VAIO Column 特別編 「New VAIO Days」レポート
「New VAIO Days」レポート
引き続き、type M のインプレをお届けしたいと思います。
ながらく MXS シリーズの後継機種が登場せず、「オンガクにこだわった」デスクトップ VAIO の登場が待たれていたことと、市場の流れからいって液晶一体型デスクトップのバリエーションが今後増えることが予想されていた、という事実はありました。が、この二つが一つの製品コンセプトの中に押し込められて我々の目の前に姿を現すことを予想した人はどのくらいいるでしょうか?type M は、まさにそれをカタチにした製品でした。
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「ちょっと雰囲気の変わった VAIO W のバリエーション」――一見、そんなイメージにしか見えないこの VAIO type M。しかし、初代 VAIO W から Net MD 搭載 VAIO W、「テレビポジション」を備えたワイド 17 インチ VAIO W500、そして 4:3 に戻って今度はテレビに改めてこだわってみた VAIO V を経て、液晶一体型 VAIO がこのスタイルに戻ってきました。しかし、本体両脇に控える大きめのスピーカが、今までの VAIO W/V とはひと味違う製品であることを物語っています。



スペースファクターに優れた本体デザイン。奥行きは 20cm 程度しかなく、デスクトップに置いておいても邪魔になりません。わずか一世代で消えてしまった VAIO P の流れも汲む、液晶一体型デスクトップ VAIO の一種の集大成がこの type M である、といえるでしょう。ノート PC も場所を取らないと言われていますが、常にデスクの上に出しっぱなしだと結果的に底面積分の広さは占有してしまうもの。キーボードを畳んでしまえば奥行 20cm で片づいてしまう type M は、ある意味ノート PC よりも省スペースな PC なのかもしれません。



キーボードを開いたモードは Do VAIO。キーボードを閉じたモードでは「Motion Clock」ならぬ「SoundFLOW」という新アプリケーションが音楽を奏でてくれます。SoundFLOW は Motion Clock に比べて画面表示が見やすくなっただけでなく、カレンダー表示機能もつくなど実用性が大幅にアップ。常に電源が入っていることを意識したソフトウェアデザインだと思います。



電源ボタンは LED の光を屈折させてボタン自体を光らせる「フローティングデザイン」方式で、VAIO V の 15 インチモデルでも採用されていたものです。ところどころにそれぞれの液晶一体型 VAIO の面影を感じられるのが非常に興味深いですね。
本体内蔵のスピーカは 3W+3W。このクラスにしてはちょっと大きめのスピーカが搭載されていますが、それだけではなく 5W のサブウーファまで内蔵しています。音の方は・・・あまり過度に期待してしまうと裏切られますが、これが 10 万円台中盤〜後半の PC の音だとすると十分なくらい。ヘタなラジカセよりは全然いい音なので、テレビも観れることだし誰かが一人暮らしを始めるにあたってはオススメしておきたい製品だと思います。



キーボードのタッチは・・・推して知るべしといったところ。
レイアウトは [Delete] キーなどが妙な位置にあるので少し使いづらいですが、W500/700 シリーズのような変則配列でない分マシなキーボードです。



こちらはカラーバリエーションのホワイトモデル。こちらの方がかわいくて好感が持てます。
キーボード裏面の VAIO ロゴ付近にある「Video Audio Integrated Operation」のロゴのオレンジもいいアクセントになってます。買うならホワイトがオススメかなぁ。



付属のマウス。VAIO 純正のワイヤレスマウス「PCGA-WMS5」をワイヤードマウスに変えたようなカタチで、「VGP-UMS1」の型番がついています。
というかそろそろデスクトップ VAIO 全機種でワイヤレスマウスを標準装備にするくらいはすべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

type M は省スペースデスクトップとしてはなかなか良い出来ではありますが、「M」の名を冠するだけに MX シリーズのような特徴を期待していた方にはちょっと残念な製品だったかもしれません。しかし、MD やシリコンオーディオよりも HDD オーディオプレイヤーの方が市民権を得てしまった現在、「音楽へのこだわり」という意味では MD を内蔵していた MX シリーズのように何かハードウェアを載せることよりも、CD リッピングなりオンライン購入なりで HDD に溜め込んだ大量の音楽データをどのように操り、楽しむか、といったスタイルの方が重要さを増してきているのだと思いますし、そういう市場の流れを反映したのが今回の「MX の後継として」の type M の存在意義なんだと思います。そういう意味も込めて、今回の type T および type M 購入者を対象に \10,000 分の音楽や DVD がもらえる「+MUSIC! +MOVIE! キャンペーン」なんかもやっているんでしょうね。でもキャンペーンの音楽ダウンロードサイトが Mora なのに内蔵メモステスロットが MagicGate に対応していないことは、どう説明がつくのでしょうか(ぉ
→パート 3 - type B/type E

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