VAIO Laboratory Windows XP のクリーンインストール(PCG-C1VJ 編)
Windows XP のクリーンインストール(PCG-C1VJ 編)
前節まででとりあえず Windows XP の環境設定は完了したわけですが、この記事にはまだ続きがあります。Windows XP はそれまでの Windows(Windows 95 から Windows Me までの間に発売されたバージョンの Windows)と比べて大幅に変わった部分が一つあります。言うまでもないでしょうが、ユーザーインタフェースです。本節ではそこいらへんを中心に、ちょっと見てみようと思います。
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ユーザーインタフェース: Luna と Windows クラシック
Windows XP の表示スタイル「Windows XP スタイル」(コードネーム「Luna」の名で呼ばれていたスタイル)の設定は「画面のプロパティ」から行います。「画面のプロパティ」の一番目のタブに「テーマ」タブ(それまでの Windows の「デスクトップテーマ」を包含した Windows GUI の表示スタイル)が来ているあたりからも Windows XP のユーザーインタフェースの万人向けな設計思想が見て取れると思います。
この Luna インタフェースですが、非力なマシンだと非常に動作が重くなってしまうので、Windows 2000 と同等のスタイルに変更することもできます。「画面のプロパティ」の「デザイン」タブの「ウィンドウとボタン」の項目を「Windows XP スタイル」から「Windows クラシック」に変更してやるだけ。「クラシック」UI には従来のデスクトップテーマ(.theme ファイル)を適用することもできます。
ただ、UI をクラシックスタイルにしてしまうと Windows XP である意味の大半がなくなってしまいます。Windows XP の内部バージョンが Windows NT 5.1 であることからも分かるように、Windows XP は Windows 2000(NT 5.0)のマイナーバージョンアップであり、グラフィカルインタフェース以外の部分については大幅な改変は行われていませんから。

ちなみに私は結局クラシックスタイルで使っています。やはり C1VJ のパワーで Luna をドライブするのはやや厳しかったのと、タスクバーおよびウィンドウの枠等が Win2000 と比べて太く、画面を狭くしてしまっていたためです。これは Windows XP プリインストールの C1MRX では画面解像度が大幅に上がっている(表示面積はそのままに、解像度が 1.5 倍強)では解決されていますが。
コントロールパネルの内容も、カテゴリ分類された「初心者にやさしい」表示設定になっています(このカテゴリ分けも、必ずしもユーザー思いの明快な分類とは言い難いんですが・・・)。これもウィンドウの左側のペインから「クラシック表示に切り替える」を選択すると、従来のコントロールパネルと同様な表示に変更することができます。
「スタート」メニューの表示方式も Windows XP スタイル(頻繁に使用するアプリケーションが優先的に表示され、マイコンピュータ等のアイコンもデフォルトではデスクトップに表示されずにスタートメニュー内にまとめられている)からクラシック「スタート」メニューに変更することができます(コントロールパネル内の「タスク バーと [スタート] メニュー」より設定)。

ユーザーインタフェース関連の設定項目はいろいろな箇所に散りばめられていて見つけにくいばかりか、設定が面倒です。少なくとも Windows XP スタイルとクラシックスタイルにまつわる設定項目だけでも一ヶ所でまとめて管理できれば楽だったのに。

ユーザーの管理
ユーザーの管理に関しては Windows XP に限った話ではなく Windows 2000 でも重要なのですが、インストール直後の状態では Windows にログオンできるユーザーは「Administrator」(管理者ユーザー)と「Guest」(ゲストユーザー)のみになります。即ち事実上 Windows の各種設定が行える権限を持ったユーザーは Administrator ただ一人。デフォルトで Administrator としてログオンする設定になっているので、もし何かの拍子で Administrator のユーザープロファイルが壊れてしまった場合、管理者権限でログインして修復を行うことができなくなってしまいます(実際ユーザープロファイルが壊れてしまうということは、ごくまれにですが発生します)。
そこで、Administrator はいざというときのための管理用ユーザーとして取っておくことにして、通常使用のためのユーザーアカウントを作ってやることにします。
コントロールパネルの「ユーザー アカウント」を開き、「新しいアカウントを作成する」をクリックします。
アカウント作成のためのウィザード(特にウィザードと銘打たれているわけではありませんが)が開始されるので、まずは適当なユーザー名を入力します。
次に、ユーザーアイコンを選択します。ここも Windows XP の変更点で、「ようこそ」画面(このネーミング(というか「Welcome」スクリーンの直訳)もどうかと思う・・・要するにログオン画面。)および Windows XP スタイル設定時の「スタート」メニューに表示されるユーザー名のところに、ユーザー別にアイコンを設定できます。
デフォルトで用意されている 28 種類のアイコン(このデフォルトアイコンのセンスもいいんだか悪いんだか・・・)のほかに、自分で用意したアイコンファイルを指定することもできます。
アイコンの指定が完了すると、新しいユーザーの作成が完了します。私は自分のユーザーアカウントとして VAIO C1 シリーズのアイコン(M's FACTORY さんからダウンロード)を使っています。
アカウント作成時には、ユーザー権限は「Administrator」になっているので、複数ユーザーで使用する場合等ユーザーの権限を制限したい場合には、アカウント作成後にユーザーの所属グループを変更してやる必要があります。

無線 LAN 標準対応
Windows 2000/Me までの Windows では、無線 LAN を利用するためには無線 LAN カード付属のドライバとユーティリティソフトをインストールしてやらなければなりませんでした。しかし Windows XP は標準で無線 LAN に対応しているため、無線 LAN カードのドライバさえインストールしてやればあとは OS 標準の機能で各種設定を行うことができます。
VAIO 純正無線 LAN カード「PCWA-C100」はカードを挿すだけで自動認識。カードの認識から接続可能なアクセスポイントの検出を自動でやってくれるので、あとは「接続」ボタンをクリックするだけ。楽すぎて拍子抜け。
XP 以前の Windows では別途インストールする必要のあったユーティリティ。OS 標準の機能を用いて設定できます。ネットワークのプロパティと同じような感覚ですね。
VAIO の「Wireless Capsule」等と同様に、シグナル(電波)の強さなども確認できます。でも電波状態に関しては、タスクトレイ上でビジュアルに状態が分かるようなつくりになっていればもっと良かったのに。
「ワイヤレス ネットワーク接続のプロパティ」から「Windows を使ってワイヤレス ネットワークの設定を構成する」チェックボックスを外してやれば、サードパーティ製設定ユーティリティを使って無線 LAN の構成を行うことも可能なようです。しかし、WinXP 標準の設定機能は利用可能なアクセスポイントを自動検出してくれるのでこっちの方が楽でしょうね。当然 WEP(セキュリティ機能)の設定などを行う機能も持っています。

Windows XP の変更点は画面周りの大幅な変更がほとんどで、あとは無線 LAN のサポート等ちょっとしたもの程度しかないですが、といっても細かい変更点や設定方法をひとつひとつ挙げていてはキリがないのでこの記事ではここらへんでやめておきます。
次は、Windows XP では本当に起動時間が大幅に短縮されたのか?そしてそのチューニングはどうすればいいのか?について触れてみます。
→ブートタイム・チューニング

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