VAIO Laboratory Windows 98(クリーンインストール編)
Windows 98(クリーンインストール編)
前節で Windows 98 のクリーンインストール作業は一通り完了しましたが、ここでは一連の作業を通じて起きたこと、気付いたことなどについて考察してみようと思います。

Windows 98 のクリーンインストールに関する考察
最強の起動ディスク!?純正 CD-ROM ドライブ+リカバリ CD-ROM

純正 CD-ROM ドライブ(PCGA-CD5 および CD51、CDR51、CDRW51)にリカバリ CD-ROM を入れて VAIO の電源を入れると、CD-ROM ドライブが自動認識されて VAIO が起動します(この場合 A: ドライブはリカバリ CD-ROM の FDD エミュレーションモードとして認識されます)。
このとき、BIOS の初期化のための再起動をキャンセルし、リカバリもキャンセルするとコマンドプロンプト(A:\SONY>)が表示されるのですが、こうすることによって起動 FD を作成しなくても CD-ROM ドライブを MS-DOS から認識させることができてしまいます(これはソニー純正 CD-ROM ドライブに限られますが)。しかも、リカバリ CD-ROM 内(「G:\DOS」フォルダ)には FDISK と FORMAT が入っているので、ここから HDD の FDISK やフォーマット作業も行えます。ここで CD-ROM を Windows 98 の CD-ROM に入れ替え、SETUP.EXE を実行すると Windows 98 のクリーンインストールが開始できてしまいます。(もしここで「メモリが足りない」旨のメッセージが表示された場合は「Windows 98 のインストール」の項で示したオプションスイッチを付けることですんなりとインストール作業が進められると思います。
この方法を使うことで面倒な起動ディスクの作成をする必要がなく、また FDD より高速な CD-ROM からブートできるので、純正 CD-ROM ドライブ+リカバリ CD-ROM の組み合わせはある意味最強の起動ディスクと言えるのではないでしょうか。
最新版 VersaPad ドライバと PCGA-UMS1 の共存について

1999 年 9 月 1 日付けで「VersaPad」の最新版ドライバ(Win98 版 505X/64 世代から 505S 世代まで対応)が公開されましたが、私の環境では最新版「VersaPad」ドライバをインストールした後に「PCGA-UMS1」のドライバをインストールすると、UMS1 の挙動がおかしくなるという現象が発生しました。この現象は私の環境のみで起こっているのかもしれませんが、再現性のある現象のため複数の環境で発生する可能性があります。
そこで、クリーンインストール後には製品付属の「VersaPad」ドライバ(または「サプリメントディスク」から)をインストールし、「UMS1」のドライバをインストールした後に最新版「VersaPad」ドライバをインストールするのが一番問題の起きにくい方法だと思います。

後日分かったのですが、この現象はおそらくマウスドライバがコンフリクトしているわけではなく、505 に入っている Windows 98 の USB ドライバが時々起動時に USB デバイスの認識に失敗しているからだということが分かりました。というのも、マウスだけでなく他の USB デバイスも認識しないことがあったことと、デュアルブートにした Windows 2000 Beta では全く同様の現象が見られなかったからです。この現象は現在でも解決策が分かっていませんが、うまく認識できなかったときにはとりあえず再起動するという対症療法でごまかしています。

この後、もう一度 Windows 98 のクリーンインストールを行ったところこの問題は発生しなくなりました。おそらくシステムの一部が壊れてしまっていたのだと思われます。ですので、上記の情報はあくまで参考程度にとどめておいてください。
Windows 98 Second Edition について

Windows 98 Second Edition(SE)も、本記事と同様の方法でインストール可能です。Internet Explorer 5.0 をはじめいくつかの新しいコンポーネントをわざわざ OS を入れた後にインストールする必要がないため、SE をインストールした方がセットアップの手間は省けると思います。しかし、SE のリリース直後にはいくつかの USB 機器での不具合が報告されたため、お使いの USB 機器の動作を確認して必要ならば各メーカーのサイトより対応ドライバをダウンロードした方がよいでしょう。
他にも、シャットダウン時に自動的に電源が切れない、シャットダウン中にハングする、といったバグが発生する場合があります。該当する場合は Windows Update から修正モジュールをセットアップした方がよいでしょう。

以上で、VAIO 505EX/64 への Windows 98 のクリーンインストールが完了しました。ほとんど使わないプリインストールアプリがなくなり、レジストリもすっきりしたので Windows の起動がずいぶん速くなったような気がします。整然としたシステムは精神衛生上もよいですし、クリーンインストールはかなりお勧めですよ。それなりのスキルは求められますが、この作業を一通りできるようになると使っているシステムが自分でしっかりと把握できるようになるので、そういう意味でもよいと思います。
しかし、私がこのクリーンインストールを行った次の日、信じられないような不幸が私と VAIO を襲ったのでした・・・。

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