VAIO Laboratory C@rdH"64 MC-P210/TD
C@rdH"64 MC-P210/TD
P-in Comp@ct が C1VJ では使えない(現在はアップデートパッチを当てて動作するようになっていますが)ことが判明したので、代替の PHS を急遽購入してしまいました。DDI Pocket の「C@rdH"64」シリーズです。
C@rdH"64 をはじめとする DDI Pocket の「H"」(エッジ)端末は、電波状態が悪いととりあえず 32Kbps に通信レートを落として接続の確保を最優先し、電波状態が戻ったところでまた 64Kbps に戻す「ベストエフォート方式」を採用しているため、非常に繋がりやすく切れにくいという特徴があります(DoCoMo、ASTEL は 2001/1 現在未採用のため、電波状態が悪く 32Kbps で接続すると一旦切って再接続しない限り 32Kbps のまま)。
というわけで P-in Comp@ct と比較しつつレポートしてみたいと思います。
※各画像をクリックすると大きい画像が表示されます。

これが C@rdH"64「MC-P210/TD」、PHS データカードの老舗 SII の製品です。製品情報はこちら。
http://www.ddipocket.co.jp/syohin/mc-p210td.html
DDI Pocket のデータ通信専用料金コース「Two LINK DATA」に対応しており、通話先電話番号を 3 ヶ所に限定することで月額基本使用料が \980 とお得になっています(2001/1 現在)。基本的な仕様は「Two LINK DATA」非対応の兄弟モデル「MC-P200」と同じになっており、音声通話用のイヤホンマイクジャックもついていますが P210/TD では音声通話はできません。
P-in Comp@ct との比較写真。PC カードアダプタを装着した P-in Comp@ct よりも P210/TD の方が若干長くアンテナ部も大きいのですが、このアンテナとベストエフォート方式のおかげか非常に感度が高く、P210/TD の方が P-in Comp@ct よりも繋がりやすく、切れにくいですね。東名高速では 120km/h で走行中でも切れませんでしたし、1 分程度で抜けるトンネルならば切れずに粘ってくれます。これには私もびっくりしました。
PC にカードを挿入すると、Windows 2000 では「標準 PCMCIA カードモデム」と認識されるため、マニュアルに従って付属のドライバに更新します。そうすると、「SII PHS MC-P210 TD」と正しく認識されます。
ちなみに、MC-P200 の場合は「SII PHS LINK 64」と表示されます。
Windows の RAS(ダイヤルアップネットワーク)を設定する場合、PIAFS2.1 対応のアクセスポイントに接続する場合は電話番号の後に「##4」を半角で入力してやらないとベストエフォートで繋がりません。同様に PIAFS2.0 以前の AP に対しては「##3」を入力してやる必要があります。いずれもこのコードを付加しないと 14.4Kbps しか出ないケースがあるようです。
SII のデータカードはさすがに老舗だけあって非常に安定しています。P-in Comp@ct のような相性問題も発生せず、C1VJ でも問題なく認識してくれます。ほとんど切れることもないですし。
動作中の MC-P210/TD。
通常 PHS や携帯電話の液晶画面に表示される電波状態表示(アンテナ 3 本のやつですね)は LED の点滅によって表現されています。LED が常時点灯している場合は 3 本、ゆっくり点滅している場合は 2 本、細かく点滅している場合は 1 本といった具合です。
しかし P-in Comp@ct で散々苦労させられたせいか、赤い LED ではなんか不安感に駆られてしまうのは私だけでしょうか(^^;
P-in Comp@ct の NTT DoCoMo と料金を比較してみました(2001/2 現在、主な料金プラン・20 時間まで)。
こうしてみると mopera はすごくコストパフォーマンスが悪いですね。逆に DDI がお得なのがよく分かります。Two LINK DATA は料金こそ安いですが、かけられる電話番号が 3 ヶ所に限定されているため、人によっては使い勝手が悪いです。そういう意味では、モバイルメインな方や仕事でも使うという方には DDI のスーパーパックLが一番良いかもしれませんね。
更にそれぞれの特別割引プラン(DDI:年間契約、DoCoMo:ファミリー割引。いずれも基本料金 15% OFF)を加味して比べてみました。DDI で年間割引にすると、スーパーパック L の基本料金が \4,250 まで下がるため、通話料込み分の 350 分(約 6 時間)以降は Two LINK DATA と大差なく(\410 差)かなりお得になります。6 時間/月以上使う人は迷わずこのプランがいいでしょうね。DoCoMo は携帯電話ユーザーだとファミリー割引で携帯電話分が更に \600〜800 程度割引になるというマジックがありますが、それでもまだ DDI の方が安いくらいです。
ちなみにこのグラフのために作成した Excel のファイルを置いておきますので、参考にしてみて下さい。
ダウンロード - [phsbill1.zip] 20.6KB

C@rdH"64 の使用感はマジで素晴らしいものがあります。モバイルで 64Kbps というスピードは P-in Comp@ct のときから変わっていないのですが、H" は滅多に切れないので、本当に自宅の ISDN 回線と同じ感覚で使えます。あー、こんな快適なもの何故今まで使わなかったんだ(笑)。
しかし、アイ・オー・データの GPS カード「PCGPS」を買ってしまったため、このままでは PC カードスロットが足りない!という致命的な事態に陥ってしまいました。PC カード型 PHS の手軽さはとても捨てがたいのですが、快適なカーナビ生活のために泣く泣く通常の H"+USB ケーブルに切り替えようかと思っています。仕事でけっこうあちこちの AP に接続する必要がある上に、私のメインプロバイダである So-net が PIAFS 対応全国共通 AP を持っていない(2001/2 現在)ため、Two LINK DATA だと不便を強いられることが少なくないことが判明してきたため、通常の料金プランに戻す必要もありますし。というわけで近々スーパーパック L に切り替えるつもりです。新しい PHS も、C@rdH" くらいに感度が良いといいんですが・・・。

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