VAIO Column
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(2004/02)


[ 一太郎 2004 ] 2004/02/29(Sun)
金曜日はジャストシステムの ATOK 17 の発売日でした。
http://www.atok.com/
一太郎はバージョン 6.3 から、ATOK はバージョン 9 から使っている私ですが、最近はもういい加減惰性というかジャストシステムへのお布施に近い感覚でバージョンアップするようになってます(ぉ とはいっても、ここのところワープロってほとんど使わなくなっているんですよ。仕事柄、書くドキュメントといえば Excel や Visio で仕様書を、お客様向け資料やプレゼン資料を PowerPoint で書くのがほとんど。仕事用の PC には Word も入っていますが、出番といったら納品の前後にマニュアルを書くときくらいのもので、テキストエディタやメーラのエディタ機能を使うことの方が圧倒的に多いです。プライベートでは一応それぞれの PC に OpenOffice.org はインストールしてますが、滅多に起動することもないし・・・という感じなので、去年の一太郎 13 は私としては初めてスキップし、ATOK 単体のアップグレードに切り換えていくことにしたのは、昨年の Column でも書いたとおりです。
なので、先月一太郎 2004 が発売されたときにも ATOK17 の単体パッケージ待ちだな、と発売日を待っていました。で、仕事帰りに有楽町ビックを覗いてみると・・・ATOK17 \6,680(アップグレードパッケージがないので通常パッケージ)、一太郎 2004 \7,980(アップグレードパッケージ)。んー、\1,300 しか違わなくて一太郎 2004 がついてくるのかぁ・・・(←その認識はきっと間違ってる)実は、いつものような比較的マイナーな変更だったらいくら差額が少なくても一太郎本体は要らなかったのですが、今回は「思考を支援するツール」という位置づけで今までの一太郎とは別モノともいえるアップデート内容になっているので、それはそれで気になっていました。
というわけで、一太郎 2004 の方を買ってきました。こんなことなら最初から買っておけば良かった(笑)。実に 2 年ぶりに一太郎をインストールしたことになりますね。

一太郎 2004 の詳細については公式サイトあたりを参考にしていただくとして、使ってみた感想(今この Column の下書きを一太郎でやってる)。
・・・かなり、今までのワープロとは感覚が違いますね。
普通のワープロだと、まあ罫線が引かれたアウトライン編集と印刷イメージに近いイメージ編集の二本立て、という程度なのですが、一太郎 2004 は何というか、段落にレベル分けがあって段落ごとにまとめていく感じになっています。視覚的に段落構成が認識できて、最初に箇条書き風にアウトラインを作って実際の文章にブレイクダウンしていく書き方もできれば、内容から書いていって後から段落ごとに見出しをつけて並び替え、文章として整えるボトムアップのアプローチも可能になっています。まあ、このへんは書き方の問題なのでツールがあるからどうだ、という話ではないのですが、一太郎 2004 が文章を段落ごとに扱うことを得意としているため、こういう書き方をする上では効率が良い、ということです。段落、とか見出し、とか本文、とかいった要素で文章の構成を認識しているということは、内部的には XML のような形でデータを持っているのかもしれません。
他にも、ヘルプや FAQ がアクセスしやすい場所にあったり、入力した表現と意味が同じで表現が違う言葉を候補として表示する機能があったり(これは ATOK17 側の機能ですが)、など「考える」ことを支援する機能も盛り込まれています。一太郎 2004 が「Word Processor」ではなく「Thinking Processor」を謳っているのもなるほど、頷けます。ただ、画面上に多数のタブが散らばっていてかなり盛りだくさん、慣れないと却って使いづらいと感じるでしょうね。私もまだまだ戸惑っています。

私が今あえて一太郎を買ってみたのは、確かに新しい一太郎というソフト自体に興味があったこともありますが、多くはほかでもないこのサイトのためなのです。Column のネタに・・・というわけではなくて(ぉ、この一太郎 2004 があれば新しい文章の書き方を見つけられるかな?と思ったからです。かれこれ 5 年もこのサイトを続けてきた中で、私の文章の書き方には 3 通りくらいのパターンができてきました。テーマについて熟考して、書きたい事項や表現を並べ、それを組み立てて間を埋めていくパターン(新製品に関する話題を扱うときは主にこのパターン)。まず写真や画像がいくつかあって、それを中心にコメントをつけていき、一つのテーマを完成させるパターン(製品インプレに多い)。とにかく最初から最後まで思いついたまま一気に書き上げてしまうパターン(時間がないとき、体調が悪いとき、眠いときに多い(ぉ)。どちらかというと、書きたい言葉や絵の断片があってそれを組み立てていくパターンが多いのですが、高いレベルから文章を落としていくというやり方を(少なくともこのサイトを作る上では)あまりやっていないので、一太郎というツールの力を借りれば新しい書き方が見つかるかな、と思ったのが大きな理由です。言葉は生き物だと思うので、常に何か新しい表現方法を見つけたり、人の文章から吸収したりしていきたいですからね。

ただ、やっぱりツールさえあれば何とかなるというものでもないので(笑)、ちょっと使ってみただけではまだまだ使えるものかどうかすら分からないというのは本音です。文章に見出しをつけるということをしていないせいもありますが、あまり段落を意識しすぎるとどうも、きれいに文章の流れをもっていけないんですよね・・・。おそらく段落なり、見出しなり、カテゴリなり、といったものをシステム的に取り込んでいる blog などとは一太郎の編集スタイルは相性が良いのでしょうが、私の場合は文章の書き方自体を変えなくてはそうそう変われるものではない、ということが分かりました(笑)。今みたいなテキストエディタに思いつくままバシバシ打っていくやり方が良いわけではない、とは分かっているのですが、長年やってきたことのやり方を変える、というのは難しいものですね。

確かに「思考を支援することで文章作成の効率と質を上げる」という一太郎 2004 の思想は崇高なのですが、やはりそれを目指すためにはツールだけではなくて、それを使うユーザーのスキルや考え方のシフトがなくては一太郎 2004 の真価は発揮できないのでは、と思いました。一太郎 2004 が成功するかどうかは、どれだけバンドルを得るかとかそういう話ではなくて、ジャストシステムがどれだけ「PC での新しい文章の書き方」を啓蒙できるか、が重要なポイントになる、と思います。私も、ちょっとマインドシフト、しないとな。

え?ATOK17?どこか変わったんでしょうか?(ぉ


[ K ] 2004/02/26(Thr)
CYBALION のPC掲示板に VAIO ニューモデル情報が。Ibuki さんの書き込みでした。
ニュースリリース(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4416
MobileMag.com の記事(英文)
http://www.mobilemag.com/content/100/334/C2500/
「PCG-K」シリーズと呼ばれるこのモデルは、2.80〜3.06GHz の Mobile Pentium 4 に 15 インチ XGA の XBRITE(日本でいう「クリアブラック」)液晶、RADEON IGP チップセット、DVD±RW と IEEE802.11b/g ワイヤレス LAN を内蔵した A4 オールインワンラップトップです。$1,400〜1,900 という販売価格を考えると、おそらく現行の PCG-FR シリーズを置き換える製品ということになるでしょうが、ずいぶんイメージが変わりましたね。シルバーとブラックのツートンになって FR を VAIO Z っぽくしたという感じですが、このカラーリングって PowerBook とか MURAMASA でさんざん見ているのもあって、Z1 のようなインパクトあるデザインじゃないとどうしてもフツーのノートパソコンという感じになってしまっています。無線 LAN が内蔵されたり、くさび形のデザインにして従来より薄さを強調しつつキーボードに傾斜をつけて使い勝手を向上させたりと FR シリーズよりは確かに進歩している部分はあるのですが、面白みに欠けるなぁ。しかも最近の VAIO ではデスクトップの P シリーズや HX シリーズの一部モデルで FDD が復活しているのに、長らく FDD 内蔵を守り続けてきた FR シリーズの後継でいきなり FDD が外付け(USB 接続)になっているのもちょっと解せません。まあ確かに FD から USB メモリや記録型 CD/DVD へのリプレースは進んではいますが、それならデスクトップでやってきた試みは何だったのかと・・・。
ともかく気になるのはこのモデルの日本での発売時期でしょう。国内仕様が出るとすれば、FR シリーズに倣って PCG-K77/K55/K33 とかいうラインナップで \150,000〜\200,000 の価格帯を狙ってくるはず。発売時期は、早ければ来月の新入学・就職シーズンではないかと思います(というかその時機を逃すと夏モデルまで出すタイミングがなさそう)。かなーり地味だったこの春モデルの不足を埋めるモデルとして、この K シリーズの他にも何か気合いの入ったマシンをもう一つ二つ期待してしまうのですが、どうでしょうか。


[ VAIO Hot Street ] 2004/02/25(Wed)
VCL で新しい企画「VAIO Hot Street」が始まりました。
VAIO Hot Street(MySupporter からログインして「VAIO Hot Street」のバナーをクリック)
https://mysupporter.vaio.sony.co.jp/mysupporter/
昨年秋の「バイオパネリスト」に参加したユーザーを対象に先月のうち一週間をモニター期間としてテスト運用されていたのですが、この度正式にスタートしました。当初 4 月開始予定という話だったので、大幅に前倒しされたことになります。
内容としては、VAIO への周辺機器接続情報(もちろん他社製周辺機器も含む)をユーザーから募集し、データベースとして蓄積することによって互換性情報として他のユーザーにも提供しよう、というものです。同様のものは CYBALION にも「VAIOノートデータベース」が存在しますが、VCL が正式にこういう場所を提供するというのは今まで考えられなかったことであり、非常に画期的だと思います(とはいえ、投稿内容をソニーおよび VCL が保証するところではありません)。

偶然かもしれませんが、最近 PC メーカーのサポートに関する話題を耳にすることが増えてきたような気がします。サポート体制の根本的な見直しを図ったソーテックしかり、急成長の陰でサポートの質の低下という歪みが表面化し始めた DELL しかり。大手メーカーが軒並み Refreshed PC への取り組みを強化していることも含め、個人向け PC という市場がほぼ飽和点に達してしまった今、PC メーカー各社は単に「企画して、部品を集めてきて、組み立てて、売るだけ」という商社的な(そうでないメーカーもたくさんありますが)ビジネスモデルから脱却し、製造・販売以外に目を向けた総合的な顧客サービスの充実を迫られている、と言えるのではないでしょうか。
昨年 VAIO の人気が大きく落ち込んだことへの危機感からか、ソニーもいろいろと変わろうとする動きを見せてきていますよね。公式サイト内「ENJOY VAIO」の内容も大きく変わってビギナーからそこそこのパワーユーザーまで楽しめる内容になってきましたし、VCL も有償オプションサービスや部品提供サービスなど、まだまだ限定的ながらも他メーカーと同水準のサポートの幅に近づこうとしています。電話応対では窓口担当者によっては希望通りの対応をしてもらえないこともままあるようですが(笑)それでも昔に比べれば気持ちよく対応してもらえるようになったと思いますし・・・(^^;で、ここにきて、「VAIO Hot Street」。こういうユーザーを絡めた企画に対して一番腰の重いソニーがようやくこっちの方向に向かって動き始めたことは、素直に評価したいと思います。確かに昨今は Web のおかげでユーザーの発言力が強くなり、ユーザーサイト上でかなり信頼性の高い情報が得られるようにはなってきていますが、同じやるならメーカーと一緒になってやれるに越したことはありませんから。というのが、長らくユーザーサイトを作ってきた私の考えです。

テスト運用期間も含め、私も何件か投稿しました。でも、最近変な使い方をせずに周辺機器もソニーで固めがちなのであまり有益な情報がないんですよね(笑)。このサイトに書いていることやあまりに古い機種のことを書くのも意味ないですし・・・まあ、思いついたらぼちぼち投稿していきます。
ただ投稿内容はいったん VCL 側で検討・整理されて Hot Street 上に掲載されるというプロセスを経るため、若干リアルタイム性に欠けることと少し一方通行な感触があるのが現時点での欠点でしょうか。曲がりなりにも公式サイトに掲載される内容なので精査されるのは仕方ないですが、もう少しユーザー同士がコミュニケーションを取っていくことができれば活発になるでしょうし、必然的に情報の質も高まっていくものだと思います。まあ、そのあたりのコミュニケーションについては、我々ユーザーサイト側がフォローしてあげるべき内容なのかもしれません。そこのところ、うまく協力していけるといいんですけどね。

ともかく、この手の企画は投稿が命。みなさんも気軽に投稿してみましょう。
ちなみに、「VAIO Hot Street」は「VHS」と略すそうです。なんだかなあ(笑


[ LCD WEGA ] 2004/02/23(Mon)
ソニーから液晶 WEGA の新製品が発表されています。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200402/04-0223/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040223/sony1.htm
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040223/sony2.htm
地上デジタルに放送に対応した 32/26 インチワイドの液晶 WEGA と、アナログ放送に対応した 20/14 インチの 4:3 液晶 WEGA。地デジ対応の液晶 WEGA は半年前に HX2 シリーズが発売されたばかりですが、早くもモデルチェンジとなりました。とはいえ今回のモデルはメディアレシーバ一体型で壁掛け不可なので、従来機種も併売されることになるようですが、それにしても最近の WEGA はどんどんラインナップが増えてきて把握しきれませんね(笑)。
注目なのは 32 インチの「KDL-L32RX2」の価格(希望小売価格 \510,000)が同じ 32 インチの「KDL-L32HX2」(希望小売価格 \700,000)と比べて大幅に下がっていること。テレビの価格は販売店では 15〜30% は引かれることを考えると、実売では \400,000 を切ってくるのではないでしょうか(ちなみに L32HX2 の現在の販売価格は www.yodobashi.com で \517,800)。この辺は普及が進んでスケールメリットが出てきたのか、だいぶいい感じで安くなってきましたね。まだ買える価格帯ではありませんが・・・とか言ったら X505/SP と値段変わらないじゃんとか言われそう(ぉ

デザインは今までの WEGA が打ち出してきた「フローティングデザイン」とは打って変わって白基調の落ち着いたデザインで、明るいリビングなんかによく似合いそうです。「フローティングデザイン」も格好良かったですが、この新デザインもなかなか(「L.I.V.E.デザイン」というらしい)。でも製造コストは「フローティングデザイン」より低そうなので、価格競争力を追求したらこんなデザインになりました、という感じなのかな?でもパイオニアのプラズマもこんな感じのデザインなので、意識しているのかもしれません。どちらにしても、ソニー的には「フローティングデザイン」よりも CoCoon や PSX にマッチしそうな雰囲気ではあります。

大型のフラットパネル TV といえば、最近何かと相談を受けることが増えてきたのでここについでに書いておきますが、32〜42 インチあたりってちょうどプラズマと液晶がかぶっている製品レンジなんですよね。で、同じサイズでも大画面化に適性のあるプラズマの方が 1 グレード安い。言い換えれば、同じ金額を出せば液晶よりもプラズマの方が一回り大きいサイズの製品が買えてしまうわけです。例えば、ソニーの 32 インチ地デジ対応プラズマ「KDE-P32HV2」がヨドバシ価格で \392,800、28 インチ地デジ対応液晶「KDL-L28HX2」が \448,000。今回の「KDL-L32RX2」でこの価格差はかなり詰められることになると思いますが、それでもプラズマも下がってくるでしょうし、製品選びはかなり難しいことになりそうです。単純に販売価格で考えるとプラズマですが、消費電力はプラズマの方が同サイズ比較で 1.5 倍くらい違うので、ランニングコストを考えるとどうか・・・ということもあります。まあ、大都市圏を除けば地上デジタルに備えたテレビの買い換え時期は今年の年末商戦あたりになってくるでしょうから、その頃までにパネル製造技術の進歩でどの程度製品価格と消費電力が下がってくるか、を見極めてからでも遅くはないと思いますが。今年末にはソニーもサムスンとの合弁会社から液晶パネルの供給を受けられるようになるでしょうから、このタイミングで価格的なインパクトも期待できそうではありますね。

私も負けていられないので(誰にだ)そろそろ薄型テレビが欲しいような気がしているのですが、最近 Cineza はおろか PSX の電源すら入れる時間のない生活を顧みると、意味ないかも(ぉ


[ DVD Handycam ] 2004/02/22(Sun)
ちょっと間が空いてしまいました。
今の仕事があと 1〜2 週間で当面の峠を越えそうなのですが、それまではこんな感じの毎日が続きそうです。本当はこの週末は仕事せずに休める見込みだったのが、金曜の夕方になってドキュメントの大幅な修正が発生してしまい・・・ほとんど休めませんでした(泣)来週末は予定も入っていることだし、絶対に仕事しないぞ!と誓った日曜日。もうしばらく更新頻度が鈍いままだとは思いますが、ご容赦ください。


ソニーから DVD Handycam が発表されていますね。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200402/04-0219/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/DCR-DVD201_101/
http://www.jp.sonystyle.com/Product/Cam/Dcr-dvd101_201/
昨年の International CES の開場で初登場し、米国では既に発売済みだったものの日本では発売されていなかった「DCR-DVD300」「DCR-DVD200」「DCR-DVD100」の後継機種として国内でも発売されるものです。DVD をメディアに使ったカムコーダは既に日立からも「DVDCAM」として発売されてますが、日立のカメラってマイナーですからね(ぉ やはり大きなシェアを持つ Handycam から発売されるのは影響が大きいと思います。
一般的な DV とは違って DVD だけに MPEG-2 ベースで録画されていくことになるため、おそらくこれまでのように PC に AVI 形式で取り込んで Premiere なり VideoStudio なりで加工、というプロセスは変わってしまうことになるでしょうし、特に HD 対応テレビなどで観たときの画質はどうしても DV と比べると劣ってしまいそうですが、この DVD カムコーダがもたらすのはおそらく映像の取り回しに関するパラダイムシフト。これまではカメラを機器なり PC なりに i.LINK で接続して等倍速で取り込み、という手順を踏まなければまず編集できなかったのが、DVD-R/RW ディスクをそのまま機器にセットするだけで、観るだけでなく編集のプロセスにも進むことができてしまうわけです。記録方式は Video モードと VR モードに対応しているので、VR モードで撮影しておけばそのまま「スゴ録」などにセットして機器上で編集可能。PC で編集するような様々なフィルタやトランジションこそ使えませんが、多くのユーザーにとってはカット編集ができてタイトルが簡単につけられればそれで十分、という見方もできますし、記録型 DVD 搭載デジタルレコーダが爆発的に普及している現在では非常に理に適った記録方式といえるのではないでしょうか?
製品の価格も \100,000 前後からあるようで、初物にしてはなかなか良い値段をつけてきていると思います(まあカムコーダのスペックとしては DV Handycam のローエンドクラスとほぼ同等、という感じですが)。それでも光ディスクのメディア単価を考えると、それなりに値の張る DV テープよりもランニングコストでは低くなるケースも十分にあります。もしかしたら今後数世代のうちに、Handycam のローエンドがほぼ全て DVD Handycam にリプレースされてしまう可能性もあるのではないでしょうか。おそらく、MD DISCAM の二の舞にはならないと思います(ぉ


修理に出していた NW-MS70D がようやく戻ってきました。
昨年 5 月と年末に突然電源が入らなくなる症状に見舞われ、それぞれ内蔵バッテリ交換(どうやらショートしていたようです)で戻ってきた MS70D でしたが、今月に入って再発。さすがに 3 度目なので今度はちゃんと診てください、と秋葉原 SS でお願いしていたのですが、一度「症状再現せず」で戻ってきてしまいました。で、もしかしたら原因は AC アダプタやクレイドルにあるかもしれない、ということで、SS に指示されたとおりアダプタとクレイドルを着払いで送り、再度修理センターへ。
結論からいうと結局症状は再現しなかったとのことでしたが(なんでだろう・・・)、再修理を繰り返していたせいもあってか、見込修理でメイン基板と電源基板を交換、アダプタとクレイドルも点検を行ってもらいました。今のところ、問題なく動いているようですが、残念なことに MS77DR になって帰ってきたりはしませんでした(当たり前だ)。
MS70D も後継機種は NW-MS9 のときのように同じ路線でマイナーチェンジだけしながらあと 1 年くらいは引っ張られるんじゃないかという気がしています。メジャーチェンジがあるとすれば、メモステ PRO の著作権保護機能に対応しなければどうにもならないでしょうしね。そんなわけで、ソニーから(AIWA じゃない)HDD ウォークマンが出るか、iPod がフルモデルチェンジして私の理想(もう少しシックなデザインになってリモコンに液晶がつく)になるかするまでは MS70D を使い続けてやろうと思います。


[ BEAT BLACK ] 2004/02/18(Wed)
私も持っている「Cyber-shot T1」に新色・ブラックが追加されます。
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-T1/
http://www.jp.sonystyle.com/Product/Dsc_mvc/Dsc-t1/
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0402/18/news037.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/02/18/648274-000.html
最近恒例になってきた、売れ筋機種へのあとからのブラックモデル追加。電源ボタンやシャッターボタンはシルバーのままのようですが、その他の操作ボタン系はちゃんとブラックでそろえてありますし、レンズバリアの「Cyber-shot」ロゴはシルバーのエンボスロゴとは違ってダイヤカットロゴらしく、存在感ある輝きを放っています。
っていうか、ずーるーいーーー。いつも思うけどどうしてこう買った後で出しますかね・・・(涙)こっちの方が良かったなぁ。

とはいえ買い換えるかと言われるとかなり躊躇しますね。T1 の販売価格自体が私の購入時の価格から比べてずいぶん下がっているので買い換えるとかなりの損になるのに加え、T1 の光学系の扱いづらさのおかげで最近あまり使わなくなっているので・・・(まあ、単純に時間がないせいもありますが)。
おそらくですが先日 PMA で発表になった DSC-W1DSC-P100 の実性能次第では T1 を手放してこちらに買い換えようかな、と思っています。個人的には DSC-V1 が意外と気に入っているので W1 に少し期待しているのですが、基本性能は W1 と P100 でほぼ共通っぽいのでやはり実機を見ないとですね。ただやはり大画面と汎用電池の使える W1 の方が(デザイン以外では)魅力かな。T1 に比べるとだいぶ大きくなってしまいますが、T1 が想像以上にコンパクトだったせいで T1 を購入して以来 U50 の電源を全く入れなくなってしまっていたので、T1 がなくなれば U50 を復活させるだけです(笑
T1/B 発表のコメントにはナンですが、早く国内でも W1 と P100 が発表にならないかな。


昨日付ですが、ソニーから新しい電子辞書 3 機種が発表されています。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200402/04-0217/
えっと VAIOethics 的には電子辞書が重要なのではありません(笑)ここで重要なのは、内蔵 ROM でなくメディアに「メモリースティック-ROM」を初めて採用していること。メモステ-ROM といえば最初の発表は 2001/5 という昔の話ですが、ようやく製品として形になったことになります。
メモステ-ROM の価格が \10,000〜15,000 というのが妥当かどうかは別として、ようやく製品になったのに電子辞書専用?CLIE で使えたりはしないのですか?とか、フラッシュメモリの方はそろそろメモステから Duo に移行を始めているのに ROM は ROM Duo にはならないの?とかいろいろ疑問はあるわけです。ようやく出てきたのにかなりニッチなところしか狙っていないような気がして、先行きが心配というか・・・。
そういえば先日も米国で新しい紺色の MG メモリースティックが発表されましたが、こういうのを見てもちょっとちぐはぐな印象を受けますよね。確かに MS PRO が登場したとはいえ、一般コンシューマのデジタルスチルカメラ用途として最もボリュームの出る容量はおそらく 64〜128MB というところでしょうから(そろそろ 256MB も視野に入ってくるでしょうが)、従来のメモステを強化するのは必要なことなのでしょうが、どうせアダプタかませば使えるのなら Duo でいいじゃん・・・とも思います。相変わらず PRO の著作権保護機能は使われないままですし。ソニーは複雑なラインナップになってきたメモステのどこに注力し、将来的にどんなロードマップを描こうとしているのでしょう。これならば、製品の自社生産を開始し、ソニーに先駆けて 2GB のメモリースティック PRO を製品化したり、より高速な独自の「Ultra II メモリースティック PRO/Extreme メモリースティック PRO」を開発したりとがんばっている SanDisk の方が、よっぽど方向性がはっきりしていて地に足がついているように見えるのですが・・・正直言ってメモステの開発チームはあまり信用できないイメージがありますね。F828 も買ったことだし、しばらくはメモステではなく CF に投資した方がいいのかな。


そうそう、こんな記事が。
http://www.zakzak.co.jp/top/top0218_1_16.html
昨年末のソニー好調、そして DVR 市場奪回の原動力となった「スゴ録」で「2/14 に『めちゃイケ!』を録画するとフリーズする」という不具合報告が相次いだということです。今のソニーの DVR で最もまともな製品だと思っていたのに・・・早く原因究明されることを望みます。
まあ、PSX もハングしますけどね(ぉ さすがに録画中に、ってことはないみたいですが・・・。


[ So-net Phone ] 2004/02/16(Mon)
我が家の So-net フォンが開通しました。
http://www.so-net.ne.jp/phone/
・・・といっても既に 10 日くらい経っているのですが(^^;なかなか書く時間がなくて・・・実質送られてきた TA を受け取る時間がなくて開通が遅くなってしまいましたが、それを除けば申し込みから中 3 日程度で TA が届き、開通可能になっていたことになります。ブロードバンド回線は導入済みだったとはいえ、それにしても早いですね。
実は So-net フォンの So-net 光(TEPCO)コースユーザー向け申込受付が開始され、私が速攻申し込んだ 1/28 から 4 日後、2/1 から 3/31 まで初期登録料 \500 と 3 ヶ月分の機器レンタル料(光コースの場合は \700×3=\2,100)、および ADSL コースの場合はモデム交換手数料 \1,000 が無料になるキャンペーンが開始されていました(泣)。結局宅配受け取れずで時間がかかってしまったため、あと 4 日申し込みを待っていれば \2,600 節約できたのに orz

・・・というわけで、早速セットアップ。

Aterm WR7610HV

届いた TA(テレフォニーアダプタ)は NEC の「Aterm WR7610HV」でした。
http://www.nec.co.jp/press/ja/0307/0101.html
テレフォニーアダプタって何だと思っていたら、VoIP アダプタを内蔵したブロードバンドルータなんですね。しかも WR7610HV っていったら NEC の最新 BB ルータ「Aterm WR7600H」の VoIP 対応版という感じでスループット公称 90Mbps、さらに別途ワイヤレス LAN カードを内蔵することで IEEE802.11a/b/g ワイヤレスルータにもなる(IEEE802.11a と b/g は排他利用)というオールインワンモデルじゃないですか。NEC のルータは FTTH 導入時に「Aterm BR1500H」を買って使い勝手の良さは知っているので、悪くないかと。
折しも So-net のルータ「HN-RT1」が年末に販売終了してしまい、今後のアップグレードもあまり望めないという状況でいずれは買い換えも検討しなくてはな、と思っていたところだったので、ちょうど良かったです。HN-RT1 は性能は高く、IPv6 の実験に使われたり、
http://bb.watch.impress.co.jp/column/review/2003/04/09/
HDD が増設できそうなスペースがあっりと何かと興味深い製品ではありましたが、結局本体そのもののアップグレードも、後継機種もないままに終了してしまいました。VoIP に非対応だったので、この辺が潮時かと。お疲れさまでした>HN-RT1

Aterm WR7610HV のスループットは RBB TODAY のスピードテストで約 60Mbps(上り約 15Mbps)。ファームウェアアップ後の HN-RT1 のスループット(下り 70Mbps/上り 20Mbps)と比べると若干見劣りしますが、FTTH の普及で以前 HN-RT1 で測ったときよりも光ユーザー数は増えているでしょうから一概には比較できませんし、体感的にもあまり差を感じませんから無問題でしょう。それよりも VoIP に対応したことの方がメリットが大きいと思います。
HN-RT1 内蔵だった無線 LAN は使えなくなってしまいましたが、とりあえず WR7610HV に無線 LAN カードを増設するのももったいないので今まで IEEE802.11g 専用で使っていた PCWA-A320 を IEEE802.11b/g のデュアルモードで使うことにしました。まあ PSX は .11a にぶら下がっているし、自宅でノート PC を複数台使ってワイヤレスでガンガンデータを飛ばすことも多くないでしょうから問題ないでしょう。


で、電話機も新調しました。

Beocom 1401

前から一度使ってみたいと思っていた Bang & Olufsen の「Beocom 1401」です。A8 がデザイン・音ともにとっても気に入っているので、同じくセンスのいいデザインのこの電話も気になっていたんですよね。B&O 製品ということでいつもの(?)秋葉ヤマギワで購入(そういえばソフトの方はこないだ燃えちゃいましたね。びっくりしました)。
本体のみで \9,500 と B&O 製品にしてはお手頃ですが、別売りのスタンドだけで \4,000 もします(汗)。まあ本体も何の特徴もないコード式プッシュホンで \9,500 というのは高いといえば高いかも。

Beocom 1401 Beocom 1401

スタンドに立てかけたスタイルからも分かるでしょうが、B&O ということで機能よりもデザイン性を重視したインテリアホンです。機能は一応短縮ダイヤルがついているくらいで留守電機能もないし、本体に直接モジュラーケーブルが繋がっているというこれ以上ないシンプルな作り。ぶっちゃけこれで \9,500 かーという気がしなくはないです(笑
プッシュボタンは日本製の電話ではもう見ないようなストロークのあるタイプで、外国製らしく全部英語表記なのがオシャレです。発信ボタンがないですが、本体下部側面にスイッチがついていて、付属のホルダーか別売りのスタンドにセットするとスイッチが押され、通話が切れる仕組みになっています。
本体はけっこう薄いので、主婦っぽく(笑)耳と肩で挟んで両手を空けながら通話するというのはちょっと厳しいものがあります(できないことはないですが、疲れます)。IP 電話の通話料の安さを活かした長電話には、あまり向かない電話機かもしれません(^^;

Beocom 1401どうでも良いのですが、機器の認証番号が「A00-0"505"JP」なあたりになんだか妙な運命を感じてしまったり(ぉ

Beocom 1401 Beocom 1401

でこれが問題の(笑)\4,000 もする電話スタンド。いや確かにカッコイイのですが・・・正面脇には付箋紙と簡易電話帳を収めるスペースがあって機能的ですし、何より金属の質感と幾何学的なデザインがたまりません。やっぱりこの電話は A8 と並んで庶民の買える B&O の代表ですね(^^;

Beocom 1401どうでも良いのですが、この付箋の裏側を見ると 3M と B&O のダブルネームが入っていることに感動してしまったり(ぉ

まあ今さら有線の電話っていうのもアレなので探してみると B&O は海外ではやたらかっこいいコードレスホンなんかも出しているようなのですが、これまたやたら高い(\80,000 くらいする)のでさすがに買えません(笑)とりあえずコードレス子機つきのファクスは今まで通りのアナログ回線に繋いで、Beocom 1401 は IP 専用・・・という感じで。


で、使ってみました。
IP 電話って全然予備知識がなかったんですが、ホントに普通の加入電話と同じ使い勝手なんですね。発信時に一瞬だけデジタル機器っぽい電子音が聞こえる瞬間がありますが、それ以外は全く加入電話と同じ。通話が切れると「ツー、ツー、ツー」というところまで全く同じです(この辺は電話の共通言語として合わせてあるのでしょうが)。なんかあまりに普通すぎてちょっと拍子抜けしてしまいました。
あと驚いたのが、思った以上に通話品質が高いということ。IP 電話って言ってみればインターネット上に音声データを流して通話する規格なので、音声は圧縮されてあまり通話品質は高くないんだろうなと勝手に思っていましたが、非常にクリアに声が聞こえるのでびっくりしました。IP 電話同士で通話しても、一般電話と通話しても非常にクリアです。ま、このあたりは私がここ数年携帯電話と ADSL の干渉受けまくりのアナログ回線しか使ってこなかったせいもあるのでしょうし、正直 IP 電話の音が良いのか Beocom の音が良いのか区別できてないのですが(笑)。電話線から電力供給を受けて停電時でも通話ができる加入電話と違って停電時にはまず通話不可能になってしまいますが、それ以外のサービスレベルが加入電話に匹敵して、それで安いとなれば、それは普及するわ・・・と思ってしまいました(まぁ某駅前モデム配布業者さんが配りまくってるせいもあるんでしょうが(笑))。ちょうど仕事で IP 電話絡みのサービスに関わるかもしれないことになったので、その勉強がてらいじってみようかな、と思ってます。
でも問題なのはやっぱり最近連絡手段はメールばかりであまり電話をしなくなったことでしょうか・・・月額 \700 でも元が取れるかどうか(笑)。


[ PMA 2004 ] 2004/02/15(Sun)
アメリカではカメライベント「PMA 2004」が開催中。カメラメーカー各社、これまでにないくらいの勢いで大量の新製品を発表してきています。
えーっと VAIOethics で片っ端から新型デジカメを取り上げるわけにもいかないので(笑)とりあえずこのあたりを見れば一通り分かるかと(ぉ
PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/
DigitalCamera.jp
http://www.digitalcamera.jp/
dpreview.com(英文)
http://www.dpreview.com/
たくさんありすぎてちょっとフォローしきれていませんが、個人的にはキヤノンの PowerShot シリーズあたりが面白そうだな・・・と。
ソニーはこの辺です。
Cyber-shot DSC-W1(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4374
Cyber-shot DSC-P100, P93, P73, P41(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4375
Updated Memory Stick Media(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4370
詳細は国内発表の際に改めて、という感じにしたいと思いますが、まずはオーバービュー。といっても時間がなくてプレスリリースやスペックシートをちゃんと読めていないので、ホントの概観になりますが・・・。
新しい W1 は見るからに「普通のカメラ」という感じですが、DSC-V1 バリエーションという感じでしょうか。V1 ではそれなりに高いポテンシャルを備えながらも P シリーズと共通のバッテリという持久力の低さが弱点となっていましたが、今回は単三電池になり、バッテリの問題は事実上回避できたと言っても良さそうです。私はメディアージュに取材に行くと決まって現地で V1 をレンタルしてもらっていて、その使い勝手の良さや取り回しの良さ(性能を考えると P や T より高く、機動性は F より高い)はけっこう良いと思っていた(中古で良い出物があれば買っても良いかな、と思ったくらい)ので、W1 にもちょっと期待です。しかしレンズが V1 のバリオゾナーから T1 と同じバリオテッサーに変更され、倍率も光学 3 倍とスペックダウンしてしまったので、そのあたりがよりライトユーザー向けの無難なカメラになってしまったのでは、と危惧しています。まあ、設定価格が $400 前後ということなので、V1 ばりのマニュアル志向なミッドレンジ機というよりは、T1 で評判の高かった大画面を活かし、より汎用性を高くしたむしろ「T1 のバリエーション」と言った方が正確なのかもしれません。だとすると、米国市場が主ターゲットとなりそうなので、国内発売の可能性は低いのかも。
P シリーズは P シリーズで、さらに小型化が進んでいます。これまでのインフォリチウム C バッテリをばっさりと切り捨て、新型バッテリに移行。より薄くコンパクトになりました。ま、最近のデジカメのトレンドはもはやスティックタイプよりも EXILIM のような薄型スクエアデザインなので、スティックタイプデジカメもより薄く、小さくを目指していかないと競争力がないのでしょう。またレンズが W1 と同じく「バリオテッサー」になり、クレイドルに対応しました。光学系の改善とクレイドルへの対応は私も Cyber-shot を購入するたびにアンケートで要望を出し続けていたところなので、歓迎したいです。また、今回はかなりコンバータがいろいろ用意されていて、拡張性の高さが T1 との違いという形で売っていくことになるのでしょうが、正直このクラスのカメラにそれを求めるユーザーがどれだけいるかというと・・・。
P100 も市場価格は $400 前後になるようですが、最近では T1 もかなり価格が下がってきており、(W1 も含め)同じようなスペックで同じくらいの価格のデジカメが 1 メーカーから発売されるこの現状はどうなのか、ちょっと心配なところではあります。確かに Cyber-shot は今のソニーの中でも調子が良いブランドではありますが、幅を広げすぎて自滅しなければ良いけど・・・。

また、メモリースティックも今回アップデートされました。Duo では既に発売されていた著作権保護機能付きで高速化された紺色メモステが、通常版のメモステでも発売されます。それと同時に若干の価格改定も入る予定で、アドバンテージを広げつつある SD や CF との差を少しでも縮めたい狙いでしょうか。でもぶっちゃけそういうことをしてる暇があったら PRO の著作権保護機能を早く使えるようにしろと(略

そういえば Cyber-shot U もそろそろモデルチェンジしてもよさそうなものですが、どうなんでしょうね。
国内での正式発表を楽しみにしてみましょう。


[ PSX 1.10 ] 2004/02/12(Thr)
昨日の祝日にがんばったおかげか、今日は帰宅後ある程度自分の時間が持てました。というわけで、ようやく PSX のアップデートを(笑。
http://www.psx.sony.co.jp/support/upgrade.html
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040210/sony1.htm
詳細はまた別途まとめますが(最近こればっかりだな)、無線 LAN もコンバータの設定をして調子が良くなったのでアップデートサイトには簡単に繋がりました(というかそれが当たり前)。自宅の FTTH+IEEE802.11a という環境で、アップデートファイルのダウンロード自体は 3〜5 分といったところ。初日じゃないせいもあってか、ネットワーク系の問題は特にありませんでした。
ダウンロード完了後、アップデートファイルのインストール(システム内ではこういう言葉は使われていませんが、まあ、そういうことです(笑))を開始。けっこうかかって 10 分前後待ったでしょうか?いつの間にか PSX の電源が切れていてちょっと焦りましたが、リモコンで再度電源オン。するとまだアップデートが終わっていなかったらしく(汗)残りのセットアップ処理が終わり、おもむろにライブ放送に切り替わりました。この辺の仕様、あんまり親切じゃないような・・・。

とりあえず、今回のアップデート(と次回 3 月のアップデート)で対応となった、発売時点での積み残し事項(笑)は以下のようになっています。

機能発表当初発売日2/103 月
HDD→DVD のダビング速度24 倍12 倍24 倍
DVD+RW 記録・再生対応非対応対応
CD-R 再生対応非対応
TIFF・GIF 画像表示対応非対応TIFF 対応GIF 対応
Cyber-shot 動画フォーマット対応非対応対応
MP3 取り込み・再生対応非対応対応
PlayStation BB対応非対応対応

このほか、11/27 の仕様変更でダウングレードしたわけではないけどやっぱりいけてなかった機能(ぉ については、以下の点が改善されています。
  • 延長録画時の再延長設定が可能
  • フラッシュ機能
  • ビデオタイトルソート機能
  • タイトル入力時の USB キーボード対応
・・・こうしてみると、公約違反に対する事後対応よりもむしろ DVR としていけてなかった部分の機能追加の方が多いようですね。まぁ、発売時の仕様変更で DVR の根幹に関わる変更点ってダビング速度の変更と DVD+RW への非対応くらいですし、PSBB が使えないとはいえオンラインゲームはプレイ可能だったわけですから、土壇場での仕様変更は PSX の機能そのものがどうこう、というよりも PSX という製品に対する不信感(というかソニーや久夛良木への不信感、と言った方がいいか(笑))を煽った側面の方が大きかった、とも言えます。まあ、実際モノが出てみれば、使い勝手はイマイチ練られていないわマニュアルはお粗末だわ、だったわけですが・・・でも今回のタイトルソートやフラッシュ機能、キーボード対応等でようやく少し普通の DVR になった、という気がします。特にキーボード対応についてはおそらく専用機では初めてのことですから、歓迎したいところです。

とにかく最近テレビを観ているヒマもないのであんまり細かいところまで検証できていませんが、まだまだ改善の余地は多いはずです。他の DVR やともすると VHS ビデオデッキでも普通にできることが普通にできないことが多いのは、PSX が従来の DVR とは違った使い勝手を目指しているから、ではなくて、単に実装できていないだけだと思うので(^^;
今別途記事をまとめているところなので(汗)ここでは細かくは語りませんが、ホント、改善点を全て洗い出して仕様書書いてソニーに提出したいくらい(笑)「進化する」「未来のエンタテインメントを受け止める」と言っていますが、当分のアップデートはまだまだマイナスを埋める作業でしかないのでしょうね。おそらく、PSX の「真の発売日」は来月のアップデート開始日あたりと言った方が良さそうです(ぉ


さて・・・明日から米ラスベガスにおいて米国最大のカメライベント「PMA 2004」が開催されることになっており、ソニーからも気になる新製品が多数出展されているようですね。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0212/pma03.htm
今まで 11 台の Cyber-shot を乗り継いできた私としても(笑)非常に気になるところではあるのですが、これについてはまた明日かな。最近ちょっと後手後手で、良くないですね・・・がんばります。


[ NW-MS77DR ] 2004/02/11(Wed)
祝日でしたね。
といいつつ、私はほとんど休んでません・・・少しだけ息抜きに FFXI にログインした以外は、ずっと家で仕事してました(実は今も仕事中)。こないだの週末もお台場に行った以外は仕事してたし、平日も帰ってきてからも仕事仕事でホントに時間がありません。PSX のアップデートも、まだしてないし(汗)アップデートだけならすぐ終わるんでしょうが、一応ネタとしてまとめないと始まらないので(笑)ちゃんと検証しようとすると時間かかるんですよね。でも早くしないと旬が過ぎてしまう(笑)PSX の記事もほんのちょっとずつ書き溜めているんですが、まだ公開できてません・・・そろそろ一週間くらいまとめて休みを取りたい今日この頃です、というか土日だけでも良いから休みたい・・・_| ̄|○


ネットワークウォークマンの新製品「NW-MS77DR」が発表されました。
製品情報
http://www.ecat.sony.co.jp/audio/walkman/acc/index.cfm?PD=16318&KM=NW-MS77DR
http://www.jp.sonystyle.com/Product/Paudi/Nw-ms77dr/
発表といってもプレスリリースなしでカタログサイトに掲載されただけ。ソニーとしてはあんまり力が入っていないように見えます。というのも無理はない話で、一年前に発売された MS Duo 対応ネットワークウォークマン「NW-MS70D」のマイナーチェンジにすぎないからです。筐体デザインはそのまま、内蔵メモリも 256MB で据え置き。連続再生時間が延びているので内部回路の最適化は進んでいるのでしょうが、その程度。主にクレイドル周りのバージョンアップが大きな変更点となっています。

クレイドルは従来よりも若干大きくなり、ボタンが付きました。そして、アナログ/光デジタル兼用の入力端子が備えられ、クレイドルに CD プレイヤーなどを接続して MS77D 本体で直接音楽を録音することが可能になりました。これは、どうやら最近増えてきた CCCD やレーベルゲート CD 対策(PC で取り込むことができないので、SPDI/F 経由で直接録音してしまおうということです)ということのようです。
確かに最近では私も購入する CD のいくつかが CCCD・レーベルゲート CD になっていて、そういうものはネットワークウォークマンで聴けずちょっと不便に思っていたので、それが解決されること自体はいいのです。しかし、記録メディアの交換が(コスト的な要因で)容易ではなく、基本的に曲の入れ替えの際は本体内の楽曲を消去するなり母艦にチェックインするなりしなくてはならない OpenMG の仕様では、本体で録音した楽曲については入れ替え時には消去せざるを得ません。そしてまた録音するときにはプレイヤーを繋いで等速録音・・・高速録音・高速転送が売りのひとつでもある圧縮音楽プレイヤーで、この仕様はいかがなものか、と。しかも、曲タイトル等は直接録音ではどうやって管理するのか?という問題もあります(おそらく録音した後でプレイヤーを PC に繋ぎ、SonicStage でタイトルだけ付けるという流れになるのでしょうが)。確かに CCCD の回避策は用意したけど、それだけ・・・という感覚は否定できません。
他には ATRAC3plus 256kbps に対応してより高音質で音楽を楽しむことができるようにはなりましたが、それとて内蔵メモリが 256MB では曲数が入らないので微妙ですし。あ、クレイドルが変わって充電時にも正面から本体の液晶ディスプレイが確認できるようになったのはちょっと嬉しいですが(笑

同梱される SonicStage はいよいよメジャーバージョンアップとなり、バージョンが 2.0 となるようです。GUI の改良や動作速度の改善、CDDB2 への対応などが図られていますが、相変わらずメモステ PRO には非対応なんですよね。メジャーバージョンアップというからにはそろそろこれにはちゃんと対応しなくてはいけないと思うのですが、やる気ありますか?>ソニーさん というか、ちょっと経ってから技術的に対応不可能とか言いませんよね?従来のメモステを切って PRO を出したときのように。
というわけで、MS77DR では本体内蔵 256MB+メモステ Duo 128MB=384MB が最大容量となります。MS90D は販売続行されるのですが、下位機種であるはずの MS77DR とは機能の逆転現象が起こってますね。でもそろそろ 1GB 未満のネットワークオーディオって魅力がなくなってきていますが・・・。ホントにそろそろ HDD タイプのネットワークウォークマン出しませんか?AIWA じゃなくて SONY ブランドで。

毎度購入特典を用意している Sony Style は、今回はステッチ色違いの例のケースと新作のカラビナですか。ソニスタ×吉田カバンの「PORTER」ロゴ入りがちょっと欲しい・・・PORTER ロゴが入っているだけといえばだけなんですが(笑)でも MS70D では自作のクリップチェーンが気に入っているし、このカラビナはソニスタのケースがないと使えないっぽいのでちょっと微妙ですが・・・。

今回のネットワークウォークマンはメジャーチェンジだったら実は買おうと思っていました。というのも、昨年購入した MS70D ですが、現在入院中なんです。昨年 5 月に電源が入らず、充電もできなくなる問題が発生し、バッテリ交換をしてもらいましたが、年末にも一度同じ症状が再発して修理。その後二ヶ月も経たない間に、三度目の再発で今回の入院に至る・・・という感じになっています。特に激しくぶつけたりはしていないのですが、これだけ頻発するということは電源周りの設計に問題があったのかな(個体差もあるでしょうが)、と思い、大きく変わるようなら買い換えようと思っていたんですよね。でも、今回は大きな変更がなかったので、見送りです。ソニスタで買ったので、あと二年は無償で直してもらえますし(ぉ


■記事リンク
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040210/sony2.htm
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/02/10/001.html
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0402/10/news041.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/02/10/648114-000.html


[ 「PCV-HX」インプレッション ] 2004/02/08(Sun)
昨日メディアージュに行った際、この週末に発売になった新シリーズ・VAIO HX も展示開始されたので見てきました。VAIO サイトとしてはこっちを先に書くべきなのでしょうが、そうは言ってもねえ(ぉ ちなみにメディアージュには 3 台ほど HX がありましたが、特に大きな告知もされておらずいつもの VAIO 展示スペースにひっそりと・・・という感じでちょっと寂しかったですね。

PCV-HX

最近デスクトップといえばすっかり液晶一体型という感じになってしまった PC 市場。「スリムデスクトップ」なはずの HX も今にして見ると大きく感じます。いや実際スリムなのですが、ずんぐりむっくりだった HS シリーズと比べて背丈が出たせいか、ちょっと威圧感があります。

PCV-HX PCV-HX

液晶はもちろん「クリアブラック液晶」。ディスプレイ下部に薄型スピーカを内蔵しているので、非常にスッキリしています。
通常ならプリントで済まされるはずの液晶左上にメッキされた VAIO ロゴが。ちょっとしたコダワリを感じます。

PCV-HX PCV-HX

VAIO W 譲りの「テレビポジション」を可能にするキーボード。カバーを閉じると Giga Pocket が全画面で起ち上がってきて、テレビのような雰囲気になります。ただ本体が画面横にあるとあんまりテレビという感じがしないので、テレビらしさを演出するなら本体は話しておいた方が良いかも。

PCV-HX

肝心のキータッチですが、ちょっと根性がありません(笑)フカフカした柔らかいキーボードで、コストダウンの影が見え隠れしますね・・・しっかりめのキーが好みな私にはちょっとつらそうです。
キーボードの右端からは PS/2 ポートが出ていて、そこにマウスを繋ぐようになっています。本体から伸びるケーブルがごちゃごちゃしないのは良いと思うのですが、そろそろデスクトップの全機種でコードレスマウスを採用しても良い頃なのではないでしょうか。

PCV-HX PCV-HX

で、ようやく本体(笑)。というのも、そろそろこの手のデスクトップは本体の機能とかインタフェースってあまり重要ではなくて、いかにテレビっぽい使い勝手を追求できるかというところに開発の焦点が移っているような気がしているのです。
筐体デザインはカタログページを見る限りけっこう好みだと思っていたのですが、実物を見るとそこまで質感が高いという印象も受けませんでした。HX や V のようなアクリルっぽい質感に最近慣れてしまったせいかもしれませんが、なんだかフツー(ぉ でも、本体側面の「ルミナスミラーロゴ」はかっこいい・・・。

PCV-HX PCV-HX

スロット周辺。
サイバーなブルーのイルミネーションはどうやらそこに青色 LED が仕込まれているわけではなくて、本体の内側から発光させたものを縁のところで回折させて見せているようです。ちょっと関心。
今回から追加されたマルチ・メディアスロットは筐体に穴があまりにポコポコ空いているのはスタイリッシュではないと思うのですが(笑)実用性は高いですし、普段はフロントカバーで隠されているので、まあいいか。SD/MMC はやっぱり死んでもつけないのでしょうか(^^;

PCV-HX

今回初めて見た、メモステ Duo にネイティブ対応したメモステスロット。一応 USB リーダでは既にメモステ/Duo のハイブリッドタイプのものが発売されていますが、私が実際に Duo 対応スロットを見たのは今回が初めてでした。アダプタなしでもちゃんと挿さります(笑)機械的にどうなっているのかちょっとバラしてみたいところ。

PCV-HX PCV-HX

おまけ。展示されていた Sony Style × L.E.D. BITES の VAIO 専用ビジネスバッグ「PCGA-MBD1」です。実物を見るとかっこいいですねやっぱり。私が思っていたよりもマチが大きく、けっこう容量がありそうです。これで横の VAIO ロゴがなければプライベート用にちょっと欲しいのですが・・・。


・・・という感じです。HX はこれ以上深く突っ込んでもたぶん普通のパソコンなので(笑)このくらいでいいかな、と(^^;というか、今週末はなんだかんだで自宅で仕事をしていたり、ちょっと体調が悪かったりであんまり気合いを入れられないんですよ・・・すみません・・・。
まだまだ寒いこの時期、みなさんも、どうぞご自愛ください。


[ 「PEG-TH55」インプレッション ] 2004/02/07(Sat)
新しい CLIE の先行展示が始まったとのことで、メディアージュに行ってきました。って先週行ったばかりですが(笑
ショールーム「sony style」の中央にあるカウンター「Bar Style」にはちょっとした人だかりができており、しかもそれが引くことがないという好評ぶり。私も TH55 に触れるまでちょっと待たなくてはなりませんでした。思うに CLIE って新製品が出ると毎回ショールームでの反応が良いですよね・・・ユーザー数的には VAIO だってもう少し反響があっても良いような気がするのですが、CLIE ほど盛り上がることは珍しいように思います。VAIO 系サイトオーナーとしてはちょっと羨ましいですね(^^;

PEG-TH55

待ちに待ったワイドハイレゾの薄型 T シリーズ、「PEG-TH55」です。今までこんな機種が欲しいと言い続けていたユーザーは私に限らずかなりたくさんいると思うのですが、ようやく出してくれました。ハイブリッドレコーダにしてもそうでしたが、最近のソニーって本当に欲しい仕様のものはなかなか出してくれない傾向がありますからね(笑
デザインはご覧の通り。液晶画面が表面積の大部分を占めるために平凡になってしまいがちな意匠ですが、カラーリングや素材選定も含めて上品かつシックにまとまっていると思います。今までの CLIE の中で一番「渋い」デザインなのではないでしょうか?個人的にはかなりストライク(^^;

PEG-TH55

よく見ると、フリップカバーのヒンジ付近に見たことのあるネジが・・・(笑
VAIO X505 の筐体に使われている Y 型のネジですね。

PEG-TH55

フリップを開くとこんな感じになってます。つや消しのザラザラした触感は高級感があっていいですね。最近は携帯電話をはじめポータブル系のデバイスってツヤツヤした触感のものが多くなっているような気がするので・・・(SO505iS なんかのテカテカした処理はあんまり好きじゃない)。
エンボスのソニーロゴの下に各種ステータス LED。単純な LED ではなく、ちゃんとデザインされた文字を裏側から浮かび上がらせるようにしている LED がとても美しいです。こういう細かい部分の見せ方がうまいのはさすがソニーだなと思うと同時に、この機種にかけた開発者の方の気合いが感じられる部分だと思います。

PEG-TH55

ハードウェアボタン周り。上下ボタンやセンタージョグが見あたらないことを除いては今までの Palm 端末と何ら変わらないように見えますが、デフォルトで割り当てられている機能(アイコンがプリントされている機能)がぜんぜん違います。通常左から「予定表」「アドレス」「ToDo」「メモ帳」という順でボタンが並べられているものですが、TH55 では「予定表」「手書きメモ」「CLIE Organizer」「データ活用」が割り当てられています。
「CLIE Organizer」と「データ活用」については後述しますが、このボタン配置から言えるのは「CLIE Organizer」という統合 PIM 環境が提供されたことによって、PDA に必要とされる機能とその使用スタイル・順序が TH55 で改めて定義された、ということでしょうか。アドレス帳は必要に応じて呼び出せるくらいのものであれば良いし、ToDo リストはリストそのものよりもむしろ「いつまでにやらなくてはならないか」という期限と紐づけておくべきものなので「予定」をキーに参照されるもの、という機能のレベル分けをやり直した結果、第 1 レベルとしてハードウェアボタンで実装すべきはこの 4 機能、ということになったのだと思います。本当はもっと言うとハードウェアボタンは 4 つというのが最適なのか、という議論になるのでしょうが、そのあたりは現状の Palm OS の仕様なんかも絡んできそうなので、あくまで現時点での PIM に対するソニーの回答がこのハードウェアボタンであり、CLIE Organizer なのだ、ということができるのではないでしょうか。

PEG-TH55 PEG-TH55

本体側面のスイッチ類。CAPTURE ボタン、レンズカバースイッチ、メモリースティックスロット、電源/HOLD スイッチ、VOICE REC スイッチ。レンズ部が回転しない今回のモデルでは、レンズカバーが備えられています。さらにこのレンズカバースイッチと連動してキャプチャソフト「CLIE Camera」が起動するようになっています(レンズカバーを閉じた状態で CLIE Camera を起動すると、Cyber-shot U(50 以外)や T1 と同じように「レンズカバーが閉まっています」という警告メッセージが出る)。
また今回のモデルではメモステスロットがいわゆるバネ式のシャッターではなく物理的な蓋になっているのが大きな違いです。私は NX80V で一度メモステが挿さらなくなるという問題が発生して修理に出したことがあるので、それ以来 CLIE のメモステスロットはあんまり信用していないんですよね(笑)なのでこの蓋の採用はけっこう安心だったりします。

PEG-TH55

カメラ部と本体背面に回されたセンタージョグ。
カメラ周りのデザインはさすが。ヘアライン加工をうまく使って金属の質感を出すと同時に、カメラの存在感をアピールすることに成功しています。
ジョグダイヤルはこの位置にあるので少し慣れが必要ですが、慣れてしまえば満員電車で立ったまま片手で操作ということも簡単にできそうです。触ってみた感じ、ジョグと左右ボタンはもう少し大きくても良かったような気がしますが、あまり大きいと誤操作や誤作動の原因になりやすいので難しいところかな。
ちなみに、これまでイマイチと思っていたジョグダイヤルの操作性ですが、主だったアプリを「CLIE Organizer」上で利用することになったということもあり、かなり操作性が統一されてきたような気がします。ようやくちゃんと直感的な操作が可能になってきた、というか。

PEG-TH55 PEG-TH55

私の NX80V との比較。フットプリントでは大差ない(TH55 の方が少しだけ縦が短い)ですが、さすがに二つ折りの製品と比べるとかなり薄く仕上がっています。というか、私も NX80V を買うまではこれよりも薄い WorkPad を使っていたんですけどね(笑)でもフリップを無視すれば NX80V の本体部の薄さの中に液晶まで収まっていると考えるとやっぱり薄いです。
デザインは位置付け的に下位モデルにあたるはずの TH55 の方がやけに高級感があるというか、エグゼクティブな感じがいたします(ぉ NX はちょっと、液晶側のハードウェアボタン周りがなんか取って付けたような感じがするんですよね・・・。
ただ触ってみた感じでは TH55 より NX80V の方が液晶が明るいように感じました(逆にちょっとギラギラしてるような気がしないでもないですが)。

PEG-TH55 PEG-TH55

こちらは限定カラーの「セレブレッド」(通常モデルは「エグゼブラック」)。シブいブラックもいいですが、レッドは男性でも女性でも似合いそうな、「オトナ」なカラーにまとまりました。仕事上で赤いものといえば赤ボールペンと TrackPoint くらいしかもっていない私ですが(笑)この赤ならビジネスで使ってもいいかな。男女ともにダーク系の細身のスーツでビシッ!と決めて、この CLIE でスケジュール管理なんかしてたらもうそれだけで仕事できそうな感じがしませんか?(笑


PEG-TH55

続いてソフトウェア面について触れていきたいと思います。なんといっても今回のモデルの目玉はやはり「CLIE Organizer」でしょう!ハードウェア系の仕様もけっこうツボをついていましたが、やっぱりワイドハイレゾな液晶とそれを活かす CLIE Organizer がこの TH55 のキモなのです。

PEG-TH55

CLIE Organizer の予定表。予定表の各タイムスタンプに手書きメモをリンクさせることのできる予定表アプリは今までもいくつか存在したと思いますが、予定表そのものに手書き入力できるソフトって今まで Palmware で存在したでしょうか?あるとしたらおそらく液晶にマジックで直書きするくらいでしょう(ぉ 今までならば Graffiti やデクマで予定をテキスト入力し、開始終了時刻をセットするという感じでしか使えませんでしたが、文字認識や漢字変換を待ったりプルダウンリストから選択したりすることなく、ざっくりと手書きで予定を書いていくことが可能です。PDA でリアルタイムに情報を入力する上で重要なのは「イメージをそのまま記録すること」なのだ、ということなのでしょう。私もときどき CLIE で会話のメモを取るときなんかは多少の誤字は怖れずにスピード重視で書いていきますからね。そういう意味で、手書き入力できる「予定表」と「手書きメモ」がハードウェアボタンから直接呼び出せるというのは、機能として理に適っていると言えます。
そしてもう一つ面白いのは、この予定表に手書きで入力できるだけではなく、図形シンボルや各種 Palm データのアイコンを貼り付けておくことができることです。予定表にその予定に関連する手書きメモやテキスト、画像、音声など様々なフォーマットのファイルを紐づけておき、予定表からそれらを呼び出せる。例えば、左図の中の手書きメモアイコンをクリックすると・・・。

PEG-TH55

そのまま手書き入力アプリに切り替わり、詳細を確認したり内容を編集したりできます(ちなみに、「はがす」を選ぶと予定表から外される)。このあたりは実際の紙の手帳に必要事項を記入しておき、関連情報については付箋を貼ってタグにしておく・・・という「手帳」のユーセージモデルによく似ています。

PEG-TH55

このほか、予定表(だけでなくほとんどのアプリ)にテキスト入力されたデータについては、レコードを選択して「データ活用」ハードウェアボタンを押すことにより、「そのデータをもとに何をするか」のメニューが表示されます。その文字列をキーに各アプリ内の検索を行ったり、アドレスや予定を作成したり・・・予定表や文字列をキーに CLIE 内のほとんどの情報を繋ぎ、一覧性とアクセス性を高める、というのが CLIE Organizer の目指すところなのかも。

PEG-TH55 PEG-TH55

その他のアプリケーション画面。画面の右端に多くのタブが切られているのが今までの CLIE との大きな違い。これ自体が「CLIE Organizer」の一機能であり、アプリケーションランチャも兼ねている、と言えばいいでしょうか。今まで CLIE の操作は(ハードウェアボタンやオーディオ用リモコンなどから直接呼び出すものを覗き)全て「CLIE Launcher」を起点に開始する、という感じでしたが、TH55 ではその一部を(というか主に使われる機能を選択的に)CLIE Organizer が取り込んだ、と言うことができると思います。その証拠に標準では TH55 の「ホーム」ボタンをタップすると「CLIE Organizer」のタブが一つずつ切り替わるようになっていますし、「CLIE Launcher」自体も Organizer の上で動作する一つのアプリケーションランチャ、という見え方になっています。
この「CLIE Organizer」、タブ区切りの画面デザインにしてもそうですが、本当に「紙の手帳」を意識してデザインされ、「紙の手帳」で重要となるアプリケーションに着目して機能性や操作性を作り込んできているな、というのを触れば触るほどに感じました。しかも、「紙の手帳」ではまず絶対不可能な「情報の串刺し」という行為をいとも簡単にできてしまう。これは、ソニーさんもしかしてかなりいいソフトウェア作ってしまったんじゃないの?という気がいたします。


PEG-TJ37

続きまして、下位モデル(「デジタル手帳 CLIE」の中では中位機種に当たるわけですが)の「PEG-TJ37」を見てみようと思います。あくまで軽く(ぉ
まあ、TJ25 にカメラと音楽再生機能がついてデザインがちょっと変わった、という程度ですからね・・・しかも TJ25 の方が好みだし・・・。ちなみにこちらには「CLIE Organizer」はプリインストールされておらず、今までと同じ「CLIE Launcher」起点での操作となります。

PEG-TJ37 PEG-TJ37

カメラは背面角に。TH55 と同じく「CLIE Camera」連動のレンズカバーがついています。
たまたま手に取ったのがオレンジということもあってか、ここだけ見るとデザイン的には松下の D-snap SV-AS10 っぽいかなとも思ったり(^^;
レンズ位置の関係もあって、撮影時は本体を横に向けて薄型デジカメの要領で構える、というのが正位置になるようです。「CLIE Camera」の画面も横向きに表示されています(笑

PEG-TJ37

音楽再生機能を備えた TJ37 ですが、対応ファイルフォーマットは MP3 のみ。ATRAC3 ではないためネットワークウォークマンや Net MD とはデータを共用できません。再生ソフトも「Audio Player」ではなく、OEM 供給の「AeroPlayer for CLIE」がプリインストール。ファイルの取り回しは MP3 の方が楽で良いですが、ATRAC3 が溜まってきたソニー製品ユーザーも少なくないはずなので微妙ですね。まあ、Net MD やネットワークウォークマンも持っているのに CLIE でも音楽を聴きたいという人は、おそらく上位モデルを買うのでしょうが(笑


TJ37 の方は正直ちょっと微妙かな?カメラはともかく音楽再生機能が欲しくて TJ35 の国内発売を待っていたユーザーならば買いでしょうが、ポータブルで音楽を聴く手段が他にあるユーザーならばデザインからいっても TJ25 の方がオススメっぽい気がします。
TH55 は個人的にはかなりオススメして良いマシンだと思っています。PHS などでの通信を重視しなければ、買って後悔しないアイテムになるのではないでしょうか?CLIE Organizer は最初はちょっと難しそうですが、慣れてしまえばいよいよ紙の手帳の使い勝手を超える PDA になり得る可能性は十分にあるソフトウェアだと思います。本体デザインもいいですしね〜。
個人的には実物を見てちょっと欲しくなってしまいました(笑)それでも CF カードがないとどうしても使えないという条件があるので踏みとどまれていたのですが、ショールームの奥寺さん曰く「先日クリクラ!の SPA さんがいらして PEG-T600C 用の CF アダプタの改造品の接続実験をし、成功した」ということだったので、クリクラ!を見てみると
http://www.clieclub.jp/html/TH55TJ37_link.html
バッチリ成功してるじゃないですか(笑)うーん、さすが・・・。
ただしケースの加工が必要になるのとアダプタの固定に難ありとのことだったのですが、もしこれでサードパーティからでもアダプタが発売されたらかなり買い換えを悩みそうです。というか、出るのを待って買い換えたいかもしれません。でも、待っていたらセレブレッドが売り切れてしまうし・・・(ぉ


[ Upgrade/Downgrade ] 2004/02/05(Thr)
PSX の第 1 回アップグレード開始が 2/10(火)正午に決定しました。
"PSX" アップグレードいよいよ開始!
http://www.psx.sony.co.jp/support/upgrade.html
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040205/sony.htm
アップグレード内容は以前告知があったものとほぼ同様。早送り・早戻しの速度に 30 倍速が追加されるというのが新しく加えられたくらいでしょうか。アップグレード手段はネットワーク経由のほか、希望者には無償でアップグレード CD-ROM が配布されるようです。とりあえず、これで少しはまともに使えるマシンになってくれることを期待しますが、不満点はこれだけじゃないんですよね・・・今ちょっとその辺をまとめた記事を用意していますので、お待ちください。

あとちょっと私にとっては PSX に関係のあるアップデート。
ニュースリリース
http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/info_0202.html
昨年秋に発売されたソニー製 IEEE802.11a/b/g ワイヤレス LAN 製品のファームウェアアップデート予告です。PSX アップデートの翌週 2/16(月)から開始され、内容は「Super A/G」(Atheros 独自の IEEE802.11a/g 高速化規格)への対応、ルータ AR800 の使い勝手の向上、コンバータ DE80 の WPA 対応と「PSX との接続性向上」。
実は PSX に PCWA-DE80 を買って接続したものの、どうも通信が安定せず今まで固定 IP でなんとか騙し騙し使っていたんですよ。少し前までは PSX の公式ページでも DE80 の動作保証はされていなかったので、不安定の原因の切り分けができずにいたのです。が、どうやら DE80 側の Ehternet 速度設定を「自動認識」にしていると、PSX との通信が不安定になるようで・・・知らない間に公式のサポートページが更新されていました。
http://www.psx.sony.co.jp/support/network_lan_01.html
どうやら DE80 を 100Mbps の全二重または半二重に固定することで凌げるようです。試してみたところ、一発で安定、DHCP でも全く問題なく動くようになりました。今までの苦労は何だったんだ・・・しかし、DE80 の設定を変更するのには PC が必要になるというのがかなり難点かと。
今度の DE80 のアップデートではこのあたりも改善され、調整なしでも PSX とちゃんと接続できるようになるとのことです。でも位置付け的には下位機種にあたる DE50 や DE30 では問題がないようなので、将来性を考慮してわざわざ高い DE80 を購入した私は一体どうすれば・・・(泣)まあ、ネットワークが使えるようになったところでオンラインゲームは PS2 ではやっていませんし、アップデートくらいにしか使わないんですけどね(ぉ


AIBO が店頭販売打ち切りだとか。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0205/sony.htm
昨年から Sony Style で AIBO の取り扱いを開始していましたが、今度は完全に Sony Style のみでの販売になるようです(AIBO の直販自体も既にソニスタに移管されてしまっています)。AIBO も初代の発売当初はかなりの盛り上がりを見せていましたが、世代を重ねるに従って完成度は増してきたものの、徐々に飽きられてきたというか新鮮味がなくなって市場が広がらなくなってしまった観があります。最近ではソニーという企業のマスコット的なイメージは同じエンタテインメントロボットである QRIO に完全にバトンタッチしていますしね。
その QRIO も確か昨年のうちには市販をスタートする、というのが当初の計画でしたが、現在では完全にソニーのコーポレートアンバサダーという位置付けになり、商品化は棚上げにされたまま。価格的なものももちろんあるのでしょうが、やはりロボットビジネスはエンタテインメントの切り口では長期的に見ると難しいものなのでしょうか・・・ま、AIBO の場合は大きめの取扱店では必ずデモ機を用意していてそれにかかるコストを回収するだけでも大変そうでしたから、ソニスタオンリーの販売になるのも無理からぬところかもしれませんが、ちょっと寂しいですね。


そのソニスタでは、セールスポイントの一つである 3 年保証の規定が変更されることになりました。
http://www.jp.sonystyle.com/Info/info_three_0204.html
標準で付属する 3 年保証の内容としてはいわゆる「メーカー保証」の期間が購入後 3 年間に延長されるという点が継続されるのみで、いわゆる動産保険的な天災や盗難、事故、不慮の破損等に対する保証は有償化されることになります。この新しい制度は 3/1 から施行されます。
VAIO に限って言えば以前提供されていた有償保証サービス「VAIO セーフティプラス」が昨年終了し、延長保証が欲しければ販売店の保証制度を使うかソニスタで購入するか、という感じになっており、販売店の保証制度と比較してもソニスタの 3 年保証は内容が充実していたのですが、これが単にメーカー保証の延長に限定されてしまうのは非常に残念です(ま、お金を払えば従来通りのサポートが受けられるわけですが)。やっぱり故意に破損させて交換、という悪質なユーザーが少なくなかったのでしょうか(^^;数少ない「ソニスタで購入するメリット」の一つが縮小されてしまうのは非常に残念です。その代わりといってはなんですが、定期的なイベントだったり独自企画だったり、いろいろと楽しませてくれる企画を増やしてくれれば嬉しいのですが・・・。


[ PEG-TH55 ] 2004/02/04(Wed)
昨日のニュースですが、ソニーから新しい CLIE 2 機種が発表されました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200402/04-0203/
PEG-TH55
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-TH55/
PEG-TJ37
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-TJ37/
一昨年から昨年前半にかけてソニーはは「ウィングスタイル」の CLIE にばかり注力していましたが、昨年後半からは PEG-SJ シリーズ〜PEG-TJ シリーズという「デジタル手帳」シリーズを充実させてきたような雰囲気を感じます。今回発表になった 2 製品も、「デジタル手帳」で定義される CLIE のバリエーションを広げたことになります。
ソニーが「パーソナル エンタテインメント オーガナイザー」と名付けた PDA、それが本来の CLIE でした。カメラ、ムービー、音楽、ネットワーク、そしてテレビ・・・エンタテインメントてんこ盛りだった独自の Palm 端末という路線をひた走り、世代を重ねるごとに大きく、重く、高価くなっていった CLIE。それとは別に派生してきたシンプルな「PDA」が、いよいよ「デジタル手帳」というカテゴリでシリーズ化された、といえるでしょう。この方向転換(といっても、従来の延長線上にある CLIE シリーズも続けて発売されていくでしょうが)には、PDA 市場自体のシュリンクを受けて、今までのようなコアユーザー重視の戦略から、幅広いユーザーに理解されやすいシンプルかつ低価格な路線に軸足を移し、市場の縮小を防ごうという狙いが感じられます。私の周りでもけっこうな人数が PEG-TJ25 を購入しており、今まで PDA を使っていなかった層や他社の旧式 PDA(主に Palm III〜Vx 世代の)の取り込みに成功しているようです。
昨年はこの方向性の他に「PEG-UX50」というシリーズも存在し、CLIE のひとつのターニングポイントとなるか、という雰囲気すらありましたが、あれはどちらかというとソニーの Handheld Engine の(マルチメディア再生性能の)ベンチマークと「モバイルムービー」のエバンジェリストとしての意味合いが強かったように思います。ある程度実用的なキーボードを備えたノート PC ライクなスタイルというのは、おそらくテレビを重視して横長になった画面の副産物にすぎないのでしょう。今後は、PIM としての使い勝手を重視した「デジタル手帳」シリーズと、キーボードやハイスペックなカメラなど、スペック至上主義のやや大ぶりな従来のシリーズの 2 系統でいくことになるのではないでしょうか。


と、肝心の製品について触れずにダラダラと書いてしまいましたが(笑)そろそろ本題に入りたいと思います。

まずは下位機種の「PEG-TJ37」。「デジタル手帳」の第一号機となった PEG-TJ25 の後継機、というか上位機種という位置づけになります。アメリカでは TJ25 と同時に音楽再生機能がついた「PEG-TJ35」という上位機種が発売されていましたが、日本では未発売のままだったので、待っていた人も少なくないことでしょう。TJ37 は TJ35 にさらにカメラ(31 万画素)を内蔵し、デザインを変更したものと言えます。デザインイメージは以前の PEG-T600C に少し近いカチッとした雰囲気になりましたが、ボタンや各種インタフェースの配置が TJ35 とほぼ同じことから、内部パーツの多くを流用したマイナーチェンジ機と見て間違いないと思います。

で、上位機種の「PEG-TH55」。ちょうど PEG-NX80V と PEG-TG50 と PEG-T600C を足して 3 で割ったようなデザインになっており、けっこう格好いいですね。シンプルなストレートタイプにも関わらず NX シリーズのような印象を受けるのは、やはりストレートタイプでは初めてワイドハイレゾ液晶を搭載したことが大きく、ちょうど NX80V の液晶側だけを切り取って TG50 っぽいフリップカバーをつけ、T600C のようなシックなカラーリングにした、というイメージです。
本体サイズは、


PEG-TH55
PEG-TG50
PEG-T650C
PEG-NX80V
73.3mm71.6mm71.8mm71.9mm
高さ121.5mm126.0mm118.0mm131.5mm
厚さ15.7mm16.2mm12.5mm21.8mm
重量185g184g140g235g

という感じで、ほぼ PEG-TG50 と同サイズ。まあ TG50 はカバーを外せば 12.5mm になりますが、ワイドハイレゾなこと、フリップがあまり厚みを増さないような作りになっていることを考えると TH55 のサイズは十分に TG50 と同等と言っていいと思います(実物を見ないと分かりませんが)。
本体背面にはカメラ(31 万画素)と珍しい位置にジョグダイヤルを配置。奇妙な場所にあるように見えますが、TJ25 のジョグの位置は安定性に欠けそうだったので、むしろ片手で持ったときの安定感や操作性はこちらの方が上でしょう。ほぼ利き腕を問わずに使えるのも長所です。

というワケでけっこう改善点というかメリットの多い TH55。ストレート版の NX80V という感じでなかなか堅実な製品に仕上がっていると思いますが、TH55 で最もポイントになるのはおそらくハードウェアではなく、今回初めて搭載された新しい Palmware にあるのでしょう。
CLIE といえばこれまではどちらかというとハードウェア的な機能追加(FeliCa リーダーなんかもありました)ばかりを重視し、ソフトウェア面ではさほど大きな進歩というのは見られなかったように思います。デクマや NetFront、Picsel Viewer などの Palmware は提供されていましたがこれらは余所から買ってきたソフトにすぎませんし、Palm OS で標準的に提供されている 4 つの機能(予定表、アドレス帳、ToDo、メモ帳)はほんとに OS 標準そのままでハイレゾ画面にもまともに対応しておらず、お世辞にも高価な PDA に相応しい PIM 周りとは言えませんでした。が、今回は統合 PIM スィート「CLIE Organizer」を初めて採用し、PIM 機能の抜本的な見直しが図られています。
「CLIE Organizer」はカラー、ハイレゾに対応し、画像の貼り付けや手書き入力も可能になった PIM 環境。これまで Palm OS の標準機能であった「予定表」「アドレス」「ToDo」「メモ帳」に加え、CLIE が得意とする静止画撮影・閲覧、ボイスメモ、手書きメモ、それに細かなツール群を統合し、相互にやりとりできるようになった統合 PIM アプリケーションということのようです。予定表と ToDo やアドレス帳の連携が可能な Palmware は現在でも定番と呼ばれるものがいくつか存在しますが、そのほとんどがシェアウェア(しかも決して安くはない)であり、なおかつユーザーが自分で探し、試し、購入するというプロセスを必要としていました(私も置き換え Palmware はいろいろ試しましたが、そんなわけでいつも結局 OS 標準のものに戻っていました)。もちろん有志が開発した無数の Palmware が存在することは Palm のアドバンテージの一つではあるのですが、PDA が「マニアのツール」から一般的なデジタルガジェットに脱皮するにはやはり完成度の高い PIM ツールがプリインストールで提供されていてこそ、だと思うんですよね。CLIE Organizer は雰囲気的に多機能すぎて初心者は混乱してしまいそうかも、とも思いますが、手書きや様々なデータの貼り付けに対応したことでかなり「紙」の使い勝手に近づけているのではないかと思います。というか、旧ユーザーにもこれだけ売ってほしい(^^;

カタログレベルの話しかまだ分からない「CLIE Organizer」ですが、作り込みようから見てもかなり気合いが入っていそうでちょっと楽しみです。いままでは少しソフトウェア開発の弱さが見えていた CLIE ですが、これを機に全体的なソフトウェアの使い勝手の向上に力を入れていってほしいですね。例えば OS 全体でジョグダイヤルをサポートする(例えば現状ではダイヤログボックスの「OK」「キャンセル」等の選択・押下にジョグダイヤルが利用できない、など)ようなミドルウェアの開発とか、一応マルチアカウントには対応しているけど正直言って使い勝手が良いとは思えない「CLIE Mail」の根本的な見直しとか。細かいことなのかもしれませんが、今までの CLIE はハードウェア的なフィーチャーばかりに意識を取られて使い勝手を追求するということをしてこなかったような気がしますから、ソフトウェアに目を向けた今こそそういうところに意識を傾けていっていただきたいと思います。


・・・以上のような感じで、TH55 には私が長年待っていた「ワイドハイレゾで OS 5 な T600C」がようやく出てくれた・・・という思いでいます。しかし、TH55 にまったく死角がないかというと、逆に私にとっては致命的な欠点が・・・お気づきの方も多いと思いますが、CF スロットがないのです。いや、CF スロットがないだけならまだしも、外付けで CF スロットを使えるようにするアダプタすら用意されないのです(泣)。私にとって、現在使っている NX80V の用途の半分は、外出先で PC を使わなくてもインターネットにアクセスし、ポータブルのデータベースとして利用することになっています。単に Web やメールが見られるというだけでなく、Web ベースであれば辞書や翻訳、新聞、地図帳、タウン情報、などなどナローバンドとはいえ CLIE があって電波さえ入れば手に入らない情報はない、といってもいいくらい。文字入力の必要さえなければ出先では CLIE で済ませてしまうことも多いですから、それくらい CLIE で「PHS が使える」ということは私にとって大きいんです。TH55 があのサイズで無線 LAN を内蔵していることは大いにけっこうなのですが、出先で無線 LAN の使えるところなんてまだまだ探さなければ見つからないくらいしかありません。CF スロットがないことを除けば TH55 は私のニーズにかなりマッチしていたので、仮に CF スロットが外付けアダプタででも提供されていれば NX80V からの乗り換えを真剣に検討したに違いありません。「ハードウェアキーボード?それって食い物だっけ?」という私にとって(ぉ NX80V のウィングスタイルは単に液晶画面を保護するためだけのものになっていますからね。
おそらくこれはないものねだりなのでしょうし、個人的な予想としては「デジタル手帳」シリーズはあくまで単体での使いやすさと購入のしやすさを重視し、CF で通信したい人はウィングスタイルを買ってください、という感じでラインナップの差別化が行われていくのだと思っています。だから、買い換えるとしたら、多少の大きさ重さには目を瞑って NX80V の後継機種を選択するしかないのでしょうね。ワイドハイレゾを活かす「CLIE Organizer」は、「デジタル手帳」シリーズでなくても恩恵を得るところが大きいです。TH55 の基盤を活かした NX シリーズの後継機種はおそらく夏までには発売されることでしょう。私はそちらに期待です。


■記事リンク
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0402/03/news033.html
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0203/sony.htm
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/17450.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/02/03/648032-000.html


[ Prescott ] 2004/02/03(Tue)
Intel が新 Pentium 4「Prescott」(コードネーム)を発表しました。
ニュースリリース(英文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/20040202comp.htm
ようやく産声を上げた 90nm(0.09μm)プロセス世代のプロセッサ。半導体という意味では PSX に使われている EE+GS が先に製品出荷されていますが、PC 用プロセッサとしては初の 90nm 品となります。3.40E/3.20E/3E/2.80E GHz の 4 製品がラインナップされ、久しぶりに Pentium 4 として最高動作周波数が更新されました。
Prescott に限らず 90nm プロセスルールは難産で、Prescott にしろ Dothan にしろこれまで何度もスケジュールが延期されてきました。モバイル向けの Dothan は仮に CPU 単体では量産可能なレベルであったとしても、消費電力や発熱量の問題でデザインを見直さなければ PC として出荷できるものにはならないという判断なのか、こちらはまだ正式に出荷の見込みは立たないままとなっています。今回はとりあえず熱設計がさほどシビアではないデスクトップ向けから、ということのようですね。
今回は Prescott の本流である上記 4 グレードの Pentium 4 に加え、Northwood コアのクロックアップ版である Pentium 4 3.40GHz(「E」がつかない)と例の Pentium 4 XE(Extreme Edition)3.40GHz、さらに Prescott コアでありながら FSB 533MHz でなおかつ HT 機能をオフにした Pentium 4 2.80A GHz が発表されています。
Prescott では単に製造プロセスがシュリンクされただけでなく、L2 キャッシュの容量が倍増(1MB)したほか、新しい命令セット「SSE3」に対応したのが主な強化ポイントです。とはいえ、ベンチマークベースでは同クロックの Northwood コアに見劣りする部分が少なくない様子。どうやら CPU のパイプラインが増加し、キャッシュミス時のペナルティが増加した結果同クロックでは Northwood よりも演算効率が悪いという結果になっているようです。倍にしたキャッシュもレイテンシの増加によって活かしきれていないところが多く、Prescott の真の性能が発揮されるのはプロセスの微細化によってできたヘッドルームを活かしてより高クロック化し、SSE3 に最適化されたアプリケーションが出揃った頃、ということになりそうです。このあたりは新しい命令セットを持つプロセッサの登場当初にはよくある話なのですが、少なくとも現時点では積極的に Prescott を選択する理由はあまりない、ということも言えそうです(しかし逆に Intel が同クロックの Prescott と Northwood で価格差をつけていない現在、あえて Northwood を選択する理由もこれといってないのですが)。

この新 Pentium 4 の発表にあわせて、今まで「未公開」とされてきた VAIO PCV-RZ75P の搭載プロセッサが正式発表されました。
http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/Rz/
って、Pentium 4 3.40GHz ですか・・・Prescott は夏モデルまでお預けっぽいですね。
なんというか RZ に限らず PCV-Rx シリーズってちょっと電源周りが(マシンスペックと比較して)弱いイメージがあるので、消費電力の高い Prescott は従来の設計のままでは載せられなかったのかもしれません。あるいは、そのあたりの見直しを含めて夏モデルでフルモデルチェンジ、の可能性が高いのかもしれませんね。


えっとお疲れなので新しい CLIE の方は明日で良いでしょうか・・・(ぉ

■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0203/intel.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0203/tawada09.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0203/tawada10.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0203/tawada11.htm
ITmedia の記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0402/03/news001.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0402/03/news002.html
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0402/03/news003.html
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/02/03/001.html
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/02/03/007.html
http://pcweb.mycom.co.jp/special/2004/prescott/
WPC ARENA の記事
http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20040203/107055/


[ この空の青の青さに ] 2004/02/01(Sun)
DSC-F828

DSC-F828 を買いました。
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-F828/
・・・買うのは「夏までには」って言ってたじゃないか、って?ハイ、公約通り夏までに買いました(ぉ
実はですね、購入後半年で後継機の導入によりほとんど電源を入れなくなっていた VAIO U3/P を手放したんですよ。それで少しお金ができたので、思い切って買ってしまいました。U3 君は今頃関西の某 A4 ノート VAIO の魔人(ぉ のところで元気にやっているはずです。VAIO を手放すのは実は初めてだったのでちょっと残念だったのですが、このまま使われないでいるよりは良いかと思い。新しいマスターとも仲良くやってくれよ>U3

購入はヨドバシ本店にて。最近仕事で毎日新宿西口で乗り換えているので、キケンです(ぉ
価格は本体のみでは \126,500 でしたがちょうど 15% ポイント還元の対象になっていたので、アクセサリを含めて \20,000 分くらいのポイントがつきました。実質税込み \110,000 くらいで買えたことになりますね。ポイントの使い道は決めてあるのですが、それはまた追々ということで。
同時に購入したアクセサリはジャケットケースショルダーストラップND フィルタキット。ND フィルタキットはどちらかというと MC プロテクタ目当てで買ったのですが、F707 のときに偏光フィルタキットを買っているのでちょうどダブらずに揃いました。でも、本体がブラックなのに MC プロテクタがシルバーで少し浮くので、リングがブラックなケンコーあたりのものに買い換えようかと思ってます。
基本的にバッテリは F707 のものがそのまま使えるのでスペアは購入していません。メモステが現状 128MB までしか持っていないので、これはなんとかしないとな。あとはハードケースも欲しいんですが、ちょっと高い・・・ソニスタ特典のゼロハリは \80,000 もするので、あり得ません(笑

本当はもう 10 日以上も前に購入していたのですが、半端じゃなく忙しかったために買った日に通電だけしてほったらかしになっていました。あとは先週のオフ会で見せびらかしただけで、この週末まで一枚も撮っていなかったという(笑
というわけで、昨日はよく晴れたので、お台場まで試し撮りに行ってきました。・・・でもマニュアルに目を通さずに行ったので使い方がよく分からなかった罠(ぉ まぁ、ひさびさにのんびりできた週末だったので、青空を見上げてぼーっとしながら適当に撮ってました(^^;マニュアル機能もフォーカスくらいしかいじりませんでしたし(笑)なので機能についてはあんまり詳細なレポートはできません・・・。
(掲載画像は DSC-F828 の 3M FINE モードで撮影し、Photoshop Elements で 800x600 にリサンプル、圧縮率 8 で保存したもので、それ以外の加工を行っていません。)

ODAIBA

どーですかー。良くないですかこの発色。Photoshop で再保存しているので元画像をお見せできず残念なのですが、F707 のときにはある程度カメラで処理して画を作ってしまう感じがあったのが、かなり見たままの色合いで残されているという感じです。また、青空のグラデーションってそこそこのカメラでもよく見るとけっこうノイジーだったりするのですが、F828 はかなりノイズが少ないです。JPEG でこれだから RAW で保存したらもっと綺麗だろうなぁと思います。

DSC-F828

光学 7 倍ズームの威力。上の写真が確か 1.2 倍くらいの縮尺で撮ったのですが、7 倍だとここまで寄れてしまう。他社で 10 倍とか 12 倍の製品も出ていますが、F707 の 5 倍までしか知らなかった私には「さらにもう一歩」寄れるのが嬉しいです。デジ一眼と違ってレンズ一体型のデジカメで規定以上のズームを実現するにはテレコンを買わなくてはならないのですが、テレ端が 7 倍あれば通常の使用では困ることはないでしょう。むしろ F7x7 での問題はワイド端の遠さだったのですが、F828 では 35mm 換算で 28mm という画角が実現されたため(F7x7 では 38mm だった)テレ端、ワイド端ともに使い勝手が大きく向上したと言えます。

DSC-F828

これはカメラ任せにしていたために完全に露出オーバーなのですが、なんとなくゴーストの出方が綺麗だったもので(笑

DSC-F828

DSC-F828

DSC-F828

F707 でいちばん不満に感じていたレンズの歪曲収差ですが、F828 で撮った画像を見る限りある程度軽減されているように見えます。まあマクロ撮影の結果はまた違ったりする可能性はありますから一概には言えませんが、ちょっと期待できるかも。

こんなところですかねー。なんか今回はカメラ云々というよりも久しぶりに写真を撮りに出かけられたのが嬉しくて、撮ること自体を楽しんでいたような気がします(^^;カメラの良さももちろんあるのでしょうが、天気が良かったので楽しかったですね。やっぱり撮影はカメラも大事だけど、天候とか体調とか気分とかのコンディションも同じくらい大事なんだ、ということを今さらながらに思いました。
でも、これは最近のデジカメではもう当たり前のことなのかもしれませんが、今までの F707 だとけっこうイライラするようになっていた起動時間や記録時間が大幅に軽減されて、ものを視る速度で撮影ができるようになったのは非常に嬉しいことです。バッファメモリをうまく使えるようになったのか、実際のメディアへの記録を後回しにしてカメラの処理をユーザーに戻しているので、記録待ちがほとんど発生しません。起動もホントに速く、今までの F707 のつもりで電源を入れてから一瞬待っていたらいつの間にか撮影可能になっている、という感じでした。
ほかにも機械式ズームレンズの操作感とか、新しい GUI+ジョグダイヤルの使い勝手とか、いろいろと感想はあるのですがそれはまた改めてということで。マニュアルに一度目を通してからまた撮影に出かけたいと思います(笑)。あとは、解像度の向上によって記録メディアを圧迫するようになってしまったため、それをどうするか、なのですが・・・。

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[ 管理者:Brown Sugar 著作:じゃわ ]