VAIO Column |
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Handycam の新製品「DCR-PC300K」が発表されています。 ニュースリリース http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200307/03-0731/ 製品情報 http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/PRODUCTS/DCR-PC300K/ このモデルより、Handycam のロゴがよりサイバーでスピード感あふれるものに改訂されています。3 年前にリニューアルしたウォークマンロゴに共通するイメージがありますね。 DCR-PC シリーズの特徴である縦型ボディを引き継ぎ、CCD を初の 300 万画素クラスのものにグレードアップした製品です(動画撮影時の有効画素数は 205 万画素)。現行の民生用デジタルカムコーダの中では最高の CCD スペックということになります。これだけのスペックのカムコーダでも実売 \200,000 を切っているのですから、デジタルビデオカメラもだいぶ安くなったものです。デザインも最近の Handycam の中では特によくまとまっていますし、ビデオカメラは持っていない私もちょっと欲しいかも・・・。 昨日から、Sony Drive および Sony Style のサイトがリニューアルされています。Sony Style は Sony Drive に取り込まれたような形になっていて、リアルの販売店と直販というそれぞれのチャネルの位置付けが明確になってきましたね。逆に、ソニーマーケティングに吸収されて以降の Sony Style が、ソニーマーケティングの一部、マーケティングツールのひとつという意味合いを増してきているようにも思います(実際、ソニースタイルドットコム・ジャパンカンパニーの拠点もこの春からソニーマーケティングの本社オフィスに移転していますし)。サイトイメージにコーポレートカラーのイエローを捨て去ってしまったのが何かを暗示しているような気がしてならないのですが、独立してやっていた頃の元気さ、やんちゃさを失わずにがんばってほしいと思います。 PC Watch にて、Centrino プラットフォームの次期コアとなる「Dothan」(コードネーム)およびワイヤレス LAN モジュールの登場時期について言及されています。 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0730/ubiq17.htm これによると、デュアルバンドワイヤレス LAN モジュール「Intel Pro/Wireless 2100A」の投入が 9 月の 2W、90nm プロセス版 Pentium M「Dothan」の投入が 9/末〜10/頭で当初は 1.80GHz から、というスケジュールになっているようです。Dothan は基本的に Banias コアからの機能アップは特にないようですが、製造プロセスの微細化により低消費電力化が図られています。1.90GHz 以上および低電圧版/超低電圧版 Dothan の登場は来年初頭になるようなので、Dothan コアが採用されるのは当初は 12.1 インチ以上のクラスになるでしょうが、低消費電力ということで V505 や Z1 のようなフルスペック・モバイルノートのバリエーションを広げるという意味では楽しみなところではあります。 無線 LAN チップに関しては、Pro/Wireless 2100A の登場前後には Atheros などのワイヤレス LAN チップベンダから IEEE802.11a/b/g のデュアルバンド・トリプルスタンダードに準拠したモジュールも登場するでしょうから、ローエンド〜ミドルレンジが Centrino プラットフォーム、ハイエンドは Pentium M プロセッサ+サードパーティ製ワイヤレスモジュールという構図が依然として続くことになるでしょう。個人的には、ノート PC のプラットフォームにおける Intel の支配力がこれ以上強まってしまっては面白くないので、ラインナップとしてややいびつな形になっている現状はむしろ面白いと思っているのですが・・・。Intel からデュアルバンド・トリプルモードに対応した Calexico2(コードネーム)チップが投入される年末までの猶予に、ライバルメーカーがどのような形で Intel に対する優位性を見いだすことができるか、が今後のモバイルプラットフォームの命運を握っている、と言えるのではないでしょうか。Pentium M のバスライセンスを取得した ATI とタッグを組んで Centrino よりも強力なプラットフォームを確立するか、PC へのインプリメント市場に見切りをつけて Athlon ノートや周辺機器市場、あるいは PDA 市場に目を向けるのか・・・もちろん前者の方が断然面白いんですけど。 これらのチップが Intel から投入されるタイミングは、偶然にも日本において PC リサイクル法が適用されるタイミングと重なっています。Dothan の登場が 10 月にずれ込んでしまうと微妙なのですが、9 月中に出るとすればギリギリのところで駆け込み発表する PC メーカーも少なくないのかも。それぞれのメーカーが、ここでどういう判断を下すのか、興味深いところです。が、Dothan プロセッサと Pro/2100A だけでは PC の面白さは大きくは変わらないというのも事実。VAIO も何か面白いマシンを用意してくれていると良いんですけど・・・。 |
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本日、仕事から帰ってみると、デスクの上に置いた So-net のルータ「HN-RT1」がまたしても光っているではありませんか。「ファームウェアノコウシン」・・・おお、ファームウェアアップデートですか。というわけで、さっそく更新更新。 ほどなくして、ファームウェアが 1.2.12 にアップデートされました。 どこが変わったのかな?と思い公式サイトを見てみましたが、本日時点ではまだ情報が更新されていないようで。どこが変わったのか、さっぱり分かりません・・・。つい最近 So-net がダイナミック DNS サービスを開始したところなので、これ絡みかな?とも思いますが、正式なリリースが出ないことには何とも言えません。早く情報開示してくれ〜。 今日は、ふと VCL(VAIO カスタマーリンク)の有償オプションサービスのページを見ていたら、気付かない間に「ボーナスキャンペーン」と称した割引サービスを開始していたんですね。 http://vcl.vaio.sony.co.jp/vyos/info86.html HDD アップグレードサービス、英語キーボード交換サービスについて一定量(HDD は \5,000、キーボードは \3,000)の割引が適用されるとのこと。期間は 7/31 まで・・・ってあと三日じゃんか!!! PCG-U101 のキーボード交換サービスが \20,000。割引で \17,000。高いことには変わりないですが、US SONY での発売が当分なさそうな気配なので英語キーボードはこのサービスを利用するしか手がない。どうしよう・・・悩んでいる暇はないし・・・。 最近は、拡大保証サービス「VAIO セーフティプラス」の終了が発表されたり、未確認情報ですが IBM 等のような部品提供サービスが開始予定らしいという情報があったり、VCL も何かと新しいサービスの方向性を模索してきているように見受けられます。徐々に改善されているとはいえ、私個人の満足度的には VCL にはまだ努力してもらいたいレベルに過ぎないですからね〜。部門の方針として発売する VAIO のモデル数は絞りつつも、年々多様化するユーザーニーズに応えるためにはアフターサービスも多様性を持たせたり、パワーユーザーの要望にも応えていかなくてはならないということなのでしょうかね。(逆に、仮に今キーボード換装サービスを申し込んだ直後に英語キーボードがパーツ購入可能になったりしたら死ぬほど悔しいんですけど)。 そういえば、今日の PC Watch に IBM と NEC の中古 PC 販売に関する興味深い記事が掲載されていましたが、 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0728/gyokai67.htm ソニーもある程度以上のシェアを持つようになった PC メーカーとしては、中古 PC の回収や販売については何か具体的な方策を打ち出さなくてはならない時期だと思います。先日始まった「VAIO ぴかぴかサービス」も、型落ちとなった VAIO を廃棄せず長く使ってくださいというエコロジー的な側面と同時に、このサービスが行える体制を発展させれば、大々的な中古 VAIO のリフレッシュ販売ができる可能性があるという風にも読み取れます。 やはり、PC リサイクル法の適用を契機として、PC の販売価格以外にも市場にいろいろな変化が訪れそうですね。 |
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前回の Column ではソニーの 2003/1Q 決算発表について触れましたが、これを書きながら、考えたことがあります。今日は、そのことについて少し、お話ししましょうか。 先週、NHK の人気番組「プロジェクト X 〜挑戦者たち〜」では、 『復活の日 ロボット犬にかける』 http://www.nhk.or.jp/projectx/122/ と題してソニーのロボット犬・AIBO の誕生秘話を特集していましたよね。今日(日曜)の午前中にも再放送を流していたようなので、ご覧になった方も少なくないと思います。 あの番組はちょっとドラマを作りすぎているきらいがあるのがときどき苦笑してしまう点なのですが、私も「モノ作り」の夢を抱いて社会に出た一介のエンジニアとしてあの番組にはかなり勇気づけられている部分もあるため、とても気に入っているシリーズです。それこそ『町工場、世界へ翔ぶ』の回は何度となく観たくらい(笑)。 番組の中で今回取り上げられていた AIBO は、今でこそ誰もが知っている民生用愛玩ロボットの代名詞となっていますが、開発に着手した当初は「売れるわけがない」と猛反対され、発売に際しても「申し込み人数が 1,000 人に達しなかったら製造しない」という厳しい条件が設けられたほどでした。それが、Web での予約販売受付開始直後に販売予定数を売り切ったという事実は、まだ記憶に新しい方も少なくないことでしょう。 私が最近のソニーを見て、何か足りないと思っていたのは、こういうところではないだろうか?と思うわけです。 売れるかどうか分からないけど、面白そうだ、やってみよう。ブランド名はまだ立ち上げたばかりで誰も知らないけど、技術力には自信がある、死ぬ気でやれば売れるはずだ。 ビジネスの世界では、そういった根性めいた話とか、エンジニアの独りよがりな考えは悪として嫌われる側面がありますし、実際私も仕事上ではより確実な方向へ、よりリーズナブルな展開へ、と持っていくやり方をしています。が、ソニーが面白かった所以は、どこかそういう泥くさい考え方でモノ作りに取り組んでいる人たちがいるからではなかったでしょうか? 確かに、技術力を過信するあまりソフトウェアの充実がおろそかになって VHS に負けたベータマックスのような例もありますが、良きにつけ悪しきにつけ、そこが我々ユーザーを引きつけてやまない魅力の一つだと思っていたのですが。 最近のソニーはトップダウンの力が強すぎる、と思います。CoCoon にしても QUALIA にしても、また他の製品ブランドにしても、まずはじめにコンセプトありき、ソリューションありきといった考え方で製品が作られている。ブランドとはそういうものなのでしょうが、ブランドを冠することで死んでしまう製品や、ソリューションを被せることでぼやけてしまう製品の本質というものもある、と思います。CoCoon は、「CoCoon」というブランドでまとめずに、タイミングを間違えずにポイントを押さえた製品展開を行っていれば、現在のように松下・東芝に後れを取ることはなかったかもしれない。VAIO も市場の流れに媚びることなく、開発者が作りたいマシンを作っていれば、VAIO U のような面白い製品がもっとたくさん出ていたかもしれない。 プロジェクト X の内容からすると、AIBO はどちらかというとボトムアップに生まれてきたもののようです。上が「作れ」と言ったから作ったわけではなくて、作りたいと思ったから作った。そして、とにかくこだわったから、これだけすごいものになった。町工場だった東京通信工業が、トランジスタラジオひとつをきっかけに「世界のソニー」にのし上がったのも、エンジニアのこだわり、営業のこだわり、がうまく噛み合ったから、だと思います。たぶん、現代はそんな悠長なことを言っていられる時代ではないと思いますが、逆に言えば、現在のソニーにかつての東通工のような「日本再建」(設立趣意書より)を言い放てるほどの覚悟と、「自由闊達で愉快なる工場」(同)はあるのでしょうか? ソニーがどんどん「フツーの会社」になっていく。最近、次第にそう感じるようになってきたのは、ずっとソニーを見続けてきたせいで自分の感覚が麻痺してきたから、ではないような気がしています。覚悟を決めれば、まだまだ「面白いこと」ができるはず。「モノづくりの復権」は、まだまだこれからだと思います。この 1Q が、跳躍のための力を溜める期間だったとすると、2Q はいよいよそれを反発力に変えていくフェーズになると思います。奇しくも、この四半期の最後には「PC リサイクル法」を目前とした VAIO のモデルチェンジが待ちかまえています。そして、冬商戦を睨んだ各カテゴリの新製品も・・・。我々は、もう少し我慢してみる必要がありそうです。 |
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昨日付でソニーが 2003 年度第 1 四半期の連結決算を発表していますね。 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200307/03-031/ 総じて、「ソニーショック」と言われた 2002/4Q の決算よりは前向きな内容となっていますが、昨年前半の好調ぶりからすると相変わらず低い調子で動いていることには変わりはないですね。 VAIO に関しては、販売数は減少したものの増益。昨年後半にかけて他社に奪われた大きなシェアを取り戻すべく、幅を広げすぎて破綻しかけていたラインナップを整理したおかげで多少持ち直したようです。しかしながら、これはどちらかというと分散していたリソースの集中による開発や生産、マーケティングの効率化という側面によるところが大きく、この結果が即イコール商品の競争力の強化という結論にはつながらないと思います。 客観的に見ても、最近の VAIO はあまり面白くないと思いませんか?特に、VAIO W くらいしか面白い製品がない現在のデスクトップ VAIO はいくらなんでもつまらなさすぎると思います。フラッグシップという意味での RZ シリーズの位置付けやスペックは悪くないと思いますが、それ以外がほぼ HS シリーズしかないというのはあまりにも寂しいです。何か、もっと我々の感性を刺激してくれるようなモノが・・・それが必ずしも「MX」と呼ばれる製品である必要はないと思いますが、「何か」が欲しい気がしています。 ノートは Banias(≒Centrino)の登場で少し面白くなりましたが、あまり「らしさ」が感じられる製品がないというのは、相変わらず由々しき問題ですね。VAIO U は良い製品でしたが供給に深刻な問題を抱えていましたし、Z にしろ TR にしろモノとしては悪くないのですが、「VAIO である」というだけで購入の強烈な動機となり得たかつての VAIO とは何か違うもののように感じます。というか、最近の VAIO には、以前の競合国内メーカーの製品を見ているような思いがするんですよね・・・現時点で「商品競争力は高まった」と明言しているようですが、個人的にはまだまだだと思っています。確かに、「SonicStage Mastering Studio」に代表されるような「VAIO ならでは」の試みは認めているのですが、VAIO というハードウェアそのものの求心力は、かつてと同じ強さに達しているとはとても思えないので。 テレビ「WEGA」シリーズはブラウン管モデルの伸び悩みにより不振。これは、12 月の地上波デジタル放送のサービス開始を見据えた買い控えを考慮すれば致し方ないところかもしれません。昨今のホームシアターブームによって、高額なはずのプラズマディスプレイはかなり好調と聞きますが、台数ベースでは相変わらず最も出ているのはブラウン管ですからね。とはいえ、ハードウェア的には涸れきって限界まで価格の下がったブラウン管よりは、付加価値商品として利益を出しやすい FPD(フラットパネルディスプレイ)に各社軸足を移してきているのも確か。やはり有機 EL に注力するためとはいえ PDP(プラズマディスプレイ)のパネルを内製しない選択肢を選んだことが、ここにきて利益構造上のネックになっているというのは否めない点であると思います。このことへの対策として、「WEGA ENGINE」やワイヤレス液晶 WEGA、あるいは製品そのもののプロダクトデザインによる商品力の強化を図ってきましたが、やや付け焼き刃的な印象があるところは否めず(それにしても PLASMA WEGA のデザインは本当に秀逸だと思いますが)・・・これが、今度の CLIE が登載する「Handheld Engine」のようなキーデバイスの自社開発という流れに向かわせたのだと思います。 また、WEGA とは切り離して考えることのできないデジタルレコーダは、市場そのものは地上波デジタル前の買い控えを考慮してもかなりの勢いで伸びている中、ソニー製品は健闘しているとは言い難いものがあります。コンセプト先行の試作機のようなものしか出せない CoCoon、-R/RW と +R/RW の製品を散発するのみであまり話題に上らない DVD レコーダ・・・。東芝や松下のような王道をあえて選ばずに、「ソニーらしさ」を考えるあまり、Blu-ray、DVD+RW、CoCoon という製品を抱えているおかげで、それらに遠慮してしまって「最も売れ筋」な製品を出せずじまいになっているちぐはぐさは、地上波デジタルまでには何とかしないと更にまずいことになるのではないでしょうか?と、他人事ながら心配になってしまいます。 「売れる商品」というのにはおそらく 2 種類あって、時流に乗る製品と、トレンドを作り出す製品に大きく分けることができると思います。デジタルレコーダに関して言えば現在の東芝・松下の製品は前者にあたると言えるでしょう。ソニーはどちらかというと後者の製品づくりを得意としていて、「今までなかったところに市場をつくる」というのは、ウォークマンを世に出して「ヘッドホンステレオ」という製品をここまで一般に知らしめたことがそれを端的に物語っています。最近でいえば、CoCoon がまさにこういった新しい市場づくりに挑んでいるさなかですし、無線 LAN を内蔵してナローバンドの WAN 通信はほぼ完全に切り捨てている PEG-UX50 もどちらかというと後者に属する製品であると思います。しかし、それらは本当に「新しい市場づくり」の動機づけとしてブロードバンド通信を活かせているか?昨年あたりのソニーはとにかく何でも「ネットワーク」という冠詞をつけたがっていましたが、「ネットワークに繋がりさえすれば、例え売れなくても許される」といった風潮がソニーの中になかったか?そのあたりが、現在のソニー不調の一因となっているような気がしてなりません。 また、ここまで好調が続いていたゲーム事業もやや減速している模様。ま、今期はビッグタイトルが特にありませんでしたからね。 PlayStation BB Unit の発売があり、オンラインゲームユーザーの数は確かに増えているのでしょうが、オンラインゲームは同時に何タイトルも平行してプレイできるものではありませんから、これが直接 PS2 用ゲームタイトルの売り上げに直結するとは考えにくいです。そもそも、PlayStation は(初代 PlayStation の頃からそうでしたが)マニアックなゲームよりもむしろライトユーザーや 20〜30 代の成人層をターゲットとしたタイトルと DVD 再生機能によってユーザーの裾野を広げてきたという経緯がありますから、オンラインゲームがそこまで大きなキラータイトルになるということは有り得ないでしょう。 となると、HDD とネットワークを備えた BB Unit が「オンラインゲーム以外」のアプリケーションを考えるとすれば、やはりデジタルレコーダや家庭内のデジタルハブ的な位置付けになるのでしょうね。例えば、BB Unit はなんと Cyber-shot や Net MD にも対応しているようですし・・・。このあたりの流れを考えると、やはりこの先の PlayStation の方向性としてはひとつは PSX なのかな、という気がしてきます。 PSX は価格設定さえ誤らなければおそらく何もしなくても成功するでしょうし、ひとつ間違えば自社のデジタルレコーダラインナップすら喰ってしまうことになりかねませんが、それくらいに大きな意味を持っていると言えそうです。というか、早く出しちゃえよと思っているのですが(ぉ 地上波デジタルの流れを見極めてからデジタルレコーダを購入しようという人は少なくないでしょうが、その多くが PSX の地上波デジタルチューナ非内蔵というデメリットを考慮しても PSX に流れそうな気がします。そして、改めて専用機に移るという・・・(私もその一人です)。PSX がリビングルームのかなり重要なポジションを占めることになるのは、間違いなさそうですね。 2003 年度第 2 四半期以降、ソニー浮上のマイルストーンはおそらく 10 月の PC リサイクル法施行を踏まえた VAIO ニューモデル発表と、年末の地上波デジタル放送開始の 2 ど訪れることになるでしょう。それまでに、どんな製品を用意することができるか・・・今年は 9 月にパリで「Sony Dream World」が開催されるようですが、そこでまた新しいソニーを見ることができるのでしょうか?というか、そろそろ見せてくれないと困るのですが・・・。 ■記事リンク PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0724/sony.htm AV Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030724/sony.htm MYCOM PC WEB の記事 http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/24/22.html |
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Transmeta が新プロセッサ「TM8000」(コードネーム Astro)の 9 月リリースを明らかにしたようです。 Yahoo! ニュースの記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030722-00000006-inet-sci 以前より 2003 年の 3Q と言われていたので、予想通りといったところでしょう。10 月(PC リサイクル法の施行に伴う駆け込み発売があるとすると 9 月)より発売される秋冬モデルには、このプロセッサを登載したミニノート/サブノートが登場することになるものと思われます。TM5600〜TM5800 の頃は(PC メーカーからのプッシュもあったのでしょうが)大風呂敷を広げすぎて結果的に「ダメな CPU」の烙印を押され、なおかつ必要な時期に・必要な数だけ CPU を供給できなかったことで、せっかく奪えそうだった Intel のシェアを獲り逃すというミスを犯しました。が、CEO が交代して以降は比較的堅実な路線を歩み、スケジュールに対する不安感はある程度取り戻すことができているようなので、今度は当初からそれなりの量の CPU を供給することができることを期待しています。 現在 OEM メーカーに供給されている TM8000 の動作周波数は 1.1GHz。現時点での動作クロックや消費電力から考えて、現行の LV Pentium M や ULV Pentium M の対抗となるという線が濃厚です。現在の TM5800 が受け持っているセグメントからやや上に広がった、ということができるかもしれません。また、実際の処理性能としては、クロックあたりの性能で TM5800 よりも 50〜80% 高速になるとか。その雰囲気だと、以前噂されていた「Pentium 4 2.40GHz より速い」ということはなかなかないでしょうが、少なくとも同クロックの Pentium M に匹敵する性能は期待してもいいのかな?と思います。あとは、I/O 周りのロジックをハードウェアで実装しているとすれば体感速度も大幅に上昇するでしょうし・・・。 記事によると、当初の主用途となる PC は 12〜14 インチクラスのノート PC や高密度ブレードサーバ等になるということ。日本では Crusoe というと 10 インチクラス以下のミニノートという印象が強くなっていますが、12〜14 インチといえば現在 Intel が Centrino ブランドで攻勢をかけている市場。Pentium M と真っ向勝負を挑める自信があり、なおかつ挑むつもりであるとみられます。今までのように「消費電力あたりの処理性能」という不透明な言い回しを使わずとも、絶対的な処理性能でも引けを取らないということでしょうか。だとすると、期待が持てますね。また、記事に言及のないミニノート、サブノートでは、今シーズンお休みになってしまった C1 シリーズがどう出てくるのか、そして果たして薄型 1 スピンドル VAIO の復活はあるのか、といったあたりが気になります。 また、ブレードサーバに関しても、Transmeta としては一度 Crusoe ブレードサーバでコケているだけに、押さえておきたいところ。ブレードサーバというものは、狭い設置面積の中に数多くのサーバユニットを詰め込むものであり、最近ではその消費電力が問題になってすらいるので、電気食いの Pentium 4/Xeon 系の CPU ではなくより省電力で処理効率の良い CPU を使おう、という流れがあり、Intel ですら Banias/Dothan コアをベースとしたデスクトップ/サーバ向け CPU を密かに開発しているらしい、と言われているくらいですから、Banias 対抗を謳う TM8000 がここを狙わないはずがない。デフレが止まらないコンシューマ向け PC と違い、ある程度の価格マージンを載せることができるサーバ向け CPU を成功させることができれば、Intel 並みとは言わないまでも R&D(研究開発)に回せるリソースが増え、より処理性能・省電力性能の高い CPU 開発に結びつけることができる、というポジティヴスパイラルに持ち込めるため、Transmeta としても是非とも成功させたいところでしょう。 ともかく、TM5600 の時代からひたすら待たされに待たされ続けた TM8000 も、難産の末あと 2 ヶ月ほどで我々の前にお目見えすることになりました。その実際の性能がどんなところであるか楽しみにしながら、暑い夏を乗り切ることにしましょう。 |
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お台場にて、ニュー CLIE「PEG-UX50」を見てきました。というわけで、本日の VAIO Column はこのニュー CLIE インプレッションをお届けしたいと思います。 これが PEG-UX50。確かに小さいです。 横長になったためか、今までの CLIE とはだいぶイメージが変わりました。デザインもどちらかというとデジタルガジェットっぽさに満ちていますよね〜。明らかに今までの CLIE とは違う製品なんだ、ということを全身で主張しているようです。PEG-NX シリーズのようなビジネス/パーソナルどちらもいけそうな落ち着いたデザインも悪くないですが、こういうメカっぽいのも好きですね。 Palm 端末としては初めて OpenGL に対応したため、ホーム画面(CLIE Launcer)は 3D 表示になりました。なんか半分ムリヤリっぽい感じの立体表示に加え、ぐるぐる回っている小さな球体を動かすという(って言葉にしてもよく解らないですが、実際触ってみても概念が掴めるまでは訳が分からなかった)演出過剰なだけでむしろ解りにくいユーザーインタフェースは、なんだか強引に OenGL を活用しようというのがあからさまに感じられてイマイチですね・・・。 本体左側面に電源/HOLD レバー、IrDA インタフェース、USB ポートを、右側面にはスタイラスホールとメモリースティック PRO スロットを備えています。メモステスロットのサイズと比較すると、本体サイズがホントに小さいことがよく分かりますよね。 マグネシウム合金製の本体はなかなか剛性が高いです。どんな機器でもこのくらいのサイズになるとオモチャっぽさが漂ってしまうものですが、マグネシウムの質感のおかげでしっかり高級感を備えています。初代 VAIO 505 のそれに通じるモノがありますねー。 キーボードは明らかに PEG-NX シリーズや TG シリーズに比べて格段に使いやすくなっています。両手でゲームボーイアドバンス風に構えて入力すると、かなり快速に入力することができそう。キーボード派にはもってこいかもしれませんね。 しかし、このスタイルで使っているとどんなにシリアスな仕事のデータを打ち込んでいてもゲームをやっているようにしか見えないのが致命的な欠点かも(笑)。この製品を知らない上司やお客さんの前では使えないかもしれません(^^; ハードウェアボタンはブラウザ(NetFront)、メーラ(CLIE Mail)、スケジューラ(予定表)の三つのみ。Palm の標準的なハードウェアボタンのアサインであったアドレス帳、ToDo、メモ帳(手書きメモ)はハードウェアボタンが割り当てられていません。環境設定でカスタマイズ可能とはいえ、こういう設計から考えてもこの PEG-UX50 は従来の Palm 端末とは一線を画す製品だということが読み取れます。 パッケージには従来の CLIE 同様クレイドルが同梱されます。が、今回のクレイドルは充電専用で、クレイドル側にはシリアル(USB)ポートが備えられておらず、PC との同期には本体側の USB ポートに直接 USB ケーブルを挿さなくてはなりません。しかも本体の USB ポートは充電用の給電には対応しておらず、充電にはクレイドルが、HotSync には USB ケーブルがそれぞれ必要というちょっと中途半端な仕様。クレイドルで HotSync でき、本体直結でも USB 給電できるならともかく、どっちつかずなのはなんだかなー、という感じですね。一応クレイドルではオプションの外付けバッテリをつけたまま充電できるというのが売りのようですが。 私の所有する PEG-NX80V との比較。こうして見ると改めて小さいですね。 しかし、本体サイズからみた液晶画面のサイズは UX50 の方が小さく、枠が広いなーという印象を受けます。もう少しギリギリまで大きな液晶を使ってほしかったのがホンネです。現状の技術ではまだまだ難しいのでしょうが・・・。 とはいえ、NX80V のサイズが自分の許容サイズをちょっとオーバーしていて、やっぱり大きいなあと常々感じながら使っている私としては、UX50 のコンパクトさはかなりうらやましいものがあります。 注目のソニー自社製 CPU「Handheld Engine」ですが、動作クロックが NX80V の 60% 程度しかない割には反応は良く、通常使う分には全く問題ないスペックを満たしていると感じました。従来の XScale より電池性能は高いようですし、この UX50 が目指す動画再生にも強いプロセッサということで、今後このプロセッサを搭載してくるであろう CLIE の新シリーズにも期待が持てますね・・・。 しかし、デクマの表示エリア問題をはじめ、ムリヤリなホーム画面の 3D 表示、縦長に回転表示できない画面など、まだまだ未完成だと感じる部分は多いです。ハードウェアの素性や着眼点は悪くないのですが、ソフトウェアが貧弱すぎる・・・ちょっと触ってみただけですが、あと 2〜3 世代はこなれないと手を出さない方が無難かな、という初代 CLIE を見たときと同じような感想を抱きました。外に持ち出すことが主眼の PDA なのに、オフライン使用を除けば無線 LAN のないところではほぼ用をなさない Bluetooth/IEEE802.11b のみという仕様といい、やはり中途半端な観は否めません。ま、WAN に関してはハギワラシスコムが発売している Bluetooth CF アクセスステーション「B-port」という製品を使えば Bluetooth 経由で PCMCIA/CF PHS を利用できるようですが、これにしたって対応しているのが DoCoMo の PHS と FOMA のみ、肝心の DDI Pocket 端末は使えないというお寒い状況。単体での WAN 通信はほぼ絶望に近いと見た方が良いですね・・・。 TV の画面も PC の画面も一般的には横長なので、それらの環境との親和性ということを考えると確かに横長画面の CLIE というのは理に適っているものだとは確かに思います。しかし、肝心の OS やアプリケーションがそれにまだ全然対応できていないこと、そして何より今の私が PDA において最も重要だと考えている通信機能が全然足りないので、今回はというかこの手の製品はしばらく「待ち」かなーというのがやはり私の感想でした。あと数世代待って、通信とソフトウェア環境の対応が何とかなったらむしろ今の NX より使いやすい端末になるんじゃないだろうか、と思っているので、淡い期待を抱きつつ今後の動向を見守っていきたいと思っています。 ちなみに、この新 CLIE については来週改めてこのメディアージュで体験イベント「Meet SonyStyle」が行われるらしい!?ということなので、興味のある方は来週お台場に行ってみてはいかが。夏ですしね〜、海も近いことですし^^帰りにはついでに湾岸で映画を観て帰るというのも、悪くないかもしれませんよ(笑 |
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この週末から、DDI Pocket より本多エレクトロン製 AirH" 端末「AH-H403C」が発売されていますね。 製品情報 http://www.ddipocket.co.jp/p_s/products/content/ah_h403c.html http://www.honda-elc.com/ahh403c/ ケータイ Watch の記事 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/14577.html ちなみに、実売価格は新規・機種変とも \5,800 の模様(ビックカメラ価格)。初値にしてはなかなかお安いかもしれません。 端末のスペックとしては 128K 通信に対応した AirH" 端末、ということで先代 AH-H401C や NEC の AH-N401C と何ら変わりはないのですが、通信カードタイプの PHS としては初めて国際ローミングに対応し、台湾でのデータ通信が可能(ローミングはパケット方式・フレックスチェンジ方式には対応せず、PIAFS 通信のみ)なほか、PocketPC 2002 端末に接続すれば音声通話も可能、というのが特徴です。また、固定式アンテナであった H401C とは違い、H403C では可動式アンテナを採用しています。 海外ローミングや音声通話機能にメリットを感じるユーザーはさほど多くないでしょう(私もそうです)が、もう一つの特徴としては、現在ある CF カードタイプの PHS で最も消費電力が低く、軽量であるという点が挙げられます。重量については CF タイプなので多少軽くなったところで違いは微々たるものですが、モバイルで使用することを考えると消費電力の違いは無視できません。AH-H401C(128K 通信時で 220mA の消費電力)に比べて 20% 減の 175mA。AH-N401C(190mA)と比較しても 10% 弱の省電力化が図られています。 私も一年半に渡って CFE-02 を使い続け、そろそろボロボロになってきて買い換えようと思っていたところなので、この新端末はちょっと魅力。最近 CLIE で通信するようになって i モードのパケット通信料が節約できたので、オプション 128K 分の差額は捻出できそうですし・・・。 というわけで、上記のようなお話を店頭でうかがってきたのですが、現在のところ私の PEG-NX80V をはじめとした CLIE にはまだ対応していない模様。PocketPC 系にはもう対応しているようなのですが・・・。これは、動作確認一覧をまめにチェックして対応状況を確認しておかないといけませんね。機能的には AH-N401C でも十分なのですが、ほら、sigmarion III のこともありますし(笑 |
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昨日はニュー CLIE の発表の陰に隠れてしまいましたが、ソニーからコンピュータ用ディスプレイの新製品が発表されています。 製品情報 http://www.sony.jp/products/Consumer/Peripheral/Display/ 新しく登場したのは、DVI 端子を備えた液晶ディスプレイ「SDM-X」シリーズの後継機種である「SDM-X93」「SDM-X73」「SDM-X53」の 3 機種と、コストパフォーマンスを重視したアナログ接続の液晶ディスプレイ「SDM-S」シリーズの「SDM-S93」「SDM-S73」「SDM-S53」の 3 機種。いずれも、現行の「SDM-Xx2」「SDM-Sx1R」シリーズを置き換える形になります。 国内では先日 Sony Style 限定で発売されたデザイン重視の液晶ディスプレイ SDM-HS シリーズされたばかり(現在、17 インチモデルを除きほぼ予定販売数終了)ですが、この HS シリーズが一般販売されなかったのはやはりモデルチェンジを目前に控えていたからだったようです。 今までは 23 インチワイドの「SDM-P232W」が唯一の狭額縁液晶で、海外向けには 18 インチ以下の「SDM-P」シリーズもラインナップされていたものの、国内では全く登場の兆しがありませんでした。こうして長きに渡り額縁の広い液晶ディスプレイをラインナップしつづけ、現在では大手ディスプレイメーカーとしては最後の広額縁液晶ベンダーとなっていたソニーですが(笑)、この両シリーズの登場によりようやく他メーカーと肩を並べたことになります。さすがの私も、額縁の広いソニー製 LCD は買う気がしませんでしたからね(^^; しかし、狭額縁になってしまうと却ってデザイン上の主張がしづらいということになってしまい、これといって他メーカーとのデザイン的な差異が見えづらくなってしまったのもまた事実。デザインで競合機種より魅力的に感じる部分といえば、「SONY」ロゴが入っているところくらいでしょうか?(笑)仕方のないこととはいえ、デザイン的に素晴らしかった SDM-HS シリーズの直後だけに、凡庸なデザインに感じるのは残念です。 ただ、この新シリーズが全くの事務的なデザインに終始しているかというとそういうこともなくて、SDM-HS シリーズや現行の LCD WEGA で用いられた「背面カバー」によるスッキリ感・フラット感の演出は今回のモデルでも踏襲され、背面からケーブルが生えているのが見えにくいような工夫がなされています。SDM-S シリーズに至っては、さらにスタンドの脚の部分にケーブルを通すことによってさらにスッキリ見せることに成功しています。 個人的には、ようやくこれなら買ってもいいかなと思える液晶ディスプレイがソニーから発売されたな、と思います。HS シリーズはともかくとして、今さら額縁の広い液晶を買う気にはなりませんでしたからね。ま、額縁が狭くなったとはいえソニー製品なので他メーカーより 10% くらいは高いんでしょうが・・・(^^; しかし、私が実際買いたい仕様ではないことも確か。19 インチ以上であれば、やはり UXGA(1,600x1,200)の解像度は出したいです。現在のボリュームゾーンは 17〜19 インチの SXGA クラスの製品であり、UXGA 以上の解像度を持つ製品をリリースしているメーカーそのものが少ないというのが現状ですが、やっぱりそこまで高解像度を必要としているユーザーって少ないんでしょうかね?画像をいじることの多い私はどうしても SXGA+ 以上は欲しいのですが・・・というわけで、相変わらず私の第一候補は「ThinkVision L200p」から変わらず、です。 今年中にはデスクトップ PC を何とかして、ディスプレイも液晶にリプレースしようと考えているのですが、もう少し魅力的な選択肢が増えてくれないかなあ。 ■記事リンク http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/17/14.html http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0717/sony.htm |
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本日、突如として、「PEG-UX50」なる CLIE の新製品が発表されました。 ニュースリリース http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200307/03-0717/ 製品情報 http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-UX50/ 先日の 2003 年度経営方針発表会にてモックだけが示された、横長タイプの「オープン&ターン」CLIE。同時に開発が発表された SCEI の「PSX」が年末商戦の予定なので、こいつも秋冬モデルという形になるだろう、と思っていたら、想像以上に早く製品化されてしまいました。シャープの SL-C7xx シリーズによく似たデザインになっています(というかこういうスタイルだとこういうデザインにならざるを得ないんでしょうが)。 この「PEG-UX50」は「ワイヤレス LAN モジュール内蔵、フルキーボード付 PDA において、世界最小・最軽量」を謳っています。それでは他機種と数字で比べてみましょう、ということで、PEG-NX80V および SL-C760 と比較してみたのが以下の表。
確かに最も小さく、最も軽いといえそうです。カタログのどこにもアピールがないですが、これはまさに「いちばん小さい CLIE」!型番こそ「PEG-U」ではないですが、「U」X という型番ですし、よーく見るとどことなく初代 VAIO U を彷彿とさせるデザインじゃないでしょうか?実はこのデザイン、狙っていたのではないかと読んでいます。 製品のスペックや特徴については定番「クリクラ!」をはじめとして多くの CLIE 専門のサイトさんで取り上げられているでしょうから敢えて細かくは書きませんが、注目すべきは新採用の CPU。従来の Intel XScale PXA25x シリーズに代わり、自社開発(生産は SCEI)による PDA 向けプロセッサ「Handheld Engine」でしょう。 ニュースリリース http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200307/03-0717/ ARM 互換の独自開発 CPU で、例えて言うならば XScale シリーズを Pentium シリーズだとすると、「Handheld Engine」はいわば AMD Athlon や VIA C3 にあたる互換 CPU ということになります。200MHz が標準である(WinCE ベースのものでは 400MHz 駆動のものも少なくない)昨今の PDA 向け CPU の動作クロックからする「Handheld Engine」の最高 123MHz という動作周波数はいささか低い気がしますが、Crusoe の LongRun にも似た省電力機能、ワンチップ化による省スペース化・低消費電力化、そしておそらくなされているであろう動画関連への処理性能の最適化などによって、「現状の」CLIE としては十分なパフォーマンスを実現しつつ、その他の要素もしっかり押さえたバランスの良い CPU に仕上がった、というのがソニーの言い分のようです。 CPU の性能に関してはやはり実機が出てみないことには何とも言えませんが、個人的に興味があるのはソニーが CLIE の CPU を内製したということ。この CPU 自体が持つ意味というか、ソニーというグループ企業の中での立ち位置なんです。先日、ZDNet にて本田雅一氏がこんな記事を執筆されていたのを、ご覧になった方も多いのではないでしょうか? http://www.zdnet.co.jp/news/0306/04/cjad_honda.html PlayStation 3 のコア・テクノロジーとなる「CELL」プロセッサやそれを利用したグリッド・コンピューティング技術、あるいは SCEI が描く PSP/PSX などの壮大なストーリーについてはまた別の話なのですが、ここにきてソニーという会社が「キーデバイスの内製」という方向に梶を切り始めたことに非常に興味を持っています。最近は、PC や PDA は言うに及ばず、有機 EL ディスプレイまでの繋ぎとしてのプラズマディスプレイでさえ、ディスプレイパネルを外注(NEC 製)し、ソニーはどちらかというとハードウェアはアセンブリ(組み立て)するだけ、あとはソリューションやソフトウェア(VAIO や CLIE のオリジナルアプリや「WEGA ENGINE」など)で勝負している観が強く見られましたが、最近は製品の心臓となるデバイスを内製に切り替えて収益構造を改革しよう、という流れを作っているように見えます。そういう意味では、この「Handheld Engine」の開発は、2002 年度までのソニーと 2003 年度以降のソニーを語る上で、重要なターニングポイントとなる事件、ということができるのではないでしょうか。 話が CLIE から逸れてしまったので元に戻しましょう。 今回の UX50 において、新しい要素がもう一つ追加されています。日本語入力システム「Graffiti」が「Graffiti 2」にバージョンアップされました。 厳密には、「バージョンアップ」ではなく、Graffiti 2 は従来の Graffiti とは全く異なるシステムで、従来の Graffiti とは入力方法に互換性がない(旧 Graffiti のスタイルで一筆書き入力しても、多くの文字は正常に認識されない可能性がある)のです。Graffiti が新バージョンにリプレースされた背景としては、この Graffiti の技術が Xerox の特許に抵触しているとして、2000 年頃から Palm(現 PalmSource)と Xerox の間での訴訟が長引いていることがあります。 http://www.zdnet.co.jp/news/0301/14/ne00_palm.html この「Graffiti 2」の登場により、以降の Palm OS 搭載 PDA の標準文字入力システムはこの「Graffiti 2」に置き換えられていくことになります。そして、CLIE においては、ハードウェアキーボードとデクマ、Graffiti 2 という三つの(ハードウェアキーボードがつかない廉価モデルではデクマと Graffiti 2 の二つの)選択肢がこれからの CLIE のスタンダードとなっていくのでしょう。しかし、UX50 のカタログ上では、この Graffiti 2 についてはほとんどどこにも触れられてはいません。入門ユーザーにはむしろ Graffiti の存在を隠しているようにすら見えます。そして、旧 Graffiti をマスターしてしまった既存の CLIE/Palm ユーザーにすら新しい入力方式の学習を強いる Graffiti 2、かなりまともに使えるデクマという選択肢、これらを考慮すると今後 Graffiti 2 ユーザーというのはかなり限定されたものになってしまうんだろうなあ、と考えさせられます(もっとも、それも Graffiti 2 の学習のしやすさや入力効率次第でしょうが)。個人的には、現時点ではアルファベットや仮名文字のベタ打ちにはまだデクマよりも Graffiti の方が高速に入力できますから、Graffiti 2 も Graffiti と同様に覚えやすく、入力しやすい方式だといいんですが・・・。 それにしてもこないだ発売日に NX80V を買ったばかりなのに、ほんの 3 週間足らずで新製品を発表するなんてひどいやソニーさん、と少し思いましたが(笑)、冷静に考えて今回の UX50、Brown Sugar 的にはやっぱりパスですね〜。もともと「ワイシャツの胸ポケットに入るサイズのモバイル」が欲しくて WorkPad を使い始め、なかなか CLIE に転ばなかった私なので、今回の UX50 のサイズはかなり魅力的なのです。それでいて、画面の解像度は高いし・・・。 しかし、内蔵している通信機能は IEEE802.11b と Bluetooth のみで、CF スロットはおろか通信用シリアルコネクタすら備えられておらず、PHS や携帯電話を使ってのモバイルアクセスを行う手段がないんです。 現在、CLIE を持ち歩く理由のほとんどを CF スロットを使った通信が占めている私の CLIE の使用スタイルでいくと、UX50 はただの使えない箱になってしまう可能性が高い。IEEE802.11b 内蔵なのでホットスポットさえあればどこでも!と言いたいところですが、都市圏以外にはまだまだホットスポットは普及しておらず、料金もたまの使用には高いと言わざるを得ないシステム、また業者間のローミング対応が進んでいない現状を考えると、かなり家や職場の外で使いこなせるユーザーというのは限られてくるのではないかと。 そもそも、現在ホットスポットがあるのは喫茶店をはじめとした「テーブルと椅子があって、腰を落ち着けて通信する場所」が多く、PDA を使わなくても PC を取り出してゆっくり通信をすれば済むということがほとんど。例えば駅のホームのようなところで「必要なときに立ったまま必要な情報を引き出せる」ことを実現してくれるホットスポットなんて、本当に数えるほどしかないと言えます。 個人的には、ホットスポットの現状を顧みるに PDA の本領を発揮できる現時点で最良の選択肢は PHS か FOMA しかないと思っているので、UX50 の無線 LAN と Bluetooth に割り切った仕様はちょっと時期尚早だったのではないでしょうか?今後、間を置かずに Bluetooth 対応の AirH" PHONE か FOMA 端末が出てくれれば話は別ですが、Bluetooth 対応機器自体が絶滅の危機に瀕している国内の携帯電話市場では、望むべくもないか。 また、今回は横長になったおかげでピッチがずいぶんまともなものになったハードウェアキーボードも目玉の一つですが、私は全く惹かれません。だって NX80V も買って以来一度もハードウェアキーボードなんて使っていませんから(笑)。ハードウェアボタンもいわゆる「Palm デバイス」のものとは全く違って、「ブラウザ」「メーラ」「スケジューラ」に対応したハードウェアボタン 3 つだけ(おそらくカスタマイズは可能)。確かに私も NX80V を使っていて、ハードウェアボタンは Palm 標準のそれよりむしろブラウザ、メーラ、スケジューラ、あとできればメモに割り当ててあった方が使い勝手が良い、と考えていましたが、実際に ToDo やアドレス帳のハードウェアボタンが削られてしまうと、いよいよ「CLIE」は「Palm」ではなく「CLIE」である、という言葉が本当に説得力を持ったものになってきたように感じます。そして、ニューモデルが出れば出るほど、ワイドハイレゾ+OS5 な T シリーズの後継への願望が強くなっていきます。ここまで来てしまったら、もう出ないだろうと考えざるを得ないのが、つらいところではありますが・・・。 ■記事リンク PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0717/sony2.htm ケータイ Watch の記事 http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/14886.html MYCOM PC WEB の記事 http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/17/13.html ASCII24 の記事 http://ascii24.com/news/i/hard/article/2003/07/17/645006-000.html ZDNet の記事 http://www.zdnet.co.jp/news/0307/17/njbt_01.html http://www.zdnet.co.jp/mobile/0307/17/n_sekiclie.html # 本日、1,500,000 アクセス突破しました。ありがとうございます! |
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ソニーが新開発の 4 色カラーフィルタ搭載 CCD の開発を発表しました。 ニュースリリース http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200307/03-029/ PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0716/sony.htm リリースによると、従来の RGB のカラーフィルタに新しくエメラルド(E)のフィルタを追加した、4 色カラーフィルタとのこと。この新しいフィルタをドライブする画像処理プロセッサも同時に発表されています。 「色」には赤、青、黄色の「色の三原色」と赤、緑、青の「光の三原色」があり、前者は三原色を等量混ぜ合わせると黒に、後者は三原色を等量混ぜ合わせると白になる、というのは小学生でも知っている常識です。テレビのブラウン管も、デジカメの CCD も、液晶ディスプレイの画素も、いずれもこの「光の三原色」の原理に基づいて作られています。ブラウン管の映像を至近距離でよーく見てみると細かい RGB の輝点がびっしり並んでいるのを確認することができますし、液晶の悲しいドット欠けは画素のある色に対するシャッターの開閉に不良があることが原因となっています。それくらい、「光の三原色」はデジタルイメージングにおいて最も重要な大前提でした。 ここに追加された、4 つめ・エメラルドのカラーフィルタ。エメラルドは赤のほぼ補色となる要素なので、赤色フィルタと連動させてコントロールすることで、赤側の鮮やかさや階調表現力が大幅にアップする、というのがこの新フィルタの原理のようです。発光デバイスの発色は、どうしても赤系の色は他の色に比べて暗く感じがち(どういう原理(光の波長や色温度の関係?)なのかは知りませんが、経験的にそう感じます)ですから、無限にある「色」の中でも赤系の表現力を高めるというのは特に難しいのでしょうね。 「三原色」から「四原色」(?)への拡張・・・これまでの常識を覆す画期的な発明のようですが、これと同じようなことは、既に銀塩カメラの世界で行われているんです。 富士フイルムが 2、3 年前に「第 4 の感色層」を備えたカラーフィルムをかなり大きく扱い、力のこもったマーケティングが行われたことはまだ記憶に新しいところではないでしょうか?この原理を利用した 4 感色層系のフィルムというのは、大きなプロモーションこそなかったものの 10 年以上前から同社は販売していたようです。 このフィルムの原理については、以下の URL で詳しく解説されています。 http://www.fujifilm.co.jp/nazenani/filmnazenani/q8.html http://www.d2.dion.ne.jp/~yoshih/color_abc_14.html 富士フイルムが「第 4 の感色層」と言っているのが「シアン」。ソニーの新 CCD が持っている色素は「エメラルド」。どちらも「青緑」と表現できる色で、ほぼ同じ色素といって差し支えありません(単にメーカーによる呼称の違いというだけかもしれません)。このことから考えると、銀塩カメラの「ネガ」の世界と、デジタルカメラの「ポジ」の世界とでは理論は厳密には全く同じではないかもしれませんが、少なくとも同じような原理に基づいて「第 4 の色素」の必要性に辿り着いた、ということは間違いないでしょう。 そういえば、インクジェットプリンタの世界でも「写真画質」を標榜するようになった頃から、ハイエンドの製品に関しては階調の表現力を増すために通常の 4 色インクに加えて「フォトインク」等と呼ばれる淡色系インクを併用するというムーブメントがあり、以降プリンタの写真印刷品質が大きく前進しましたが、今回の 4 色フィルタも今後のデジタルカメラ市場のトレンドになる可能性は十分にあり得るでしょう。単純な高画素化以外にも、カメラ付きケータイとの差別化のポイントとして訴えていきやすい部分ですし。 今回の CCD とは直接関係はないものの、「赤の赤らしさ」を第一のキーワードとして、特に赤の色再現性や階調表現力に注力している QUALIA シリーズの CRT モニタや SXRD プロジェクタでもそうですが、最近のソニーは色再現性の高さにこだわっているのかと思わせるフシがあるように思います。今までの Cyber-shot やあるいは WEGA、PC 用ディスプレイ等でも、ソニーのイメージングデバイスはどちらかというとメリハリのある印象のよい画質を目指していて、忠実な色再現性ということはあまり重視していないように思っていました。それがこのデバイスの登場によって、ある程度は見栄えよりも自然な発色を重視したチューニングになってくるのでしょうか?人間の感ずる色合い=クオリアに直接作用するデバイスなだけに、QUALIA シリーズの後続製品として登載製品第一号が登場する可能性は十分にあると思います。 しかし、最近の Cyber-shot(に限らずカメラのついたソニー製品全般にいえることなのですが)では、CCD の再現性能よりもむしろレンズの性能やプロセッサの処理性能(特にノイズリダクション系の性能)に大いに不満を感じているので、個人的にはむしろ CCD よりもそちらに力を入れていただきたかったような気がします。というか、CCD がいくら立派になったところで、レンズが相変わらずならば Cyber-shot の致命的ともいえる欠点は全く改善されないわけで・・・。 秋に登場する可能性が高い Cyber-shot F717 の後継製品や、登場するかもしれない画質重視型の「QUALIA」デジタルスチルカメラ、あるいはソニーが 2004 年に投入すると噂されているデジタル一眼レフなど、この CCD が採用される可能性のある製品というのは少なくないでしょう。ゆくゆくは、DSC-P シリーズくらいまでは当たり前に登載されるようになるのかもしれません。現在はまだ技術発表にすぎないレベルですが、技術発表から半年で実製品が登場した SXRD プロジェクタの例を見る限り、遅くとも今年の秋冬商戦には登載製品が登場する可能性は高いでしょうね。個人的には、来年のデジタル一眼レフの登場をニラみつつ、F727(?)の完成度に期待したいと思っています。 ――あの日、僕がフレームに収めたかったのは、僕が吸い込まれそうになった、あの空の青の青さ。君が瞳を奪われた、花びらの赤の赤さ。そして、僕らの心に映った、さまざまな、鮮やかな、色、ときには淡い、色。 でも、本当に必要だったのは、フレームに収めることではなかったのかもしれない。どんなに技術が進歩しても、高価なカメラを使っても、瞬間を「思い出」というフィルタ以上に美しく残してくれるものなど、存在しないのだから。 技術は人間の感動の手助けをし、ときとしてそれ自体が人間に感動を与えるけど、感動した気持ちそのものを保存することは、どんなに技術が進歩したって、できやしないと思う。だからこそ、人は、感動するための、感動させるための、努力を惜しまないんだと思う。 |
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前々から買おうと思っていたヘッドホン、ソニーの「MDR-CD900ST」を購入しました。 http://www.so-net.ne.jp/Shop/phone/ http://www.h-navi.net/cd900st.htm ヨドバシカメラにて売価 \16,200(税抜)のところ、ポイントが貯まっていたので差額 \774 でお持ち帰り。(笑 掲示板で何度か話題に上っていたのを覚えている方も少なくないでしょうが、ソニーの業務用スタジオモニターヘッドホンです。大昔(15 年くらい前)にあった高級ステレオヘッドホン「MDR-CD900」という製品を、業務用にカスタマイズした製品らしく、同様の派生品に民生用の DJ モニタリングヘッドホン「MDR-Z900」というモデルと、主に海外向けに生産されている「MDR-7506」(MDR-CD900ST とほぼ同じデザインで、サイドのラインがレッドではなくブルーになっている)があり、それぞれに傾向は違うようですが、いずれも解像度の高いモニタリングヘッドホンと言われています(私はいずれも販売店の試聴スペースで軽く試聴したくらいの知識しかない)。 この MDR-CD900ST、ソニーが製造してはいるものの、業務用ということでソニーマーケティングでは取り扱っておらず、eCatalog はおろかソニーマーケティングが配布するカタログにも全く掲載されていません。もともとソニー株式会社とソニーミュージックが共同開発した製品で、ソニーミュージックがスタジオ等に卸しているようです。よく、国内アーティストのレコーディング風景でこの黒に赤いラインの入ったヘッドホンを見かけますが、まさにそれがこの製品。 ソニーマーケティング扱いの製品ではないということで、ソニー製ヘッドホンの例の過剰なまでの包装はなく、白箱にナイロン袋で包装された本体が一個入っているのみ。保証書もなく、「修理はここに連絡してね」と電話番号と簡単な仕様を書いたぺら紙が一枚入っているだけです。安くはないヘッドホンのくせに、簡素すぎる・・・というか、こういうのを見ると、CD900ST といえどレコーディングスタジオではたぶん消耗品扱いなんだろうな、というのが伝わってきますね。 さっそく試聴・・・って、痛ッ!痛いから!! ・・・なんというか、剥き出しの音が耳に突き刺さってくるようです。今まで「モニターヘッドホン」というものはいくつか聴いたことがありますが、ここまでストレートなものには初めて出会ったかも。ヴォーカルはサ行の発音が耳に痛いですし、発声ができていない人の声はアラばかりが目立ちますね・・・。逆にちゃんと声が出ている人の声は、それはもう滑らかに再現してくれますが、喉に頼った発声をする人の声はハッキリそれと判ります。ミキシングでリバーブ(残響)かけてもごまかされないぞ、みたいな。 エージングすれば多少はマイルドになるか?と思って半日ほど大音量を突っ込んでみたのですが、あまり変わったようには聞こえませんでした。ま、モニタリングヘッドホンがエージングでリスニングヘッドホンの音になるわけはありませんし、逆にそうなったら困るわけですが・・・。 しかし、いろいろ試聴してみるうちに面白いことを発見。アカペラヴォーカルものの CD(特にインストなしの純粋なアカペラもの)をこれで聴くと、普通のヘッドホンで聴いていたときはハーモニーの「雰囲気」で楽しんでいた音楽が、ハッキリとパートに分かれてコーラスワークの組み立てまで見えるように聞こえてきます。もともと、音楽(主にコーラスもの)の耳コピを目的に購入したわけなんですが、ここまで見事に目的を達してくれるとは・・・というか、それぞれのパートがハッキリ立って聞こえるので、耳コピ以前に音楽の作りを楽しんでしまう自分がいる(笑)。今まで意識しないと聞こえなかった効果とか、見えなかった演出の意図まで聞こえる、と言ったら言い過ぎかな? でも、やはり DTM とか PA をほとんどやったことのない私には、普通に楽器が入った曲を聴くにはまだ音が固くて聴くに堪えません。逆に CD900ST を聴いた後にリスニング用の MDR-CD2000 で同じ曲を聴くと、妙にホッとしてしまいます(笑)。同じ「ヘッドホン」でも、ここまで性格を変えられるものなのか、と改めて感心してしまいますねー。 どちらにしてもこのヘッドホンはもう少し慣らしをしてみた方がいいかもしれませんね。半日じゃ足りなかったかな? ともかく、念願だったヘッドホンも手に入ったので、そろそろ重い腰を上げて楽譜を書かないと・・・。 |
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夏なので(?)、お台場メディアージュに行ってきました。 今回の目的は、この夏のソニスタのイベントである「アソビニン学校」の公開講座だったのですが、 http://www.jp.sonystyle.com/Asobi/ このイベント自体は「夏休みにいろいろなアソビを体験して、その思い出をホームメイド DVD に残そう」というのがホンネであるものの(笑)客観的にはあんまりソニー製品とのつながりが強くないイベントです。普通にフラッとお台場に遊びに行ったついでに覗くには悪くないイベントですが、VAIOethics 的に取り上げるような内容はあまりない模様(^^; で、どうしようかな〜と思っていたのですが、忘れていました。Cyber-shot U30 と U60 が発売されていたことを。 というわけで、発売から少し時間が経ってしまいましたが、今回の VAIO Column は DSC-U30/U60 のインプレッションをお届けします。 一見よく似た U20 と U30 ですが、U20 と並べて比べてみると実はけっこう違っているんですね。 直線的でシックな雰囲気のある U20 と違い、U30 では全体的に少し丸みを帯びたラインに仕上げられています。好みの問題ですが、シック路線の U20 が好きだった私としては、U20 の筐体に U30 の機能を詰め込んでほしかったです。 電源ボタンやモードレバーの形状も変更され、またメモステスロットはメモリースティック PRO に初めて対応しました。 続いて、防水 Cyber-shot U「DSC-U60」。全天候型で水深 1.5m 防水。ダイビングなんかにはさすがに使えませんが、海辺やプール、スキー場にはもってこいの Cyber-shot です。 私も冬にスキーに行ったときに P9 用のマリンパックを買おうかと思ったくらいなので(結局買わなかった)、U60 はちょっと羨ましいかも。本音を言えば、U60 の防水ジャケットが脱着式で、通常使用時は U30 並みのサイズになる、というのであれば U20 からの買い換えを本気で検討していたんでしょうが・・・さすがに、海や山に行くとき以外でわざわざ U60 を持ち歩く気にはなれませんからね。 ちなみに、今回の Column の写真は全て DSC-U30 で撮影したものです。 ショールームの照明やインテリアのせいもあるんでしょうが、なんとなーく U20 から比べてパキパキッと派手めな画になったような感じ?直接比較していないので正確には判断できませんが、全体的にそんな印象を受ける画質です。コントラストが高すぎてちょっと疲れるかも・・・。 液晶が変わって使い勝手の上がった U30、新しいアプローチを試みている U60、どちらも面白い製品だと思うのですが、今回はさすがに U20 から買い換える気にはなれませんでした。デザイン的には U20 が一番気に入っているというのもあるんですが、U30 にしろ U60 にしろ、買い換えるには「もう一声」足りないような気がして・・・このクラスのデジカメを持っていない人や、U10 からの買い換えにはオススメしていい製品だと思うんですけどね。 でも、コカコーラのキャンペーンに応募して |
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むーん、今週は忙しいです。毎日炒めたたまねぎのようにくたくたになって帰っています。帰宅後、あいさつがてら少しだけヴァナ・ディールに顔を出して、すぐ落ちる・・・という生活が続いています(←意地でもヴァナには行くらしい)。 この Column もサボりがちになっていて申し訳ないのですが、これといって大きなニュースや新製品発表がないのがまだ救いでしょうか?QUALIA の発表以降、水を打ったように静かになってしまいましたよね。しかし、多忙な中で 3 月の Centrino 祭りのようなイベントがあると、また倒れかねないので・・・(笑)。思えば、昨秋の新製品ラッシュに引き続き、今年に入ってからも先月までひっきりなしに何らかのニュースがあったこれまでの状況がむしろおかしかったのかもしれません。 VAIO FR シリーズで不具合が出ています。 ニュースリリース http://vcl.vaio.sony.co.jp/iforu/hotnews/2003/07/001/ PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0710/sony.htm 今シーズンのモデル「PCG-FR77E/B」「PCG-FR55E/B」「PCG-FR55E」の一部ロットにて、モデムパーツの組立不良により、AC アダプタ使用時に内蔵モデムの通信速度が極端に遅くなったり、特定の条件下でユーザーが電気ショックを感じる可能性があるというもの。文面からすると、生命に危険を及ぼすレベルの感電ではないのでしょうが、それでもこういう症状が出るというのでは安心して PC を使えませんよね。該当する方は、一刻も早い対応を。って、FR ユーザーで VAIOethics を見ている人がさほど多いとは思えませんが・・・(^^; さて、最近気になったニュースをひとつ。 http://pcweb.mycom.co.jp/pcbuyers/report/2003/07/09/01.html 音響機器メーカーのデノンが、静粛性の高いオーディオ機器風 PC を秋葉原でデモ中というニュースです。現在は動作デモのみという状況ですが、9 月には製品化されて発売の見込みとか(ベアボーンになるか BTO 方式の完成品になるかは未定)。 肉厚なアルミ素材にペルチェ+水冷という強力な冷却機構を備え(試作機のみ)、更に静音性の高い密閉型の電源ユニットを登載しているのが特徴。これまで、同様なコンセプトのオーディオ機器風 PC ケースは台湾メーカー等からいくつか発売されていましたが、国内の有名メーカーからこのような形で発売されるというのは初めてではないでしょうか?しかも、玄人好みのデノンならではといったふうなスペックで。 「デノン」が PC を作る、というのは奇妙な感覚かもしれませんが、「ホームシアター機器メーカーのデノン」と考えるとこの製品はある意味的を射ているということができます。現行の DVD プレイヤーのほとんどは、例えハイエンド品であってもビデオ出力はアナログコンポーネント出力しか備えておらず、デジタルでの出力が不可能です。最近では、DVI に対応したプロジェクタも増えてきていますが、プロジェクタに映像信号をデジタルで入力するためには、数十万円クラスでもごく一部にのみ存在する DVI 対応プレイヤーか、DVI 出力可能な PC で再生するしかありません。DVI の AV 機器向けバージョンとも言える次世代デジタル映像インタフェース「HDMI」も、ようやく規格がほぼ固まって「QUALIA 004」への登載が決まったところで、対応プレイヤーはまだ発表すらされておらず、まだまだこれからの規格です。こういう背景もあり、現時点ではホームシアターを極めようとする人は、プレイヤーには PC、いわゆる「HTPC」(ホームシアター PC)を使うという方向性に走っていくそうですが・・・(ちなみに私はそこまでする気はありません)。 そう考えると、やはり、新しい規格への対応が困難な専用ハードウェアではなく、ソフトウェア的に、あるいはパーツ単位での換装でどんどん新規格に対応していきやすい PC をプレイヤーにする、というか、DVD(に限らずビデオ・オーディオ)プレイヤーを汎用化(=PC 化)する、というのはある意味理に適っています。今まで、見た目的にはなかなか AV アンプや高級スピーカと並べにくかった PC ですが、こういう筐体ならば違和感なく AV ラックに収めておくことができますよね。 そういえば、この DVD プレイヤー型 PC 意外にも、少し前には MSI が発売したオーディオ重視型ベアボーン「MEGA」なんてのもありました。あちらは、HTPC というよりはむしろ台湾メーカー版 VAIO MX とでもいうようなつくりでしたが、同じく AV 的なアプローチという点で共通しています。いくつかのメーカーから、似たような方向性の製品が登場するときには、決まってキーデバイスの開発や市場のトレンド、OS のサポートといった要因が存在するものなのですが、もしかしたら、今がなにかそのタイミングなのかもしれません。「ホームサーバ」という言葉は、最近ではめっきりトーンダウンしてしまいましたが・・・。 こうなると気にせずにはいられないのはやはり VAIO MX ですよね。MX を欲しがるユーザーの中でもライトなユーザーはほぼ VAIO W12x に吸収されてしまったようですが、上の方のユーザーをどうやって掬い取るか。夏モデルで MX が発売されなかったのは、秋モデルのためのとっておきなのではないか・・・と言われていますが、何かこう、わくわくさせてくれるようなものを用意しているのか?少し気を持たせながらも既存の定番プラットフォームにはちゃんと後継を投入し続けてきたソニーさんのことなので、今回も裏切らないだろうとは思いますが、つい最近 TR にしてやられたところだからなあ(笑)。仮に出るとしても、私の貧困なイマジネーションでは、マルチチャンネル標準対応(あるいはオプションで簡単にアップグレード可能)な DVD シアター VAIO か、「SonicStage Mastering Studio」を前面に押し出したオーディオオーサリング VAIO くらいしか思いつかないのですが、何か面白いアイディアがあるのでしょうか・・・出るか出ないかも分からないですが、一度時期 VAIO MX について夢を交えて議論してみるのも面白いでしょうね。 |
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前回の続きです。 ようやく CLIE 用無線 LAN カード「PEGA-WL110」を購入しました。川崎ヨドバシで在庫がなく、週末になってようやく有楽町ビックにて捕獲。本体の発売直後なのでやっぱり在庫が少ないのでしょうか? カード自体は一般的な CF ワイヤレス LAN カードで、IEEE802.11b 規格対応。いつもならばどこかから Windows 用のドライバを拾ってきて、PC で動作するか?を試して知的好奇心を満足させるところなのですが(笑)今日びノート PC には無線内蔵が当たり前ですからね。あまり実験の必要性を感じません。 無線 LAN カード自体は特にドライバも必要なく、CF スロットに挿すだけで認識されます。しかし、動作させるには環境設定の「ネットワーク」パネルから「Wireless LAN」を選択し、接続する SSID や WEP キーを手動で入力してやる必要があります。WEP キーは仕方ないですが、最近の Windows マシンのユーティリティでは付近に存在する無線 LAN 機器の SSID を自動的にサーチしてくれるのが当たり前になっているので、このあたりはやや煩雑さを感じます AP 側が「ANY」の SSID を受け入れてくれる設定ならばいいのですが、。また、SSID の選択だけでなく、PHS−無線 LAN も明示的にこのネットワーク設定で切り替えてやらなくてはならず、自宅では無線 LAN、外出時は AirH" で使い分けている私は(というかこの機種で無線 LAN を使っている人のほとんどはそうでしょうが)毎度切り替える必要があるのがとても面倒です。DA ソフトか何かで一発変更できるような Palmware ってないでしょうか?と振ってみるテスト(笑)本当は、CF Utility が装着されたカードを自動認識して、自動的に最適な設定に切り替えてくれるのが理想なんですけどね。 次に、ブラウザ「NetFront」。今まで PDA のブラウザといえば古い Palmscape くらいしか知らなかった私にとって、NetFront の表示性能の高さにはちょっと感動させられてしまいます。IE5 相当?のレンダリングエンジンを備えているため、ほとんどの PC 向けサイトがごく当たり前に表示されるというのは、当たり前なのですが快適この上ないです。sigmarion II の IE ですら、ブラウザのエンジンは IE4 レベルしかありませんでしたから。 ただ、欲を言えば 90°の横回転表示に対応してほしかったかな?PC 向けサイトの多くは PC の横長画面に合わせてレイアウトされていることが多いため、特にフレームを縦に切ってあるようなサイトではかなり見づらくなります。これが横長表示できるだけで、かなり閲覧性の改善に繋がると思うのですが・・・。このへんは、他社製のブラウザを買って搭載しているだけのものなので、ソニーに言ってもすぐに反映されるものでもないのでしょうけど。 あと、不満と言えばデフォルトの各種設定。デフォルトではジョグダイヤルの BACK ボタンがホーム画面(CLIE Launcher)に割り当てられていて、ジョグスクロール中に誤って BACK ボタンを押すとホーム画面にすっ飛んでいってしまったり、NetFront 終了時の処理が回線接続を切断する設定になっていて、前述の BACK ボタンの誤操作のたびに回線が切断され、AirH" 使用時には毎回ダイヤルアップし直さなくてはならなかったり・・・。これらは、ブラウザ終了時に回線を「切断しない」、BACK ボタンの動作を「履歴を 1 つ戻る」に設定すれば解決するのですが、デフォルトの設定がよりによって最も煩わしい設定になっていることに疑問を感じます。同じ理由で使いにくさを感じている人って案外少なくないのではないでしょうか? メールクライアント「CLIE Mailer」はマルチアカウントに対応したシンプルなメールソフト。この上なくシンプルなインタフェースに必要最低限の機能を実装したメーラなのですが、PDA で使うことを考えるとこのくらいで十分かな、と思います。もう少し、見栄えに華があってもいい気はしますが(笑 WorkPad を使っていた頃は個人的に気に入ったメーラがなかったため、Palm ではメールは扱っていなかったのですが、CLIE Mail くらいのものがあれば外出先でのメールチェックもかなり楽ですね。ちなみに、今までは外出先では「通勤ブラウザ」内の「通勤メール」機能を利用して、i モード経由で POP メールを確認するという使い方でした。 不満点があるとすれば、SMTP(メール送信)サーバが 1 アカウントしか設定できないことと、送受信のステータスウィンドウが分かりにくい(通信ステータスウィンドウ内の文字が「完了」になってボタンが「OK」になるだけでポップアップの一つもないため、送受信完了が分かりにくい)のが不満かな。見た目も含めて、もう少し気が利いていても良いと思うんですが・・・少なくとも「CLIE のプリインストールアプリ」にしては気が利いていない印象を受けます。 このように、2 回に渡って書いてきたとおり、PEG-NX80V には確かに多少の不満こそありますが、全体としてはかなり満足度の高い買い物だったような気がします。細かい不満があるとはいえ、逆に言ってしまえばそれらは細かい不満に過ぎないわけで・・・ハードウェアのインタフェース設計が未完成な NX70V 世代の製品を買っていたら、もっと不満は多かったでしょうね。 いくつかの不満点は、本当に細かい操作のワンアクションをやるかやらないか、それだけなのですが、Windows と違ってシングルタスクの Palm OS ではその「ワンアクション」のための画面(アプリ)の切り換えが本当に煩わしく感じます。ですから、そのあたりのかゆいところに手が届くユーティリティを、ソニーさんと言わずどこからでもいいから提供していただけると・・・(^^; この NX80V、少なくとも今までの WorkPad c505+sigmarion II という生活(それもこの半年くらいほとんど使わなくなっていた)に比べると、かなり快適になった気がします。メモリがきゅうきゅうだった sigmarion II での Web ブラウズよりも、明らかに NX80V の Web ブラウズの方が快適ですし。買った瞬間の喜びは他の製品ほど大きくありませんでしたが、今、じわじわとこの製品に対する「お気に入り感」が湧いてきているところです。(^^;とにかく、良い買い物だったかな、と。 |
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新製品発表もなく最近ネタ切れの VAIO Column ですが(笑)、「PEG-NX80V」を購入してちょうど一週間が経過したので、今日は一週間目のインプレッションなどを。先週末はなんだかんだで軽く引きこもっていたのですが(笑)今週は忙しくてあちこち出かけていたので CLIE も活躍してくれました。 とりあえず、使い方としては、私は従来の WorkPad と同じ PIM としての使い方に加えて、ブラウザとメーラ、オーディオプレイヤーといったあたりの機能を中心に活用しています。けっこう一般的な CLIE ユーザーの使い方ではないでしょうか(^^; まず、サイズ。 やっぱり WorkPad の感覚からすると大きいです。シャツの胸ポケットには無理があります。背広の内ポケットには入りますが、今の時期は暑くて上着なんて着てられませんからね(笑)。客観的に見て、通信アダプタが内蔵されているサイズと考えると十分コンパクトなのですが、胸ポケットサイズではありません。 本体だけでもそれなりに大きいので、今のところはカバーとかもつけずに使っていますが、塗装が剥げそうなんですよ。特にプラスチック部(ヒンジのあたりとか)が。多少かさばることにも目をつぶって PDair のケースでも試してみようかな・・・。 次に、動作速度。 今までの Dragonball/VZ 33MHz と比べて格段に高速になった XScale のおかげで、全然ストレスを感じません。少なくとも描画周りでもたつくことは一切なくなりましたね。たくさん選択肢が増えてヘビーになったであろう日本語入力も、特に CPU パワーが足りない感じはしませんし。 ただ、現行の Palm OS というシングルタスク OS の限界か、ダイヤルアップ通信の接続/切断時に CPU を占有されて(いるんだと思う)他の作業が止まってしまうのには相変わらずイライラさせられてしまいます(別途述べますが、これは運用である程度解決)。でも、目立った不満といえばその程度ですかね。 日本語入力は。 デクマの手書き入力はかなり素晴らしいです!日本語入力の決定版という感じですね〜。認識率 100% とはいきませんが、ある程度ユーザーが歩み寄って認識しやすい文字を意識して書いてやればかなりの確率で認識してくれます。入力用のマスが複数あるので、どんどん書いていけば CPU が後から認識していってくれるので、認識待ちのストレスがありません。誤認識でも選択候補から正確なものをユーザーが選べるので、何度も書き直す手間もありませんし。一時は紙に文字を書くときでさえ Graffiti で書きそうになっていた Palm ユーザーとしては(笑)、無変換で英数字、ひらがな・カタカナを入力するときは相変わらず Graffiti の方が速いですが、日本語入力にかかる時間の大半って変換作業だったりするので、それをすっ飛ばしていきなり漢字を直接入力してくれるこの方式はなかなか素晴らしいです。昔、Zaurus が手書き認識できることを「そんなの必要ないでしょ」くらいに思っていたことを、今になって反省しています(^^; キーボードは・・・一度も使っていません(ぉ インタフェースは・・・。 CAPTURE ボタンがとにかく邪魔!まだ一度もカメラを使っていないのですが(笑)、ポケットに入れておくと何かの拍子で CAPTURE ボタンが押され、カメラが起動していることが少なくありません。他のアプリを起ち上げていたのに、間違って CAPTURE ボタンに触れてしまったがためにキャプチャソフトに切り替わってしまったり・・・これは、かなりストレスになりますね〜。カメラの起動が CAPTURE ボタン長押しとかに変更できると良いんですけど。もしくはそれを可能にする Hack ソフトってないものでしょうか?とここで書いておけばどなたか親切な方が教えてくれないかな(ぉ CLIE のジョグダイヤルは初体験でしたが、これはなかなか素晴らしいです。電車の中で立って CLIE でメールを見たり読み物をしたりするときは、このジョグのおかげで片手ひとつで閲覧操作ができてしまう。しかし、ジョグにはほとんどスクロールと決定機能しかなくて、例えばダイアログボックスの「OK」「キャンセル」を切り替えてボタンを押したりとか、メニュー操作ができないというのがちょっと不満。ケータイのジョグはそれだけで全ての操作が行えるようなつくりになっているので、その感覚でいると不自由な点が多く、不満を感じます。個人的には、文字入力以外の全ての動作が(多少ステップ数は多くなっても)ジョグだけで可能になるのが望ましいと思うんですけど。[BACK] ボタン以外に [MENU] ボタンくらいはついてもいいですから・・・って、このへんもジョグの機能拡張 Palmware くらい出ていてもおかしくなさそうですよね?どなたか親切な(略 あと、オーディオプレイヤー機能。 この一週間、3 種のウォークマンを持ち歩かず CLIE だけで音楽を聴いてみました。MS70D の MG-Duo をそのままアダプタ経由で使えるというのもポイントが高いです。 音の方は、ネットワークウォークマンと同じソースとは思えないほどスカスカ、シャカシャカした感じの音であまり良いとは言えませんが、おまけ機能として考えれば十分聴ける音だと思います。メモステウォークマンユーザーならばウォークマンの電池切れ時のリリーフにもできますし(笑)、少ない荷物で出かけたいときは CLIE にプレイヤーを兼用させても良いかもしれません。ただし、ヘッドホンは変更必須ですね。ただ、MDR-E888SP との組み合わせは欠点ばかり目立つようになるので良くないと思います。 操作性に関しては、あまり良いとは言えないですね。この辺もおまけなので仕方ないですが・・・。スタイラス兼用のリモコンはもう少し使い勝手を考えても良いような気がします。 主にこんなところですかね?多くのプリインストールソフトは未だに起動すらしていないのがほとんどなので(^^; 肝心のネットワーク系については、また別途まとめたいと思います。 ■本日の一品 CLIE のストラップを換えました。 ある方がこのオレンジのストラップを使っていたのを見て、「いいな〜」と言っていたら色違いをいただいてしまったものです(^^) 新潟のカバン屋さんで買った、カバンメーカーがカバンの余り素材で作っているという以外に詳細は不明なのですが(笑)本革でしっかりしていて、発色もいい味が出ていてとっても気に入っています。ある程度シックな NX80V のデザインには、やっぱり CHUMS よりもこういう落ち着いたストラップの方が似合いますね(^^; とりあえずこのストラップの詳細ご存知の方、情報よろ〜(笑 |
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マイクロソフトが Windows 2000 の Service Pack 4 をリリースしました。現時点で既に Windows Update から更新可能になっています。 http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=1623 PC Watch の記事 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0703/ms.htm ZDNet の記事 http://www.zdnet.co.jp/news/0307/03/njbt_02.html 一つ前の SP3 がリリースされたのが昨年の 8/9 のことでしたから、約 11 ヶ月ぶりの Service Pack になります。Win2000 のファーストリリースの発売からすでに 3 年以上が経過し、後継である Windows XP が発売されてゆうに 1 年半以上の時間が流れた現在では、Win2000 ユーザーの数は一時に比べればずいぶん少なくなっているでしょうが、堅牢性や軽快さという点で未だに Win2000 を使い続けているユーザーもまだ相当数いるでしょう。かくいう私も、仕事マシンの環境をまだ T40p に完全移行できておらず X21 メインの状態が続いており、自宅の自作機でも Win2000 を使い続けているので、今回の SP4 はかなり重要だったりします。 今回の SP での変更点はバグ修正やセキュリティアップデートがその大半を占めており、機能追加といえば USB 2.0 やネットワークのセキュリティプロトコル IEEE802.1x の標準サポート程度。今まで MS がリリースしてきたセキュリティパッチをまめに当ててきた人にはあまり違いがないように思えるかもしれませんが、Windows Update では細かな HotFix が反映されていなかったりもするので、ここで SP4 を確実に当てておく方が無難でしょう。私は、とりあえず自宅のマシンで試し、仕事マシンはまだバグが怖いのでしばらく様子見ですが(というかその前に T40p に完全移行すると思われます)。 というわけで自作機に早速インストールしてみましたが、一見どこがどう変わったのかよく分かりません(笑)。一応、「システムのプロパティ」からは「Service Pack 4」の文字が見えていますが・・・。と思ったら、個人的にかなり重要な修正点発見。私の使っている USB メモリースティックリーダ「MSAC-US20」で、Win2000 SP3 がインストールされた PC において MSAC-US20 を挿したまま Windows を起動すると機器が認識されない不具合が直っているではありませんか!これ、今までかなり煩わしく感じていて、この問題だけのために SP2 に戻すか XP にアップグレードするか悩みながら、ずっと騙し騙し使ってきていただけに、かなり嬉しいです。仕事機も WinXP 機になることだし、そろそろ自作機も XP にする頃かな・・・と具体的に考えていたのですが、これなら自作機はまだ当分 Win2000 でいいや(笑)。 Windows 2000 ユーザーで現在何らかの不具合に悩まされている方は、導入を検討してみると良いかもしれませんね。 ところで、WinXP SP2 のリリースはいつでしょうね?SP1 のリリースが Win2000 SP3 のリリース 1 ヶ月後の 9/19 であったことを考えると、また、Win2000 と XP ではカーネルに共通部分も多いことを考えると、またさほど長くない期間のうちにリリースされる可能性はありそうですね。既に春頃からベータテストも開始されており、今年後半のリリースという情報も流れているので、そう遠くないものと思われます。しかし、Sun との Java 係争がらみで SP1a をリリースしたり、仮処分命令に従って SP1b のリリースを発表したり、さらにこの仮処分命令が棄却されたりしているので、その影響で多少スケジュールに遅れが生じる可能性はなきにしもあらず、ですが。 |
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いつの間にかもう 7 月。今日は、VAIO の国内発売 6 周年の記念日です。 5 周年という節目の年であった昨年ほどではありませんが、公式サイトでは今年もささやかながらアニバーサリー企画として記念壁紙を配布しています。 http://www.vaio.sony.co.jp/Enjoy/Download/6th/ 以前の「季節と時間で変わる壁紙」にあった 7/1 のみの記念壁紙に比べるとずいぶんおとなしいデザインで、VAIO っぽいところといえばロゴが入っているくらいしかありませんが、普通に壁紙として使うことを考えるとこれくらいシンプルなものの方がいいかな?と思います。白ベースなので、液晶の常時点灯ドットも気になりませんしね(笑)。 今回はこの壁紙 1 枚のみで、他にこれといってイベントもないようなのですが、毎年大きなイベントをやるメーカーもないでしょうし、こんなものかな? 6 周年という記念すべき日を迎えた VAIO。しかし、昨年の 5 周年記念は、今にして思えば悪い意味での「節目」であったような気がします。ちょうど、昨年度の 2Q(7〜9 月)から、それまで好調だった情報通信事業が赤字に転落し、その後 4Q までは坂道を転がり落ちるように業績悪化。その後の状況については、皆さんもご存知の通りだと思います。現在は、「モノづくりの復権」を掲げてブランドイメージの回復に全社を挙げて取り組んでいますが、これは!と思う製品から、単にデザインだけで中身の伴っていない製品まで、かなり揺れがあるように思いますね。デザインにこだわることはとても重要ですが、ちゃんと中身のある製品を作っていっていただきたいと思います。 個人的に最近注目しているのは、こと VAIO に限って言えば、細部にこだわったデザインや新しいスタイルの製品よりも、むしろここのところ「Creation」というポイントに注力しようとしているように見えることです。発売当初は「Communication, Creation, Entertainment」というキーワードを掲げていた VAIO ですが、最近はどうもその中の「Creation」が少し弱い(一部のヘビーな DV ユーザーや 3D CG ユーザーに受けるマシンはありましたが、それ以外は)と感じていたので、これは歓迎すべき流れだな、と思っています。 この「Creation」については、この夏の VAIO で最もよくその特徴を表しているのは言うまでもなく「SonicStage Mastering Studio」(SMSS)でしょう。これについては 5/20 の Column で書いたとおりなのですが、SMSS 一本だけではなく、というかこの SMSS を皮切りに、何か「VAIO ならではの Creativity」を実現しようという動きが出てきているような気がします。その一つが、先月初めに VAIO で Adobe Premiere を使っているユーザー向けに提供された「3D パーティクルメーカー試用版」です。 http://www.vaio.sony.co.jp/Enjoy/Download/Premiere/ このソフト、Adobe Premiere のプラグインとして使うエフェクトで、「パーティクル」が示すとおり粒子(泡や水玉、光の粒、煙など)のエフェクトを動画に合成してくれるものです。VAIO の Premiere 用プラグインとしては、これまでも VAIO 独自のトランジション(効果)が提供されていましたが、これを更に発展させる形になります。 しかも、ただプラグインを提供するだけではなくて、公式サイト上で映像作品の投稿を募集したり、アンケートを行ってユーザーニーズを吸い上げようとしたり、積極的にクリエイティヴなユーザーに訴えていこうという前向きな姿勢が感じ取れます。もしかしたら、今後このような形のソフトウェアやプラグインの提供が増えてくるかもしれませんし、プリインストールソフトにも SMSS に匹敵する「パッケージソフトでもなかなか買うことのできないソフトウェア」が出てくる可能性だってあります。 これ、かなりいい傾向なのではないでしょうか? PC を TV にするとか、ホームサーバにする、とか、モバイルで何かやってやろう、とか、そういう方向性は既に他メーカーも幅広くやってしまっているところで、この枠の中で競合との差別化を図るにも限界があります。さらに Microsoft がそれまでソニーが独自で実装していた機能を OS 標準で提供してきたら、その時点で VAIO の優位性というのは薄れてしまうわけですし。 しかし、そうではないところで、テレビを見るとかそういう受け身の姿勢ではなく、PC が本来得意とする「何かをつくる」というところに再び立ち戻り、我々に「つくる楽しさ」を提供してくれる製品こそ、今溢れている PC と「Video Audio Integrated Operation」との明確な差別化を図ることのできるものなのではないでしょうか?そして、そうやって映像や音楽作品を高いクオリティでつくる手段を提供することは、多くのプロフェッショナル機材を手がけるソニーの得意とするところではないでしょうか? 個人的には、「モノづくりへのこだわり」を本当に理解してもらうためには、ユーザーにもっともっと「モノづくりの楽しさ」を知ってもらうことが必要なのではないか、と思うのですが、どうでしょうか。 そういう意味では、今これらのソフトウェアが訴求しようとしているポイントというのは、今後の VAIO にとって非常に重要な意味を持つようになるのでは、と思っています。 7 年目の VAIO は、かつての地位、栄光・・・いや、「楽しさ」を取り戻すことができるのでしょうか? ■記事リンク AV Watch の記事 http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030519/dal100.htm http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030602/dal102.htm ZDNet の記事 http://www.zdnet.co.jp/broadband/0306/09/lp19.html http://www.zdnet.co.jp/news/0306/09/cjad_kodera.html http://www.zdnet.co.jp/news/0306/16/cjad_kodera.html ソニーショップ☆C-TEC「店員の声」 http://www.sonyshop.c-tec.co.jp/main/vaio/pcv-rz62l7_info.htm |
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