VAIO Column
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(2003/08)


[ NEIGHBORHOOD × PORTER × Sony Style ] 2003/08/31(Sun)
えー、ソニスタに発注していた「ケースで着替える、U。」の第 3 弾、NEIGHBORHOOD 製トートバッグが届きました。TUMI に続きまたしてもソニスタの企画モノを・・・(笑。
なんか 7 月のリニューアルのどさくさに紛れてソニスタ内の企画ページ自体も消え去ってしまっているようなので(笑)ソニスタも忘れてるんじゃないかとかちょっと心配になっていましたが(^^;ちゃんと届きました(ぉ
というわけで、軽くインプレをば・・・。

NEIGHBORHOOD一見、けっこう普通のトートバッグ。ダークグレーというかほぼブラックジーンズに近い帆布の素材に「NEIGHBORHOOD」の白いプリントが映えています。個人的にはこのロゴは黒の刺繍かプリントみたいなさりげなさか、むしろロゴなしでも良かったような気がするんですけど。
かなりしっかりした素材で、ちょっとやそっとのことじゃくたびれなさそうです。ま、デニムですしね。
私はアタッシェケース以外はどちらかというとナイロン系素材のバッグばかり持っていて、トートも一本持っているんですが、軽めの服装のときはこういうアナログっぽい素材の方が合わせやすいかな?
NEIGHBORHOODクラッシックな雰囲気の漂う外側とは対照的に、裏地はナイロン。細かめのバリスティックかな?違ったかな。
内側にさりげなくあしらわれた PORTER と NEIGHBORHOOD のタグ。Sony Style のタグはないようです(笑)ま、その方が使いやすいですけどね。
NEIGHBORHOODで、内ポケットは Cyber-shot U と Cyber-shot P シリーズが入るふたつのポケットがあります。これがこのバッグのキモ!(笑
P8/P10 に合わせてデザインしてあるので P9 だと微妙に長いですが、蓋のベルクロがマージンをみて作ってあるので P9 でも大丈夫です。ただ、U20 が入っている方には長くなった DSC-U50 は入るかな?多少無理をする感じになりそうですが・・・。
このふたつの Cyber-shot が並んでちんまり収まっている姿はちょっとカワイイです(笑

サイズ的には一般的なトートバッグと同じサイズで、A4 ノート(14 インチクラス)までは普通に入ることを確認済みです。16 インチの GR は微妙かな・・・。素材にはかなりクッション材を奢ってあるので、普通に持ち歩く分にはそのまま PC を裸で放り込んでおいても問題なさそうなくらい。
取っ手があえて肩提げにできないデザインになっている(やろうと思えばできないことはないけどかなり窮屈)ので、基本的に手提げにするスタイルになりますね。
この手のバッグって今まであまり持ったことがなかったんですが、なかなかおもしろそうなバッグです。
問題があるとすれば、休日これを持って出かける暇が最近ないことでしょうか・・・(涙

個人的には、今度の U50 のケースも気になっております。また PORTER かよとか言われそうですが・・・(笑。


■本日の一品
あと、全然関係ないんですがひょんなことからこんなものが手に入ってしまいました。

Mosquito

ま、これに関しては多くを語る必要もないですかね。
もったいなくてとてもじゃないけど組めません・・・(^^;


[ Step on the gas! ] 2003/08/28(Thr)
ソニーが WEGA のラインナップを一新、一気に 15 機種のニュー WEGA を発表しました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0828/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/wega/newproducts/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030828/sony2.htm
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030828/sony3.htm
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030828/sony4.htm
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/28/nj00_wega.html
12 月の地上デジタル放送のサービス開始(当初は都市圏のみ)を踏まえた新製品で、本日発表になった製品はいずれも地上・BS・CS デジタルチューナを内蔵しています。今月初頭に「エアタクト」を採用した HZ1 シリーズを、昨日は 21・26 型 LCD WEGAを発表したばかりのソニーですが、地上デジタルチューナを内蔵した WEGA はこれが初めて。
地上デジタルチューナ非内蔵の新製品の方はやや中途半端な時期に登場してしまった感はありますが、当面はデジタル放送の高画質を実感できる 28 型以上の大画面が地上波デジタルをターゲットとし、それ以下のサイズのものは比較的ライトなテレビユーザーがターゲットとなりそうなこと、日本全国の地上波放送のデジタル化が完了するまであと 3 年の時間があること、また HZ1 に関してはインターネット経由のストリーミング放送の再生や新しい操作系のトライアルという意味も込められていること、などにより、当面は地上派デジタルチューナの有り無し二本立てのラインナップになるものと思われます。

ニューモデルの内訳は、PLASMA WEGA がなんと 9 モデル、LCD WEGA が 3 モデル、FD Trinitron WEGA が 3 モデル。昨年のモデルチェンジではハイビジョン対応のものはプラズマが 2 製品、液晶が 1 製品、あとは CRT とリアプロ(!)というラインナップだったことを考えると、一年の間に大きく様変わりしたといえます。PLASMA WEGA のバリエーションが多いことは昨今のプラズマ人気を反映してのことでしょうが、この PLASMA WEGA のうち 3 モデルがレシーバ一体型となっており、なおかつ月産台数がセパレート型より多い(一体型が合計 10,000 台、セパレート型が合計 5,000 台)のも興味深いです。昨年のモデルではセパレートタイプしか存在しなかった PLASMA WEGA ですが、普及に弾みをつけるため 42 インチ以下の一体型廉価モデルを充実させてきました。セパレートタイプはケーブルの取り回しが楽(特に壁掛け時)であること、入出力端子の数を増やしやすいことなどから AV マニアやホームシアターユーザーへの訴求力は高かったものの、一般的なテレビユーザーには一体型の方がウケが良いということ、そしてセパレートタイプよりもコストを下げやすいということもあるのでしょう。それでも、32 インチで \600,000 というのは、20 代のしがないサラリーマンにはまだまだ高嶺の花ですが・・・。

「WEGA ENGINE」の登場によりかなり大きなモデルチェンジであった昨年からみると、今年の新製品は地上波デジタルチューナを内蔵した以外には、基本デザインをそのまま継承した比較的地味なモデルチェンジに見えますが、スペック的にはずいぶん新しいフィーチャーを備えています。
まず画質面では、今までは独立していた 3 次元 Y/C 分離回路を「WEGA ENGINE」に統合し、映像処理回路内でのアナログパートがさらに減少。
そして機能面では、テレビと IT/AV 機器の接続性を強化し、楽しさを提供する「スタジオ・アプリケーション」なるものを搭載してきました。この「スタジオ・アプリケーション」は、3 つの機能からなっていて、
  • メモリースティックスタジオ

  • メモリースティックに記録した写真や動画を WEGA の大画面で鑑賞できる、という従来の機能に加えて、テレビ番組をメモリースティックに録画し、CLIE などの携帯機器で再生することが可能に。

  • i.LINK スタジオ

  • BS デジタルチューナと専用 HDD レコーダを i.LINK 接続してデジタル放送をデジタルのまま録画するという機能は今までの BS デジタル対応テレビおよび単体チューナ製品にも備わっていましたが、今回はそれに加えて DV カムコーダを WEGA に i.LINK 接続し、カムコーダの再生画像を直接デジタルで再生できるようになっています。

  • メディアリンクスタジオ
  • (※KDE-P61/50/42HX2N のみ)
    WEGA から LAN 経由で直接 VAIO の中のコンテンツを呼び出せる機能。WEGA に「ルームリンク」の機能が内蔵されたもの、と考えればよいでしょうか。
    この機能はネットワークに対応した最上位モデル KDE-P61/50/42HX2N のみのフィーチャーとなっています。
これまで、「TV というのは単にさまざまなメディアを受像するだけの箱」でした。それに、i.LINK やメモリースティックとの親和性を強化し、他の端末やネットワークに対してコンテンツをサーブする機能を加え、今まで受け身だった PC/AV との連携も WEGA 側からコントロールできるようになったわけです。ソニーの安藤社長が、昨年 5 月の経営方針発表において「VAIO を中心としたホームネットワークを確立し、その後 WEGA を中心としたホーム AV に移行する」と述べ、今年初頭の International CES では「テレビの再定義」「テレビが家庭のエンターテイメントの中心になる」ということを宣言していましたが、今回のニュー WEGA によっていよいよそれが現実のものとなった、ということになるのではないでしょうか。

そしてもう一つの特徴といえるのが、新しいナビゲーションシステム「WEGA GATE」。リリース文書によると、

> 「テレビ放送をみる」「ビデオをみる」「音楽をきく」「録画をする」など、わかりやすい言葉で目的別に<ベガ>で何ができるかを表示します。ジョグダイヤルでの直感的な操作と合わせて、やりたいことをナビゲートする新しいユーザーインターフェース機能が「ベガゲート」です。

とあります。地上波・BS・CS 放送以外にもビデオや DVD、音楽、静止画、データ放送、双方向放送など多様化する AV ソース、そして WEGA からの VAIO や AV 機器のコントロール等、テレビが持つ役割が大きく増えたことに伴い、従来の不親切なリモコンではなくてもっと分かりやすい操作性を提供しよう、というもの。KDE-HZ1 シリーズの「エアタクト」とは方向性は違えど「操作性の改善」という目指すところは同じ。分かりやすさを目標としている点で「エアタクト」よりもむしろこちらの方がよりユニバーサルデザイン的というか、現実的なソリューションであると思います。でも、「WEGA GATE」という名前とそれが刻印されたボタンというのが、いちばん何をするためのものか分かりづらいと思うんですが、どうよ(笑

このほかには、BS デジタルの AAC サラウンドを内蔵スピーカのみでバーチャルサラウンドとして再現する「TruSurround DIGITAL 5.1CH」とか、MSAC-US30 と同様にアダプタ無しで Duo も利用可能なメモリースティックスロット、あたりがポイントでしょうか。メモステに関しては、未だにメモリースティック PRO・メモリースティック PRO Duo への対応が謳われていないあたりがメモリースティックらしいというか。このへんの対応の遅さにはちょっと呆れますね。しっかりしてくれ>メモステ開発チーム

WEGA 本体に関してはこんなところですが、今回はさらに WEGA との連携を強く意識したモバイル AV ビューア「MSV-A1」も同時発表されています。
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/28/nj00_sony_msv.html
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030828/sony1.htm
やや大ぶりの携帯電話か、ターンしない折りたたみ CLIE か、というスタイルに、メモリースティック Duo スロットおよび昨秋発表された世界最小のチューナモジュールを内蔵し、2.5 インチの TFT 液晶を備えたポータブルの AV プレイヤー。MPEG-4 形式で録画した動画ファイルの再生が可能なほか、内蔵チューナにより単体での TV 受像にも対応しています。アンテナはヘッドホンケーブルをアンテナとして利用し、小型化の一助としています。もちろん、今回発表された WEGA のメモリースティック録画機能で記録された動画の再生に対応しています。
技術的にはともかく、デザインはソニーの初号機にありがちないかにも試作機といった雰囲気がありあり。UX50 の動画再生機能やソニーが行うアンケート、イベントなどの手応えから考える限り、このあたりの機能っていずれ CLIE、あるいは PSP に収斂していく機能に思えて仕方ないのですが、逆に言えばこの製品はあくまでそれらのためのエチュードなのかもしれません。

「VAIO Media」と「ルームリンク」でホーム AV ネットワークの先鞭をつけた VAIO に続き、ソニーの AV/IT 製品との連携を強化してリビングのメインコンソールとしての地位を確固たるものとしようとする WEGA。ソニーが一年半がかりで暖めてきた、大きな一手です。しかし、少しでもプラズマが早く手の届く価格帯に下りてきてほしい一般消費者の思いとしては、今しばらくは高付加価値路線よりも低価格化に注力してほしかったというのが本音だったりします。果たしてこの WEGA のコンセプトは広く受け入れられるのか、あるいは WEGA も昨年の VAIO と同じ轍を踏むことになるのか・・・フラットパネルディスプレイ市場がこれまでにない勢いで広がりを見せている現在だけに、注目していきたいところです。そして、次にこの WEGA につながってくるであろう CoCoon には、そろそろキラーモデルが登場するのでしょうか?


[ やがて秋・・・ ] 2003/08/27(Wed)
お盆明けから徐々に新製品発表が増えてきて、いよいよ「Sony Dream World Paris 2003」(9/6〜7)に向けての新製品ラッシュが始まった感のある今週のソニーですが、本日はシステムステレオと液晶 WEGA の新製品が発表になっています。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0827/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0827B/
システムステレオの方は「Listen」という新シリーズにリニューアル。デジタルアンプ「S-master」を搭載し(CMT-SE7 を除く)、SACD と DVD にも対応した高音質オーディオプレイヤー兼 DVD プレイヤーとして生まれ変わりました。「Listen(聴け!)」というネーミングからも分かるとおり、S-master の音質を訴求するシリーズとなりそうです。CMT 型番であること、上位機種はマルチチャンネルサラウンドに対応した DVD シアターシステムともなることから、「pepz」とホームシアターシステムを統合したようなシリーズになるようですが、今後は「pepz」に代わって「Listen」がホームオーディオの主力製品ということになるのかな。
米国では一足お先に新しい四本の柱MICROMV カムコーダなどが発表されているようですが、これから来月にかけてはさらに新製品発表が加速しそうです。C-TEC さんの特価品コーナーあたりを見ていると、次はウォークマンの 2003 年モデルが発表されそうな気配ですね。私は今年はさすがにウォークマンは買い換えませんが、今年の新製品も楽しみです。

そして気になる VAIO の新製品ですが、JATE((財)電気通信端末機器審査協会)の認定済端末(7/15〜31 認定)の中に、こんなものを見つけました。
http://www.jate.or.jp/jp/tanmatsu/20030716_20030731.html
  • PCV-9「 」
デスクトップ VAIO のニューモデルのようです。新製品の発表に前後して JATE に型番の一部が掲載されることは以前からあったことで、これといって珍しいものではないのですが、気になったのはいつも掲載されている型番と雰囲気が違うこと。いつもならば、「PCV-RZ「 」」というふうに割と素直に型番が記されているものが、今回は数字。VAIO ノートの型番が JATE に掲載される際に、ソニーの内部的な型番(本体裏面のシールに記載されている「PCG-141B」などの型番)が使われることが多いのですが、デスクトップでは初ではないでしょうか?これは、本当に「PCV-9xx」という機種が登場するのか、あるいはフルモデルチェンジで型番が変わるためダミーの型番を掲載しているということでしょう。しかも、「9」から始まっているということは、フラッグシップモデル(=RZ の後継機種)である可能性が非常に高いと考えられます。MX シリーズが RZ の上位機種として復活する可能性や、「QUALIA PC」登場の可能性も否定できませんが、順当にいけば RZ の後継と考えるのが妥当でしょうね。
RZ へのフルモデルチェンジからたった一年にして、筐体を新しくするのか?Prescott(0.09μm プロセス版 Pentium 4)以外に何か新しいフィーチャーがあるということなのか?未だ謎の多い 2003/秋 VAIO ですが、不振に陥った一年に決別するという意味も込めてフルモデルチェンジをするシリーズは、RZ 以外にも少なくないように思います。

SDWE Paris 2003 まで、あと 10 日。10 日後には、私たちは VAIO に新しい楽しさを見出すことができているでしょうか?


[ VPL-HS20 ] 2003/08/26(Tue)
ソニーのホームシアター用プロジェクタ「Cineza」シリーズがモデルチェンジ。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0826/
VPL-HS20
http://www.sony.jp/products/Consumer/Peripheral/Projector/VPL-HS20/
VPL-HS3
http://www.sony.jp/products/Consumer/Peripheral/Projector/VPL-HS3/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030826/sony1.htm
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030826/sony2.htm
前作から一年、私の愛用する「VPL-HS10」もついに旧モデルとなる刻がやってきてしまいました。(涙)
発表されたのは、ワイド XGA パネル(1386x786)を擁する上位機種「VPL-HS20」と、ワイド VGA パネル(858x484)の「VPL-HS3」の二機種。それぞれ、現行の「VPL-HS10」および「VPL-HS2」の後継機種ということになります。
外観にほとんど変更がないことからも分かるとおり、これらは従来機種のマイナーチェンジという位置づけになっており、機能面では特に目新しいところはありません。が、コントラスト比(HS20 では 700:1→最大 1,300:1、HS3 では 600:1→最大 800:1)が大幅に向上しており、比較的評判の良かった旧機種と比べても画質面では磨きがかかっているということができそうです。
このほかには、ビデオ信号の次世代デジタルインタフェース「HDMI」端子を備え、将来的な HDMI 対応プレイヤーへの対応が期待できるほか、Q004 から搭載が開始された新シネマブラック「シネマブラック 2」(ランプ輝度だけでなくアイリスの調整も可能)にも対応し、映像表現の幅も広がりました。動作音も両機種とも約 28db と従来機種よりも静音化が図られていますが、数値以上に動作音が気になった HS10 から想像するにそこまで劇的に静かではなさそう。(HS20 は)前面吸排気という構造も相変わらずですし・・・。
また、HS20 では 1080i のインターレースハイビジョン映像をプログレッシブ 1080p に変換する回路を内蔵。もともとが縦 786 ドットしかなく 1080p にフル対応できないパネルなのでどこまで効果があるかは分かりませんが、ハイビジョンソースを目当てに旧機種 HS10 を選択するユーザーも少なくなかったようなので、ハイビジョンをターゲットにした改善は嬉しいところ。また、HS3 では標準付属のレンズがやや短焦点のものに変更になり、投射距離 2m で 80 インチの大画面投射が可能というのにも注目です。私のように部屋の狭いシングルユースや、使いたいときにだけ引っ張り出してきて使う(あるいはリビングのテーブルの下に常設する)ようなカジュアルユースへの訴求力をさらに高めました。DVD ソースを前提とするならば HS3 程度の解像度でも(100 インチとかに伸ばさなければ)十分に精細な映像を表示できるので、ここのところシェアを広げているアンダー 20 万円のプロジェクタの良い選択肢となりそうです。両モデルとも、基本性能にあたるパネルに変更がないため地味なモデルチェンジにこそ見えますが、プロジェクタ市場の置かれた現況を踏まえて改良の加えられた佳作、と言えるのではないでしょうか。

ここのところ、エプソンが「dreamio」、日立が「プロジェクタ WOOO」など、プロジェクタ製品のブランディングを行っていよいよホームシアター向けビデオプロジェクタ事業に本腰を入れようとしています。今でこそテレビ製品にブランドネームを冠することはごく当たり前のことになりましたが、これと同じことをプロジェクタに持ち込もうという動きは、明らかにプロジェクタが成長市場であることを意味していますね。昨年の冬商戦あたりでブレイクの兆しを見せたホームシアター向けプロジェクタですが、ことしはさらに勢いを増しそうな予感です。

ハイエンドの世界では、SXRD を採用したご存じ「QUALIA 004」を筆頭として年内にはビクターが「D-ILA」搭載プロジェクタを発売予定といいますし、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)の元祖日立も来年には「液晶 WOOO」のハイエンドに LCOS 搭載モデルを投入する見込みだとか。
LCOS というのはシリコン 1 チップに LSI 回路層と液晶層を実装した反射型液晶デバイスで、D-ILA も SXRD も LCOS の一種というか LCOS をビクター、ソニーなりに名付けた呼称といえます(D-ILA や一般的な LCOS に比べて SXRD の方が現状ではやや高精細)。現状では三管式を除くハイエンド・業務用プロジェクタでは DLP(Digital Light Processing)方式が広く使われているのですが、デバイスの提供元が TI 一社に限定されていること、反射型液晶デバイスの方が高解像度化に向いている(らしい)ことなどから、今後はハイエンドから徐々に LCOS 系デバイスが普及し、逆に小型化に向いている DLP は低価格化も進み、コンシューマ製品での採用が進みそうですね。
最近キーデバイスの内製に努めているソニーは DLP は採用せず、ハイエンドは SXRD、ローエンドは液晶という棲み分けがしばらく続くことになるでしょう。名作 VPL-VW12HT の後継製品あたりでは SXRD パネルの採用があるかもしれませんが、SXRD は今後数年かけて徐々にミドルレンジの製品にも浸透していくというロードマップになるのかな。

私はまだちゃんとしたスクリーンも買っていないため HS10 の真価すら発揮させてあげられていないので、とりあえずはこの冬スクリーンを手に入れたいと思っています。HS10 の画質には満足しているので当面買い換えはないでしょうが、SXRD と HDMI が一般的になる頃にはハイビジョンのソースも充実するようになるでしょうし、その頃までは HS10 を使い倒してやりたいと思っています。でもおそらくその頃には再生系の機器もほとんどリプレースしなくてはいけなくなっているような・・・おお、こわいこわい(笑)。


[ Cyber-shot U50 インプレッション ] 2003/08/24(Sun)
この週末は、2 週間ぶりに東京に戻ってきました。
ひさびさに帰ってきた東京は、私が帰ってくるのに合わせたかのように暑くなって、北の涼しさに慣れはじめてしまった私には辛いくらい。でも、やっぱり自分の家というのは落ち着くもので、帰るなり愛用の Cineza や WEGA を磨いてやってみたり(笑)あぁ、なんかまた来週から行くのがイヤになってきたよ(ぉ

そんなわけで(?)、来月の発売に先駆けて DSC-U50 の展示が始まっているメディアージュに実機を見に行ってきました。
http://www.jp.sonystyle.com/Product/Dsc_mvc/Dsc-u50/
さすがに夏休みのお台場は人がいっぱいですね。スタッフの方を捕まえるのに一苦労でした・・・。

DSC-U50

と、いうわけでさっそくいってみましょう。DSC-U50。
本体のサイズは、100 円ライターと同じくらい・・・とはさすがにいきませんが、それでも Zippo ライターをちょっと長めに伸ばしたくらいの大きさでしょうか(もうちょっと大きいか)。今までの Cyber-shot U のサイズと比べるとさほどインパクトはありませんが、回転レンズでこのサイズというのは驚嘆に値します。
カラーはブラック、シルバー、オレンジの三色。個人的には「メテオブルー」があるとよかったんですけどね。

DSC-U50 DSC-U50

彫り込みの Cyber-shot U ロゴに、アルミ削り出しの SONY ロゴ。P5→P9 の買い換えをこの辺のデザインのこだわりで決定した私としては、もうこれだけで購入の意義があります(笑)。
強度が若干心配になるヒンジ部に関しては、けっこう固めに作ってあるので使っているうちにだんだん緩くなってくるということはなさそうです。逆にちょっと固すぎやしないかな?と感じてしまうくらいしっかりしています。現行のネットワークウォークマンと同じ絞り加工で成形しているせいか、小さいのにかなり剛性の高いつくりになっていて、今までの Cyber-shot U より質感は高いと思います。デザインの所々に Cyber-shot F77 に似た意匠を感じますが、やはりコンセプト的に似通った製品なので、イメージも近づけてということなのでしょうか。
スライド式のレンズバリアから今回はレンズキャップになってしまいましたが、このキャップは見せてはもらえなかったもののシリコンっぽい素材で被せるだけのキャップになるとか。

DSC-U50操作ボタンはモードダイヤル以外は全て本体天面に配置されました。レバーだった上下スイッチが今回は横並びのボタンになったため、若干操作性は落ちているような。ボタン自体も小さくなりましたし・・・このあたりはデザイン優先ということなのかもしれないですね。
DSC-U50電池とメモステ Duo は例によって側面から。本体側はほとんど電池ボックスとメモステスロットという感じですね(^^;
また、液晶モニタは本体よりも微妙に出っ張っているためキズがつきやすそうです。取り扱いには少し注意した方が良いかも。
DSC-U50こちらはシルバーカラー。想像以上に明るいシルバーで、金属的な光沢が印象的なカラーになっています。
これはこれでゴージャスな感じがして良いのですが、個人的にはもう少しチタンっぽいシブめのシルバーだったら良かったかな。
DSC-U50こちらはブラック。全体的に黒すぎて写真で見るとなんだかただの黒い物体にしか見えませんが(ぉ
黒はかなり普通の黒で、これといって特徴はないのですが、デザインのせいもあって「なんちゃって QUALIA」という感じになっています(笑

DSC-U50 DSC-U50

で、U20 との比較なのですが、ご覧の通り横幅は長く、厚みは薄くなりました。高さはほとんどと言っていいほど変わりませんね。Cyber-shot U はビジネスに使っているユーザーも少なくないと聞きましたが、この U50 の薄さならばシャツの胸ポケットに入れておいても邪魔にならないのではないでしょうか(U20 は胸ポケには厳しかった)。重さ的には、10g ほど U50 の方が重くなりましたが、体感的には全然変わりません。
ただ、薄くなったせいで撮影時の安定性は悪くなりました。以前のぽてっとしたボディラインの方が手にしっくりきて構えやすいというのはありましたね。このあたりは慣れでしょうが、カメラは必ずしも薄ければいいというものではないのでしょうね。

DSC-F77A

おまけ:新カラーの出た F77A も展示されていました。個人的にはこの赤はちょっとビビッドすぎるというかこっぱずかしいので、今回のオススメはブルーでしょうか。従来製品のブラックは精悍で良いのですが、ボタン類がシルバーのままで浮きまくっていたのが大きなマイナスポイントでした。でもこのブルーはそれほど違和感なくまとまっていて良いのではないでしょうかね。


いやー U50、実機を見るとさらに欲しまり度が高まってしまいました。モノとしての完成度が、今までの Cyber-shot U をかなり上回ってきましたね。欲を言えばスマートズーム(デジタルズーム)はつけてほしかったですが、これについては次機種に向けての課題ということで(また買い換えるつもりなのか)。さらに楽しさを増した Cyber-shot U、発売が楽しみです。


[ PRO Duo ] 2003/08/21(Thr)
VAIO の公式サイト内「ENJOY VAIO」内にて、VAIO 製品や VAIO にまつわるサービスをモニターし、ソニーに意見・感想を述べる「バイオ パネリスト会員」を募集しています。
http://www.vaio.sony.co.jp/Enjoy/Vaio_panelist/Join/
モニター実施期間は 9/中旬〜12/中旬 の 3 ヶ月間。対象ユーザーは、Windows XP 搭載 VAIO を所有し、VAIO カスタマー ID・My Sony ID をもつ VAIO ユーザー 2,000 名。ちょっと長いアンケートに答えることが条件となっていますが、熱き魂をもつ VAIO ユーザーならば応募すべし!私もさっそく応募しました。
VAIO の開発陣やマーケティングチームに直接ユーザーの生の声を届ける良い機会であるだけでなく、座談会等面白そうなイベントも企画される模様です。昨年度の VAIO の不振を受け、本質的に見直した新 VAIO の登場も近いかもしれないこの時期、手を挙げてみる価値は十分にあるのではないでしょうか。


DSC-U50 の記事では触れずじまいでしたが、今日は DSC-U50 と同時に発表された新メモリースティック Duo、および PRO Duo について書いてみたいと思います。
ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200308/03-0819/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0819B/
メディアはソニーだけではなく、提携メーカー各社から発売されるようで、SanDiskLEXAR からもメディアの発売がアナウンスされています。例によって単なる OEM になる可能性も否定できませんが。
http://www.sandisk.co.jp/pr/030819_MSduopro.htm
http://www.digitalfilm.com/japan/news/press_030819.html
メモリースティックが 256MB 以上の大容量化を図る際に「メモリースティック PRO」になった時点で、Duo が「メモリースティック PRO Duo」になることはほぼ予想されていた展開でした。が、通常版の Duo がここにきてリニューアルしたのは予想外の展開。
リニューアルした「メモリースティック Duo」は、通常版(青 Duo)と MG 対応版(白 Duo)が一本化され、MagicGate に対応した新メモリースティック Duo(紺 Duo)が今後発売されることになります。この紺 Duo は、単に色が変わっただけでなく、アクセススピードが高速化されて最高速度がメモリースティック PRO および PRO Duo と同じ 160Mbps にまで引き上げられました。MS PRO と同じパラレル転送に対応したことによるものなのですが、従来のシリアル転送もサポートし、高速転送に非対応の機器では従来と同様の MS Duo として利用できるようです。
パラレル転送に対応して高速アクセスが可能になったのであれば、PRO Duo とはどう違うのか?という疑問が湧くのが当然ですが、PRO Duo との最大の違いは、アクセスが高速なのは読み出し方向のみであり、MS PRO 系の最低書き込み速度(15Mbps)がサポートされないこと。今後登場が予想されるメモリースティックカムコーダなど、高速転送が必要とされる機器では使えないということになります。また、MS PRO がもつ高度なセキュリティ機能もサポートせず、著作権管理については従来の MagicGate の機能を利用することになる、というのが主な違いでしょうか。そして、技術ベースが従来のメモリースティックのものなので、最大 128MB 以上のメディアの登場が期待できない、ということも挙げられます。従来のメモリースティック対応機器との互換性を重視しつつ高速アクセスのニーズに応えたもの、と言えば聞こえは良いですが、その実はメモリースティックを高速化・大容量化するために開発され、MS PRO の登場によって切り捨てられてしまった技術の残滓にすぎないのかもしれません。この改良版 Duo を出したところで、却ってユーザーの混乱を悪化させるだけのような。
ま、NW-MS70D や SO505i ユーザーとしては、PRO Duo が使えないのでこの紺色の新 Duo を選ぶしかないのですが・・・。

メモリースティック PRO Duo の方は、メモリースティック PRO をそのまま Duo サイズに凝縮しただけなので、技術的に特筆すべき点はありません。当初から 512MB 版が提供されることや、携帯電話・ネットワークウォークマンが軒並み MS Duo サイズのメディアにシフトしてきていることを考えると、今後の主流はノーマルメモステサイズから Duo サイズに徐々にシフトしていくことになるでしょうから、そういう意味ではこの先数年のソニー製フラッシュメモリデバイスの大本命はこれ、ということができるのでしょうか。ただ、PRO でメモリースティックを一度切り捨ててしまった前科のあるソニーのことですから、この新メディアの将来性も信用ならないな、というのはユーザーとしての正直な気持ちですが・・・。この手のデバイスは大容量化、小型軽量化、高速化といった様々な要素から、ある周期で過去との互換性に決別して新しいメディアに切り替えざるを得ない時期がくるのは仕方のないことですが(メモリースティックだけでなく、つい最近もスマートメディアが xD-Picture Card にリプレースされたところですし)、その度に対応機器を買い換えなくてはならなくなるのは、やはりユーザーには優しくありません。

しかし、記憶メディアの世代交代はある程度は仕方のないものだとしても、メディアの将来性、という意味ではメモリースティックは 100% 信用してはマズイぞ、というのは本音なわけで・・・。大容量化に手間取った上に結局互換性をスッパリと諦めて従来ユーザーを切り捨ててしまった MS PRO、なかなか出てこなかった上に MagicGate バージョンの発売も遅れ、メモリースティックウォークマンのロードマップにも影響を及ぼした MS Duo、CLIE 以外のアプリケーションが登場しないメモリースティック拡張モジュール(ま、実製品の少なさでいえば SDI/O も似たようなものですが)、そして、極めつけはいっこうに実製品の出てくる気配のない MS-ROM/MS-R・・・大ブロシキを広げた割には、あとでよくよく見てみるとそれはハンカチにすぎなかったというのが、メモリースティックのこれまでの歴史でした。このあたりについては、SD カード陣営とのライバル関係の中で、ありもしない大ブロシキを広げざるを得なかったという背景もありますが、とにかくこんな感じなので、年々メモリースティック開発陣に対する信用を失いつつある私です。特に、Duo といい、白 Duo といい、PRO といい、新フォーマットの発売当初の供給量の少なさといったら・・・ソニスタでさえ「入荷未定」となっていることが少なくないくらいですから。
そんなソニーを尻目に、SD 陣営は着々とその足場を固めようとしています。中でも特に影響が大きいと思われるのは、やはり DoCoMo の 505i シリーズで採用されたのが軒並み miniSD であったということでしょう。個人的には miniSD はいくらなんでも小さすぎるだろと思いますが(笑)、最初から著作権保護の機能を盛り込んでいた仕様、メモリースティックに比べて順調な大容量化、そして何より強いのは賛同メーカーの多さ、そういった面で SD カードには今大きな追い風が吹いている状況と言えるでしょう。メモリースティックは確かにソニーという閉じた世界の中で使っている分にはこれほど便利なメディアもありませんが、それですら MS PRO の登場によって揺らいでしまっていますし。いろいろ手を広げすぎて身動きが取りづらくなっているメモリースティックに比べると、むしろ xD-Picture Card の方がよっぽど潔いやと思います。ま、ソニーという会社の性質上、画像保存に特化しただけのメディアっていうのも作れないものだと思いますが・・・。

個人的には、これだけメモリースティック対応製品を身の回りに揃えてしまったことと、あと何より SD カードのデザインや触感、そして何よりロゴがあまり好きになれないので(笑)どちらかというとメモリースティックを推していきたいと思っているのですが、本当にこの先もずっと使っていくことができるのか?を冷静に考えると、むしろ不安の方が大きいというのが正直なところです。MS PRO にしても、メディアの登場から半年が経過してようやく高速転送に対応した機器が登場し始めましたが、肝心の PRO 版 MagicGate 著作権保護機能については未だに対応機器が登場しない状況で、PRO の機能や性能を引き出せるアプリケーションもまだ存在しておらず、大容量化以外のメモリースティック PRO の利点はそのほとんどが「画に描いた餅」のまま。ユーザーとしては、「使いやすいメディアであること」「安心して使えること」さえ満たしておいてくれれば、それ以外の特徴なんて二の次でいい、と思うんですけどね。
とにかく、新 Duo と PRO Duo は最初から安定して供給されることを強く願います。


■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0819/sony3.htm
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15278.html
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/19/nj00_ms_produo.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2003/08/19/645519-000.html


[ U & me ] 2003/08/19(Tue)
今日の Column は昨日の続きで U50、とか思っていたら、いきなり国内でも正式発表されてしまいましたね。それも、9/19(金)発売・予想価格 \30,000。あまりの早さにちょっとびっくりです。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0819/
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0819B/
DSC-U50
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-U/
http://www.jp.sonystyle.com/Product/Dsc_mvc/Dsc-u50/
DSC-F77A
http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-F77A/
発表されたのは欧米で先行発表されていた「DSC-U50」だけではなく、この U50 に対応する新記録メディア「メモリースティック PRO Duo」と MagicGate/高速アクセス対応版「メモリースティック Duo」、さらにカラーバリエーションの増えた「DSC-F77A」。追って発表されるであろう DSC-F828 を除く、この秋の Cyber-shot および関連製品がまとめて発表された形になっています。
DSC-F77 の後継 F77A は、カメラ自体のスペックは F77 そのままにカラーの選択肢を広げ、標準パッケージからクレイドルを外して低価格にしたモデル。カラーリングはブラックが廃され、ブルーとレッドが追加されています。コンパクトタイプの Cyber-shot は P シリーズが独走かと思いきや F77 も実はけっこう人気が高かったようで、それを受けてのカラーバリエーション追加ということができそうです。しかも、シルバー/ブラックだった今までのシブい路線から一転、カラフルなブルー/レッドが追加されたことは、この F77A がやはり若年層にウケている、ひいては若者にはこの「自分撮り」スタイルが支持されていることの顕れであると言っていいかもしれません。しかも、レッドは通常の F77 より三ば・・・もうこのネタはいいか(ぉ

U50 の方は、既報のとおり現行の U30 を回転レンズ化したものといっていいスペック。細かい仕様の違い(今回ムービーは時間制限がなくなり、上位機種と同様メディアいっぱいまで記録できるようになった「MPEG ムービー EX」に対応、や、連射機能が強化されたこと、など)こそあれ、カメラとしての基本部分はほとんど変わっていません。ま、U30 から U50 までのリードタイムを考えると、細かなブラッシュアップくらいしかする時間がなかったと考えるべきでしょうか。
本体サイズは 99.9×40.5×24.9mm、98g と、U30(85×40.3×29.7mm、89g)よりも横が少し長くなった分、薄型化に成功しています。横長になってしまったのは回転レンズという機構上やむを得ないことですが、薄くなったおかげで携帯性は上がっていると言っていいでしょう。今までの Cyber-shot U は小さい割に構えやすくて良いデザインでしたが、ポケットに突っ込んで持ち歩くには厚みがかなりネックになっていたので。
この横長になったスタイルは、以前スティックスタイルだった頃のネットワークウォークマンに似ていますね。そして、やはり先日発売された「QUALIA 016」を意識させるところがあります。もちろん、絶対的なサイズでは敵いませんし、価格では全く歯が立たないのですが(笑)、量産のためにうまくコストと折り合いをつけ、かつ「自分撮り」という強力なフィーチャーまで備えてきたところに好感が持てますね。ただ、U30 まではレンズバリアが電源スイッチを兼ねていたのが、今回はレンズバリアがなくなって電源ボタンが独立して存在するようになったこと(U30 までも電源ボタンは一応ありましたが)、それに伴ってレンズキャップが付属するようになったことが気になります。レンズキャップは面倒な上に、無くしそうなんですよね・・・ストラップにぶら下げておくのは、それはそれで鬱陶しいですし。QUALIA なみの高級なレンズキャップがついていればまた話は違うんですが、それをやるとレンズキャップだけで本体が買えてしまうくらいの値段にされかねないので(笑

そういえば、初代 Cyber-shot U「DSC-U10」が発表された当時から、Cyber-shot U をメモステ Duo 専用にして何とか回転レンズをつけられたら最高なんだけど、と言い続けていたのを思い出しました。やはり、元々が DSC-F2・DSC-F55K という自分撮りデジカメから始めたユーザーなので、回転レンズにはかなり愛着があります。これはおそらく私個人の意見ではなくて、このクラスのデジカメのカメラ付きケータイとの差別化を考えたときや、あるいは若いユーザーのデジカメの使用スタイルを考えたときには、やっぱり自分撮りができるという要素は必須だったといえるのではないかと思います。「+me」というキーワードを今回のモデルの中心に据えてきたことを考えると、今後の Cyber-shot の方向性としてはこの「自分撮り」スタイルを推していく、という意思の表れともとれるでしょう。ある意味、今回の U50 は型番的には DSC-U55 とか U77 とかでも良かったような。
ズームは光学・デジタルともに無し。ここまでくると人間どんどん欲張りになってしまうもので、光学 2 倍でもデジタル方式のスマートズームでも構わないので、何かしらのズーム機能が欲しくなってしまいますが、さすがに現時点でそれは酷かな?
また、可能ならば、充電用クレイドルに対応していてくれれば言うことはなかったのですが。

自分撮りカメラ支持派の私としては、お気に入りの Cyber-shot U シリーズが回転レンズになったという時点で買いだと思っています。既に、ソニスタでエントリーも済ませてしまいましたし(笑)残念なのは、カラーバリエーションが今回イマイチなところでしょうか・・・後で買うであろう F828 とのマッチングやその他のものとの組み合わせを考えてとりあえずブラックがいいかな、と思っているのですが、本当は「コズミックブルー」か「コスモブルー」が欲しかった・・・なんか年末とか春先に限定カラーが登場しそうな気がしないでもないですが、そのときは、買い増しかなぁ・・・?(ぉ

■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0819/sony1.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0819/sony2.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0819/sony3.htm
ケータイ Watch の記事
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15276.html
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15278.html
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/products/0308/19/nj00_cyber.html
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/19/njbt_02.html
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/19/nj00_ms_produo.html
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/08/19/24.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2003/08/19/645517-000.html


[ 寒い夏と熱い秋 ] 2003/08/18(Mon)
社会人のみなさんは夏休みも明け、今日から徐々に普段通りの生活に戻っていくのでしょうか。私も週末のみというつかの間の夏休み気分を締め直し、今日からまた北海道生活です(涙)。
国内のお盆進行が終わったということで、各ニュースサイトからも休み中の情報がちらほらと掲載されています。最大の関心事はやはり Blaster ワームのようですが、欧米で発表された Cyber-shot F828 への関心も高いようで、取り上げられていますね。
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0818/sony.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0818/sandisk.htm
MYCOM PC Web の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/08/18/19.html
DigitalCamera.jp
http://www.digitalcamera.jp/
一度軽くご紹介した F828 ですが、改めて書いてみたいと思います。とはいえ、各ニュースサイトの記事も、海外のカタログの転記以上の情報はほとんどないんですけどね・・・。
また、詳細に関しては海外の定番サイト「dpreview.com」のプレビューがかなり詳細です。英文ですが、一読の価値ありです。
dpreview.com の記事(英文)
http://www.dpreview.com/articles/sonydscf828


・3,264x2,448 ピクセルサイズの記録に対応した、2/3 インチ 800 万画素 Super HAD CCD
・7/16 に同社が発表した「RGB+E」の 4 色カラーフィルタ CCD により、色再現性が向上

注目の 4 色フィルタ CCD については、フィルタの色数が増えることは発表されていたものの、CCD の画素数については言及されていなかったので、800 万画素クラスというのは今回初めて明らかになったことになります。従来の 500 万画素から一気に 1.6 倍のパワーアップで、画素数が増える分同時にノイズ量も気になるところですが、2/3 インチという CCD のサイズ、および歴代の DSC-F5x5/7x7 シリーズに登載されてきたレンズの明るさから推測するに、十分な光量は確保できると考えて良さそうです。
CCD 周りに限って言えば現行のどの民生用デジタルカメラ、デジタル一眼レフカメラよりも高いスペックを備えているわけですから、これは期待するなという方が無理でしょう。早くその実力をこの目で確かめたいものです。

・カールツァイス バリオゾナー T*(ティースター)レンズ
・光学 7 倍ズームに加え、ズームは電動から手動へ
・画角は 28〜200mm(35mm 判換算)、F2.0〜2.8 という、広角かつ大口径のレンズ

F7x7 の光学 5 倍ズームもなかなか強力でしたが、Pana の FZ1 など 10 倍以上の光学ズームを備える機種が増えてきたことなどをふまえ、光学ズームは 7 倍に。また、ズームリングによるマニュアルズームが好評だった F717 のズーム機構からさらに操作性を一眼レフに近づけ、ズームは手動ズーム(レンズ部が伸縮するタイプ)に変更されました。これは、かなりマニア心をくすぐりそうです・・・。F7x7 系の電動ズームは他の追随を許さないくらいの爆速ぶりでしたが(笑)、手動ズームならばズーム速度や微妙な調整まで思いのまま。シャッターチャンスを逃がさずに、最適なズーム位置を瞬時に決めることができるこの仕様は歓迎したいですね。
また、ワイド端が広角化されたことも大きな改善点でしょう。従来ワイド端 38mm という画角はこのクラスでは信じられないくらいの狭角と言わざるを得ず、多少気合いの入った撮影にはワイコンの携行が必須でしたが、ワイド端が 28mm であればワイコンに頼らずともちゃんと引きの画をつくることができるでしょう。
あとは、このレンズで問題があるとすれば、F7x7 で大きな問題となっていたワイド側での樽型歪をどれだけ軽減することができているか、ですが・・・これだけ極まった仕様で樽型歪まで改善されていれば、そろそろ一生モノのデジカメとして腹を据えて使ってやってもいいものになりそうな気がします。

・新画像処理プロセッサ「Real Imaging Processor」搭載

通常の DSP よりも信号処理速度は 23% 高速で、消費電力も 30% 少なくなっているという新しい画像処理プロセッサ。もうカメラ本体が赤く塗られていてもおかしくはなさそうです(ぉ。やはり、800 万画素のフルサイズで記録する際の書込時間は馬鹿にできないでしょうから、可能な限り高速なプロセッサを搭載しようということなのでしょう。
しかし、リリース文書を読む限り、この DSP が高速化対象としているのが MS PRO に限っているように取れるのが気になるところ。MS PRO のアーキテクチャを活かして高速化しているということも考えられますが、技術的には CF で不可能なことはなさそうなので(←ちゃんと検証していないので間違っていたら詳しい方つっこんでください)、どちらかというとマーケティング的な要素が大きいように思います。これは将来に向けての要改善ポイントとなりそうですね。

・液晶ビューファインダには、980x240 ドットの高精細液晶を採用

高画素で精細な写真を撮影するこのクラスのカメラにおいて、やや画素の粗い今までの液晶ビューファインダでは、本当に細かいところまでどこまで合焦しているか、というのは、実際の撮影後に PC の画面で確認するしか術はありませんでした。マニュアルフォーカス時には画面中央を拡大して合焦精度を高めるという工夫がなされていたとはいえ、EVF の表示精度が低いことには変わりがありませんでしたからね。実際に F707 を使っていて、私もこの天には不満を感じていただけに、今回の高精細液晶の搭載は非常に嬉しいところです。
あとは、大きい方の液晶モニタがもう少し細かい表示ができるようになってくれればいいのですが・・・これはまだ難しいのでしょうか。

・メモリースティック、メモリースティック PRO に加え、CF および microdrive に対応

これは待ち望んでいたけど半分あきらめていた、というユーザーはかなり多いことでしょう!私も最初目を疑いましたが、次の瞬間飛び上がって喜びたい衝動に駆られました(笑)。やはり、容量やコストパフォーマンス重視、互換性重視でいくと CF の方がありがたいですからねー。CLIE が NX80V で CF ストレージに対応したのは、あるいはこの F828 の登場を見据えてのことだったのかもしれませんね。これならば、F828 の発売と前後して登場するであろう日立の 4GB microdrive で撮り放題が可能になります^^

・記録フォーマットは JPEG、TIFF のほか、Cyber-shot では初めて RAW フォーマットに対応

他社製品に比べてやや圧縮率の高めな(?)JPEG フォーマットはノイズが目立ちやすく、Cyber-shot の弱点のひとつと言われてきましたが、TIFF に加えて無圧縮の RAW フォーマットに対応したことで、F828 は更にハイレベルなユーザーを取り込むことになりそうです。CF メディアに対応したのは、逆にこの RAW フォーマットに対応するには 4GB microdrive が必須だったから、ということが言えるかもしれません。なんたって、メモステは大容量化が遅々として進みませんから・・・。

・その他、DSC-V1 などに採用されたコンティニュアス AF、アドバンストホットシュー、大幅に見直された LCD ステータス表示など多数の改良
・欧米での発売時期は 11 月を予定、予価 $1,200

日本でもおそらく同時期に発売され、当初の価格は DSC-F707 発売当初と同じ \129,800 程度になるものと思われます。「バズーカ」F505x、「バドゥーカ」F7x7(ぉ を超えて、さらに武器らしくなった(キャノン砲っぽい)外観。マニア魂をくすぐるデザインと仕様。そして、F7x7 の不満点をほぼ全てと言っていいほどつぶしてきた大幅なリファイン、もといフルスクラッチ、と、私が期待していた以上の期待に仕上がっていると言えるのではないでしょうか?冬ボは、とっておかなくては(笑

冷夏を通り越して寒夏とでも言いたげな 2003 年の日本の夏ですが、海の向こう・パリでは観測史上最高の熱帯夜など猛暑が続いており、死者まで出ているとか・・・(ご冥福をお祈りします)。この熱気は、DSC-F828 をはじめとしてこの秋以降のソニーの新製品が一同に会する「Sony Dream World Paris 2003」の予兆なのでしょうか・・・?


[ 写真を撮ろう ] 2003/08/16(Sat)
この週末だけ、北海道から直接富山に帰省してきてみました。千歳空港から直行便が出ているんですね。

結局五丈原でとんしおを食べた以降、未だに北海道の美味しいものを食べていないどころかあまりまともな食生活も送れていないのですが(しかも五丈原は札幌ラーメンじゃなく旭川ラーメンだし)、今週お昼を食べに出た際に、通りがかった大通公園の風景があまりにのどかでイイ感じだったので、持っていた SO505i と CLIE でパシャリ。

SAPPORO ODORI PARK with SO505iSAPPORO ODORI PARK with PEG-NX80V
SO505iPEG-NX80V

(クリックすると拡大表示・1,280x960 の無加工で掲載しています)

平日はカンヅメ状態なので、仕事をしている間は東京にいるのと全然変わらないのですが、職場から少し歩くだけでこんなのどかな光景が繰り広げられている北海道は、良いところです。これで仕事でさえなければ、ホント良いところなんですけどね・・・。
と、愚痴はさておき(笑)、この 2 製品のカメラ機能。今回初めて冷静に比較してみました。実は、買ったものの SO505i のカメラは数えるほどしか使っておらず、NX80V に至っては購入日に一度試し撮りをしただけという状態で(ぉ
画質は最近の 300〜500 万画素の画質を見慣れた目にはこの 130 万画素の画質はさすがに粗く感じます。レンズの違いからか NX80V の方が多少細部まで潰れずに再現されているとは思いますが、おおむね大差ないというのが正直なところです。ま、Cyber-shot U も大差ないですが・・・(笑)というか、手持ちのデジタルスチルカメラの中で、F707 以外の画質や AF 性能はハッキリ言って信用していないので・・・。
撮影のスタイルとしては SO505i の方がカメラ然としていて、ちゃんと構えれば手ブレも少ないです。電話を開いた状態で撮影する一般的なカメラつきケータイのようなライトな感覚ではなくて、ある程度撮影を意識したスタイルで撮影できることには、メガピクセルクラスのカメラ機能を最大の特徴にしようという開発陣の目論見を改めて感じますね。
しかし、やはり NX80V のカメラの方が起動や記録時間は圧倒的に速く、撮影に際してはさほどストレスを感じないため、ふっと撮ろうと思ったときに撮れるのは NX80V の方であると思います。というか、SO505i が遅すぎるのですが・・・。
ある程度使えそうだな、と思うのが CLIE である反面、SO505i の方が携行率は高いので、撮影チャンスに出会いやすいのは SO505i であると思います。しかし、起動時間も記録時間もカメラとしての使い勝手も Cyber-shot U に比べるとやはり見劣りするところがそこかしこにあり、ケータイや PDA のカメラ機能がいくら高まってきたとはいっても結局ホンモノのカメラにはまだまだ敵わないんだなあ、と感じます。ホンモノのカメラとカメラつき**の棲み分けはちゃんとなされていくんだろうと思う反面、多くのユーザーにとってはそれでもカメラつきケータイの機能で十分なんだろうな、と思うのが、悩ましいところですが・・・。
カメラつきの携帯電話や PDA を持ってみて思ったのは、確かに Cyber-shot U を買ってから以上に日常のメモとしての静止画撮影を重宝するようにはなったものの、思ったほどそれで「撮りたい」と思えることってないんだなあ、ということです。私の生活スタイルがそうだというだけであって、私より数歳下のプリクラ世代くらいになるともう少し違うんでしょうが。
あ、でも NX80V のカメラは実はかなり重宝しているんです。自分撮り状態にすると、身だしなみ用の手鏡代わりにちょうどいい(ぉ


・・・と、最近デジカメの使い方についていろいろ考えていたんですが、ちょうどいいタイミングで Cyber-shot の新機種の話題が(掲示板情報)。
Cyber-shot DSC-F828
http://news.sel.sony.com/pressrelease/3920
Cyber-shot DSC-U50
http://news.sel.sony.com/pressrelease/3911
アメリカで先行発表されているもののようですが、DSC-F717 の後継となる「DSC-F828」と、Cyber-shot U の新製品「DSC-U50」。詳細については後日またまとめることとしますが、サマリーとしては:

DSC-F828
・800 万画素(!)
・先日発表された「RGB+E」の 4 色 CCD
・カールツァイス「バリオゾナー」レンズ w/ T*(ティースター)コーティング
・光学 7 倍ズーム
・マルチポイント AF、ナイトショット、ナイトフレーミング等 F717 譲りの撮影機能
・JPEG、TIFF に加え RAW フォーマットでの記録にも対応
・メモリースティック PRO に加え、microdrive にも対応した CF TypeII スロット装備

DSC-U50
・200 万画素 CCD、ハイブリッド LCD 等、基本性能は DSC-U30 から継承
・自分撮り可能な 180°回転スイバル方式
・メディアはメモリースティック Duo、メモリースティック PRO Duo に対応

こんなところです。どちらも従来機からフルスクラッチした全くの新機種ということで、期待大。Cyber-shot U の回転レンズ化は当初からの要望事項でしたし、光学周りのリファインを期待していた DSC-F7x7 も新光学系になるということで、両方とも私の希望にかなりマッチしています。これは、両方買ってしまうかも・・・。


[ のどけさと裏腹に ] 2003/08/15(Fri)
皆様お盆休みいかがお過ごしでしょうか。夏休みナシの Brown Sugar です(泣)。
世の中夏休みのまっただ中という感じですが、この休みのさなか、新しい種類のワームが発見され、その猛威を振るい始めている模様です。
INTERNET Watch の記事
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2003/08/13/133.html
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0308/12/epn07.html
この新しいワームは、名を「Blaster」「MSBlast」あるいは「Lovsan」といい、7 月に発見された Windows の RPC(Remote Procedure Call)バッファオーバーランの脆弱性を利用して感染するワーム。活動はかなり活発なようで、今この Column を執筆している私の VAIO U101/P にもアタックを受けた形跡がありました(感染はしなかった模様)。
先週末に発見されたワームで、アンチウィルスソフトベンダ各社からは既に対策サイトがもうけられています。Symantec・・・が駆除モジュールも配布しているし、一番わかりやすいかな?
http://www.symantec.co.jp/region/jp/sarcj/data/w/w32.blaster.worm.html
ポピュラーなメール感染型ではなくてポート感染型のウィルスのため、セキュリティパッチを適用していなければ Outlook ユーザーでなくとも感染のおそれがあります。というか、RPC は基本的にどの Windows でもデフォルトで起動するサービスなので、パッチを適用していなければいつ感染してもおかしくありませんと言っていいでしょう。早めの対策をお願いしたいです。
駆除ツール
http://www.symantec.co.jp/region/jp/sarcj/data/w/w32.blaster.worm.removal.tool.html
なお、このワームに関しては、利用されているセキュリティホールがハッキリしているだけに(しかも比較的新しい穴であるだけに)駆除ツールを利用するだけでなく、セキュリティホールも確実に塞いでおいた方が良いでしょう。Windows Update からもアップデート可能ですが、業務の都合上特定の SP や HotFix を適用できない方もいるでしょうから、少なくとも個別に以下のセキュリティパッチは適用しておいた方が良いですね。
[MS03-026] RPC インターフェイスのバッファ オーバーランによりコードが実行される
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;823980

ここ最近、大型連休やホリデイシーズンになると決まって感染力の高いウィルスが発見される傾向にあります。休みが明けて動き出した企業のシステムを足がかりに、一気に感染を広げるということも考えられ、大型連休の前後には特に社内ネットワークのセキュリティ管理に気を配らなくてはいけない世の中になってきました。だからといって、ウィルス騒動も季節の風物詩、なんて悠長なことをのたまっている場合ではございません。このサイトをご覧になっている方の数は全コンピュータユーザーの一握り、いや一つまみにも満たないでしょうが、ここをご覧になっている方には、少なくとも感染しない・感染させないようなユーザーであっていただきたいものです。

願わくは、このような草の根の呼びかけが少しずつリンクを増していって、全ネットワークユーザーのセキュリティ意識が高くならんことを。


[ Efficeon ] 2003/08/12(Tue)
Transmeta が新 CPU「Astro/TM8000」(コードネーム)の正式名称を発表しました。
ニュースリリース
http://investor.transmeta.com/news/20030812-115912.cfm
製品情報
http://www.transmeta.com/efficeon/
この 256bit VLIW プロセッサの正式名称は「Efficeon」(イフィシオン)。なんか神話にでも出てきそうな名前ですが、「Efficient」(=効率的な)という単語をもじって CPU ブランド風(Athlon とか、Xeon とか)にアレンジした名称です。効率的=低消費電力で高性能、という特徴をアピールしているようですね。ロゴも Crusoe 以上にかなりさわやかなイメージになっていて、このまま夏服用の合繊か清涼飲料水の製品ロゴにでもなりそうな雰囲気(笑)。でも、少なくとも Centrino よりは好いと思うんですけどね。
しかし名前が決まったからといってすぐに出荷開始されるわけでもなく、この正式名称とともに明らかになった情報といえば、この 10 月より量産出荷を開始し、当初は 0.13μm プロセスで製造され 1GHz を超えるクロックからの登場、そしてパフォーマンスはクロックあたりの性能が TM5800 比で 50〜80% 高速という程度でこれまでに報道されていた情報からこれといって目新しいものはありません。本当に Pentium 4-M 1.80GHz を軽く凌駕するパフォーマンスを持っているのかどうか定かではありませんが、期待通りであれば同クロックの Pentium M にさほど劣らない程度の処理性能は見せてくれそうです。
「電池は持つけど遅い CPU」というネガティブイメージの定着してしまった「Crusoe」の名を捨てるだけでなく、ほぼイチから作り直されたアーキテクチャ、AGP のサポートや CMS を用いない I/O など、変換済みコードのキャッシュ機能を強化した CMS など、未知数ではあるものの新しい希望を見ずにはいられない「Efficeon」。Crusoe のときには TM5800 の発表から製品の出荷までほぼ半年を要してしまった前科のある Transmeta ですが、今回は新製造プロセスへの移行も台湾の大地震もなく(SARS の影響もある程度クリアになったと言っていいのではないでしょうか)、スムーズな船出を期待して良いのでしょうか?Dothan が延期されてしまった今、秋冬モデルでの楽しみはほぼこの Efficeon しかなくなってしまったと言っても過言ではありません。そして、果たしてこの Efficeon で C1 の復活はあるのでしょうか・・・。

■記事リンク
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0812/transmeta.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0812/ubiq19.htm
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/12/xert_transmeta.html
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/12/ne00_transmeta.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/tech/article/2003/08/12/645463-000.html
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/08/12/15.html


[ AH-H403C ] 2003/08/11(Mon)
先週末、通信用の PHS カードを買い換えました。
DDI Pocket AH-H403C本多エレクトロン製) \5,800(税抜、ビックカメラ有楽町店)
http://www.ddipocket.co.jp/p_s/products/content/ah_h403c.html
http://www.honda-elc.com/ahh403c/
先月からしばらく購入を悩んでいたものです。CLIE での動作確認が取れていなかったので躊躇していたのですが、動作させることが可能という噂を聞き(ソース失念)、買ってみました。この夏は、移動が多くなりそうなので、通信が 32K じゃきつい・・・。
初値からして \5,800 となかなかお安いのですが、私はさらにビックのポイントを駆使して \2,000 程度で購入。これに機種変更手数料 \2,000 が後日請求されることになっています。

AH-H403CAH-H403C。CF カードタイプの AirH" 128K 対応端末「AH-H401C」の後継製品です。
デザインが垢抜けなかった H401C と比べてスッキリしたデザインになっています。TypeII ですが、一見ちょっと TypeI っぽく見えるようなデザインになっています。これがまた、付属の PC カードアダプタもこれに合わせた形になっているため、通常の CF TypeII カードリーダとして使うことができません。なんでこんな形にしてしまったのか・・・。
AH-H403C私が今まで使っていた CFE-02 との比較。CFE-02 はもう 21 ヶ月も使い込んだだけあって、かなりくたびれてます(^^;
出っ張りは CFE-02 よりも多少ありますが、AH-N401C の外部アンテナ以外の部分=AH-H403C のアンテナまで含めた部分、といくらいコンパクトになっています。
AH-H403C本体にはソフトケースが同梱されていて、PC カードアダプタもつけたままこのケースに収納可能です。
取り回しの悪いハードケースよりもこういうのの方がだいぶ嬉しいかも。
AH-H403CCLIE で H403C を使用するための設定ですが、「環境設定」の「接続」から AirH" カードの設定を選択し、媒体を「AH-H401C」にして騙してやるだけ。(^^;非常に簡単です。あとは別途ダイヤルアップの電話番号を 128K 対応の AP に切り替えるだけ。
AH-H403Cこうして、つつがなく H403C が使えるようになりました。PC はもう解説する必要はないですよね。(^^;
本体の樹脂部分は半透明のブラックになっていて、ここから動作 LED が確認できるようになっています。この半透明のブラックが安っぽさを醸し出しているとも言えますが(笑)、それはこの際気にしない方向で。
LED の挙動が CFE-02 と違うので戸惑いますが、これも慣れですかね(←その前にマニュアルを読みましょう)。

速度の方はさすがに今までの 32K とは違い、かなりサクサク感が出てきた気がします。普段光の速さに慣れきってしまっている私からすると、128K なんて遅くて遅くてお話にならないのですが、移動体通信であることを考えるとこんなものかな?最近移動中に CLIE で通信することがかなり多くなったのですが、128K に変えてからというもの、それまで 32K で感じていたストレスをかなり軽減できているような気がします。これは、いい買い物をしたかな・・・。¥

しかし、しかし!

AH-H403C

早くもアンテナがなくなってしまいました・・・。特に何をした、というわけでもないのですが、普通に CLIE で通信をして、カバンに入れて、次出したときには既にありませんでした(T_T)買った翌日ですよ。通信に問題は特に発生していないんですが、かなりショック。こんなもろいモノ作るなんて、ふざけんな本多エレクトロン、と言いたいかも。
妙な形の CF アダプタといい、ちょっと本多エレクトロンには信用がおけないかも、という気持ちになってしまいました。通信カード自体も NEC や SII のに比べると、イマイチ洗練されていないイメージを受けますしね。
修理に出したいんですが長期出張中なのでそうもいかず。いつ直しに行こうかな・・・。


■本日の味覚

五丈原

掲示板で勧められた「五丈原」に行ってみました。「とんしお」と「チャーシューおにぎり」を発注。
札幌ではなく旭川系ラーメンということで、味は「山頭火」に似ています。が、ややなめらかですっきりしている山頭火と違い、五丈原は比較的味がしっかりしていて(けっこう微妙な差なんですが)私はこちらの方が好みかも。チャーシューもとろとろで、最近売り切れなくなった山頭火の「限定とろ肉」より美味しいかもしれません(^^)
しかし、お店は札幌市内でも指折りの有名店というだけあって、行列がとぎれません・・・。ラーメンの本場・札幌の神髄を見た気がしました。


[ Q004:その実力 ] 2003/08/10(Sun)
ため息の出る映像――。

今月受注が開始される「QUALIA」の SXRD HD プロジェクタ「QUALIA 004」。この展示とデモンストレーションが始まっているという話を聞き、銀座にある QUALIA Tokyo に行ってまいりました。
製品の視聴は事前に予約が必要、とのことで、予めコールカウンターにてアポを。このコールカウンターがまた、高級ブランドの電話窓口か高級ホテルのフロントに電話したときのような丁寧な応対で、非常に気持ちがいいんです。ソニーに電話してここまで丁寧に受け答えされたのは初めてかも(いや、VCL の電話応対が礼節を欠いているとは言いませんが)。
電話だけでなく実際の窓口も応対が丁寧で、名前を登録したユーザーについてはその人の趣味趣向やコンシェルジュと話した内容までちゃんと記録が残っている模様(笑)。本当に、ブティックのようなマーケティングです。コンシェルジュの方々自体にも、他のソニー製品の営業さん以上に自分たちの商品を愛している想いが伝わってきて、話していて気持ちが良いですね。

QUALIA 004これですよ。これが「QUALIA 004」。実は私がいちばん実物を見たかった QUALIA 製品だったりします。
筐体はかなり大ぶりで、三管式プロジェクタ並みのサイズがあります。プロジェクタは近年小型化が進んでおり、「VPL-HS10」ですらちょっと大きいなあ、と感じている目からすると、ちょっと大きすぎるような気もします。とはいえ、画質のために奢らなければならない回路やキセノンランプの放熱を考えると、このサイズになるのも仕方ないのかも。
QUALIA 004ダークブルーのトップカバーから透けて見えるのは、遮音性や断熱性のために採用された「発泡アルミニウム」という素材です。
カタログ写真では、このカバーはダークブルーにラメが入った素材に見えましたが、実はわざわざ二層になっていました。光の当たり方や見る角度によって、微妙に表情を変えるデザインには、想像していた以上の高級感が醸し出されています。
ちなみに、設置環境とのマッチングを考えてシルバーの筐体カラーも用意されているようです。
QUALIA 004操作パネルはこんなところに。も、もしかしてアルミ削り出しですか???
配置されている場所柄、どう見ても操作しやすいとは言えませんが、天吊りやプロジェクタボックスへの常設が前提となるであろう製品の性質を考えると、本体の操作パネルはさほど重要ではないのでしょう。「操作パネルなんて飾りです」といったところでしょうか?(ぉ
見た感じ、パネル自体も折りたたむことができるようになっていそうです。
QUALIA 004放熱機構はこんな感じになっています。かなり物々しいつくりになっていますね。しかし、この放熱設計のおかげでプロジェクタ製品としては桁違いの静粛性(シネマブラックプロオン時:25db)を実現しています。
本体側面から吸気して、巨大な放熱フィンに風を当て、背面から排気するようになっています。背面排気という構造上、設置時には本体後ろに 20cm のスペースが必要になる模様。
QUALIA 004これがその放熱フィン。巨大です。
しかしただの放熱材のはずなのに、どこか芸術性を感じてしまうのは何故でしょうか?私が優れたエアフロー・デザインやヒートシンクデザインに感動をおぼえやすい性格だからでしょうか(^^;でも、ヒートシンクだけ展示してサマになる製品もなかなかないと思います。

で、コンシェルジュ(アテンダント)の方のアテンドを受け、視聴ルームにて視聴させていただきました。
画質の方は・・・。
私は前々からこのプロジェクタの画質にかなり期待しており、それを見たときの自分がどのくらい感動するのか、興奮なのか、あるいは戦慄なのか、といろいろな感情をシミュレーションしていたのですが、出てきたものは、ただただため息――それだけでした。
画面の中心から周辺にかけて、一切の手抜きのない精細な映像。ハイコントラストなソースにおいても白がトぶでもなく、黒が潰れるでもなく。グラデーションや微妙な色遣いのあるソースにおいても、微妙なニュアンスが滑らかに表現されていて。こういうショールームでのデモでは比較的ダイナミックな見栄えのする画質にチューニングされがちなものですが、Q004 はそういうところがなく、抑えめな中での美しさ(例えば、プロ用カムコーダの画質が民生用のそれと比べて明らかにゲインが高いのに、決してハイライトがトんだり暗部が浮ついたりしないように)がある、自然な美しさだと感じました。こういうのを「ダイナミックレンジが広い」というのでしょうか?
キツくならない赤。ニュアンスのある黒。そして、見たこともない高精細さ・・・今まで見てきた液晶や DLP プロジェクタとは種類の違う画質。逆に、その解像度の高さが仇となって、SD 放送や DVD のみならず、BS デジタルのオンエアでさえフル HD 放送でなければソースの画質の粗さが目立って楽しめないくらい。現状でこの Q004 の実力を発揮し得るソースは、Blu-ray か D-VHS、NHK-BS の HD 放送程度しかないのではないでしょうか?DVD-Video でも、最近の画質の良いタイトルならばそれなりに楽しめますが、一度 Q004 で HD 画質を体験してしまうと、それすら耐えられないかもしれません。これまで DVD をターゲットに揃えてきた我がホームシアターとソフトウェアライブラリも、来るべきハイビジョン時代に備えてしばらく様子を見た方がいいのかもしれません・・・。

その他、実機を見て分かったスペック的なものといえば、ソニー製ビデオプロジェクタの特徴である「シネマブラック」が「シネマブラックプロ」になったことでしょうか。従来は「オン」と「オフ」しか存在しなかったシネマブラックモードが、ランプの輝度の調整に加えてアイリス(絞り)が 3 段階で調節できるようになりました。今までの Cineza にあった(WEGA にもありましたが)「ダイナミック」「スタンダード」「リビング」の代わりになるのかな?また、ランプ輝度を最も落としたときの 25db という動作音は本当に静かで、プロジェクタを天吊りしてスピーカから音を出していると全くと言っていいほど気になりません。それなりにうるさい HS10 を知っているので、これはかなりうらやましいかも・・・。ちなみに、設定画面は Cineza のそれとほとんど同じタイプでした。
投射距離は 5m あまりで 140 インチの大画面に余裕で投射可能。これはワイドコンバージョンレンズを使ったときの焦点距離なのですが、バカ高いコンバージョンレンズを別途買わなくてはならない HS10 と違い、標準で付属するレンズをワイド・ノーマル・テレから選択できるのもポイントが高いです。高いだけあってサービスが良い(笑)。
SXRD というパネルは、原理的には液晶パネルの一種なのですが、一般的なプロジェクタ用液晶パネルは透過型で液晶パネルを光が抜けていくタイプなので、どうしても液晶の格子がスクリーンに映り込んでしまい、それが液晶プロジェクタ特有の粒状感に繋がりがちだったのですが、SXRD は反射型のデバイスなため、配線をパネルの裏側にできる→格子が見えにくい、ということになります。実際、140 インチの大画面に投射しても、スクリーンから 30cm くらいの距離に近づかなければ格子は確認できませんでした。一般的な 100〜120 インチサイズであれば、もっと精細な表示が期待できるでしょう。

そんなところでしょうか?少なくとも、この画質ならば Cineza が 10 個買える値段にも納得が行くような気がいたしました(笑)。将来、戸建てかマンションを買うようなことがあれば、このクラスのプロジェクタを核にしたシアタールームを作りたいものです。
ちなみに、シリーズ化されているガイドブック(\1,000)はまだできていないようです。Q015(CRT モニタ)のは買ったんですけどね・・・。


[ 北の国から ] 2003/08/08(Fri)
ソニーが地上波デジタル放送対応のハイビジョンチューナ「DST-TX1」を発表しました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0807/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030807/sony.htm
いよいよ本年 12 月に迫った地上デジタル放送。VAIOethics でも、今後の AV 製品ひいては VAIO を占う上で地上デジタル放送は抜きにしては語れないものとして扱っていますが、そろそろ足音が聞こえてきましたね。ライバル松下対応チューナチューナ搭載 TV を発表したり、サンヨーも地上波デジタル放送の受信に対応した携帯電話の試作機を発表したり、とにわかに色めき立ってきた感じです。
ソニー製品に限らず、チューナ単体製品に関しては地上デジタルのみならず BS デジタル/110°CS デジタル放送の受信にも対応し、EPG(電子番組表)にも対応した、とりあえず全部入りな感じのチューナになっています。が、実売が \7〜80,000・・・高いなあ。
地上デジタル放送といっても、今年末にサービスが開始されるのは首都圏近畿地区中京地区の三大都市圏のみですし、当初のチューナの価格を考えると一気に地上波デジタルに移行するということはまずないでしょうから、対応機器の充実やデジタルレコーダの動向をにらみつつ、来年あたりまで待ってみるのが吉かもしれません。とはいえ、フラットパネル TV やデジタルレコーダがブームになりつつある昨今ですから、注目だけは外さない方向で。


話は変わりますが、今週から仕事で北海道に来ています。
いろいろありまして、一ヶ月あまりの長期出張。夏休みも当分は取れず・・・私がまともに東京に帰るのが早いか、VAIO の秋冬モデルの発表が早いか(笑)という感じになっています。ま、諸手をあげて喜ぶべき仕事ではないにせよ、私のことを必要としてくれている場所があるというのはありがたいことですから、がんばるしかないのですが・・・。
北海道は、涼しいです。冷夏から一転今月に入ってやたら暑くなってしまった東京と違い、ふつうにスーツを着込んでいても汗ばむこともなく。暑いのが苦手な私にはありがたいですね。
中心地から少し離れるだけでやや大陸的なのどかな風景が広がっていたり、大通公園に代表されるように、中心街でも東京なんかと違って余裕のあるつくりになっている街並みは、北海道は初めてな私には新鮮に映ります。空気も澄んでいるのか、景色が良く見えますね。とはいえ、来て早々忙しくてまだ札幌の時計台すら見ていないし、北海道の味覚にもありつけていないのですが。(;;)

こうして新しい場所、特に北海道のような景色のきれいな場所に来ると、やはりいろいろな風景を写真に収めたくなってしまうのですが、カメラにケータイがケータイにカメラついてその気になればいつでも写真が撮れるようになった今だからこそ、却ってケータイのカメラで適当に済ませるのがイヤだったりします。やっぱりケータイや PDA って、レンズはボケるしノイズは乗るし、記録は遅いしで日常の話題作りとかメモとか以外にはなかなか使う気になれません。それなりの風景やシチュエーションに出会ったからには、ケータイじゃなくてそれなりのカメラで撮ってやりたい、という気持ちが、カメラ付きケータイを使うようになってから逆に強くなってきました。

そうすると、なんか、ふと、新しいデジカメが欲しくなってしまって。ちょっとだけ、V1 とか。
こういう旅行なんかだと(今回は旅行ではなく出張ですが)、ある程度ちゃんとした写真を撮るにはやはり F7x7 やー眼レフっぽいものが欲しくなりますが、撮影が主目的ならばともかく普通の旅行にはこのサイズの力メラはいくらなんでも物々しく、やや邪魔になります。かといって DSC-P シリーズ程度のカメラでは本当に撮りたい風景を撮りたいように撮ることができないことも少なくない。そうなると、ある程度のポータビリティと画質を備えた製品というと、多くのユーザーには DSC-V1 が最適解ということにやはりなるのでしょうか。実際、DSC-V1 は私も何度か試用していますが、少なくともワイド端での画質で評価する限りは V1 の画は及第点だと思うのです(テレ端での画質をほとんど試していないこと、起動速度やズーム速度に不満があること、などからこれが即私の V1 に対する評価の全て、ということではありません)。私は撮影も好きですがカメラ自体をいじったり使い比べてみることも目的の一つとしているので、現在の F707、P9、U20 を使い分けるスタイルはそれはそれで気に入っているのですが、デジタルカメラを今までの使い捨てカメラやコンパクトカメラの代わりと考えているユーザーには、P8 か V1、あるいは U30 あたりが一つあれば充分なのでしょうね。
私も、今もし P9 を持っていなくて P10 か V1 を選べと言われたら、おそらく V1 を選択するだろうなあ。ただ、他機種との使い分けを考えると、これほど中途半端なモデルもないかもしれません。

となると、ある程度普段使いのカメラは P シリーズか Cyber-shot U に任せておいて、本気カメラとしてデジタル一眼レフが欲しくなってしまいます。最近、家にある Cyber-shot を全部質に入れてでも欲しいかもと思っているのが EOS 10D だったりもするのですが、レンズまで買うと \30 万コースですから、ちょっと躊躇してしまいます。
まあ、先日発表になった 4 色カラーフィルタ CCD 搭載の DSC-F727(?)は 9 月には発表されそうな気がしていますし、来年にはソニーからデジタル一眼レフが出るという噂もあります。やはり、最終的な決断はこれを見てから、と思っているのですが、ノイジーな画作りやツァイスの名前に頼りすぎて本気を出しているとは思えないレンズなど、「詰めが甘い」と言わざるを得ないところが多いです。なので一度、カメラメーカーの作ったちゃんとしたデジタルカメラを使ってみたい、と思っているんですが・・・。


[ Dothan、遅れる ] 2003/08/06(Wed)
PC Watch より。この秋に登場すると言われていた Intel Pentium M の次期コア「Dothan」のスケジュールがディレイしたようです。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0806/ubiq18.htm
本来 9/末〜10/頭 に出荷予定だった Dothan ですが、これにより 2004/1Q に延期されました。原因は、新しい 90nm プロセスルールの立ち上げの遅れ、ではなくて、90nm プロセス版シリコンの抱える TDP(熱設計消費電力)の高さによる、とみられています。プロセスルールが微細化しているのに何故 TDP が上がるのか?ということをざっくり解説しますと、プロセスルールが細かくなるとシリコン上に配置されるトランジスタ間の距離も短くなり、電流がトランジスタ間を埋めている絶縁体を飛び越えやすくなってしまうことでオフになっている(電流の流れてはいけない)ゲート(≒トランジスタのスイッチ)に微弱な電流が流れてしまういわゆる「リーク電流」(漏れ電流)が増加してしまうため、理論値を上回る電流が流れ、結果的に TDP が上がってしまう・・・ということになります。この電流のリークを抑えるため、当然新しい絶縁膜が研究されていたのですが、残念ながらこの開発が 90nm プロセスの立ち上げに間に合わなかったために現在のような状況になっている、というわけです。このあたりの話については、以下の後藤弘茂氏の記事と MYCOM PC WEB のコラムで触れられているので、興味のある方は参考にしてみてください。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0227/kaigai01.htm
http://pcweb.mycom.co.jp/column/scramble/scramble006.html
問題は、これによって Pentium M 1.80GHz のリリースが 1 四半期遅れること、だけではなくて、仮に Dothan 1.80GHz がこの通りにリリースできてもそれ以降のスケジュールが不明である、ということ。少なくとも Dothan 1.80GHz は Banias より高い TDP で出荷せざるを得ないでしょうし、それ以降の周波数に関しても TDP の問題がクリアにならなければ出荷できない(TDP が上がってしまうと Centrino の優位性の大半が損なわれてしまうことになる)わけですから、大袈裟な話 Centrino の将来に大きな影を落としかねないことになります。これで即現行の Centrino 機が TM8000 に置き換えられていく、ということはさすがにないでしょうが、Dothan の TDP 問題が尾を引きかつ TM8000 のパフォーマンスとスケジュールが期待通りのものであれば、4 年前に Coppermine立ち上がりでつまづいたときのような事態にもなりかねません。判官贔屓な私にとってはそれはそれで面白いのですが(笑)、また Intel プラットフォームの TDP が上がっていくような流れになってはさすがに笑いごとにはできないので、少し心配しています。


ソニーからへんな形の(笑)ワイヤレスマウス「SMU-WR1」が発表されています。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0806/
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0806/sony2.htm
一年ほど前からマウス製品に少し力の入っているソニーですが、モバイルマウス 2 種・標準マウス 1 種に続いていよいよワイヤレスマウス。VAIO 専用オプションの製品まで含めると、もうサプライメーカーやロジクールにも引けを取らないくらいのモデル数になってきました。でも、これだけラインナップが広がってきたにもかかわらず、4 ボタン以上のマウスが出ないのは何故だろう・・・。
へんな形、と書きましたが、デザインは本当にへん(笑)。丸っこいです。マウスの形じゃないです。工業デザイン展あたりに出展されていそうというか、なんか、以前同社が開発したロボットというかヒーリングクリーチャー「Q.taro」をも彷彿とさせるデザインで、デスクに置いておくだけで癒されそうです(^^;無造作に何匹も置いておきたいかも。
電波式のワイヤレスマウスで、電源は単四乾電池×2。スタンドを兼ねた受信ユニットにセットすれば自動的にパワーセーブモードに入るという仕様になっているのですが、どうせスタンドにするなら充電式のバッテリにしてほしかったような・・・それに、Bluetooth バージョンもあれば、C1 や SRX ユーザーには重宝されたと思うんですけど。また、ボタン部は例によってシームレス構造になっていますが、これが左右同時クリックに対応しているのかどうか、これがけっこう重要です。ちゃんと両クリックできるなら、当面の自作機のメインマウスにしてもいいんだけどなあ(実は相変わらずボールマウスを使っているらしい)。
マウスマニアの私としては、とりあえず発売(9/21)されたら買っておこうと思います。カラーは青がいいかな?ドラ○もんちっくになりそうなのがちょっとアレですが(ぉ
そういえば、ソニーの IT ペリフェラルにも「VAIO」ブランドを適用する、という話があったはずなのですが、相変わらず入っていませんね・・・何か裏で練っている戦略があるのでしょうか?それとも、やっぱりやめたのか。


ボーナスキャンペーンを利用して申し込んでいた PCG-U101/P の「英語キーボード交換サービス」の作業が完了し、U101 が戻ってきました。

U101 Eng. KB

朝一番で到着。日曜に出して水曜朝に到着だから、実質中一日くらいで上がってきたことになります(予定では中一週間で翌日曜日着になっていた)。あまりに早くてびっくりです。人気ないサービスなのかな?ボーナスキャンペーン期間が延長されたのもそれで・・・(笑
まだあまり使っていないので、もう少し使い込んでからまた改めてレポートしたいと思います。


[ X と P (2) ] 2003/08/05(Tue)
一日空いてしまいましたが、一昨日の続きです。
GAME Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030729/scej.htm
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030729/psp.htm
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0730/mobile211.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0801/kaigai008.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0804/kaigai009.htm
後半の今日は、「PlayStation U」もとい(笑)PSP について。
今となっては古くさくなってしまった PS2 のアーキテクチャに HDD レコーダを組み合わせたという、どちらかというと既存の技術の組み合わせにすぎない PSX は言ってみれば技術的に新しいことはこれといってありません(ゲーム機の切り口からデジタルレコーダ市場を切り開こうという PSX の位置付けや、二年後に控えている PlayStation 3 との関係を考えると、むしろ PS2 プラットフォーム自体をいじらない方が賢明なわけですが)。しかし、一年後に登場する PSP は SCEI の初の携帯型ゲームプラットフォーム(失敗に終わった PocketStation を考慮しなければ)であるため、PlayStation を単にポータブル化しただけでなく、新たなフィーチャーが数多く盛り込まれています。

現時点では明らかになっている情報が少なすぎて何も語れないのですが、言い換えれば分かっている情報からあれこれ空想して好きなことを語っても許されるのは今くらいなので(笑)想像し得る範囲で私なりに PSP をシミュレーションしてみたいと思います。

キーワードはおそらく「いちばん小さい PlayStation」と「つながる可能性」ということ――。
「PlayStation U」というのは私の言葉ではないのですが(笑)、「とりあえず、今まであったもの(VAIO にしろ Cyber-shot にしろ CLIE にしろ)をとにかくできる限り小さくしてみました。だから、あとは好きなようにどこへでも持って行って、好きなように使ってみてよ」という、ソニーの「U」シリーズと共通する意志を感じる製品であり、またそれが可能なスペックを備えた製品であると思います。
そして「繋がる可能性」・・・PSP は、PS2 や PC と繋がるだけでなく、カメラ等の接続も想定した USB 2.0 のサポート、アプリケーションスティックにも対応したメモリースティックスロット、IrDA、そして IEEE802.11(a/b/g のいずれかは不明)に準拠したワイヤレス LAN、といった機能を備えることになります。PSP 単独でのネットワークインフラへのアクセスや、他のソニー製品との連携を考慮に入れた仕様。PSP のメディアとなる「UMD(Universal Media Disc)」も、1.8GB という容量や予め用意されたセキュリティ機能等を考慮すると、単なるゲームタイトルの配布メディアで終わるとは思えません。DVD よりもポータビリティに優れたリッチコンテンツメディアとしての特徴を活かしたアプリケーションは考慮されていて当然でしょう。
これらのことを考えると、PSP は「小型軽量化」と「他のソニー製品と連携した、新しいインフラ作り」という、ソニーの伝統的な「強み」が最も象徴的に結晶化された製品、と言うことができるかもしれません。しかしながら、単純にインターネットに繋がるだけでも重宝しそうな IEEE802.11 はともかく、USB 2.0 やメモリースティック、IrDA がどれだけ活かせるかは現時点では不明。ゲーム機の拡張インタフェースといえば、結局 CD-ROM ユニットのでなかったスーパーファミコンの拡張ポート(対応デバイスとして一応サテラビューはありましたが)や PlayStation の拡張ポート、PlayStation 2 の PC カードスロットや i.LINK ポートなど、結局大した用途を見出せずに終わっていったものには枚挙にいとまがありませんから(笑)。

このほかに PSP が新たに備える特徴としては、初代 PlayStation の MIPS R3000 コアを大幅に強化した R4000 が 2 基。ゲームとしてのターゲットとなるクオリティは PlayStation レベルながら、潜在能力としては PlayStation 2 のそれに肉薄するグラフィック性能。音声の再生には、現行のネットワークウォークマンや MD ウォークマンにも採用されているものと同等のサウンドプロセッサ。ビデオウォークマン的な用途を強く意識した AVC(MPEG-4 ベースの動画圧縮フォーマット)のハードウェアデコーダなど、かなりリッチなハードウェアとなっており、ライバルとされる GAMEBOY ADVANCE とは比較にならないほど奢った仕様です。以上の仕様を見る限り、PSP はむしろ GAMEBOY の市場など歯牙にもかけず、携帯型メディアプレイヤーのニュータイプとして開発された新しいプラットフォームなのだ、ということができるでしょう。しかし逆に、サイズ的には既存の携帯ゲーム機よりは一回り大きく(ROM カートリッジでなく光学ディスクを使うので無理もないですが)、価格は一回り以上高くなる可能性が高いです。GBA は希望小売価格 \12,500 ですが、PSP はその 3〜4 倍近くになってしまうのではないでしょうか?個人的な予測としては、PlayStation 2 の初期モデル(SCPH-10000)発売時の価格(\39,800)あたりにつけてくるのではないか?と考えています。

携帯用ゲームプラットフォームの枠を超えた、あたらしいポータブルメディアプレイヤー――PSP は、実物の形が見え始める前から、既にこのような表現で形容されています。しかし、実際のモノを見るまでは「画に描いた餅」は「画に描いた餅」にすぎません。UMD こそモックができている状態ですが、本当に持ち歩くマルチメディアプレイヤーとして適した大きさ、軽さ、デザインになっているのか?既存の PDA やポータブルオーディオとの棲み分けはどうなるのか?など、まだまだ疑問点の方が多いくらいです。それが見え始めるのは、来年初夏の E3。それまで、一年弱もの間に我々ができるのは、想像して楽しむことくらいでしょうか。実際の PSP が、想像よりもずっと楽しいものであることを、私は願ってやみません。


■記事リンク
GAME Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030514/scej2.htm
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030514/psp.htm
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0516/kaigai01.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0521/kaigai01.htm


[ 情感のアウフタクト ] 2003/08/04(Mon)
ソニーが「PLASMA WEGA」の新製品「HZ1」シリーズを発表しました。
ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200308/03-0804/
製品情報
http://www.sony.jp/products/Consumer/wega/plasma/hz1/
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030804/sony.htm
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/news/0308/04/njbt_01.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2003/08/04/645306-000.html
昨年秋に「フローティングデザイン」という強烈な意匠をもとに発表された「WEGA ENGINE」登載第 1 弾モデル・HX1 シリーズ。この発表から一年足らずの間に、後継となる新型 PLASMA WEGA を発表してきました。厳密には、今までの HX1 シリーズも当面は併売となる見込みで、後継というよりはモデル拡充に近い形なのです。おそらく地上波デジタル放送の開始される年末には何らかの形で地上波デジタルチューナを内蔵したモデルが投入されるでしょうから、HX・HZ1 というラインナップが続けられるのもそれまでの間ということになるでしょう。逆に言えば、Trinitron という強力なブランドがあったブラウン管時代と違い、PDP のパネル自体を内製していないソニーが「ソニーならでは」の付加価値をセールスポイントにしようとした場合、「WEGA ENGINE」以外にはデザインや独自のサブディスプレイを使った操作性といったポイントしかなかったということも言えるかもしれません。「タウターボ」(何度聞いても笑える)のようなものに頼らずとも DIGA との相乗効果やブランドイメージでそこそこ売れてしまいそうな松下と違い、CoCoon がどうもパッとしないソニーでは、プラズマを売ろうとしたらそこくらいしかウリがない、ということが言えるのかもしれませんが。

サイズは 50 インチ・42 インチで、従来の HX1 シリーズと同じ。さらに、「フローティングデザイン」を基調としたプロダクトデザインも従来通りで、ディスプレイパネル自体にはこれといって新しいポイントはありません。価格も、安いところでは 50 インチでも \8〜900,000 あたりまで落ちてきている HX1 シリーズに比べると、新しい HZ1 シリーズは 50 インチで希望小売価格 \1,400,000 とむしろ高くなっています。消費電力は 50 インチで従来の 601W から 540W に引き下げられており、パネル自体は新しい世代へのリプレースが進んでいるようですが、価格はなかなか下がりませんね。
何かの雑誌(昨年末の「ホームシアター」だったかな)に書いてあったのですが、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、聞くところによると当面は技術的なブレークスルーがなくとも、地道な技術開発や改良の積み重ねにより世代を重ねるごとに順調に省電力化し、価格も需要の爆発的な拡大がないとしてもあと 2〜3 年のうちには \10,000/インチ を実現できる見込み、とのことです。
今年の製品はまだまだ \20,000/インチ、今回の HZ シリーズに関してはサブディスプレイが付属しているのでさらに高価になっていますが、PDP の市場全体で言うと、ワールドカップ需要の反動による需要の冷え込みが終息し、地上波デジタル放送の開始によって再び買い換え需要が増してくれば、需要と供給の関係に従って次第に手の届く価格に落ちてくるのではないでしょうか(とはいっても、25 インチで \40,000 もあれば買えてしまう今のブラウン管テレビに比べるとまだまだ高価ですが)。
そのあたりを考慮すると、この HZ1 は(仮に価格の下がった HX1 を下位モデルとして存続させるとしても)他メーカーが最近注力しているプラズマテレビの低価格化という路線ではなくて、付加価値をコンピタンスとしてぶち上げた、市場の流れにある意味逆らった挑戦的な製品と言えるでしょう。

で、パネル自体が 0.5 世代くらい(?)進歩して消費電力が低くなったこと以外にこれといって変更点のない HZ1 のディスプレイパネルと違い、今回注目すべきなのはやはりこの新しいコントローラ兼サブディスプレイ「パレットディスプレイ」でしょう。同社の「airboard」をカスタマイズしてリモコンに仕立てたというような感じで、今まで大きな改革なく作られてきた「テレビのリモコン」に新しい操作性を与えるデバイスに仕上がっています。
このパレットディスプレイは、プラズマ本体のリモコンとしての操作ができるだけでなく、IEEE802.11a 無線 LAN に対応しており、これを利用したメディアレシーバからの放送受信や Web ブラウズ、AV マルチリモコンとしての使用、パレットディスプレイ内蔵メモリースティックスロット経由でのデジタルカメラ画像の読み出し等、幅広く活躍してくれます。まさに、airboard の未来の形の一つ、ということができるでしょう。
ま、それだけであれば妙なワイヤレス液晶 TV がついた高いだけのプラズマ TV、ということで単なるお金持ちの道楽として終わっていきそうなものなのですが(そもそも現時点でプラズマを買うというだけでお金持ちという気もしますが)、この HZ1 のパレットディスプレイには、今までにない新しいマン−マシン・インタフェースとしての機能が搭載されています。
それは、「エアタクト」。パレットディスプレイの画面の上を、指揮者がタクトを振るような感覚でなぞることにより、PDP の操作を行うという機能です。使えるんだか使えないんだかまだよく分からない謎の新機能であることは確かなのですが(笑)、これと非常によく似通ったコンセプトの新しいインタフェースが、つい最近公開されているんですよね。

それは、AIBO の土井氏や QUALIA の茂木氏、POBox の増井氏を擁するソニー CSL(ソニーコンピュータサイエンス研究所)が開発した「TACT」という研究成果。携帯電話にも似た形状のPDA「TACT」をマエストロよろしく振りかざすことにより、そのジェスチャーに沿ったアクションを実行するというもの。最近では、IE 互換のタブブラウザにこれに似たマウスジェスチャー機能を備えたものが増えてきていますよね。そう考えると、ジェスチャーをアクションに変換するというアプローチは、マン−マシン・インタフェースに関する研究における最近のトレンドなのかもしれません。
HZ1 シリーズのパレットディスプレイが登載する「エアタクト」は、おそらく CSL のこの「TACT」をより実際の製品に近づけた形のものだと思います。CSL の研究は、そのままでは製品化には難しいレベルのものが多いですが、同研究所発の POBox にしても QUALIA にしても、そういった同研究所の発明を「ソニー株式会社」なりに解釈し、デフォルメして製品の形にしてきたものなので、「TACT」にしても現状できうる範囲内で実用レベルに落とし込み、既存の製品技術(airboard 等)と組み合わせることによって「それっぽい」製品に仕立てたのが「エアタクト」なのだと思います。
しかし、パレットディスプレイに指をなぞる操作をすることが直感的か?誰にでも違和感なく受け入れられる操作か?といわれれば、疑問符を付けざるを得ないですし、実際に使ってみないことには分かりません。しかし、例えばキーボードやマウスを使ってコンピュータを操るにしても、ゲームパッドやジョイスティック、あるいは体感ゲームの専用コントローラを使ってゲームをプレイするにしても、ハンドルとシフトレバー、アクセル・クラッチ・ブレーキを駆使して峠を攻めるクルマと一体化する、全身でリズムを取りながら楽器を演奏する、など、何かを「使う」ためには人間は何らかの形で身体を動かさなければなりません。「身体を動かす」というのは、ある意味エモーショナルな行為であり、人間の情感や感性に直結した行為であると思うんですよね。なので、ただ「ボタンを押す」のではなく、身体を使って表現するようにコントロールする、という方向性は、ヴィジュアルやオーディオ機器を操作する上では理想的なやり方になり得る、と思います。作りの良いキーボードを使って文章やコマンドを入力する動作にはクリエイティビティを刺激する何かがありますが、テレビのようにリモコンのボタンをぷちぷち押すだけの操作のどこかにエモーションは存在しているでしょうか?

たぶん、今回の「エアタクト」はまだまだ研究所の成果物を無難な形で製品にしたレベルにすぎない、未完成なものだと思います。使っていて不満に感じることや、「どうしてこんな余計なものをつけて高くするんだ」と感じる向きもあるでしょう。この新しいインタフェースが、失敗作としてすぐに時代の中に埋もれていってしまう可能性も、否めません。しかし、リビングのあらゆる機器を「TACT」のようなデバイスを使って、オーケストラを指揮するようにコントロールする――将来的にそういうことができるようになるとしたら、けっこうワクワクしませんか?
今、ソニーが振り出したこの HZ1 シリーズは、きっと次の時代への Auftakt にすぎないのだ、と思います。


■記事リンク
MYCOM PC WEB の記事
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/06/16/10.html
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/06/16/11.html
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/06/16/12.html
ZDNet の記事
http://www.zdnet.co.jp/broadband/0306/13/lp18.html
ASCII24 の記事
http://ascii24.com/news/i/topi/article/2003/06/16/644314-000.html
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0613/sony.htm


[ X と P (1) ] 2003/08/03(Sun)
先日、某所で話題を振られてしまったので(笑)今日は、先週 7/29 に開催された「PlayStation Meeting 2003」で発表された PSX および PSP の詳細について書いてみたいと思います。
GAME Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030729/scej.htm
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030729/psp.htm
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0730/mobile211.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0801/kaigai008.htm
2005 年以降に発売されるという次世代プラットフォーム「PlayStation 3」(仮)は、SCEIIBM東芝が共同開発する「CELL」プロセッサとグリッド・コンピューティングという新技術が注目されていますが、その PS3 が登場するまであと 2 年の間にソニーと SCEI が投入するのが、ネットワークを使ってゲームと家電を融合しようという「PSX」とポータブル PlayStaion「PSP」。他のエレクトロニクス部門にあまり明るいニュースのない中、SCEI だけは一人気勢を吐いている(PEG-UX50 の CPU である「Handheld Engine」も SCEI の Fab で生産されたものですし)ように見えますし、ソニーの社内外を問わず、2003 年後半以降のソニーの展開のカギを握っているのが SCEI、もっと言えば PSX と PSP である、ということが言えると思います。実際、最近 CoCoonDVD ホームメイドに関するイベントで、ソニー(というかスタイルやマーケティング)の方とお話をすると必ずと言っていいほど話題に上るのが、PSX なんですよね(私が意図的に話題を振っているというのもありますが)。
まとめて書くと長くなりそうなので、2 回に分けて書きますが、今日はまず先に登場する「PSX」について。

PSX は、既に各所で報道されていますが、PlayStation 2 と同等のハードウェアにネットワーク機能、HDD/DVD デジタルレコーダ機能を内蔵した製品で、PlayStation 2 発売前後に「PS2 はリビングを中心とした家庭内のデジタルハブの位置を狙っている」と言われていたものがようやく現実のものとなった、いわば「PlayStation 2 の本来の姿」であると思います。Microsoft や家電メーカー各社が挑戦して未だに成功していない、家電や AV 機器のコントロールやコンテンツの橋渡しをする役割(広い意味での家電のコントロールは PSX でもまだできていませんが)に、いよいよ本格的に乗り出そうという勢いが滲み出ています。この位置を狙っている製品は同じソニーの中にも VAIO や CoCoon がありますが、単純なインストールベース(普及数)という点、操作性の点から考えても、スタンダードに最も近い存在になり得る・・・そう考えても良いのではないでしょうか。

PSX のゲーム機としてのスペックは PS2 に準ずるものなので、これといって注目すべき点もない(あるとすれば TV 録画と平行してゲームをプレイすることが可能なのか?という点でしょうか)ため、この PSX で注目すべきはデジタルレコーダとしてのスペックと、「戦略的」と言われる価格でしょう。BB Unit 内蔵によるネットワークゲームの普及に関しては、以前も書きましたが複数のタイトルを平行してプレイすることの困難なネットワークゲームの性格を考えると、それほど強烈なインパクトはないものと思います(それも「ネットワークゲーム」といえば FFXI のような MMO RPG の代名詞となっている現状があるからで、PlayStation 普及のきっかけとなったライト感覚のゲーム(例えば「みんなの GOLF オンライン」)がネットワークゲームとして一般化すれば話は違ってくるでしょうが)。

デジタルレコーダ部の機能としては、さすがに「おまかせ・まる録」的な機能はつかないでしょうし、電子番組表の取得が EPG(電波)なのか iEPG(ネット)なのか、そもそも電子番組表は使えないのかも分かりませんが、大雑把に言えば PSX は「PS2+BB Unit+機能限定版 DVD CoCoon」という形になりそうです。機能的にはある意味 DVD+VHS デッキのようないかにも「複合機」という程度のスペックに抑えられるでしょう。逆にそうしないと完全にデジタルレコーダの市場を食ってしまうことになりかねませんからね。
現在のデジタルレコーダ市場は、アンテナの高い AV 愛好家やデジタルガジェットフリークの枠から、そろそろ一般ユーザーへの訴求が始まり、地上波デジタル放送のサービスが開始される今年の冬商戦でいよいよ花開きそうという状況です。このタイミングで PSX を投入することにより、一気にデジタルレコーダの裾野を広げようというのが PSX の狙いの一つであると言えます。SCEI からではなくソニーから発売されるのは、そういう「家電」という意味合いが強いからでしょう。現在のデジタルレコーダ市場は松下の「DIGA」と東芝の「RD」シリーズが大きく先行し、その後にパイオニアが続いていて、それらのメーカーとは毛色の違う CoCoon を擁するソニーのデジタルレコーダは「ちょっと種類の違うもの」という感じで、脇道を走っているように見えます。それが、単純な VHS デッキの置き換えとしてのデジタルレコーダからネットワークを駆使したデジタル家電まで、幅広いタイプの機器・ユーザーをすくい上げ、「デジタルレコーダ」という製品をより一般に浸透させる・・・そういう意味で、PSX は重要な役割を担っているということが言えるでしょう。また逆に、今のままでは VHS のリプレースという用途のみで市場に認識されてしまいそうだったデジタルレコーダを「ネットワーク」という観点から再定義する、という意味合いももしかしたらあるのかもしれません。そして、デジタルレコーダの利便性を理解したユーザーを、より高画質・高機能な専用機へとシフトさせるためにも、PSX という製品は必要だったのかもしれません。一万円そこそこでビデオデッキが買えてしまう現在、なにか橋渡しとなる存在がなければデジタルレコーダの爆発的な普及は(薄型大画面ディスプレイの普及やデジタル放送の開始をもってしても)なかなか難しいですから。

価格の方は、これまた様々な憶測が飛び交っていますが、PSX のスペックと現在のデジタルレコーダのスペックを見比べると、だいたいの価格は予測できそうです。
PSX の HDD は、内蔵 120GB のうち 40GB はゲーム専用にアサインされ、残りの 80GB がデジタルレコーダ用となっています。80GB というと、現行の HDD デジタルレコーダの最廉価モデルと同等の容量。現在の PS2+BB Unit の価格(約 \35,000)に、最も安価な DVD+HDD レコーダの価格(約 \8〜90,000)を合わせるとどう考えても \100,000 オーバーになりそうなのですが、年末までのデバイスや本体値下がりや DVD+R/RW 普及を図りたいソニーの思惑、そして他社に先行されてしまったデジタルレコーダのシェア奪取という意味を考えると、現行で最も安価な DVD+HDD レコーダと同等かさらに安価な価格設定になるのではないかと睨んでいます。現時点での情報を総合して、私個人の予想としては \79,800 としているのですが、もっと安くなる可能性もあるのでは・・・。

この PSX の普及の最大のライバルとなりそうなのは、おそらく PS2 そのものになると思います。全世界で既に数千万台が普及しており、PlayStation/PlayStation 2 タイトルのプレイ環境、および DVD の再生環境としてこれだけ定着しているものを、「デジタルレコーダ」「ネットワークゲーム」という付加価値でどれだけリプレースできるか、が PSX 成功の、ひいてはデジタルレコーダ普及のカギとなってくるでしょう。これを、既存の PlayStation ユーザーにアピールするか、あるいは DVD 再生環境として PS2 が普及したように、ゲームユーザー以外にも広くアピールできるセールスポイントを用意するのか、に私は注目しています。
ただ、初代 PlayStation 2「SCPH-10000」の発売から 3 年あまりが経過した現在でさえ常に PS2 本体の品薄状態が続いている状況を考えると、その心配は杞憂に終わりそうな気がしなくもないですが。

■記事リンク
AV Watch の記事
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030528/sony1.htm
PC Watch の記事
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0602/gyokai62.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0604/kaigai01.htm


[ Mercedes of PC ] 2003/08/01(Fri)
昨日は VCL の「バイオ有償オプションサービス」内「英語キーボード交換サービス」が \3,000 引きになる「ボーナスキャンペーン」の最終日だったので、仕事から帰ってきてから慌てて申し込んでみました。そしたら、キャンペーン期間が 8/15 まで延長されているんですね・・・。慌てて損したかも。
http://vcl.vaio.sony.co.jp/vyos/info90.html
今日、この件で VCL から電話がかかってきたので、何事だろう?と思ったら、「ソニスタ購入のものはお受けできません」とのこと。何ソレ???と信じられなく思ったのでよくよく聞いてみたら、ソニスタは 3 年保証がついているが、VCL のオプションサービスは 1 年保証のため、キーボード交換サービスを受けてしまうとキーボード部のみ保証が 1 年になってしまう(その他本体はそのまま 3 年間保証)とのこと。う〜む、なんか納得いかないけど仕方ないか・・・ということで、キーボードのみ 1 年保証になることは了承して換装サービスをお願いしてしまうことにしました。本当は、パーツだけ欲しいんですけど(笑)。
とりあえず、U101 は日曜日に日通さんが引き取りに来るようです。完了までのリードタイムは最短で一週間だとか。

来週からしばらく出張が多くなりそうなのですが、ここで U101 を VCL に出してしまうと出張先でヴァナに入る術がない、ということで(結局それかょ)あまり乗り気ではなかったんですが ThinkPad T40p に FFXI をインストールしてみました。
先日掲示板でリクエストもいただいたことですし、今日は FF も含めて T40p のプチインプレをしてみたいと思います。

T40p は 6 月下旬に届いたものの、仕事がバタバタしていて X21 からの環境の移行が完全に終了したのが 2 週間前くらいなんですよね。なんかもうマイナーチェンジ版が発表になってしまったりでちょっとブルーなのですが、それはいいとして(笑)この T40p。実は、すでに一度修理に出したのです。
というのも、会社ではいいのですが、自宅で、特に深夜の静かな時間帯に使っていると、本体から妙な高周波音が聞こえてきたんです。よーく探ってみると、ブラウザの画面をスクロールさせたり、ウィンドウの再描画が走ったときなんかに音が聞こえてくる。で、HDBENCH の描画ベンチを走らせてみたらてきめんでした。どうも、グラフィックに負荷がかかるとビデオチップが鳴くらしいんです。
中三日ほどで戻ってきた修理明細を見ると、「症状は再現しませんでしたが、メインボードを交換しました」とのこと。再現しなくてもユーザーからの申告に基づいて修理してくれるあたりが VCL とは違います(笑)とりあえず、音が出なくなっているか確認・・・って、出るじゃないか!(ぉ 周りの同機種ユーザーのマシンで試してみてもほぼ全機種で同じ症状が出ているので、個体差ではなくチップ(MOBILITY FireGL 9000)がそういう仕様なんじゃないかと思います。これは、諦めるしかないのかも(泣)けっこう気になるんですけどね・・・。
これ以外は特に目立った不満点はないですね。X21 に比べて大きくて重いこと以外は(←仕方ない)。

X21 の Pentium III 700MHz からクロックが倍以上の Pentium M 1.60GHz になったマシンスペックは、通常使用ではほとんど速さの違いが体感できません。あんまり変わらないように感じるんですけど・・・。おそらく OS の違いや HDD というボトルネック(私の X21 の HDD は T40p(G1J)内蔵と同じ IC25N040ATCS05 に換装してあるため、ディスクアクセスに関してはほぼ同等と考えて良い)があるのでしょうが、確かに劇的な違いは感じません。やはり、WinXP という OS が重いんだろうなあ・・・。あとは、発注している 2GB の増設メモリが届けば、開発用途ではかなり違いが分かるようになるのでしょうが、Pentium M といっても WinXP のもとでは死ぬほど速いわけじゃない、ということは言えると思います。
ただ、トータルのマシン性能が求められる 3D ゲームでは、1.60GHz の Pentium M、DDR SDRAM、そして MOBILITY FireGL 9000 というスペックはかなり強いらしく、FFXI をフルオプションのクオリティ(解像度は 1,400x1,050)でプレイしてもコマ落ち無しの美麗なグラフィックで楽しむことができます。むしろテクスチャのアラが気になってしまうくらいにクオリティが高い。ウチの自作機(Athlon 1.20GHz、RADEON 9200 64MB)では、1,280x960 でも多少コマ落ちするのに・・・。ただ、発色は CRT の方が滑らかですし黒も沈むので、一概に高解像度=美しいというわけではないと思います。液晶は黒浮きがあるので、却って夜やダンジョンの中なんかは明るくなって良いのかもしれませんが(笑
FF やってるときは音を出しているせいもあってか、ビデオチップからのノイズは特に気になりません。その代わり、冷却ファンがかなりの勢いで回るので、ファンノイズが・・・排気口からは、かなり熱い風が出てきますし・・・。

キーボードはしっかりとしつつも滑らかなタッチで悪くないです。というか、気に入りました。X21 のようなヌケの良いタッチとも、600 のような剛性の高いタッチとも違った、まったりとしてそれでいてしつこくないタッチ(なんだそれは)は手に馴染むと離せなくなりそうですね。ただ、筐体が従来より大幅に薄くなっている分ストロークは犠牲になっていて、人によっては底突き感を感じるかもしれません。
タッチパッド「ウルトラナビ」は機能をオフにし、せっかく付属している新しい TrackPoint キャップ(ソフト・ドーム、ソフト・リム)はクラシック・ドームに差し替えている私には、そのあたりの新しいフィーチャーの良さはさっぱり分かりません(笑)というか、近々タッチパッド無しパームレストと英語キーボードを入手して換装しようかな?(笑

2kg オーバーの重量は、思ったほど重いと感じません。S バッテリに付け替えて 2.25kg 前後になっているのでしょうが、これならウェイトセーバーベゼルを使わなくても持ち歩けるかな?以前よりカバンの中で場所を取るようになったせいで、紙ベースの書類をあまり一緒に持ち歩かなくなったせいもあるでしょうが(^^;というか、今、ほとんど紙の資料って持ち歩いてないですね。会社も極力紙を減らす方針みたいですし・・・。

そんなところでしょうか?
ここのところドキュメント作成の仕事が続いていて、開発ツールをバリバリ使うという状況ではないので、本当に負荷をかける作業(マシン内に VMware で仮想サーバを起ち上げて、開発環境から仮想マシン内のサーバにアクセスする、とか)をやっていないので本当の実力のほどは分かりませんが、とりあえず FF マシンとしては自作機より優れていることは分かりました(ぉ
今月は仕事もちょっとバリバリやらなくてはならないので、開発に使ってみてからまた自分なりにまとめてみたいと思います。

My Diary Version 1.21
[ 管理者:Brown Sugar 著作:じゃわ ]