VAIO Column |
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いろいろと出遅れてしまいましたが、10/末のヘッドラインを・・・。 ソニーからノイズキャンセリングヘッドホンの最上位機種「MDR-NC50」が発表に。 ニュースリリース http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200410/10-1027/ 先日の一連の新製品発表時に「MDR-NC6」をはじめとするノイズキャンセリングヘッドホンの新製品も発表されてたところですが、今回の新製品はその際には含まれていなかったものです。先日発表された中でノイズキャンセリング機能がついたものは \10,000 を切る低価格モデルばかりでしたが、この「MDR-NC50」は実売 \20,000〜25,000 程度になりそうなノイズキャンセリングヘッドホンでは中〜高級なもの。 ノイズキャンセリングヘッドホンというと、周囲のノイズの逆位相の音を発してノイズを打ち消す機能にコストを奪われるため、同価格帯の通常のヘッドホンと比べると音質的には 1〜2 グレード劣るかなという感覚があったのですが、これはどうでしょうか。見た感じハウジングやイヤーパッド等にもそれなりにコストがかけられていそうですし、ポータブル機での使用を考慮した仕様(ハウジングに内蔵されるバッテリや長さの選べるコード等)など「使える」ノイズキャンセリングヘッドホンに仕上がっていそうです。あとは音ですが、今までのソニー製 NC ヘッドホンはあまり音が良いとは言えなかったので、この製品ではどうか。 そういえば、MDR-SA5000 の正式発表はまだなのかな。 Apple がカラー液晶を搭載した「iPod photo」を発表。 製品情報 http://www.apple.com/jp/ipodphoto/ 2 インチのフルカラー液晶を搭載し、写真の表示に対応した新しい iPod です。HDD が 40GB/60GB に増量され、バッテリ稼動時間が伸びているなど細かなブラッシュアップも行われています。噂されていた QuickTime ムービー再生対応は見送られましたが、Jobs 氏は「モバイルムービー」はまだ早いと考えているのか。ポータブルビデオプレイヤーも少しずつ成長している市場であり、Apple が iPod の動画バージョンでこの市場に参戦したならば一気にブレイクする可能性も・・・と思っていただけに、やや肩透かしを喰らった感があります。とはいえ、今の iPod のスペックから考えると iPod が動画対応したところでバッテリ稼動時間で他社に後れを取ることは目に見えていますし、モバイルムービーのキラーコンテンツとなり得るテレビ録画に Apple 自身がほとんど力を入れていないのも、参入に踏み切れない要因の一つではないでしょうか。 ただ、これはオリンパスの m:robe などにも言えることなのですが、ミュージックプレイヤーの HDD をデジカメの外部ストレージとして利用するならまだしも、それ自体をビューワにすることにどれだけのメリットがあるのか?もっと言えば「音楽プレイヤーで写真を見て楽しいか?」というのはやや疑問のあるところです。このあたりは携帯電話がカメラでもありビューワでもあるのがほぼ当たり前の日本とそうではない米国の違いもあるのでしょうが、「写真が見れるだけ」のカラー液晶に +\12,600 の付加価値を見出せるかどうか。VAIO pocket のようなジャケット表示機能があれば、まだ面白かったんですけどね(その VAIO pocket のジャケット表示機能も、準備や設定がそうとう面倒なのが大きなネックでしたが)(※後日註:iPod Photo にはジャケット表示機能があるようです)。 この iPod Photo と同時に現行モデルの限定バージョン「iPod U2 Special Edition」も発表されています。ロックバンド「U2」とのコラボレーションによって生まれたこの限定バージョンは、黒い本体に赤いクリックホイール、背面にはメンバーのサインが刻印されるなどかなり凝った仕様。私はロックは聴かないのでこの限定バージョンそのものにはあまり興味がないのですが、(mini ではない)iPod のカラーバリエーションの可能性には期待大ですね。個人的には渋めのブルー系があったらちょっと欲しいかも(ロゴが入っていなければ HP Blue の試作機はけっこう好みでした)。 あと、iPod Photo にも対応し機能的なブラッシュアップもされた iTunes 4.7 も提供開始されています。私もとりあえずダウンロードだけしましたが、全然使う時間がなくて(>_<)。 最後に、PSP の発売日と価格決定のニュースを。 PC Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20041027/psp.htm http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1028/mobile266.htm http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1029/mobile267.htm クリスマス直前の 12/12(日)発売で価格は \20,790。PlayStation シリーズの新製品は毎度覚えやすい日付に設定されるため、今回の 12/12 というのもある程度予測のできたところではありますが、税抜きで \19,800 という価格には驚かされました。スペックを考えるとがんばっても \29,800、新プラットフォームの初号機だから初代 PlayStation や PS2 の発売当初と同じ \39,800 でも仕方ないかと考えていたので、これなら 2 個買えることになります(ぉ。これにはニンテンドー DS の \15,000 という価格設定が影響を与えたであろうことは想像に難くないですが、それでも約 \20,000 で出してくるとは。現在では PSX や WEGA シリーズをはじめとしてソニーの AV 製品に EE+GS および XMB など、PSP と共通のアーキテクチャ/コンポーネント/モジュールを用いる製品が増えているためソニー製品全体での半導体コストが圧縮できるという背景もありますし、最初から戦略的な価格をつけることで PSP のみならず UMD という新メディアを一気に普及させたいという狙いもあるのでしょうが、それにしても驚きました。 年末はこれで遊ぶ時間があるといいんですが・・・。 |
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ソニーが欧州で MP3 をネイティブサポートしたポータブルミュージックプレイヤーを発表しました。 ニュースリリース(英文) http://www.sony-europe.com/PageView.do?site=odw_en_EU&page=PressReleaseDetail§ion=en_EU_Press&pressrelease=1095156810330 先月報道されたとおり、いよいよソニーが自社のハードウェアで MP3 の正式サポートを開始したことになります。厳密にはこれまでも「HMP-A1」や懐かしの「VAIO Music Clip」など個別の製品で対応していたケースはありましたが、「ウォークマン」ブランドで MP3 に対応したのは(転送ツールで無理矢理 ATRAC3 にトランスコードして転送する、という「対応」を除けば)これが初めてです。 発表されたのは、既存の「NW-E75」「NW-E55」の上位機種となる「NW-E99」「NW-E95」の 2 製品。NW-E99 が 1GB、E95 が 512MB のフラッシュメモリを搭載したメモリタイプのネットワークウォークマンで、MP3 サポートとメモリ容量、本体カラー以外の仕様は下位モデルと同等となっています。なお、日本国内では既に MP3 をサポートしない 512MB のモデルが「NW-E95」の製品名で発売されていますね。 この新製品の発売に合わせて下位モデル(E75 および E55)へのバージョンアップも開始されるとのことで、下位モデルユーザーはファームウェアアップデートにより MP3 が利用可能になります。これについては日本国内向けのモデルで今後どのような動きになるのかは分かりませんが、場合によっては日本版のハードウェアに欧州向けの更新版ファームウェアを当てて MP3 に対応させることも不可能ではないでしょう(MP3 に対応したバージョンの転送ソフトを手に入れなければ意味がないですが)。また、既存の NW-Ex5 シリーズ以外の製品に関してどのようなサポートが行われるかは不明ですが、アップデートできたとしてせいぜい NW-HD1/HD2 まででしょうね。個人的には、ATRAC3 とは別 CODEC となる MP3 のデコードチップ(ATRAC3 のデコーダに統合されているのかもしれませんが)を E75/E55 の発売時点で既に搭載していたことに少し驚いています。いずれにせよ、デファクトスタンダードである MP3 に対応するという流れは止めようがないでしょうから、いずれはソニーのネットワークウォークマン全製品で MP3/ATRAC3 両対応になる日はそう遠くないでしょう。 これらメモリタイプのネットワークウォークマンに関しては、iPod mini のような 1inch HDD 系のポータブル HDD プレイヤーがかなり安価に流通していることや、20GB クラスの 1.8inch HDD プレイヤーも NW-HD1 なみのサイズにまで小型化してきたことでかなり微妙な立場にあるとは思いますが、絶対的な小ささや駆動系を持たないことによるバッテリ駆動時間の長さは確かに魅力。1GB 程度の容量があれば、HDD プレイヤーほどの容量は持ち歩けないけどサブプレイヤーとして使ってみてもいいかな、という気はします。 というわけで、今回のネットワークウォークマンを皮切りにソニー製ネットワークウォークマンでの MP3 対応が進むものとみられますが、果たしてそのメリットは何でしょうか。ソニーのネットワークウォークマンに関して今まで指摘されてきたことといえば、「SonicStage の使い勝手の悪さ」「OpenMG による著作権管理の煩わしさ」に加え、既存の PC/MP3 ユーザーによる「手持ちの MP3 ライブラリを直接転送できないこと」ではなかったかと思います。実質著作権管理がないに等しい MP3 フォーマットに対応することで、OpenMG の 3 回という転送回数制限と、わざわざ ATRAC3 にエンコードし直す手間に関してはクリアになったと考えて良いでしょう。しかし、転送に SonicStage を使い続けなくてはならないとすれば、MP3 対応はさほど大きなメリットにはならないと言えます。 しかし、AV Watch の記事によると、ネットワークウォークマンに内蔵された「MP3 Manager」機能(おそらくファームウェアに含まれているのでしょう)により、専用の転送ソフトなしでプレイヤーに楽曲を転送できるとのこと。エクスプローラ上でのドラッグ&ドロップによる転送に対応しているとみて間違いないのではないでしょうか。プレイリストやアルバムの管理がどうなるかは分かりませんが、少なくとも転送の手軽さで言えば SonicStage を使った管理よりも大幅に楽になったことになります。 では、この新ネットワークウォークマンでソニーがポータブルミュージックプレイヤーブランドトップの座を奪還できるかというと、話はそう簡単にはいかないでしょう。シーンでは既に、対応フォーマットやハードウェアスペック以外の要素の重要性が増してきているからです。 この議論をする上では、まず日本と欧米におけるネットワークミュージックの状況の違いが重要になってきます。日本では音楽ダウンロード販売というと最近 Mora がようやくまともに立ち上がった程度で、市民権を得ているダウンロードサービスというものは特に見あたりませんし、Apple の iTunes Music Store もまだサービスの詳細が固まってもいないのが現状。ネットワークオーディオプレイヤーは、というか iPod はまだまだ「デザイン」「スタイル」「使いやすさ」「安さ」といった要素が認められてシェアを伸ばしているに過ぎません。それに対して欧米(主に米国)では、すでに iTMS が音楽流通のチャネルの一つとして確立され、Connect をはじめとするライバル各社のサービスが追撃を始めている状況です(その一方で MD すらまともに普及しておらず、未だにカセットテープウォークマンを使い続けているユーザーが多数いることも事実ですが)。そんな中で、Apple は iPod 単体ではなく iTunes や iTMS、AirTunes といった iPod 周辺のサービスやソリューションで iPod の価値を高めにかかっています。ましてや iPod は MP3 に対応こそしていますが、iTunes のエンコード機能は(現在ポータブルプレイヤーでは事実上 iPod シリーズ専用の CODEC となっている)AAC エンコードがデフォルトですし、iTMS で販売されている楽曲のフォーマットも AAC。そう考えると、ポータブルプレイヤーに本当に必要なことは MP3 をサポートすることだけではない、と言えるのではないでしょうか?とすると、単純に MP3 に対応「しただけ」のウォークマンがこれでどれだけ競争力を身につけることができたかは、少し疑問を感じるところではあります。 まあ、このあたりのことは、米国発でネットワークオーディオプレイヤーの先鞭をつけてきた Apple とまだまだハードウェアスペックが重視されている日本市場発のソニーの違いであるとも言えますし、ある意味 iTMS や AirTunes を iPod というハードを売るための「撒き餌」として使える身軽なハードメーカー Apple と、ウォークマンだけではなくて自社レーベルの楽曲も売っていかなくてはならないソニーグループの違いである、ということも言えるのですが。ただ言えることは、ネットワークウォークマンの競争率を今までより高めるためには、少なくとも MP3 のネイティブサポートは必須だった、ということです。 そういえば、ウォークマンの MP3 サポート問題とほぼ時を同じくして、レコード会社各社によるコピーコントロールに対する態度の軟化がニュースになりましたよね。 (余談ですが、この問題に関しては最近の ITmedia の対談記事 http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0410/14/news041.html http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0410/25/news003.html がなかなか興味深かったので、まだの方はぜひご一読を。) また、文化庁による CD の還流防止措置問題など、ハードウェアベンダー/ソフトウェアベンダー/ユーザー/行政を問わず音楽(だけでなくデジタル放送絡みで映像の著作権問題に関しても数多くニュースになっていますが)に関する著作権問題が何かと話題になっている昨今です。ユーザーだけでなく、巡り巡ってハードウェアベンダーや著作権者サイド自身にもアンハッピーだったここしばらくの時間を経て、ようやく世の中全体が「音楽を通じて全員がハッピーになれる世界」に少しずつ近づいていこうとし始めたのではないでしょうか。扱う問題は「著作権」というセンシティブかつ難しい問題ではありますが、そもそも音楽とは「音を楽しみ、感動を得る」ための人間の営みだと思います。著作権に関してはしがらみ(デジタル放送のコピーワンス問題などはその最たるものだと思うのですが)が多く、どうしても他国より対応が不自由になりそうな日本という国だからこそ、逆に世界に率先してユーザーもメーカーも著作権者もこの問題について考え、最も「みんながおしなべてハッピーになれる世界」への答えを見つけやすい位置にいるのではないかと思います。そのためには、我々日本のユーザーがとにかく声を上げていくことが大事だ、と考えずにはいられません。また、その日本を中心に「感動価値の創造」を目指す企業には、本当にユーザーに「感動価値」をもたらすために守るべきは誰の利益なのかを考えてものづくりに携わっていってほしい、と、願わずにはいられません。 ■記事リンク AV Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041026/sony.htm ITmedia の記事 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0410/26/news022.html MYCOM PC WEB の記事 http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/10/26/005.html |
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最近はもう土日もなく働く日々がかれこれ二ヶ月近く続いているのですが、土曜は少し休みが取れたので WPC EXPO 2004 に行ってきました。 前回の CEATEC では最終日に「MA-ON」(マーゴン)に、今回は初日に「TOKAGE」(トカゲ)に、と立て続けに過去最大級の台風に見舞われている最近のイベントです。台風、および昨日の新潟地震の被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。 で話を元に戻して、WPC EXPO 2004。 実は当日会場に行くまで気づかなかったのですが、 ・ ・ ・ ・ ・ ・・・ソニーブースが な い 。 ・ ・ ・ ・ ・ 出展してないじゃないですか・・・確かに先日の CEATEC で重要なところはあらかた展示してしまったとはいえ、まさか出展自体を見合わせていたとは。そういえば今回は NTT DoCoMo なんかも出展してませんでしたね。 この時点でかなりやる気がなくなってしまったのですが、最近あったニュースの中からいくつか気になっていたものを中心に会場を回ってきました。 Panasonic ブースに展示されていた新型 Let'snote。Web 限定でモニター発売される 790g の超軽量 R3 を触ってきました(写真は 990g の通常版 Let'snote R3)。HDD を 1.8 インチ(おそらく HGST 製)にしてバッテリセルの 2/3 を抜き、軽量化を図ったものです。持ってみたところ、確かに軽い。X505 のときと同じくモックじゃないかと思ったくらいでしたが、X505 よりも体積がある分中身がスカスカっぽくて余計に軽く感じます。 なお、このモデルですが軽量バッテリの他に通常の 9 時間バッテリも付属してくるとのこと。Pana のスタッフの方によると Let'snote は極端な軽量化よりも使い勝手などのバランスに振って開発しているので実質 2 時間程度しかもたないこの軽量モデルは本意ではないような話しぶりでしたが、選択肢が増えるのは良いことなのではないでしょうか。それに、X505 から一年近く経っているとはいえ、一般的な製品のバッテリと HDD を交換するだけで X505 並みに軽いモデルが作れることにも驚かされます。 こちらはシャープブース。4GB の 1inch HDD を搭載した新型 Linux Zaurus です。HDD 搭載 PDA に対する期待は以前から高かったので要注目のこの製品。私も実機に触れるのを楽しみにしていたんですが、厚さにちょっとゲンナリ。ま、HDD を搭載してこれ以上薄くするのも難しいのでしょうが、がっかりしてしまいました。 そういえばソニーに引き続きシャープも欧米の PDA 市場からの撤退を表明しましたね。有機 EL や HDD 搭載といった明るいニュースとは裏腹に、世界的な PDA 市場が縮小傾向にあることは非常に残念なことです。 オリンパスがかなり力を入れて展示していたポータブルミュージックプレイヤー「m:robe」。主に iPod や iPod mini を意識したプレイヤーですが、上位機種ではデジカメ(約 120 万画素)や大画面カラー液晶を搭載するなど、イメージングブランドならではの差別化を図っています。 上位モデルは最近流行の薄型大画面デジカメの上を行く 3.7 インチの VGA・TFT 液晶を搭載し、フォトビューワとしての使い勝手も十分なところがポイント。操作系は電源以外のハードウェアボタンはなく、全てタッチパネル方式で液晶に表示される GUI を操作していくことになるあたりも斬新です。また、音楽プレイヤー×フォトビューワということで、本機に転送した音楽を BGM に画像をスライドショー表示(それも単なるスライドショーではなくて、映像がズームしたりスクロールしたりする(とはいえさほどダイナミックだったりスムーズだったりするわけではないですが))する「リミックス」が可能など、単なるポータブル HDD プレイヤーの枠にとらわれない新しい使い方を提案してくれています。下位モデルの方はブラックフェイスに赤く浮かび上がるイルミネーションがインパクト強いですね。 まあ、その割には写真の転送は PC 経由のみでデジカメからの直接転送ができないのはカメラメーカーとしてどうなのか、とか、GUI 操作は快適そうだけどスクロールが速くなさそうなのが HDD プレイヤーとしては痛いなとか、そもそも「リミックス」ってそれ、楽しいの?とか(ぉ)まだまだ未完成な製品ではあるのですが、試みとしては面白いかな、と。 今回私が注目したブースは、極軽量モバイルに対する新しいアプローチを始めたモバイル PC ブランド、HDD 搭載でより映像や音楽との親和性を高めた PDA、そして「楽しさ」という点で iPod を超えようと試行錯誤する新 HDD プレイヤー、と、いずれも個人的にはどこよりもまずソニーにがんばってほしい、いやソニーがまず作るべきものばかりだったような気がします。それなのに、当のソニーは出展すらしていなかったのは非常に残念でしたね。 とはいえ、今回の WPC EXPO は内容的にはかなり薄かったのも事実。私自身、見るものがなかったのですぐに帰ってきてしまいました。年々勢いがなくなっているのを感じているこのイベントですが、やはり PC 市場はもはや飽和してしまい、日本におけるデジタル産業のキープレイヤーはすでに PC から CE(家電)に移ってしまったのだな、ということを感じましたし、それを最も明瞭に描いているのが CEATEC と WPC EXPO の温度差なのではないかと思います。 WPC EXPO は前身となる WORLD PC EXPO から数えて 10 周年を迎えたとのことですが、今回はいよいよイベント自体が岐路に立たされたと言えるのではないでしょうか。 |
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念願だったデスクトップ PC のディスプレイを、ついに買い換えました。 ソニー SDM-S204 http://www.ecat.sony.co.jp/computer/display/products/index.cfm?PD=16373&KM=SDM-S204 昨年の春あたりに ThinkVision L200p が \200,000 を大きく切る価格で発売されて以来、長らく使ってきた CRT ディスプレイから液晶への買い換えをずっと狙っていました。買い換え自体は 17 インチ SXGA 液晶が一般に認知され始めた頃からずっと検討していたんですが、本格的に買う気になったのは DELL の 2001FP が 10 万円強で発売された頃からですかね。今年の冬ボではとにかくどこかの 20 インチ UXGA 液晶を買おうと思っていたところに、今月に入って SDM-S204 の価格改定。ボーナスまで我慢しきれなかったという話です(笑。 購入価格は新宿西口ヨドバシにてソニスタと同価格の \138,000 でしたが、先月結婚した際にいろいろ白物家電(冷蔵庫とか、洗濯機とか)を買い換えて貯まったポイントが 65,000p ほどあったので \80,000 ちょっとで購入。19 インチ SXGA 液晶なみの値段で買えてしまいました。 本当は最上位モデルの 23 インチ「SDM-P234B」ともかなり迷ったんですが、やっぱり価格改定によって倍近い価格差がついてしまったのが決め手でした。P234B はワイド画面ですしスペック以上にこだわりもあっていい製品なんですが、今 P234B を買うくらいなら S204 をデュアルで使った方がいいので(^^; 新宿ヨドバシからは持ち帰りしてきたのですが、梱包重量で約 11kg のものを持って帰るのはなかなか骨が折れました。 SDM-S204 は UXGA(1,600x1,200)の解像度をもつ 20.1 インチ液晶ディスプレイ。DVI-D 入力 1 系統、アナログ RGB 入力 2 系統の計 3 系統の入力をもっています。パネルは上位機種では LG.PHILIPS 製を採用しているらしいですが、S204 はどこ製でしょうかね。 デザインは比較的無難な狭額縁タイプで、全体的にブラックです。ソニー製の液晶ディスプレイというとデザイン重視の HS シリーズがありますが、S204 はデザイン的にはそこまで凝ったものではありません。まあ、HS ディスプレイはデザインは良いですが、やっぱり額縁はあまり厚くない方が良いですし、IBM や DELL のようにいかにもオフィス然としたものよりはパーソナルユースにも馴染むデザインなので悪くないかな、と思っています。 デザイン上のこだわりは強くないとはいえ、ケーブルの処理などはこだわってます。コネクタは全て背面のカバーで隠せるようになっており、ケーブルもそれぞれディスプレイの支柱を通して延びていくのでディスプレイの背面はスッキリ。液晶自体の省スペース性もあいまって、デスク上はかなりスッキリします。 側面や背面は余計な出っ張りがないデザインになっていて、機械然とした雰囲気を抑えています。私は壁に寄せてしまうために背面のデザインはあまり関係ありませんが、例えばオフィスの受付やお店のカウンターに置いてあっても目障りにならないデザインではないでしょうか。 念願の薄型ディスプレイになったおかげで、今まではデスク上が ↑こんな感じだったのが、今では ↑こんな感じ。かなーーーりスッキリしました。狭かったデスク上の作業スペースが倍以上になった感覚ですかね。マウスも余裕を持って動かせるようになりました(笑)キーボードなんかは省スペースのためにわざわざ SpaceSaver II を使っていましたが、これくらい余裕ができればフルキーでもう少し使いやすいものを探しても良いかもしれません。ま、デスクなんてすぐに狭くなるものなので、このまま SpaceSaver II でいいんですが・・・。 また、今までの CRT ではどうしてもデスクに対して斜めに置かざるを得ず、その結果身体が斜めを向く→姿勢が悪くなる→疲れる・身体が歪む、といった悪循環になっていたのが、デスクの正面にディスプレイを置けるようになったため良い姿勢で作業ができるようになったのもありがたいです。 そして、やはり特筆すべきは UXGA の解像度でしょう。 Photoshop でパレットを画面左右に配置しても、これだけ画像ファイルを大きく広げておくことができます。これってどれくらいのサイズかというとデジカメで撮影した 2,592x1,944 サイズの 50% なので 1,296x972 ですか。ほぼ SXGA サイズをそのまま作業スペースにできるので、静止画や動画編集の能率が大幅にアップしました。本当はワイド液晶ならば左右にパレットを広げても画面中央に 4:3 のウィンドウをめいっぱい広げることもできるのですが、これくらい広ければ十分でしょう。 ちなみに、ゲームでは、 FFXI も 20 インチのフルスクリーンでやるとかなり迫力が増しますね。といっても解像度は SXGA まで落としているのでそこまで高精細というわけではない(それでも一般的なプレイ環境からすれば十分高精細でしょうが)ですが、ディスプレイ自体が UXGA に対応しているのでここはもう少し馬力のあるグラフィックスカードを手に入れて UXGA でプレイしてみたいですね。まあ、それ以前に最近は仕事が忙しすぎてここ数ヶ月まともにログインすらできていないので、プレイできるだけの時間を手に入れることの方が先決なのですが_| ̄|○ 画質はかなり明るいです。いや、そうとう明るいです(^^;今まで使っていた CPD-G200J がさすがに 6〜7 年モノなのでブラウン管がくたびれていたせいもあるのでしょうが、それでも目が痛くなるくらいに明るい。普通に PC 作業をしていても感じますが、3D ゲームを映してみると明らかに黒浮きが感じられるので、これはちょっとガンマ補正で画質を追い込んでやらないといけない気がします。黒の締まりという点では、やっぱり CRT の方が勝っていますが、使い込んでフォーカスが甘くなっていたブラウン管から DVI 接続のビシッとピントが合ったパネルに乗り換えるとかなり目の覚めるような思いがしますね。作業スペースも広くなった(G200J では 1,152x864〜1,280x960 あたりで使っていた)ことですし、デスクトップ機の快適さがさらに上がりました。むしろマウスポインタを画面の端から端まで動かすのが大変になったくらいです(笑 あと、問題はスピーカが白くてかなり違和感があるので、少なくとも同等以上のグレードのダークカラーのスピーカに買い換えたいところですが、さて、どうしたものか。 |
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CEATEC 2004 の記事を更新しました。ほとんどソニーブースしかありませんが、今日で完結です。 →VAIO Column 特別編「『CEATEC 2004』レポート」 とりあえず、もう、だめ・・・ガクッ。 |
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CEATEC 2004 の記事をようやく更新しました。 休日出勤に加えて風邪でダウンしていたので少し遅くなりましたが、とりあえず VAIO type X まで仕上げました。とりあえず、ご覧ください。 →VAIO Column 特別編「『CEATEC 2004』レポート」 今回のソニーブースはまさにハイビジョン一色といった感じで、それ以外のこまごまとした展示はほとんどありませんでした。少し期待して行った「SRS-ZP1000D」の展示もなし。これは、再来週の WPC EXPO に行くしかないということか・・・。 土曜は午前中で閉会となってしまったためほとんど見て回れなかった CEATEC 会場ですが、東芝ブースでかなり強く興味を引かれたのがこれ。 ラベルに「MK2001MTN」と書かれているのが見えるでしょうか?0.85 インチ・1GB の HDD で、日立の Microdrive 等 1 インチ HDD を超えて世界最小となる HDD です。写真の後ろに少しだけ見えている 2.5 インチ HDD と比べてみるとこれがどれくらい小さいか分かるでしょう。一見、HDD のミニチュアサンプルにしか見えないような小ささですが、これがちゃんと動くというのだから驚きです。精巧なオモチャにしか見えないのに(笑 0.85 インチというともはやメモリカードに匹敵するサイズとなるため、携帯電話などのハンドヘルドデバイス向けもかなり意識しているようで、実際に携帯電話に搭載したモックも展示されていました。これが量産の暁には、 ちなみに同じガラスケース内には 2.5 インチ 100GB HDD と 1.8 インチ 30GB/60GB HDD も展示されていました。VAIO のモバイル系ノートやポータブル HDD プレイヤーにもそろそろ 60GB が載ってきそうですね。 |
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CEATEC 2004 に行ってきました。 ・・・が。 そんなのアリですか_| ̄|○確かに今回の台風は過去十年来最大規模の台風で、今日の夕方には関東地方直撃という話だったので、遅くなる前に帰ろうとは思っていましたが・・・。ま、どちらにしても天候が悪くなければ午後からは予定があったので、あまり長時間はいられなかったんですけどね。 というわけでレポートですが、今日のところはとりあえず写真のみアップしました。コメントは明日以降つけたいと思います。でも日曜も月曜も仕事・・・連休なのに・・・。 →VAIO Column 特別編「『CEATEC 2004』レポート」 |
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ソニーが PC 向けアクティブスピーカの新製品を 2 機種、発表しています。 SRS-ZP1000D http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041008/sony1.htm http://www.ecat.sony.co.jp/computer/pcspeaker/acc/index.cfm?PD=18481&KM=SRS-ZP1000D SRS-T10PC http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041008/sony2.htm http://www.ecat.sony.co.jp/computer/pcspeaker/acc/index.cfm?PD=18472&KM=SRS-T10PC デスクトップ向けの PC 用スピーカのハイエンド機「SRS-ZP1000D」と、ポータブルな USB スピーカ「SRS-T10PC」。デスクトップ PC 向けの高級機は「SRS-Z1000PC」以来 6〜7 年モデルチェンジがありませんでしたが、ZP1000D は久々の新製品となります。1bit デジタルアンプを内蔵し、光デジタル入力 1 系統を装備。一般的なステレオミニプラグでの接続もできますが、光出力付きの PC ではデジタルで接続すればアンプまで直接デジタルで届くことになるため、ノイズを抑えたクリアな音質が期待できます。 デザイン的にもブラックを基調としつつ、センスの良いシルバーとアクリルパネルを組み合わせた高級感あふれるものになっています。これだけで音が良さそうに見えてしまうから不思議ですが(笑)実際の音はどうなのでしょうか。 しかし個人的にはかなり良いタイミングでのスピーカの新製品発表でした。 私は現在、デスクトップ PC ではソニーの「SA-PC5」というモニタスピーカを使っているのですが、冬にディスプレイを液晶に買い換えることを検討しているので、これに合うデザイン(おそらく液晶はブラック系になりそう)のスピーカを物色しているんですよね。SA-PC5 はかれこれ 6〜7 年使っていて音には特に不満がないのですが、ディスプレイもキーボードもマウスも全部ダーク系カラーなのにスピーカだけ白というのもイヤなので・・・。本当は同じモニタ系でよりスタジオ向けの「SMS-1P」にブラックモデルがあるのでこれが欲しかったのですが、もうずいぶん前に生産終了。ソニーのアクティブスピーカで私好みの音を出すスピーカは、もう SA-PC5 くらいしか残ってないんですよね。でも、今回発売される ZP1000C ならソニーの液晶モニタ(おそらく SDM-S204 か SDM-P234B になりそう)にも似合いそう。これは、ちょっと良さそうかも。 でも、ZP1000D の音については正直そこまで期待はしていないんですよね。普段聴いている SA-PC5 の音に慣れているせいか、上述の前作 Z1000PC の音でも籠もって聴こえるんです。おそらく耳がモニタ系の音に慣れているからだと思うんですが、中途半端なリスニング系ニアフィールドスピーカは好みじゃないようです。もともとソニーのスピーカの音はそんなに好みでもないので、やはりここは素直に他メーカーのモニタ系スピーカを選ぶべきか・・・。 まあ、ソニー以外のメーカーでいくつか候補は挙げているので、もう少し悩んでから決めたいと思います。とりあえず ZP1000D に関しては、明日なんとか少し休みが取れたので CEATEC で少し音を聴いてくるかな・・・と思ったら、関東地方は明日過去 10 年間で最大規模の台風が直撃ですか(汗)幕張まで行けるのかな・・・。 |
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発売されたばかりの VAIO type T が生産終了というニュース。 ニュースリリース http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1007.html PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1007/sony.htm 生産終了になったのは、type T の下位モデル VGN-T50B シリーズと type S の DVD±RW モデルとなる VGN-S71PB。少し前に掲示板等で噂になっていたものですが、どうやら本当だったようです。発売直後の生産完了の理由は「一部の基幹部品の調達困難」とのことですが、どうも光学ドライブ(薄型 DVD±RW ドライブ)の供給不足のようですね。一部では「Let'snote に供給の大半を持って行かれたから」などと言われていますが、真相はいかに。 結局のところ、一気に多数のモデルで 9.5mm 厚の DVD±RW ドライブを採用してしまったことに無理があった、ということなのでしょうが、type T とりあえず量が出る廉価モデルのみ生産完了として DVD±RW 搭載機種の出荷量を絞るのが狙いのようです。上位モデル VGN-T70B および Sony Style モデルでは引き続き DVD±RW 搭載モデルが選択可能となっています。なお、T50B シリーズの代わりに光学ドライブのみを CD-RW/DVD-ROM コンボドライブに置き換えた VGN-T30B シリーズが発表(11/6 発売)されるので、記録型 DVD ドライブが必要ない向きはこちらを選ぶという選択肢もありますね。個人的にはこの手のノートはあくまでサブなので、メイン機に記録型 DVD ドライブがあればノートでは CD-DA や DVD-Video の再生、アプリのインストール程度ができれば十分ではないかと思うのですが、いかがでしょう。 残念なニュースがもうひとつ。先日発表された高速版メモリースティック PRO ですが、検証作業の遅れから発売日が来年の 2/10 に延期されました。 ニュースリリース http://www.sony.jp/products/ms/support/newms_hs/ PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1007/sony2.htm 同等スペックの高速版メモリースティック PRO は既に SanDisk から発売されていますが、ソニー製の高速版 PRO はさらに遅れることになりました。市場ではすでに SD および CF がデファクトスタンダードになりつつあるという状況下、しかも Photokina 2004 の直後という微妙なタイミングでの発表。原因が動作確認の遅れというあたりも、なんかまた「従来のメモリースティック PRO 対応スロットでは使用できません」ということにならないか不安になってしまう発表ですね。というか、ちゃんとロードマップや発売日を守れなくて自社製品でも対応がまちまちなものを作るくらいなら、いっそ撤退してくれた方がすっきりするのに・・・いい加減ハッキリしてください>メモリースティックセンター ネガティブなニュースばかりでは景気が悪いので、続いては新製品のニュース。ソニーが家庭用ビデオプロジェクタ「Cineza」シリーズの新製品を発表しました。 製品情報 http://www.sony.jp/products/Consumer/Peripheral/Projector/VPL-HS50/ AV Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041007/sony.htm ITmedia の記事 http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0410/07/news049.html 型番は「VPL-HS50」。VPL-HS20 の後継となるホームプロジェクタの中核機種になります。Cineza といえば幅広い設置の自由度を提供する「サイドショット」機能で知られていますが、今回の HS50 ではそのサイドショット機能が廃止され、設置性は新しく採用されたレンズシフト機構で補う形となりました。 スペックは 0.73 インチワイド SXGA(1,280x720)の液晶プロジェクタで、輝度は 800ANSI ルーメン、コントラスト比はなんと最大で 6,000:1。一般的な家庭用としてはかなり高いスペックということになりますが、この 6,000:1 という驚異のコントラスト比はシーンによって絞りを変える「アドバンストアイリス」機構によって成し得ています。液晶プロジェクタというと一般的にはその仕組み上どうしても黒浮きが押さえきれず、その結果ミドルレンジ以上ではどうしてもコントラスト比に勝る DLP プロジェクタに見劣りすることが少なくありませんでしたが、この「アドバンストアイリス」機構ではシーンの明るさに応じて絞りをダイナミックに変化させるインテリジェントな仕組みにより、明るいところでは開放、暗いシーンでは絞り込むことによって絞りが一定な従来のプロジェクタよりもコントラスト比を大幅に向上させている、というわけです。同様の機能は他社でも(例えば松下では「ダイナミックアイリス」と呼んでいる)今年あたりの製品から搭載されるようになってきた機能ですが、ホームシアター向けプロジェクタも輝度や解像度にはほぼ不満のないレベルにまで性能が高まってきたため、徐々にコントラスト比や色再現性といった「画質」の面でのブラッシュアップが進んでいる、というのが今年のプロジェクタ市場の印象ですね。 新 Cineza ではこの非常に高いコントラスト比も魅力なのですが、個人的には「サイドショット」を捨てて本格的にレンズシフト機構に切り替えてきたあたりがとても気になっています。サイドショットもレンズシフトもともにスクリーンの真正面にプロジェクタが設置できない環境でも、ややオフセットした位置から投射できるようにするための機能なのですが、光学的にレンズの位置をずらして投射位置をオフセットさせるレンズシフトに対して、サイドショットは「あらかじめ台形に補正した映像を投射する」ことで、斜め向きに投射された台形の画像が結果的に長方形に投影される、という仕組みをとっています。これを使うことでどうなるかというと、台形補正でスクリーンからはみ出た分の画素が無駄になってしまう、つまりは投射される解像度が製品スペック上の解像度よりも下がってしまうんですね。VPL-HS10、HS20 は 1,386x788 という HD 720p の解像度を上回るスペックを持っていたので多少の台形補正が入ってもまだ多少余裕がありましたが、サイドショット使用時の画質は 1,280x720 のプロジェクタを正面からストレートに投影したときに比べると甘くなる感じはありました(台形で余った部分に溢れている光が黒浮きを誇張してコントラスト比を下げてしまうという問題もありました)。サイドショットを使わずに正面から投射したときも、結局は 1,386x788 の解像度にアップスキャンすることになるため、まるで XGA のノート PC で SVGA の解像度を拡大表示させたときのような「若干ぼやける感じ」があったことは事実です。新しい Cineza のレンズシフト機構では、実解像度でこそ旧モデルに若干劣るものの、表示される映像の精細感はソースとパネルのピクセルが 1:1 で対応しているため、HD 映像の画質はかなり期待できるものになっているのではないでしょうか。 しかし、残念なのは今シーズン発売されるホームシアター向けプロジェクタはこの VPL-HS50 のみということ。昨シーズンまでラインナップされていたアンダー 20 万円クラスのカジュアル Cineza は見送られ、ソニーのビデオプロジェクタはこの HS50 と「QUALIA 004」のみ、というやや寂しい状況になってしまいました。20 万円を下回るビデオプロジェクタはエプソンの「dreamio」をはじめとしてかなりの人気を誇っているらしいですから、今年はソニーからも気合いの入った廉価版プロジェクタが登場することを期待していたのですが、残念ですね。 とはいえ、これまではミドルレンジにすぎなかった Cineza 銘の液晶プロジェクタがついに液晶プロジェクタのフラッグシップであった「VPL-VW12HT」を完全に上回ったことも事実。今シーズンはラインナップ的にはかなり穴の空いた状態になっていますが、一年後にはきっと SXRD を採用した VW シリーズの正統な後継機種が登場するのではないか、とちょっと楽しみにしています。ヘッドホン MDR-SA シリーズは VAIO フル HD ディスプレイなど、最近のソニーは QUALIA で培われた技術やデバイスを積極的に一般向け製品にフィードバックしてきていますから、SXRD も徐々に量産モデルに落ちてくるのではないでしょうか。今のところ画質には不満を感じていないウチの VPL-HS10 ですが、SXRD の量産機が出たら、少し買い換えを検討してみようかな。 |
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昨日に引き続き、VAIO 2004/秋冬モデルの話題です。 ニュースリリース http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200410/10-1005/ http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005_typeX.html http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005_note.html http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005.html 本日は VAIO ノートの残り 2 機種についてカタログインプレを行いたいと思います。どちらもさほど大きなアップデートではないですが、ノートの選択肢を広げる意義あるモデルチェンジだと思います。 VAIO type A VGN-A61B [10/23 発売] http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-A61B/ VAIO type A VGN-A71PS, A71S (Sony Style) [10/23 発売] http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/A17/ VAIO type A VGN-A51PS, A51S (Sony Style) [10/23 発売] http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/A15/ VAIO ノートのフラッグシップモデル・type A がモデルチェンジ。いや、モデルチェンジというよりもモデル拡充といった方が良い内容になっています。従来の 17 インチワイド WUXGA(1,920x1,200)モデル、15 インチ SXGA+(1,400x1,050)モデルに加え、17 インチワイド WXGA+(1,440x900)モデルおよび 15.4 インチワイド WXGA(1,280x800)モデルが加わりました(15.4 インチワイド WXGA モデルは Sony Style オリジナルモデルのみ)。スペックのバリエーションも豊富で、ソニスタの最小構成では \149,800 から超ハイエンドでは \603,150(!)まで、好みに合ったスペックの VAIO type A が選べるようになっています。なお、今回発表されたのは新しいサイズの液晶を搭載するモデルのみで、従来の 17 インチワイド WUXGA・15 インチ SXGA+ モデルは継続されることになります。 初代 type A ではスペックや画面サイズ的には 15 インチの VGN-A60B で十分なんだけど、17 インチモデルのようなワイド画面が良かったのに・・・という方は少なくなかったのではないでしょうか?価格的にみても設置スペースの面からみても 15 インチクラスで十分だけど、DVD を観たりするならワイドの方が良い、という人は案外多いような気がします。私はデスクトップ PC をリプレースしたかったので 17 インチの方に興味がありましたが、知り合いに A4 ノートが欲しいと購入相談をされたら今勧めるのは type A の 15.4 インチワイドモデルかスタイルで type E のオレンジ、ライムあたりでしょうね。できれば 15.4 インチでも WXGA+ の解像度が選べれば言うことはなかったのですが、これは今後の課題といったところでしょうか。 基本的に今回の追加モデルは液晶のバリエーション追加程度なので、細かいスペックまで深く突っ込んだ話はしませんが、type A はかなり幅広いユーザーをカバー可能な懐の深さを身につけ、ノート PC に限らず PC を購入するならまず検討対象に加えるべき製品にまとまってきましたね。しかし、スペックはそこそこながら強烈な個性をもつ type E、モバイルでありながら十分すぎるパフォーマンスを得た type S などの存在により、フラッグシップとしてはそこまで圧倒的な存在感のあるモデルとも言えないことも事実だと思います。私も発表当初はデスクトップリプレースメントとして買おうかな、と思っていましたが、自作機(の本体)をリニューアルした今はあとモニタを液晶に買い換えればノートは買わなくてもいいや、と考えているくらいですから、type A もあくまで「選ぶならこの辺かな」程度のものだったのかもしれません。確かに 17 インチ WUXGA とか強力なパワーアップステーションとか、魅力的な要素もあるにはあるんですが、もう一声欲しいような気もしますね。次期モデルでもさらなる強化を期待したいです。 VAIO type K VGN-K71B, K31B, K31 [10/23 発売] http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGN-K71B/ http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/K/ type K も今回はマイナーチェンジ。といいつつ、密かに全モデルで液晶が 15 インチ WXGA(1,280x800)化しており、見逃せないモデルチェンジになっています。スペックはそこそこに、とりあえず最低限使えるだけの機能とアプリケーションを備えながら \169,800(VGN-K31)という価格で、ワイド液晶は立派。デスクトップ/ノートを問わずワイド液晶はごく最近まで高級機か AV コンセプト機だけのものでしたが、いよいよ type K というエントリー機にまで当たり前にワイド液晶が搭載されるようになりましたか。ワイド液晶推進派の私としては、非常に嬉しいところです。これで、モニタが分かれているデスクトップを除けば、type E とビジネスモデルの type B を除く全ての VAIO がワイドディスプレイ化されたことになります(type U と X505 は特殊なモデルなので、この際考慮外)。よりエンタテインメント色の強い type E よりも先に type K がワイド液晶化されたことは正直以外でしたが、ワールドワイドでの出荷量を考えると妥当な線でしょうか。モデル間の性格の違いも明確になりますしね。 また、今回からはこの type K も「初心者ダイヤル」対象機種になったことがポイントです。今までは type E(と、秋モデルからは type HX も)のみが対象だった「初心者ダイヤル」ですが、type E での反響がかなり大きかったらしく、今シーズンは対象機種を拡大。来シーズンあたりでは type M なんかも対象に入ってくるのではないでしょうか?このサービス、有償でもいいので旧モデルユーザーにも拡大してほしい気がします。時々、PC の操作に困った親から電話がかかってくること自体は地方に住む両親とのいいコミュニケーションのネタになるのでいいんですが、それでも「お金を払うから誰か代わってくれ〜」と言いたいくらいに自分の余裕がないときだってありますから(笑)。初心者ダイヤルに限らず最近サポートの質の向上についてあらゆるアプローチで仕掛けている VCL ですが、まだまだやれることはたくさんあるはず。がんばってほしいものです。 今日のところはこんなところ。なんかルームリンクの新製品も開発発表がされていますが、これは CEATEC で実物を見てから(と言いつつ、最近休日出勤続きで幕張まで行く時間があるかどうか分からないのですが)書いてみたいと思います。そういえば最近は VAIO で「開発中の製品」を選考発表したり展示会に出展したりすることが増えてきましたね・・・情報をどんどん先出しにしていかないとユーザーの期待感が引き出せないくらい、VAIO やソニーが危機的な状態にあるのか?と少し心配になってしまいますが。 今回は type U のマイナーチェンジモデルが出るかな、と思っていましたが、ありませんでしたね。このへんの機種は通常のモデルチェンジと違って半年〜一年サイクルで開発を行っているように見えなくもないですが、今回の type A のモデルチェンジのしかたをみると、VAIO 自体が徐々にそういう従来とは違う商品サイクルに移行しつつあるのかな、という気もします。ま、最近は Intel が最高クロックの CPU を発表したくらいのことでは話題にすらならなくなりましたからね・・・。スペックが有り余っていて PC が陳腐化しにくい時代になった、というのは、ある意味 type X のような位置づけの PC も案外成功するのではないか、ということのような気がするのですが、いかがでしょうか。 |
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CEATEC JAPAN 2004 の開幕に合わせ、VAIO 秋冬モデルの第二弾が発表されました。 ニュースリリース http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200410/10-1005/ http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005_typeX.html http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005_note.html http://www.vaio.sony.co.jp/Info/2004/products_1005.html 先月発表された秋冬モデルの残り、といったところですが、今回の目玉はやはりなんといっても「VAIO type X」。夏モデル発表の際、「VAIO 第 2 章」の象徴的モデルとして開発発表がなされたこのモデルが、いよいよ製品化されることになりました。では、いってみましょう。 VAIO type X VGX-X90P [11/20 発売] http://www.vaio.sony.co.jp/Products/VGX-X90P/ VAIO type X VGX-X90PS (Sony Style) [11/20 発売] http://www.jp.sonystyle.com/Style-a/Product/X/ VAIO フル HD 液晶ディスプレイ VGP-D23HD1 [12/11 発売] http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=19388 VAIO デジタル TV ユニット VGP-DTU1 [12/11 発売] http://www.ecat.sony.co.jp/vaio/acc/acc.cfm?pd=19390 いうなれば「VAIO の新たなるハイエンドモデル」。とはいえ、PC でありながら半ば PC でない、いかにも「VAIO 第 2 章」の旗振り役に相応しい性格を与えられたのがこの「VAIO type X」です。 スペックはもはや語るまでもないでしょうが、Pentium 4 560(3.60GHz)に1TB(うち 500GB が PC 用、500GB がテレビ録画用)の HDD、1GB のメインメモリ、DVD-R/RW/+R/+R DL/+RW/-RAM の全規格に対応した DVD ドライブ、地上アナログチューナ 7 系統を内蔵したモンスターマシンです。しかも、チューナユニットのうち 6ch 分は 3 基ずつのチューナユニットと MPEG-2 ハードウェアエンコーダ、250GB HDD を搭載した「X3 ビデオサーバユニット」×2 となっており、VAIO type X の電源が入っていない状態(Windows XP が起動していない状態)でもテレビ録画を行うことができるという仕様。正直、6ch 分のチューナが PC とは非連動で動作できるとは思っていませんでした。これには脱帽するしかありません・・・。 本機が搭載するテレビチューナは地上アナログ対応のもののみですが、別売りの外付けチューナユニット「VGP-DTU1」を接続することにより地上デジタル/BS デジタル/110°CS デジタル放送の録画にも対応可能です(チューナ自体は専用品以外でも接続可能のようですが)。 秋冬モデルの VAIO type R でもデジタル放送のデジタル録画に対応していましたが、本体付属のディスプレイでは表示できないというちょっと使い勝手の悪い仕様でした。本来著作権保護されるべきデジタル放送のストリームを、著作権保護されていない DVI 端子に出すことができないという著作権保護絡みの制限だったのでしょうが、今回はその制限を超えて PC のディスプレイで表示させるべく専用のディスプレイ「VGP-D23HD1」も用意されています。このディスプレイの DVI-D 入力は HDCP に対応しているため著作権保護機能が有効になっており、これによってデジタル放送の直接出力が可能になっている、という仕組みです(type X が他の HDCP 対応ディスプレイに直接出力可能かどうかは不明)。 そしてこのディスプレイですが、単なる 23 インチ WUXGA(1,920x1,200)でフル HD に対応した高解像度ディスプレイというだけでなく、あの「QUALIA 005」と同じ LED バックライト「トリルミナス」を搭載した、AV 用液晶モニタとしてもかなり高級な部類に属する製品です。私が知る限り、「トリルミナス」が製品化された例は QUALIA に次いで世界で二番目なのではないでしょうか。それくらい驚くべきことです。ま、本体(約 \520,000)+チューナ(約 \80,000)+モニタ(約 \400,000)で合計 \1,000,000 コースというのも、驚くべきことですが(ぉ デジタル放送対応や高級ディスプレイも確かにすごいですが、やはり type X の目玉は合計 7ch の同時録画機能。横軸にチャンネル、縦軸に時間が表示され、興味ある番組を選択するとその時間に瞬時に移動して、その時間のその番組を観ることができる・・・このインタフェースは、テレビ録画のあり方はもはや「タイムシフト」ではなく「タイムマシン」なのだ、と言いたいのでしょう。 以前にも一度書いた気がしますが、全てのチャンネルの全ての時間帯の番組が手元にあれば、わざわざユーザーの好みを学習してそれに合った番組を録画することも必要がないし、ユーザーは常に用意された膨大なコンテンツの中から好きな「時間」に飛び移って欲しいコンテンツを手にすればいい。これはまさにソニーが「ベータマックス訴訟」の頃から最近では「おまかせ・まる録」に至るまで業界の先頭をとって掲げてきた「タイムシフト」の考え方を根本から覆すものだ、といえるでしょう(逆に言えば「タイムシフト」の考え方を極限まで突き詰めた考え方である、とも言えるでしょうが)。多チャンネル時代になり、しかも Web やインターネット経由のコンテンツの普及によってテレビ以外にも多数のエンタテインメントが溢れかえっている現在、ユーザーは「おまかせ・まる録」のような機能でようやく「限りある時間」を「有効に」使い、「観たい番組だけを」選んで観ることができるようになり、「時間帯」や「チャンネル」を意識せずに番組を選択できるようになったのに、あえてそのインテリジェンスを捨て去って再びチャンネルのザッピングに戻っていくのでしょうか?――しかも、今度はチャンネルだけでなく「時間」という新しい軸の増えた、二次元のザッピングの世界に。 ・・・私はそうではないと考えています。今でこそ、HDD の大容量化やチューナ・MPEG エンコーダの小型化によって type X 程度の筐体(ま、十分すぎるくらい大きいですが)に一週間分の地上波全チャンネルの放送を録画することが可能になりましたが、これに HD 放送を含むデジタル放送や衛星放送が本格的に加わってくるとしたら、HDD はさらに数十倍の容量が必要になってきます。HDD の大容量化もここ数年はやや鈍化してきていますし、この type X が 1、2 年の間に「地上波・衛星・アナログ・デジタル併せて 20 チャンネル一週間同時録画対応(しかも HD クオリティ)」になるということも考えられません。デジタル放送の本格化に伴って、再び「タイムシフト」というテレビのあり方に戻っていくのではないか、と考えています。本当は、究極の「タイムシフト」あるいは「タイムマシン」の形というのはやはりオンデマンド配信の方向性だと思うのですが、HD クオリティのオンデマンド配信は現時点ではさすがに非現実的ですし、まだまだしばらくは現在の「タイムシフト」の考えは覆せないのではないでしょうか。 そう考えると、type X は「タイムマシン」というテレビ録画の新しい切り口を見せると同時に、その反面では「デジタル放送録画対応」という側面ももったハイブリッドな録画マシン、という位置づけなのではないか、と考えることができます。専用モニタは確かにフル HD に対応していますが 23 インチというのはフル HD の解像度を楽しむにはいささか小さすぎるので、これはやはりプラズマ/液晶ディスプレイや SXRD HD プロジェクタ(いわゆる「QUALIA 004」で高解像コンテンツを楽しむ、というのが正解のような気がします。1TB 分の地上波放送を録画したところで大半は観ずに捨てていくだけになるでしょうし、それなら余りあるディスクを高解像コンテンツに活かしたいですよね。それに、本体がこれだけ大きいのにディスプレイが 23 インチ程度、というのはあり得ない(笑 type X はこのように、「地上波 7ch 同時録画」という現在のテレビ PC の延長線上の使い方をしないのであれば、それ(高解像度対応のハードウェア、およびコンテンツ)を扱うための周辺環境も整えなくてはならない、というやや敷居の高い製品になっていると言えます。ある意味、QUALIA などと同様に「使う人を選ぶ」製品であることも間違いないと思います(PC の側面を気にしなければあまりハードウェアスペックを考えなくて良い、映像の質が高く技術的に突き抜けた製品、という性格も QUALIA 的ですよね)。万人にお勧めできる製品とはさすがに言えませんが、今後の VAIO の方向性、ひいては「Sony Hi-Vision Quality」を掲げるソニーそのものの方向性を感じさせる、象徴的な製品と言えるのではないでしょうか。あとは、多チャンネルとデジタル録画を手に入れたこのハードウェアを「活かす」コンテンツがどれだけ充実するかがカギになるといえるでしょう。合計 \1,000,000 の録画 PC を買って毎日地上波ばかり録っていても仕方がないですしね(笑)。願わくは、この「VAIO type X」が消費者だけでなく国内のコンテンツベンダをも奮い立たせる製品であってくれることを、切に望みます。 # 時間がなくてニュースすら追い切れていないので、他の VAIO 新製品および CEATEC 関連記事は明日以降とさせてください。 記事リンク AV Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041005/sony1.htm http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041005/sony2.htm PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1005/sony.htm Broadband Watch の記事 http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/6933.html ITmedia の記事 http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0410/05/news033.html http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0410/05/news059.html ASCII24 の記事 http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/10/05/651845-000.html http://ascii24.com/news/i/hard/article/2004/10/05/651874-000.html http://ascii24.com/news/i/topi/article/2004/10/05/651875-000.html MYCOM PC WEB の記事 http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/10/05/003.html デジタル ARENA の記事 http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20041004/109678/ |
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掲示板の書き込みで初めて気がついたのですが、ソニーのヘッドホンサイトがリニューアルしていますね。 http://www.sony.jp/products/headphone/ ソニーは国内では 1、2 を争うヘッドホンメーカーでもありますが、この公式サイトの充実度からもその気合いの入り具合が感じられるというものです。そして、今回のリニューアルに伴ってヘッドホンの新製品が大量投入されています。 簡単に紹介しますと、コードレスデジタルサラウンドヘッドホン「MDR-DS4000」(MDR-DS8000 の下位モデルにあたる、MDR-DS3000 のデジタル無線版)、折りたたんで持ち運びがしやすくなったノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-NC6」、従来の MDR-AV シリーズを置き換えるちょっとサイバーなデザインの AV システム向けオーバーヘッドホン「MDR-XD」シリーズ、巻き取りコードを踏襲した耳掛けヘッドホン「MDR-Q66LW」、フラッシュメモリ式ネットワークウォークマンに最適なネックストラップヘッドホン「MDR-NX1」(ドライバユニット自体は MDR-EX51 と同等っぽい)、耳掛けハンガーのついた密閉型インナーイヤーの最新モデル「MDR-EX81SL」、といったところ。MDR-EX81SL は少し B&O A8 チックなアジャスト機構を備えているようなので、どの程度のフィット感が得られるのかちょっと気になるところではあります。 このサイトを一通り眺めてみて気になっていたのが、リスニングヘッドホンの上位機種「MDR-CD3000」と「MDR-CD2000」がついに生産完了モデルになってしまったことです。私は MDR-CD2000 を持っていますが、何度か聴いて「いつか買ってやろう」と思っていた MDR-CD3000 が生産完了になってしまったことは、非常に残念です。あのの濃密な音が聴けなくなるのかと思うと・・・。 と思いきや、ヘッドホンナビさんの方でこれに代わる新機種発売のニュースが。 http://www.h-navi.net/mdrsa5000_news.jpg 「SACD 対応」を謳うリスニングヘッドホンの新製品群、「MDR-SA5000/SA3000/SA1000」。確かに MDR-CD シリーズはかなり息の長いモデルになっており、基本性能は高いものの設計が若干古く、周波数帯域などで SACD のスペックに達していない部分があったのは事実です(MDR-CD3000 クラスになるとそんな数字上の特性など気にならないくらい「いい音」だったのも確かですが)。この MDR-CD シリーズをリプレースする形で登場したのが、今回の「MDR-SA」シリーズ。型番からして「CD」から「SACD」へと世代交代をする、大きなモデルチェンジであることを示しています。 しかしこの新シリーズ、あの「QUALIA 010」によく似ていますね。Q010 もあれはあれで(音はもちろんのこと)赤いイヤーパッドなどかなり「ソソる」ヘッドホンであったことは確かなのですが、QUALIA 価格 \262,500 というちょっとがんばれば買えそうな、でもがんばれなさそうな(ぉ)価格だったので、MDR-SA5000 が MDR-CD3000 と同価格程度(\40,000 程度)で発売されるのであればちょっと買ってみたいです。もっとも、密閉型だった MDR-CD3000 とは違って SA5000 はオープンエアのようなので音の傾向も随分違うでしょうが、SA5000 は約 240g とかなり軽いのも魅力的です(CD3000 は 400g 近くあって長時間使っていると肩が凝るんですよね)。 正式発表も間もなくでしょうから、発表された時点で改めて検討してみたいと思います。 ヘッドホンネタついでにこんなお話を。 断線してしまった SHURE の E2c ですが、保証書を見てみると保証期間ギリギリだったので修理に出してみました。なんと保証切れの 2 日前(笑 購入元のヨドバシに持ち込んで修理依頼しました(といっても昨年の北海道出張中に買ったものなので、持ち込んだのは新宿のヨドバシ)。代理店のヒビノはあまり対応が早くないようで、手元に帰ってくるまでなんだかんだ 2 週間あまりかかってしまいましたが、結局新品交換になりました。 なんか一年前に買ったときとはパッケージの色が違ってます。しかも、現在発売されているものは保証期間が二年に延びているようです(私が買った頃は一年保証だった)。 エージング前とはいえ MDR-EXQ1 と聴き比べてかなり落ち着いている音に、満足。やっぱり私は癖の強くないヘッドホンが好みなようです。 でも今回は保証期間内だったから交換してもらえたとはいえ、ケーブルの材質が変わったわけではないので気をつけていないと(いや、気をつけていても)いずれまた断線する可能性がないわけではありません。今度もし断線してしまったら、E3c に買い換えてみるか、ケーブル交換に手を出してみるか・・・。 で、同じく断線した B&O A8 ですが、いろいろもろもろ記念で自分へのお祝いの意味を込めて(笑)二本目を購入しました。 新宿の BEAMS で購入。最初に買った頃は \12,600 でしたが、いつの間にか値上げされて \14,700 になってました(いずれも消費税込み)。こちらの方は、かれこれ三年半使ったのでさすがに保証切れ。買い換えるしかありませんでした。 さすがに三年半も経っていると同じ A8 でもマイナーチェンジが行われているようで、比較してみるとちょっと変わっています。ユニットとコードの接続部が従来品よりも軟らかめのゴムに変更されて断線しにくそうになっていたり、コードの分岐部分のパーツが Y 字のパーツに変更されたりしていました(古い方は「BANG & OLUFSEN」のロゴが完全に剥げちゃってますね)。音の方は(まだエージングが全然進んでいないのですが)これまた聴き慣れた、落ち着く音。A8 はここ数年私が音楽を聴く上で最も長い時間接していたハードウェアなので、もはや音が良い悪いのレベルではなく「この音が馴染む」という感覚になってしまっていることを、新しい A8 を使ってみて再認識しました。MDR-EX81SL はちょっと気になりますが、MDR-EXQ1 が肌に合わなかったことを考えると、手を出さない方がいいだろうな・・・。 というか、新品交換になった E2c も含めるとこの一ヶ月ほどで 4 本も新しいヘッドホンを買ってしまったことになりますね(汗)我ながら何やってるんだか・・・。 |
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Sony Style でいろいろ価格改定が実施されています。 http://www.jp.sonystyle.com/ 値下げされているのは主に今シーズンの新製品が登場した/発売が近づいたジャンルの製品で、Cyber-shot やメモリースティックおよび関連製品、内蔵メモリタイプのネットワークウォークマンなどなど。MP3 に対応すると言われる次期ネットワークウォークマンの発表が近いのか、ネットワークウォークマンの方はなかなか値頃感が出てきましたね。 そういえば前回の Column で「20〜23 インチクラスの高解像度ディスプレイも値崩れしてくれないかな」と書きましたが、その直後にソニーの 20 インチ液晶「SDM-S204」が大幅値下げ。 http://www.jp.sonystyle.com/Qnavi/Detail/SDM-S204_BK.html ↑はソニスタでの販売価格ですが、ヨドバシやビックなどでも同じく \138,000〜139,800 程度に値下げされているようです。これまで軒並み \200,000 前後の値付けが行われていただけに、かなりお買い得感が出てきました(といってもようやく 20 インチ液晶の相場に並んだにすぎませんが)。 本当はこの製品と 23 インチワイドな「SDM-P234B」とで迷っていたんですが、S204 がこれだけ下がってくると S204 の方に惹かれますね。P234B のワイド画面は魅力的ですが、この価格差だと P234B 一枚の価格で S204 が二枚買えてしまうので(笑)P234B がボーナス時期までに \200,000 を切らなければ、S204 で決まりかな。 |
My Diary Version 1.21 [ 管理者:Brown Sugar 著作:じゃわ ] |