB なのがちょっと心配ですが、Celeron M 900MHz(ソニスタモデルは Pentium M 1.0GHz)って少し前のノート PC より高性能ですからね。モバイルもできる超省スペースデスクトップという使い方も不可能ではないです。IBM の Meta Pad みたいなイメージですね。 個人的には自宅ではクレイドルに挿して電源を入れっぱなしにして、普段は NAS として使い、外出時にはそのまま持ち出すという使い方をしてみたいですね。HDD 容量的に動画や音楽を溜め込んでいくわけにもいかないため、メールや My Document、アドレス帳、このサイト関連のファイルなど重要な個人データ程度しか入れることはできないでしょうが、複数台 PC を持っているといちばん面倒なのがそれらのデータの同期をどうするかという問題でもあるので、type U を NAS 代わりに使ってデータの一元化を図る(もともと一箇所に集まっているので同期を取る必要もない)という使い方はなかなか理に適っているのではないでしょうか。バックライトを切って(ソニスタモデルでは)AC 接続中も SpeedStep を有効にしておけば、さほど電力も必要としないはずですし。・・・と考え出すと欲しくなってしまうので、このへんで考えるのをやめよう(ぉ 輝度や解像度変更もハードウェアボタンに割り当てられており、ボタンから直接これらの設定を変更できるようになっています。 輝度変更ボタンは U101 でもよく使いましたが、解像度変更ボタンがついているのは低解像度な type U ならでは。自宅ではクレイドルにセットして外部ディスプレイを利用する、という感じでこれ一台で完結させたい向きや、外出先でのプレゼン用途に使う向きには重宝されるのではないでしょうか。なお、SVGA 以上の解像度に設定した場合には、本体側の液晶はデスクトップの一部のみ表示する仮想デスクトップ状態になります。
プリインストールの手書きメモアプリ「PenPlus for VAIO」。 デスクトップ上の任意の場所にフリーハンドで文字や絵を描き込むことができます。そして入力が完了すると、書き込んだオブジェクトがそのまま付箋状態に縮小され、この付箋をデスクトップの任意の場所に貼っておくことができます(もちろん後からの拡大も可能)。 type U に採用されたタッチパネル液晶(インナータッチパネル式ハイブリッドクリアブラック液晶)のデジタイザの精度の高さも手伝って、紙に近い感覚での手書きが可能だと感じました。CLIE も「CLIE Organizer」によって紙の手帳に近づこうとしていますが、それと同じような方向性でしょうか。キーボードを搭載しないマシンなので、使いようによってはなかなか便利な(ささっとメモを取りたい用途には NextText を使って入力するより早いですし)アプリなのではないかと思います。 |
「キーボードがない」ことが特徴の type U ではキーボードの代わりとなるいろいろなインタフェースが用意されており、キーボードがなくても操作感を損なわないようなつくりになっていることはお分かりいただけたかと思います。しかし、キーボードがなくタッチパネルを中心とした PC のインタフェースやアプリケーションはどうしても PDA に似たような方向性になってしまうものですね。しかし「Windows XP が動く」という特徴と「HDD が内蔵されている」という特徴は、PDA ではまずありえないこと。クレイドルに備えられたダウンロードボタンを活用して、モバイルムービー端末(それもメモリースティックでは実現できない解像度、画質、収録時間を実現可能)としても使えてしまいます。「モバイルムービー」のためには新しめで高めの WEGA か CLIE 用のビデオレコーダが必要と環境を選びますが、type U であれば VAIO Media 2.5.01 を搭載したテレビ録画可能な VAIO を持っていれば環境は整ってしまうわけですから、ソニーには縛られますがよりリッチかつお手軽なモバイルムービー環境を整えることができるでしょう。まあ、ムービーに使わなくても単に Windows XP が動作する世界最小・最軽量の PC、というだけでも十分に魅力を感じるユーザーは少なくないとは思いますが・・・。 →パート 12 - type U (3) |
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